選挙ブログ

選挙を中心に政治の話題を取り上げていきます

06犬山市長選

2006-12-27 | 静岡・愛知・岐阜
 12月17日、犬山市長選の投開票が行われた。

 今回の選挙は、石田芳弘・前市長の愛知県知事選への転出の為、任期途中での辞職したことによるもの。


 石田の後援会「石田会」は関係の深い自民・田中志典県議を支援する方針。
 一方、犬山市を含む民主党県第6区総支部長の前田雄吉衆院議員は、会社員前田英男の推薦を県連に申請。
 石田後援会と民主支部の対応がねじれる形になった。

 田中は、元自民県議・石田との関係の深さを強調した。
 これまで県議選では「石田会」が田中を、市長選では田中の後援会「田中会」が石田を支援し合う関係を続け、両後援会に重なる支持者も多い。
 知事選では田中会が石田を支援する約束も結んでいる。

 前田は会見で、推薦状を手に、民主党推薦の石田氏との“共闘”に期待感をにじませた。
 前田衆院議員も「知事選支援への踏み絵」といきまく。

 民主県連は「推薦状は無効」と火消しに躍起。
 石田も、中立とした。

 田中は政党の推薦を受けない無所属での出馬の意向だ。
 民主は、石田会が推しても田中の支援はできない。
 石田後継を決める市長選で負ければ知事選へのダメージも予想される。
 自主投票という選択となった。

 民主党最大の支援組織の連合愛知は、知事選で連合が自民を支持するねじれを解消した。
 連合の立場からは、前哨戦の市長選でねじれがあってはならないのだ。


=開票結果=

当選  田中 志典 131 無・新
落選  山田 拓郎  51 無・新
落選  ビアンキ    48 無・新
落選  坂部 太一  42 無・新
落選  村田 恵子  21 無・新 =共
落選  前田 英男  21 無・新 
落選  川村佳代子  21 無・新
落選  稲垣 岩男   3 無・新



(投票率57% 過去最低)
 
=見解=

 争点に乏しい中で、石田・前市長の盟友の田中・自民県議が当選。
 争点のない選挙であったが、多彩な顔ぶれの候補者が、選挙戦を盛り上げた。
 民主は前田を支援せず、擁立した候補のはしごを外す形となった。
 信義上、今後、何らかのケアが必要である。
 

07県知事~三重  展望(仮)

2006-12-24 | 三重・奈良
 来年4月の三重県知事選は、野呂昭彦知事の再選が確実な状況だ。
 自民党に擁立の動きはなく、対抗馬の擁立は難しい。
 
 前回の知事選、野呂知事は<民主党・連合三重・推薦>で立候補した。 
 自民党は自主投票で、支持者の多くが野呂知事に投票し、圧勝となった。

 小沢一郎民主党代表は、原則として自民党の相乗りを禁止している。
 しかし、野呂知事側としては、自民党の支援も受けたいところ。
 野呂知事の理想は、<民主党・推薦><自民・公明・自主投票>である。
 そのため、野呂知事は「県民党」を強調している。
  
 そうした中、民主党県連は、非自公・共産で知事選に挑むことを確認していた。
 
 http://www.chunichi.co.jp/00/mie/20061212/lcl_____mie_____000.shtml
 来春の知事選に野呂昭彦知事(60)が再選を目指し、民主党推薦で出馬する意向を固めた。

 自民党が推薦を出した場合の、知事の対応に注目が集まる。
 
 三重は岡田克也副代表の地元である。
 岡田氏は羽田派から新生党、新進党、民主党という経歴、一貫した「政権交代」「2大政党」論者である。
 いわば、小沢一郎以上の「小沢主義」者である。
 安易な相乗りを許さない。

 また、自民党としては、民主党の候補者に推薦を出す形となる。
 これだけでも屈辱的だが、その上、推薦をけられでもすれば、面目が立たない。

 知事としては水面下で「自主投票」を願い出ると思われるが、自民党は①2回続けて不戦敗という「自主投票」か?、②民主党への相乗りという「推薦」なのか?このような選択を迫られる。
 「自主投票」ならば知事の意向に沿っており知事との良好な関係は保てる。
 だが、「不戦敗」である。
 これは民主党の意向どおりでもある。
 一方で、「推薦」となれば、知事周辺に混乱を生ざしめる。
 さらに、推薦を断られた場合、①独自候補を立て知事と正面対決するか、②推薦を断った相手を事実上支援するかの選択を迫られる。
 勝ち目のない戦いで県政野党に転落する選択肢は取らないものと思われる。
 よって、推薦を断られた場合の結論も、「自主投票」になるであろう。

