信州生坂村「山紫水明 食と文化癒しの郷!」

山清路、大城・京ヶ倉等の自然。赤地蔵、百体観音等の伝統。おやき、おにかけ等の食文化を持つ生坂村!

生坂中学校 令和5年度 第77回 卒業証書授与式&草尾上空からの風景

2024年03月15日 | 生坂村の行事
 3月15日(金)は晴れて穏やかな空になり、昼間はたっぷりの日差しで春本番の陽気でした。
 午前9時から中学校体育館で第77回卒業証書授与式が挙行されました。今年度は、男子5名女子7名の12名が晴れて卒業されました。

 今年度の卒業証書授与式は、コロナ禍前の様な規模に戻して、出席者は卒業生、教職員、在校生、保護者、上條教育長、坂爪教育次長、来賓は私と太田議長、教育委員、小学校校長先生が招待され、議会議員各位、区長各位など地域の皆さんも参列していただき盛大に開催されました。


△▽ 参列された皆さんの温かい拍手の中、担任の宮嵜先生を先頭に入場してきました卒業生の皆さんです。

▽ 宮下教頭先生の開式の辞で始まりました。

▽ 参列した皆さんで、国歌斉唱と、生坂中学校「校歌」を3番まで歌いました。


▽ 上條教育長が、卒業生の皆さんは、中学校での三年間、たゆまぬ努力を続け、その努力が実り、本日卒業証書を手にされました。今日の皆さんの姿は実に晴れやかで、明るい未来と希望に満ちあふれ頼もしく感じます。
また、保護者の皆さま、お子様が門出の日を迎えられたことを心よりお祝い申し上げます。立派に成長されたお子様の姿を目の前にして、感激もひとしおのことと思います。
 さて、卒業生の皆さんは九年間の義務教育を修了することとなり、人生の一つの節目を迎えられました。これからは、それぞれの道を歩むことになりますが、この生坂の地で学んだこと、経験したことをしっかりと自分のものにし、自信をもって歩んで行ってください。

 本村出身で法学者として活躍された加藤正治先生が、「歩々ゆるく 遅きは克たむ 富士詣」という句を残されています。人生は急がず焦らず一歩一歩確実に歩むことが大事であるという意味が込められています。
 これからの時代は、不安定・不確実かつ複雑であり曖昧な、きわめて予測困難な「VUCAの時代」となってきます。そういう時代では、時には焦らず立ち止まってよく考え、また、一歩前に踏み出す勇気も持っていただけたらと思います。

 これまで陰になり日向になり教育活動を支え、子どもたちを温かく、熱心にご指導いただきました校長先生始め、教職員の皆さま、また、中学校の教育活動に惜しみないご支援・ご協力をいただいた地域の皆さまに感謝申し上げます。今後も、子どもたちの成長を温かく見守っていただくようお願いいたします。
 本日、門出の日を迎えた卒業生の皆さんの今後のご活躍を祈念し、教育委員会告辞といたしました。


