選挙ブログ

選挙を中心に政治の話題を取り上げていきます

第45回総選挙結果・青森1区

2009-09-12 | 青森・岩手・秋田
青森1区 227.8
横山 101.3・44.5%  津島 68.9・30.2%(68.7)  升田35.3・15.5%(20.2)

 民主候補が一般に苦手とする郡部・小都市で津島と升田が票を喰い合いにより、序盤から横山がリードし、青森市内で大差がつくという展開となった。郡部で小差のリードで中心都市で大差をつけるという民主候補圧勝の典型的パターンといえる。
 津島は、自民党の強い郡部・小都市で升田にリードを許しており、自民党は次回もこの候補にこだわる必要はなさそう。

横山:東津軽・北津軽で津島・升田両候補に5千票の差をつけ、更に五所川原で5千票、青森市で津島に2万票の差を付けるという盤石の展開で圧勝した。
津島:全市町村で横山に及ばず。青森市外では升田にも及ばず。
升田:出身地の中泊で大量得票して北津軽ではトップ得票を獲得した。青森市では得票力のアップが課題となった。

青森市 150.5
横山 70.2・46.5%  津島 48.1・31.9%  升田 14.1・9.4%
比例得票:民主63.8・自民37.4・公明15.3・共産13.4・社民11.6・みん7.2

社民は比例・選挙区が同水準であり、他党への流出は僅少であった。
共産の流出分と民主の合計が横山に一致、公明が津島・みんが升田と考えると、自民党票の中身は津島8割・升田2割というところ。

五所川原市 35.1
横山 14.6・41.7%  津島 9.3・26.5%  升田 9.3・26.4%

民主の比例得票は16.3であり、一部が升田に流出している。

東津軽郡 16.4
横山 7.3・45.1%  津島 5.5・33.9%   升田 2.1・13.0%

北津軽郡 25.8
横山 9.3・36.0%  津島 6.0・23.1%  升田 9.7・37.7%

民主の比例得票は11.3であり、一部が升田に流出している。

09衆院選予想・東北

2009-08-18 | 青森・岩手・秋田
【東北】
 
青森1 ●横山(民)
青森2 △江渡(自) 
青森3 ▲田名(民)
青森4 ☆木村(民)
岩手1 ●階(民)
岩手2 ▲畑(民)
岩手3 ■黄川(民)
岩手4 ■小沢(民)
宮城1 ●郡(民)
宮城2 ●斉藤(民)
宮城3 ▲橋本(民)
宮城4 ★石山(民)
宮城5 ■安住(民)
宮城6 ◎小野(自)
秋田1 ●寺田(民) 
秋田2 ○金田(自)
秋田3 ▲京野(民)
山形1 ★鹿野(民)
山形2 ●近藤(民)
山形3 ◎加藤(自) 
福島1 ▲石原(民) 
福島2 ▲太田(民)
福島3 ■玄葉(民)
福島4 ■渡恒(民) 
福島5 ●吉田(民) 


07岩手県知事選 動向

2007-02-23 | 青森・岩手・秋田

岩手知事選4氏が起意 達増氏先行、柳村氏追う
 
 夏の参院選の前哨戦、第16回統一地方選の幕開けとなる13都道県知事選の告示まで、22日で1カ月となった。東北では岩手県知事選が皮切りとなり、6県議選と政令市の仙台市議選が3月30日に一斉に告示される。「平成の大合併」が一段落して初の統一選で、本格化する分権時代にふさわしい自治体像を探る選挙にもなる。

 任期満了に伴う岩手県知事選には、民主党県連代表で衆院議員(岩手1区)の達増拓也氏(42)、元滝沢村長の柳村純一氏(56)=自民推薦=、元県労連議長の菅野恒信氏(61)=共産推薦=、会社役員の芦名鉄雄(61)の4人が、無所属での立候補を表明している。

 昨年8月に出馬表明した達増氏が、県議選の民主党候補と二人三脚で支持者を回り、先行。追う柳村氏は「国政とのパイプ」を強調し、自民党や首長などからの支援を受ける。菅野氏は共産党や系列団体とも連携し、芦名氏は独自の戦いをしている。県議のザ・グレート・サスケ氏(37)も出馬を検討している。

2007年02月21日水曜日(河北新報)


