選挙ブログ

選挙を中心に政治の話題を取り上げていきます

06防府市長選

2006-05-28 | 岡山・広島・山口
 5月28日、防府市長選挙の投開票が行われた。 

 3選を目指す現職・松浦正人と、元自治官僚で下関副市長を務めた新人・陶山具史の一騎打ちとなった。

 最大の争点は、山口市との合併の是非。
 松浦は合併反対、陶山は合併推進ながら市民の声を聞くという立場。
 松浦は市議時代から約30年間の政治活動で築いた強力な後援会が運動の中心。
 陶山は、合併推進の自民・連合山口から推薦を受けている。

 松浦正人の出陣式には、上田清司・埼玉県知事、澤田光穂・防府商工会議所会頭らや市議9人が出席した。
 上田知事は単独市制継続を支持した。

 陶山具史の出陣式には、地元選出の高村正彦衆院議員、林芳正・岸信夫両参院議員、その他にも自民・民主の県議や市議11人が顔をそろえた。
 挨拶に立った自民党県連の河野博行会長、連合山口の長嶺平治会長は合併問題には特に触れなかった。


当選 35621 松浦 正人 無・現

落選 23252 陶山 具史 無・新 =自・連合

(投票率63%)


=見解=

 争点が明確であれば、組織の力は、たかが知れている。
 投票率が60%を超えて、組織の力で勝利するなどということはない。
 敗れた新人候補は、下関の副市長を務め、当時の安倍官房長官とも近い存在であったが、それが選挙に影響することはなかった。

06春日井市長選

2006-05-28 | 静岡・愛知・岐阜
 5月28日、春日井市長選挙の投開票が行われた。

 鵜飼一郎・前市長の任期途中での健康面での辞職によるもの。

当選 54537 伊藤 太 545 =自・民・公

落選 17995 伊藤裕規 178 =共

(投票率32% 過去最低)

06別府市長選

2006-05-14 | 大分・宮崎
 5月14日、別府市長選の投開票の別府市長選が行なわれた。
 
 市中心部の埋め立て地に大型スーパーを誘致する立地協定案が市議会で審議未了で廃案となり、浜田は市長を辞職。
 急遽、市長選となった。
 このような経緯から、経済活性化のため大型店を誘致すべきかどうかが焦点。
 選挙戦は誘致反対を掲げる長野との一騎打ちとなった。

 市議会の自民3会派の一つ、新和会(6人)に所属し、市連青年部長も務める長野恭紘(31)が立候補を表明した。
 他の2会派(計10人)は、辞職して再出馬する社民出身の浜田博の陣営に回っている。
 自民県連は中立を保つが、長野陣営に肩入れする国会議員や県議も少なくない。

 公明党県本部を訪ねて推薦を要請した浜田に、市議会の正副議長が付き添った。
 ともに自民会派「高志会」(5人)の所属。
 議長の永井正氏は別府市連の「政調会長」、副議長の吉冨英三郎氏は「副幹事長」と名乗り、自民色を打ち出して浜田への支援を求めた。

 浜田が進めたイズミ誘致を巡り、別府市議会の自民3会派の対応は、誘致賛成の高志会と市民クラブ(5人)、反対の新和会に割れた。
 市長選への対応も、そのまま浜田陣営と長野陣営に二分した。

 自民県連に対して、新和会側が支援と協力を要望。
 浜田陣営は、不介入を求めた。

 県連は中立の構えだが、党内には不満もくすぶる。

 長野の後援会事務所開きでは、佐藤錬・衆院議員が挨拶に立った。
 事務所開きの場では別府市区選出の牧野浩朗県議も檄を飛ばした。

 共産党別府市委員会は、同市長選に出馬する長野恭紘市議の支援を決めた。
 長野は自民党新和会所属だが、委員長の平野文活市議は「今回は特殊な事例の選挙」と説明した。
 共産党は、イズミ誘致に反対。
 誘致の是非は「住民投票で問うべき」と、辞職し再出馬する浜田博前市長の政治手法を批判。
 今回の市長選を住民投票と捉え、誘致反対の長野を支援するという。
 ただ政策協定は結ばず、長野が当選した場合も、誘致以外の政策では「是々非々」の立場に立つ。

 自民党県連は長野の推薦を決めた。
 別府市内のホテルで総務・支部長・幹事長会議を開き、長野支持に至った経緯を報告、承認された。

 会議には党別府市支連幹事長で、前市長の浜田博を支援している山本一成・別府市議らも出席。
 県連の決定について強く抗議した。

 阿部英仁・党県連幹事長は、浜田の支援団体の政党色が強くなったためと理解を求めた。
 最終的に長野支持は承認され、山本市議らは途中で退席した。

 その後、阿部幹事長は「支持とはいえ、最大限の支援をしていきたい」と述べ、出席者約100人に支援を要請。
 最後に駆けつけた長野とともに「頑張ろう」を三唱し、党県連として長野支援を鮮明に打ち出した。