△▽ 担任の宮嵜先生が卒業生の名前を読まれ、小松校長先生が卒業証書を授与されているところです。


▽ 続いて、卒業記念品の目録を代表の荻村君に授与しました。

▽ 小松校長先生が、先ほど、一人一人に卒業証書を手渡しました。今、手にしている卒業証書は、中学校三年間の教育課程を修了したことの証です。皆さんの努力はもちろんですが、支えてくださった保護者や地域の方の思いや願いが詰まったものでもあります。どうか、その重みを忘れないでください。
 皆さんが中学校に入学したときは、新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、多くの行事が縮小や中止を余儀なくされました。一・二年生の間はコロナ禍にあり、制約がある中での学校生活でした。「例年どおり」が通用しない中でしたが、皆さんは、知恵を出し、工夫をしながら、一つ一つやり遂げてくれました。三年生になり、新型コロナウイルス感染症が五類に移行したことで、制約がほとんどなくなった皆さんは、それまでの知恵と工夫を存分に活かし、学校での活動の新たな形を示してくれました。かしわ祭の体育祭で小学生に声をかけながら活動を盛り上げてくれました。小学生からは「中学生が優しく声をかけてくれてうれしかった」、「楽しい企画で面白かった」といった声が聞かれ中学校生活への希望を膨らませているようでした。より良いハーモニーを求め、意見を出し合いながら、学校全体で合唱に取り組み、SBC子ども音楽コンクールに挑んだことなど、共に取り組む仲間たちが気持ちよく活動できるように思いやりの心をもって数多くの活動の先頭に立ってくれた姿からは優しさと温かさが伝わってきました。また、日々の学習の中では、お互いの力を高めようと考えを伝え合い、教えあって学ぶ姿など、その意欲と積極的な姿が、今、このときも思い出されます。
 皆さんが三年間通った生坂中学校の校門横の石碑には「真理の道 正しき道 学びの道」という言葉が刻まれています。「真理」とは「いつどんなときにも変わることのない、正しい物事の筋道」のことです。以前、「正しさ」について、二進法と十進法を例にして、自分の正しさと隣の人の正しさが必ずしも一致するものではないというお話をしました。その中で、私は、少なくとも「相手を理解しようとする心」は間違いのない正解であると考えると皆さんに伝えました。皆さんからは、まさに相手を思いやり、相手のことを大切に考え、理解し、行動する姿が見られました。皆さんは生坂中学校での生活の中で「真理」のうちの一つを手に入れ、また、下級生にも広げてくれました。
 今日は、卒業にあたり、皆さんに渋澤栄一が大切にした「忠恕」という言葉を贈ります。渋澤栄一は今年七月から切り替わる一万円札の肖像として選ばれています。NHKの大河ドラマにもなった人なので名前を知っている人も多いでしょう。日本の近代経済社会の基礎を築き、実業界だけでなく、社会公共事業にも多くの業績を残した人です。その渋澤栄一が生涯大切にしたのが、「忠恕」すなわち「真心と思いやり」でした。皆さんはこれから、自分で決めたそれぞれの道を歩いていきます。たくさんの新しい出会いがあるはずです。時には、大きな壁に突き当たることもあるかもしれません。しかし、どんなときにも生坂の地で培ってきた「真心と思いやり」をもって人に接してほしいと思います。そして、希望をもって、勇気を持って、自信を持って新しい世界に一歩を踏み出してください。

 最後になりましたが、保護者の皆様、お子さまのご卒業、おめでとうございます。心からお祝いを申し上げます。お子さまは本日、義務教育9カ年を修了しました。感慨もひとしおと拝察いたします。この三年間、生坂中学校では、教職員一丸となり、お子さまの成長を見守り、精一杯教育活動に努めて参りました。本校に、そして私たち職員にお寄せくださいましたご理解とご協力に改めて感謝を申し上げます。
 卒業生の皆さんが、それぞれ進む道に幸多かれと祈りますなどの式辞を述べられました。

▽ 私からは、皆さんは、たくさんの事を学び、身体を鍛え、友情を育み、三年間で大きく成長して来られ、義務教育の全課程をつつがなく修了されましたことに対し、衷心よりお慶びを申し上げます。
 皆さんの胸中には、三年間の生徒会活動、部活動、かしわ祭、北海道標津町との交流学習、修学旅行、美味しかった給食など、楽しかったこと、辛かったこと、そして先生や友達との多くの思い出が駆け巡っているとともに、これから踏み出そうとしている新たな一歩への期待や不安など、様々な思いが交錯していることと思います。

 総合的な学習では、一年生の時には「生坂村を知る」をテーマに取り組み、二年生の時には「生坂を発信する」をテーマに学習し、今年度は、初めて標津町の中学三年生達が修学旅行に来られ、皆さんは二年生からの標津町との交流学習により、標津町の生徒達との交流や異なる土地の自然、歴史、文化を学ぶとともに、生坂村の様々なことも学ばれるなど、交流学習の成果があったと感じております。
 また、最上級生として吹奏楽部を引っ張り「第71回こども音楽コンクール東日本優秀演奏発表会」へ出場され、みんなで力を合わせて、見事優秀賞という立派な賞を受賞され、村民の皆さんもとても嬉しかったと思います。

 生坂村は未来永劫、皆さんの故郷であることに変わりはありません。今後この村を離れることになっても、機会に恵まれたならば、この村に帰ってきて若い力で活躍いただけたら、この上無い喜びとするところでございます。
 生坂村は、今年度から脱炭素先行地域づくり事業により持続可能な村づくりを目指して、皆さんが育ったこの故郷をしっかりと守り、次の世代に引き継いでまいります。