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サスケ氏 岩手県知事選出馬へ前向き

 覆面プロレスラーで岩手県議のザ・グレート・サスケ氏(37)が4月の岩手県知事選(3月22日告示、4月8日投票)への出馬を検討していることが3日、分かった。サスケ氏はスポニチ本紙の取材に「前向きに考えている。岩手をよくしたい」と意欲を見せている。宮崎県の東国原英夫(そのまんま東)知事(49)が連日、メディアを通じて宮崎県をPRしているが、周辺からは「サスケ氏も岩手をPRできる」と期待も高まっている。

 県議としてマスク論争を引き起こしてから4年。サスケ氏が今度は知事選に意欲を見せている。スポニチ本紙の取材に「県議として4年間、県政に携わってきた。岩手をよくしたいという思いが強くあり、(知事選は)前向きに考えている」と語った。

 03年4月、旧自由党の推薦を受けて県会議員に立候補し、盛岡選挙区で1万6286票で県内トップ得票。当選後はドクターヘリの導入を訴えるなど、主に小児救急医療問題に力を注いだ。県議として「やるべきことはやった気がした」と4月の県議選へ出馬せず、政界から身を引こうと考えたこともあった。しかし、1月21日の東国原知事の当選で「宮崎を変えてほしい」という無党派層の熱い思いに感動。「まだやれることがある。次は知事として県民に尽くしたい」という気持ちが芽生えた。

 4月の知事選では、民主党の達増(たっそ)拓也衆院議員と、自民党岩手県連が推薦を決定した元滝沢村長・柳村純一氏、共産党推薦の岩手県労働組合連合会元議長・菅野恒信氏、会社社長の芦名鉄雄氏が出馬を表明。県議会は民主党の小沢一郎代表のおひざ元とあって民主党会派が最大与党。ある県政関係者は「達増氏を柳村氏が追う展開ではないか。ただ東国原知事の例もあり、サスケ氏が無党派層の期待を集める可能性もある」と話している。

 サスケ氏は93年、故郷の盛岡市で「みちのくプロレス」を旗揚げし、地道に巡業を重ね、昨年の観客動員数が約17万人を誇る全国区の団体にまで成長させた。「地方へ注目を集めた自信もある」と「みちのくのセールスマン」の自負もある。

 「宮崎のセールスマン」として宮崎県をPRする東国原知事はマスコミに積極的に登場。宮崎県職員からは「広告費は数億円分浮いた」といわれている。サスケ氏周辺では「サスケ氏は東国原知事並みに岩手をPRできる。観光を大きくアピールできる」との声も上がっている。

(スポニチ)
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〈知事選〉告示まで2カ月、色帯びる政党対決 無所属4人が出馬へ

 統一地方選の先陣を切る3月22日の知事選告示まで2カ月と迫った。現職増田寛也知事は4選不出馬を表明しており、これまでに新人4人の出馬が確実な情勢。昨年末まで国政与党の自民党で擁立が難航し、昨年8月に県連代表を候補者に決めた民主党に大きく先行を許してきたが、今月に入って共産党を除き非民主の勢力図を目指して起意を固めた前滝沢村長を推すのが濃厚だ。民主党に大きく水を開けられた自民党側の巻き返しが今後の焦点となりそうだ。革新系無所属の労組出身者、党派に頼らない会社役員が出馬を表明している。

 出馬表明しているのは五十音順に盛岡市の会社役員、芦名鉄雄氏(61)、前いわて労連議長の菅野恒信氏(61)、民主党県連代表の達増拓也衆院議員(42)の3人。前滝沢村長の柳村純一氏(56)はここ数日中に正式に出馬表明したい意向だ。いずれも無所属での出馬となる見通しだが、達増氏は党戦略によっては党公認の可能性を捨てきれない。

  柳村氏は昨年11月に村長職を任期満了で終えた。1月に入ってから、県内の市町村長有志から出馬要請を受け起意を固め、12日には自民党県連執行部に、13日には社民党県連合の幹部に会い、公明党県本部の執行部にも今後あいさつする予定。知事選で推す候補者の決まっている民主党と共産党を除く各政党をはじめ、幅広い層の支持と協力を得ながら選挙体制を構築したい考えだ。ただ、各党の推薦は不透明で、短期間の走り陣立てによる勝負となる。