当選 36987 浜田 博 無・前 =社

落選 24388 長野恭紘 無・新 =自      

(投票率62% 過去最低)


 前職の浜田博が、新人の元別府市議長野恭紘を破り、再選を果たした。
 

06大崎市長選

2006-05-01 | 宮城・山形・福島
 5月1日、大崎市長選挙の投開票が行われた。

=強行合併=

 古川市・松山町・三本木町・鹿島台町・岩出山町・鳴子町・田尻町が合併、大崎市が誕生した。

 市名の一般公募においては、「古川市」が応募数でトップであった。
 ところが、合併協議会の委員による投票で「大崎市」に決定した。
 この名称には古川市で反対運動が起こり、古川市議会が合併関連議案を否決し、古川市の佐々木謙次市長が辞任して再出馬・当選。
 期日を1年遅らせ、市民病院建設の前倒しを条件に市議会の逆転賛成多数を得て「大崎市」が実現した。
 しかし、佐々木は、古川市長選出馬時に公約として掲げた市名変更は、6町の反対で手を引いた。
 古川市のみならず鳴子町でも合併反対の住民が多数派でありながら合併を強行。 全国にも類を見ない合併により誕生した。
 また期日が遅れたと同時に、合併協定調印式の際に調印された内容も変更され、合併協定書の原本は公表されていない。
 
=構図=

 大崎市の合併をけん引してきた7首長は、選挙での対立を避けようと、首長からの候補擁立を見送る模様。
 合併の経緯や新市の課題を熟知する7人の不出馬には、疑問の声も聞かれた。

 合併を強行した佐々木謙次市長は、批判を浴び、不出馬。
 古川は、地元候補を失った。
 古川経済関係者・古川市議の要請により、県議会議長の伊藤康志が出馬。
 伊藤は、古川選挙区選出で県議会5期。
 地元政界を代表する大物である。
 県知事・1市6町長・衆院議員、地元財界の支援を受け、磐石な体制で臨んだ。

 いち早く名乗りを上げたのが、本間俊太郎。
 13年前の汚職事件で県知事を辞任。
 冷却期間をおいて、03衆院4区から無所属で出馬。
 強固な地盤を築いていた故・伊藤宗一郎衆院議長の後継、伊藤信太郎と激戦。
 敗れはしたものの、本間・伊藤宗一郎両氏の出身地である中新田では、勝利するなど、色褪せぬ力を見せた。

 現在の政治力の伊藤、過去の実績の本間という戦いとなった。  
 
=開票結果=
 
当選 伊藤 康志  395 無・新 =自

落選 本間俊太郎  371 無・新

当選 渋谷 貞雄   29 無・新

(投票率74%) 

 伊藤は、組織力を生かして手堅く運動を展開。
 村井嘉浩知事や、自民党国会議員らが支援に駆けつけるなど、国や県とのパイプを強調、「大物県議」の力を見せつけた。
 地元古川以外の地域では、旧町の町長らの支援を受けて支持を広げ、出遅れをばん回した。

 本間は、各地でミニ集会を精力的に展開するなど草の根的な運動を展開した。
 女性や高齢者らを中心に支持を広げ、旧郡部では伊藤氏をしのぐ知名度があり、旧玉造郡などではリードしたが、広がりに欠いた。 


【伊藤】
古川=190▽松山=24▽三本木=17▽鹿島台=53▽岩出山=37▽鳴子=23▽田尻=51  

【本間】
古川=184▽松山=20▽三本木=34▽鹿島台=27▽岩出山=45▽鳴子=33▽田尻=28

=見解=

 伊藤の順当勝ちといったところだが、意外にも接戦となった。
 本間は、知事時代、宮城の医療体制を整えた実績が高齢者からの得票を積み上げた。
 玉造での得票は、故・日野市郎シンパによる得票もあったのか?
 地元中新田を離れ、衆院で出馬した4区に属する大崎市長に挑戦した。
 加美郡出身の本間ではあったが、知名度を生かして接戦に持ち込んだ。
 改革町長・改革知事といわれた時代を知っている層は高齢化。
 汚職で浅野知事を丹序言うさせる切っ掛けを作った利権屋というのが、40台以下の本間評ではないだろうか?
 今回も、13年前の汚職事件に関する大量のビラがまかれた。
 こうした状況の中、参院選にせよ衆院選にせよ、残るチャンスは1回だろう。
 民主が圧倒的に弱い地域が地盤なだけに、本間の出馬は、国政の選挙戦に大いに影響を与える。
 とりわけ、07参院選は有力2氏は、いずれも仙台が地盤。
 動向を注視していきたい。

http://www.city.osaki.miyagi.jp/(大崎市)
http://www2.ocn.ne.jp/~homma/comittee.html(本間俊太郎)