 
 来春の統一地方選で行われる三重県知事選で、自民党県連は18日、野呂昭彦知事(60)に出馬を要請した。既に野呂氏を近く推薦する方針を示している民主党との事実上の「相乗り」となりそうだが、民主党本部は「与党との相乗り禁止」を打ち出している。

 自民党県連は前日の緊急役員会で野呂氏支援を決めたばかり。県連幹事長の西場信行県議ら3役は野呂氏と面会。県連会長の田村憲久衆院議員と役員一同名の出馬要請の書面を手渡した。野呂氏は謝意を表したという。

 西場氏は面会後「出馬要請した立場として、推薦の方向で検討になると思う」と話しつつ「知事選に対する過度な介入はしないつもり」とも述べた。野呂氏は20日の県議会最終日に出馬表明する見通し

http://www.chunichi.co.jp/00/sei/20061219/mng_____sei_____004.shtml
 


 三重県の野呂昭彦知事(60)は県議会定例会最終日の20日、来春の三重県知事選に再選を目指して出馬することを正式に表明した。

 野呂氏は本会議で発言を求め「これまでの取り組みをさらに発展させ、課題に真摯(しんし)に取り組み、県民とともに進めるわくわくドキドキの三重の舞台づくりに、引き続き果敢に挑戦したい」と述べた。

 野呂氏に対しては、民主党が19日に推薦を決定。自民党も支援することを決めており、具体的な支援方法については年明け以降に結論を出す方針。


06一宮市長選

2006-12-24 | 静岡・愛知・岐阜
 12月24日に、一宮市長選の投開票が行われた。

 候補者は、現職・谷一夫と、市民団体事務局長・伊藤幸康、旧尾西市長・丹羽厚詞、元専門学校長の森治男の4人。が立候補を届け出た。

 旧尾西市・旧木曽川町と合併してから初めての市長選。


=開票結果=

当選 谷 一夫 576 無・現  =自
落選 丹羽厚詞 312 無・新
落選 森 治男 136 無・新
落選 伊藤幸康  69  無・新 =共

(投票率37.13%)

 谷は合併実現をはじめとする2期8年の実績を強調し、新市の土台づくりに引き続き取り組む熱意をアピール。
 500以上の各種団体の推薦を受けるなどして組織力を発揮し、現市政への批判票や無党派層などの取り込みを狙った新人3人を退けた。


06八千代市長選

2006-12-17 | 埼玉・千葉
 12月17日、八千代市長選の投開票が行われた。

当選  豊田俊郎  323 無・現 =自・民・公
落選  松原信吉  308 無・新

(投票率45.46%)


=見解=

 予想外の接戦。
 市政への不満が高まっている中、民主党は選択肢を提供できなかった。

06和歌山県知事選

2006-12-17 | 大阪・兵庫・和歌山
 12月17日、和歌山県知事選の投開票が行なわれた。

 民主に独自候補擁立の動きがあったが、和歌山民主の最高顧問・大江が強硬に反対し、最終的に候補者擁立を見送ることとなった。



当195719 仁坂吉伸 無・新 =自・公

  90680 泉 敏孝 無・新 =共

(投票率35% 過去最低)

政権交代可能な2大政党制

2006-12-11 | その他
国政における政治家の役割は「立法」である。
これは憲法上明文があり、又、異論のあるものもいないと思われる。

「立法」とは「行政」への承認である。
「行政」には、法律に従ったことのみが権能として与えられているのである。
「立法」なくして「行政」はないのである。
しかしながら、現実に起こる事象というのは多様であり、臨機応変に対応することが求められる。
よって、ある程度の弾力性をもって「立法」がなされ、相当程度の意思決定が「行政」の担当者に委任されるのである。
この点を考慮すると、「立法」の役割とは「行政」へ基本的な指針を与えることに他ならない。