  自民党県連は柳村氏の推薦要請を受けてから正式に協議し結論を出すことになるが、20日に雫石町で開かれた鈴木俊一衆院議員の新年会に柳村氏が参加。他選挙の党公認候補予定者と一緒に紹介された。自民単独候補を選択肢から外し、単独ではなく「志を同じくするような方々」と共闘態勢で柳村氏を推すことが確実視されている。民主党主導の知事誕生を危ぐする市町村有志が、非民主、非共産勢力の求心力となり得るかも注目される。

  社民党県連合の小原宣良代表は主体的な候補の擁立は否定。現況を「ニュートラルな状態」とし「今月中か2月初めには一定の方向性を出さなければならない」と話す。

  自民党と国政で与党を組む公明党県本部の小野寺好代表は「知事選は検討もしていない」と話し、対応も告示直前まで決まらない可能性が高い。

  民主党県連は達増氏の8月の出馬表明から党国会議員、県議、支持者らと連動し着々と県内への浸透を図り、昨年12月には後援会連合会も設立。運動は街宣活動を織り込んだ第3段階に入りギアを上げた。間もなく通常国会が召集されれば、現職国会議員として地元での活動に影響も出る半面、県議選で目標としていた民主系候補者30人を先ごろ超え、代表業務が軽減された面もある。

  達増氏は、柳村氏が起意を固めたことにも「県民のほうを見て運動していくことに変わりはない」と前だけを見る。藤原良信県連幹事長は「手を緩めることなく運動を強化していく。立候補予定が4人になっても変化はない。自助努力でやっていくだけ。どなたが立ってこようとも自らの支持者を広げていくこと」と話している。

  達増氏側も民主党が突出することを避け、より広い層からの支持を得るのが基本方針で、推薦要請のタイミングを見計らう。

  菅野氏は「明るい民主県政をつくる会」(渥美健三代表)が12年ぶりに実現した革新系無所属候補。同会には共産党県委員会も参画している。増田県政の継続に異議を唱える。

  菅野氏は共産党公認立候補予定者の4人全員の当選を実現しての県議会与党と菅野県政により、12年間の増田県政からの転換を訴える。安倍首相が改憲を参院選の争点にする意向を示していることで、県政の戦いでも、より憲法を守る姿勢、福祉や暮らしを守る姿勢を強調してくるのは確実だ。

  芦名氏は政党や諸団体に頼らず、事実上、単独で戦う考え。本格的には告示からの活動となる。

 (岩手日報)

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知事選に前滝沢村長柳村氏
自民県連が推薦方針「非民主」結集唱える

2007/01/13

 今春の知事選(3月22日告示、4月8日投票)で、前滝沢村長の柳村純一氏(56)が12日、無所属で立候補する意向を固めた。民主党が擁立する衆院議員の達増拓也氏(42)に対抗するため、「非民主勢力」の結集をうたい、その受け皿になることを目指す。これに伴い、自民党は独自候補の擁立を断念し、柳村氏の支援に回る方針を固めた。

 柳村氏は同日、盛岡市で記者団に対し、「年明けに一部の町村長らから出馬の打診を受けた。県の役割とは何なのかを見直し、岩手が元気になるために市町村を支援したい」と決意を示した。また、自民、公明、社民の各党に対し、推薦要請する考えを明らかにした。近く会見し、正式に出馬表明する。

 柳村氏は私鉄職員を経て、1979年に滝沢村議選に初当選。3期務めた後、94年の同村長選に出馬し、当選した。村長時代は民間出身の女性助役の起用や、職員投票による新任課長選任制度の導入など、独自のアイデアで異彩を放った。3期目の任期満了を迎えた昨年11月に勇退していた。

 知事選には、共産党県委員会と労働団体などで構成する「明るい民主県政をつくる会」が、いわて労連元議長の菅野恒信氏(61)の擁立を決定。廃棄物運搬業の芦名鉄雄氏(61)も出馬を表明している。


 自民党県連は12日、盛岡市で幹部会議を開き、知事選に出馬の意向を固めた柳村純一氏について、推薦する方針で一致した。柳村氏からの正式な要請を待ち、13日にも決定する。

 柳村氏の態度決定を受け、県連会長の玉沢徳一郎衆院議員、幹事長の佐々木大和県議ら幹部5人が対応を協議。柳村氏もあいさつに訪れ、支援を求めた。県連執行部は、独自候補の擁立には資金面や選挙体制の構築で負担が大きく、めどが立たないことから、柳村氏の側面支援に回る方が得策と判断した模様だ。