 皆さんは、本日をもって「義務」としての教育から卒業をされます。ここから先は、皆さん自身の「意思」や「判断」がより尊重をされるようになります。
 主体性をもって、無数にある道の中から、自分自身で選択し、自らの人生を切り拓いていかなければなりません。その時、皆さんには「挑戦」する気持ちをいつまでも持ち続けて欲しいと考える次第でございます。

 さて、保護者の皆さん、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。本日の子ども達の輝きを胸に刻み、今後は新しい生活に不適応を起こしやすい期間になりますので、愛情を持って子ども達と接し、家族の絆を大切に話し合い励まし続けていただきたいと思います。
 また、お世話になりました校長先生をはじめ諸先生方には、三年間にわたり、温かく個性を尊重したご指導をいただき、そのご労苦とご努力に対し、深く敬意を表し感謝を申し上げる次第でございます。
それでは、卒業される皆さんの夢が大きく花開くことを心からご期待申し上げるなどのお祝いの言葉を申し上げました。

▽ 藤澤学年会長が校長先生をはじめ、先生方、またご多用中にもかかわらずご臨席たまわりましたご来賓の皆様に対しまして、保護者一同心より御礼申し上げます。
 皆様からいただきました心あたたまるお祝いや、励ましのお言葉は、卒業する子どもたちの胸に深くきざまれたことと思います。
 思い返せば3年前、入学式の幼い面立ちからずいぶんしっかりした頼もしい表情に成長しました。身長が伸び、体格が大きくなり、精神面でもめざましい成長を遂げた三年間でした。
 三年間担任をしてくださった宮嵜先生をはじめ先生方のあたたかい励ましと熱心なご指導のもと勉強をして、部活をして、笑って泣いて、悩んで友達と共に過ごした成長の日々であったと感じております。
 卒業生のみなさんは、この中学三年間を振り返りどんなことが思い出されるでしょうか。
 先生方との何気ない会話、おいしい給食、標津町との交流、かしわ祭、修学旅行など沢山の思い出は尽きないことと思います。バドミントン部、吹奏楽部の部活動では、小規模学校ながらも他校に負けないみなさんの頑張りに感動しました。
 この充実した三年間の中学時代を過ごせたこと、お世話になった先生方や村長さんをはじめ村の方々へ感謝し、これからの新しい生活に向かってがんばってください。
 これから、子供たちが歩む道の先には、楽しいこともあれば大きな障害や問題で悩むこともあると思います。そんな時は、生坂中学校で過ごした日々を思い出し、母校をおとずれ、先生方へご相談することがあるかもしれません。どうぞその際には、今と変わりない暖かいご指導をたまわりますよう心よりお願い申しあげます。
 最後になりますが、生坂中学校の更なる発展を心よりご祈念申し上げますと共に、校長先生をはじめ先生方、本日ご臨席のご来賓の皆さまのご健勝とご多幸をお祈り申し上げますなどとお礼の言葉を述べられました。

▽ 在校生代表の平林さんが、先輩方と一緒に過ごした日々は、とても楽しく、毎日が明るく、私たちにとってかけがいのない時間でした。先輩方との思い出を振り返ると様々なことが浮かんできます。
 生徒会では、「主虹公」というスローガンのもと、様々な工夫をして全校生徒での企画を何度の行ってくださいました。集会を通して、友達や先生の新たな一面を知ったり、SDGsについて楽しく考えたりすることができました。
 第54回かしわ祭では、「最虹~37の色で虹をかけよう」をテーマに、一人一人が活躍し、全員が楽しめる最高のかしわ祭を創り上げてくださいました。
 体育祭は、勝敗関係なく自分の精一杯で、全力で取り組むことができました。また、思わず他のチームを応援してしまうほど熱く盛り上げる時間になりました。
 音楽会でも、先輩方は輝いていました。全校合唱の練習では、率先して模範を示す先輩方の姿やアドバイスのおかげで、全校の思いが一つになり、より良い合唱を創ることができました。また、先輩方の合唱は、とてもきれいで、聴いている私たちの心に響きうっとりする発表でした。
 このほかにも、毎日の挨拶や生徒会活動、部活動など私たちを常にリードしてくださいました。先輩方は、私たち後輩の前を歩き、悩む私たちの手を引っ張ってくださいました。そのような姿から壁に突き当たっても何度も挑戦し、乗り越えていける粘り強さを学ぶことができました。
 こんなにも明るく楽しく過ごせた先輩方との日々も今日で終わってしまいます。4月からは、私たちが生徒会や学校を引っ張っていく立場となります。上手くいかず失敗してしまうこともあるかもしれませんが、その時は、教えていただいたことを思い出し、何度も挑戦し、全校生徒でより良い学校を作り上げていきたいと思います。
 これから先輩方が歩む新たな道の中で、もし、立ち止まってしまうことがあったとしても、生坂中学校で努力してきた日々や、かけがいのない仲間との思い出、学び続けた経験を生かして乗り越えられることを願っています。
 先輩方の輝かしい未来を在校生一同、心よりお祈り申し上げるなどの送辞を述べられました。