ところで、政党制度を採る以上、過半数の多数派政党の了解なしに「立法」が機能することは無い。
すなわち、多数党のみが「立法」権を独占するのである。

また、我が国は議院内閣制をとっている。
議院内閣制の下であれば、与党は過半数以上の多数を形成している。
すなわち「行政」と「立法」は与党の独占下にある。
政策の基本方針を定めるのも、それにしたがって実践するのも与党である。

いわば「執行役」「取締役」機能を与党が持つのである。
それに対して、野党の機能は「監査役」である。

「取締役」は「執行役」に基本的方針を与え、また「執行役」の行動が方針に準拠しているかを監視するのである。
「監査役」は、身内である「取締役」より批判的な視線で、方針への準拠を監視するのみである。
つまり、「取締役」は妥当性と適法性、「監査役」は適法性について判断するのである。

「妥当性」とは基本的な方針が妥当なものかどうか、「適法性」は方針へ準拠しているかどうかというものである。
妥当性を欠けば、それを是正することになるが、それは「立法」を通じてなされるのである。
基本的な方針が妥当性を欠くと判断しても、野党には、それを是正する権能は無いのである。

55年体制の下で、自民党は「執行役」「取締役」、社会党は「監査役」の地位を分担してきた。
よって、社会党に「執行役」「取締役」としての資質は必要無かった。

政権交代可能な2大政党制の下では、民主党にも「執行役」「取締役」としての資質も求められる。
よって、民主党は国会での活動において「監査役」の役割を果たしながら、「執行役」「取締役」としての資質も備えなければならないのである。

「執行役」としての資質とは何か?
それは「行政経験」である。
幸いにも、旧与党体制の下で閣僚経験のある小沢氏・菅氏らが民主党の一線に残存しているので、この点、現状で問題はない。
問題は中堅以下である。
中堅以下の議員には行政経験を積む機会が与えられていない。
このまま小沢氏・菅氏が第一線を退けば、行政経験つまり「執行役」としての資質に欠く政党になってしまうのである。
そうすれば、永久に政権交代は無い。

ここで、重要なのは地方自治における首長経験である。
首長とは行政官であり、ここを経ることにより行政経験を積むことができるのである。
民主党中堅にとって、重要なのは、地方自治体首長への転出である。
ここで研鑽を積み、長期の弊害もあり、2期3期で国政へ復帰する。
これにより民主党は大きな財産を得るのである。
また、元職・現職の首長を国政へ参画させることも、重要である。
このことで、民主党は党として「執行役」としての資質を高めることができるのである。

「取締役」としての資質とは何か?
それは「立法」であり、基本的な「行政」方針の妥当性である。
実は、ここが選挙の争点なのである。

「行政経験」という必要条件を満たした上で、その政党同士が方針の妥当性を議論するのが、政党間の政策論議の正しいあり方なのである。

また、「監査役」の役割は「取締役」とは異なるので、当然、野党は野党としての「監査役」の職責を果たさなくてはならない。

「執行役」「取締役」「監査役」それぞれの職務を峻別し、どの次元での議論であるかを理解することが重要である。
ここを全く混同した議論が散見される。

政権交代可能な2大政党制時代においては、院内はもちろん、院外・市井においても、峻別ある議論が必要なのである。

06逗子市長選

2006-12-10 | 東京・神奈川
12/10投開票の逗子市長選は、自民vs民主の直接対決型の首長選挙となった。

 平井竜一 141(61) 無・新 =民主
 網倉大介   96(39) 無・新 =自民 


=見解=

 予想外の圧勝。

 平井は浅尾慶一郎の直系
 民主党が郵政選挙で落とした4区内の首長選を、低投票率(48.55)の中で勝利したことは大きな意味を持つ。
 05衆院選で、神奈川民主は小選挙区で全滅、藤井元蔵相ら大物も落選した。
 続く参院補選も自民に大敗していた。
 それから1年余り、首相も代表も変わり向かえた、久々の神奈川県内での対決型選挙であった。
 逆風がやみ、民主は候補者次第で勝てる状況にある。
 そんなことが、この選挙から伺い知ることができた。
 一方の自民は、前回の郵政選挙は忘れ、気を引き締めてかからなければ、神奈川における優位を保つことができない。

 自民・民主とも、郵政選挙から醒める選挙であった。 

http://www.city.zushi.kanagawa.jp/syokan/senkan/sokuhou3.htm
(逗子市選挙管理委員会)