 柳村氏との会談後、玉沢会長は、柳村氏への推薦について「(要請があれば)前向きに受け止めなければならない」と述べた。13日、他の県議らを加えた選対役員会を開き、推薦の可否について最終協議する予定。

 自民県連は当初、増田知事に4選出馬を要請したが、知事が昨年10月末に不出馬を決めたため、急きょ独自候補の擁立に方針転換。11月には若手県議に的を絞って調整したものの、出馬の条件面で折り合わず、所属県議の理解も得られずに断念した。その後は、盛岡市在住の作家ら複数の人物に出馬を打診するなどしていた。

 公明党と社民党は、柳村氏からの推薦要請があり次第、対応を協議する方針。

(岩手日報)

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2006/10/30

増田・岩手県知事:多選理由に4期目不出馬を表明

 岩手県の増田寛也知事(54)は30日、任期満了(07年4月29日)に伴う知事選に立候補しない意向を明らかにした。現在3期目の増田知事は臨時会見で「3期12年を一つの区切りだと決めていた」と述べ、多選を知事引退の理由にあげた。今後は「まったく白紙」とし、国政への転出は「100%ない」と否定した。

 増田知事は東大法学部卒で、旧建設省を経て95年の知事選で小沢一郎・新進党幹事長(当時、現民主党代表)に擁立され初当選した。03年の知事選では地方選挙で国内初のローカル・マニフェストを掲げた。05年の全国知事会会長選にも立候補、現会長の麻生渡福岡県知事と選挙戦を繰り広げた。

 増田知事は、多選批判が出た佐藤栄佐久前福島県知事の逮捕は直接影響していないとしているが「知事が4期目になると、県庁内にものをいえる空気がなくなる。私の職業倫理観に誠実に従った行動だ」と語った。

(毎日新聞)

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民主・達増衆院議員、出馬へ=来年春の岩手県知事選

 民主党の達増拓也衆院議員(42)が、来年春の岩手県知事選に出馬する意向であることが10日分かった。同日午後、小沢一郎同党代表とともに盛岡市内で記者会見し、正式表明する。現在3期目の増田寛也知事(54)は「年末までに進退を明らかにする」として、態度を明らかにしていない。 
(時事通信) - 8月10日11時1分更新


  

07知事選~青森  展望(仮)

2007-02-15 | 青森・岩手・秋田
2月12日(月)

民主の人選難航 非自民分裂招く

 六月三日投票の知事選に向け、民主党県連の候補者選びが難航する中、非自民の立場で活動する政党、団体などが独自に知事選対応を決める動きが二月に入り加速している。〇三年の前回選挙で民主党と共同歩調を取った連合青森は自民、公明両党が推す現職・三村申吾知事を推薦、共産党県委員会は公認候補として堀幸光委員長の擁立を決定。五所川原市の会社役員、三上誠三氏も出馬に意欲を示した。三者とも民主党候補が決まらないことにしびれを切らした動きで、非自民結集を目指してきた党県連の対応が、皮肉にも非自民の分裂を招いてしまった形だ。

 六日に出馬会見した共産党の堀委員長は「高い政治的見識を持つ対抗馬が出れば、候補を立てず応援することも考えたが、誰も出てこない」と決断の理由を説明。「党として候補者を示し、責任を果たす時期だと判断した」と、民主党県連の人選に一定の見切りをつけた様子もうかがわせた。

 三上氏も本紙取材に、民主党の候補者が決まらない状況にあるため、自らの出馬を検討し始めた-と語っている。

 県連は「不戦敗はしない」との方針で、今後は社民党や、国民新党との連携を視野に候補者擁立を急ぐ方針だが、決定にはなお時間を要しそうだ。

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2月9日(金)

県政と蜜月既定路線/知事選

 二〇〇三年の前回知事選で野党の民主党と共同歩調を取った連合青森が、今回は一転して与党の自民、公明両党が推す現職・三村申吾知事の推薦を決めた。非自民結集を目指しながらいまだ候補者を擁立できない民主党県連に見切りをつけたことも大きな理由だが、連合青森内では昨年春から三村氏支援をにおわす発言が相次いでおり、早くから蜜月状態にあった現職の推薦決定は「既定路線」だった。