▽ 卒業生代表の金元さんが、今、ふと目を閉じると、たくさんの思い出が脳裏を駆け巡ります。二年前の入学式。小学校とは違った雰囲気に圧倒され、学校や先輩方、先生方がすごく大きく見えたのを覚えています。先輩の大きな背中を必死に追いかけ、少しでも大きくなろうと努力してきました。
 二年生になりそんな私たちも、後輩を引っ張って行く立場になりました。部活動や生徒会で、責任をもって行動することが増えていきました。第五十三回かしわ祭のクラス合唱では「福笑い」を歌いました。私たちのクラスは歌が大好きなクラスです。だからこそより良い表現にするために意見がぶつかり合ったり、気持ちを合わせるのが難しかったりする部分がありました。しかし、「福笑い」の歌詞について考えていくうちに、クラスの心が一つになり、かしわ祭では自分たちらしい歌声を存分に響かせることできました。
 そして、三年生。学校の顔として全校を引っ張っていく立場になりました。「主認虹」を生徒会スローガンに掲げ、生徒会がスタートしました。第五十四回かしわ祭「彩虹~37の彩で虹を架けよう」では、計画どおりに準備が進まず、焦りと不安に追われることもありましたが、本番では、体育祭や生徒会企画で、学年の枠を超えて心から楽しむことができました。あの時の会場全体に広がる一体感と笑顔は、忘れることのできない思い出です。
 私たちがここまで成長し、心豊かに過ごすことができたのも、在校生の皆さん、先生方、家族、地域の皆様のおかげです。たくさんの迷惑や、ご心配をかけてきたと思いますが、どんな時も私たちに寄り添い、温かく見守り、時に厳しく指導してくださり、ありがとうございました。
 また、中学校生活をこんなに楽しく過ごすことができたのは、先生方の支えや家族の励ましのおかげです。教えてくださったことを道しるべとして、今後も自分をさらに磨いていきます。仲間と共に笑い、共に泣き、助け合い、最高の思い出ができたことを心の宝として、自分の夢や理想に近づいていけるよう、一歩一歩の歩みを大切に頑張っていこうと思います。
 最後になりますが、私たちは自然あふれるこの生坂中学校で生活し、最高の仲間と過ごせたことを誇りに思います。それぞれの思いを胸に抱き、私たち十二名はそれぞれの進路に進んでいきます。最高の出会いをくださった生坂中学校。そして、私たちを見守ってくださった地域の皆様に心からの感謝を申し上げますなどの答辞を述べられました。

▽ 卒業生の皆さんが「桜ノ雨」の素晴らしい合唱を皆でしっかりと歌っていただきとても感動しました。



 卒業生の皆さんは、これからも自分の夢や目標に向かって歩むこととなりますが、その行く手には、何故と疑問に思うようなことが沢山あると思います。何故ということに自問自答をしながら努力を積み重ねていかれれば、必ず道は拓けてくると確信しております。


△▽ 在校生、先生方が、三年生が作詞した「Color」で巣立っていく卒業生の皆さんです。


草尾上空からの風景
△▽ 毎朝出勤前恒例の撮影は、朝霧が立ち込めていた空に朝日が差してきた草尾上空からの風景を撮影しました。


 その他生坂村では、中学校で離任式、小学校3学期終業式・卒業式準備、ピラティス教室、5班の皆さんの元気塾などが行われました。