 政治活動の基軸を民主党に置く連合青森は、国政選挙や地方議員選挙で民主党候補を支援しているが、首長選では自民、公明両党と相乗りする形で現職首長を推すケースが目立つ。支援態勢にねじれが生じる背景には「労働者の利益になる政策を実現させるため」(山本信悦会長)とし、地方行政で権限を持つ首長とも良好な関係を築いておきたいという、連合青森の思惑も見え隠れする。

 一方の三村県政も、連合青森の政策提言に知事自ら応対しているほか、山本会長を各種審議会の委員に登用したり、労働関係の施策を予算発表前に説明するなど、連合青森に相当の配慮を示してきた。これに呼応するように、今回の幹事会で山本会長は審議が始まる前から「県政との太いパイプを保つため、現職を推薦したい」と発言した。

 ただ、七月の参院選で民主党公認候補を全面支援する連合青森が、直前の知事選では自民、公明両党に相乗りする形になる。国政、地方政治の選挙が集中する政治決戦の年に、「首長選と議員選は別もの」という割り切り方は連合青森にとっては現実的な選択には違いないが、一般の県民にとっては非常に分かりにくい選択だ。

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2月6日(火)

三上誠三氏が知事選出馬に意欲

 五所川原市の会社役員三上誠三氏(57)は五日、本紙取材に対し、六月三日投票の知事選への出馬に意欲を示した。近く記者会見し、正式表明する。

 三上氏は、現職・三村申吾氏への保守系の対抗馬がまだ決まっていないことから、自ら出馬することを考えたという。

 ただ、三上氏は二〇〇五年の五所川原市長選で田名部匡省民主党県連代表の支援を受けた経緯があり、「田名部氏が出馬するなら、私が出るか出ないかあらためて考える」と、今後の状況次第で出馬を取りやめる可能性があることも示唆した。

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2007年2月5日(月)

統一選後か/知事選民主候補擁立

 六月三日投票の知事選に向け難航している民主党県連の候補者選びで、今博・同党県連幹事長は四日、弘前市内で本紙などの取材に答え「擁立が四月の統一地方選以降になる可能性も十分ある」との見方を示した。

 今幹事長は同日、故・田沢吉郎氏の下でともに秘書を務めた津島恭一・国民新党県支部長の「新春を祝う会」に出席。同党の知事選対応に関する記者団の質問に「統一選の結果によって手を挙げる人も出てくるかもしれない。ただ、選挙までの日程からみて、人格、政治経験に加えて知名度が必要になるだろう」などと答えた。また、非自民枠での国民新党との選挙協力については、統一選と知事選に限定して連携するとの従来の立場を強調。「参院選は、それぞれの立場で戦わざるを得ないが、将来は国民新党が民主党と合体するような流れをつくりたいと思う。今後も結び付きを深めたい」とした。

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2007年1月31日(水)

連合は三村氏推薦へ/知事選

 六月三日投票の知事選で、連合青森は現職・三村申吾氏を推薦する見通しとなった。連合青森が提示していた一月末までの候補者選定ができなかった民主党県連の今博幹事長が三十一日午前、選考期限延長を申し入れたのに対し、山本信悦・連合青森会長はこれを断った。山本会長は会談後、「現職推薦」の方向を示した。これで、民主党が目指していた知事選での非自民党統一候補の擁立は事実上なくなった。

 連合青森は現職・三村氏から推薦願を提出されており、二月八日に開く次回政治センター幹事会で三村氏の推薦を決定する見通しとなった。

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2007年1月29日(月)

民主、候補者選びで議論/知事選

 六月三日投票の知事選に向けた民主党県連の候補者選びで、同党県連の田名部匡省代表は二十八日、青森市内で本紙などの取材に答え、連合青森から今月中の候補者決定を求められていることについて「期限にはこだわらずに議論を進めていく」との考えを示した。

 終了後の取材に田名部代表は「候補者は必ず出す」との姿勢をあらためて強調した上で、「(一月末の期限に向け)努力している最中で、現時点では分からない。人選は期限に縛られるものでもなく、いい候補が出せるよう議論を進めていくだけ」と語った。

 一方、同じホテル内でその後に開かれた平山氏の演説会に出席していた連合青森の山本信悦会長は、知事選対応について「連合は正式に推薦要請してきた人(三村申吾知事)を待たせている状態。民主党側が月内に候補者を示せなくても、これ以上期限を先延ばしすることはできない」と語り、民主党候補が決まらない場合でも、予定通り二月八日に政治センター幹事会を開き、三村知事からの推薦願について協議する考えを示した。

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2007年1月6日(土)

知事選対応、来月に決定/連合青森

 連合青森は五日、県労働福祉会館で政治センター幹事会と執行委員会を開き、統一地方選と知事選の対応を協議した。知事選については現職・三村申吾知事から昨年十二月に推薦願が提出されたが、協調関係にある民主党県連も今月末をめどに対抗馬擁立の方針を示しているため、この日は対応を保留、二月八日の政治センター幹事会で決定する方針を確認した。

 山本信悦会長は会議後の取材に「一月いっぱいは民主党側の判断を待ちたい」と述べた上で、三村知事からの推薦要請については「出席メンバーから異論の声はなかった。他候補から要請がなければこのまま(現職を)推薦する流れになるだろう」との見方を示した。

 ただ、連合青森は七月の参院選を天王山の戦いと位置づけ、民主党公認の平山幸司氏を推薦している。会議では、知事選で自民、公明両党が推す現職を推薦した場合、直後の参院選に影響が及ばないかと懸念する声もあったという。

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2006年12月24日(日)

不戦敗はない/知事選で民主県連

 民主党県連は二十三日、青森市の青森グランドホテルで常任幹事会を開き、来年六月の任期満了に伴う知事選候補について協議した。最有力候補に浮上していた青森市のフリーアナウンサー大竹辰也氏(59)が出馬を辞退し人選は白紙に戻ったが、この日の議論では「不戦敗は絶対にしない」との方針で一致。
 会議後の記者会見で田名部匡省代表は、大竹氏の出馬断念について「(十四日に)会った時はあれほど意欲があったのに、なぜやめることになったのか、本人から聞いておらず分からない」とした上で、「何となく県連内が一枚岩になっていない-と感じたのかもしれない」と語った。また、田名部代表が出馬を打診していた在京テレビコメンテーター川村晃司氏についても「だいぶ前に(出馬)できないと言われた」と述べた。

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2006年12月21日(木)

大竹氏が県知事選出馬を断念

 来年六月の任期満了に伴う知事選で、民主党推薦での出馬に意欲を示していた青森市のフリーアナウンサー大竹辰也氏(59)が、立候補を断念したことが二十一日分かった。大竹氏は、既に同党県連の一部幹部には出馬しない意向を伝えている。県連は、二十三日に知事選の対応を協議する予定だが、最有力視されていた大竹氏が出馬を見送ったことで、候補者選びは白紙となった。

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2006年12月16日(土)

三村氏、連合青森へ推薦願

 来年六月の任期満了に伴う知事選に出馬を表明している現職・三村申吾知事は十五日、連合青森に推薦願を提出した。連合青森は年明けの政治センター幹事会で取り扱いを協議するが、山本信悦会長は以前から三村知事支援を示唆しており、国政選挙などで協調関係にある民主党県連と支援態勢にねじれが生じる可能性が高まっている。

 山本会長によると、十四日夕方に三村知事から電話で推薦願提出の意向が示され、十五日午前、知事の家族らが青森市の連合青森事務局に推薦願を持参したという。

 連合青森は二〇〇三年の前回知事選では、三村氏と戦った横山北斗氏を民主党などとともに推薦、来年夏の参院選を含め大半の国政選挙でも民主党候補を推薦している。

 しかし、次期知事選について山本会長は十五日「組織としての議論はこれからだが、個人的に三村知事は人柄、政策とも評価できる」とあらためて強調。「民主党県連が対抗馬を出すとなれば(〇五年の)青森市長選などのように、対応がねじれる可能性も濃厚だと感じている」と語った。

 知事選への対応について三村知事は同日、本紙などの取材に「幅広くいろいろな方々の支援をいただければありがたい」と述べた。

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2006年12月15日(金)

連合戸惑いの表情、自民は冷静に「気引き締める」

 大竹辰也氏が民主党県連の田名部匡省代表に知事選出馬の決意を伝えたことは十四日、県政界に一気に広まった。三村申吾知事の推薦を決定している自民党県連は対抗馬が固まったことを比較的冷静に受け止めつつ「気を引き締める」と対決姿勢を強めた。国政選挙では民主党と協調しながらも三村県政と良好な関係にある連合青森は、戸惑いの様子をみせている。

 連合青森の山本信悦会長は、民主党から知事選についての具体的な話はないので何も決まっていない-と説明。一方で「三村知事にはわれわれの政策的な提言にしっかり対応してもらっており、対立候補を立てて戦う大義名分がない。国政選挙と知事選を含めた首長選は一緒にできない」と述べ、民主党と対応が分かれる可能性を示唆した。

 独自候補擁立を断念し、非自民候補擁立の動きに対応していく考えを示している社民党県連の渡辺英彦代表は「連合青森の動きを見定めたい」としている。

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2006年12月14日

知事選に元RAB大竹氏出馬へ

 来年六月の任期満了に伴う知事選の候補者として、民主党県連内で名前が挙がっていた元青森放送アナウンサー大竹辰也氏(59)=青森市在住=は十四日、東京・永田町の参院議員会館に同党県連の田名部匡省代表を訪ね、出馬の決意を伝えた。大竹氏は二十一日以降に出馬表明の記者会見をし、政策を発表、民主党などに推薦願を提出する。党県連は二十三日に開く常任幹事会で詰めの協議をする予定だが、候補者は事実上、大竹氏に絞り込まれた。民主党側は非自民勢力を軸とした態勢づくりを目指している。

 大竹氏は新潟県山北町出身。東北工業大学を経て、一九七一年四月にアナウンサーとして青森放送に入社し、放送部長、ラジオ営業部長を歴任。二〇〇四年十一月に同社を退社し、現在はフリーアナウンサー。昨年十二月、青森市を拠点に発足した行政・政策研究の市民グループのメンバーとして、政策形成の手法などについて学んできた。

 田名部代表は「大竹氏は県内のことをよく知っており、政策にも詳しい。県民から見て一番いいのではないか」と評価。「知事選は『県民党』で、みんなが応援する形でやることになる」とし、幅広い結集を図る考えを示した。大竹氏も、民主党のほかにも推薦願を提出する予定だ。

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2006年12月11日(月)

社民県連 候補擁立を断念/知事選

 社民党県連の渡辺英彦代表は十一日、県庁で会見を開き、来年六月の任期満了に伴う知事選の対応について、党の独自候補擁立を断念することを明らかにした。今後、民主党など非自民党候補擁立の動きがあれば、連合青森を通して協議に応じる姿勢を示した。

 社民党は三村申吾知事が初当選した前回知事選では、現衆院議員の横山北斗氏を民主党などとともに推薦した。

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2006年12月4日(月)

自民県連、挙党態勢構築へ

 三村申吾知事が来年六月の任期満了に伴う知事選に再選を目指して出馬を表明したのを受けて、自民党県連は十一日、選対本部を設置して知事選に向けた挙党態勢の構築に入る。当時衆院議員だった三村知事を擁立した前回に引き続き、今回も知事に出馬要請する場面をつくるなど主体的な動きをみせる党県連。一方、三村知事は県議会本会議で、自民党と政策が一致することを強調してみせるなど、知事選対応をめぐる一連の言動から同党への気の使いようがうかがわれる。

 三村知事が出馬表明する前日の十一月二十七日夕、平内町の勤労青少年ホーム。逢坂雄一町長、植村正治県漁連会長、町議ら町の有力者が顔をそろえて、知事を支援する政治団体の設立総会が開催された。壇上から会の代表が知事の再選に向けて支援を呼び掛けると、会場から大きな拍手がわき起こり、決起集会の様相を呈した。

 全県組織を持たない知事にとって、再選のためには自民党の支援は不可欠。それだけに同党が描いたシナリオに乗る形で知事選出馬に向けた手順を踏んでいく必要があった。

 党県連内には、知事が力を注ぐ財政基盤の確立に理解を示しながらも、景気回復のため財政出動を求める声がある。三村知事の支援に当たって党の政策受け入れを前提としていた大島理森県連会長も「財政再建という命題に取り組みつつも、今度は県民の希望をつくり上げていく仕事をしてもらいたい」と注文を付けていた。

 知事は「創造」という言葉に自らの信念を込めると同時に、再選された場合に自民党の政策を受け入れていく意志を表した。政策面で一体感をアピールしたことで、党県連が知事を支援する環境がすべて整った。

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2006年12月3日(日)

知事選候補は2人/民主県連

 民主党県連は二日、八戸市内で開いた常任幹事会で各種選挙への対応を協議し、来年の知事選候補については二人に絞り込んだ。知事選は県内外のマスコミ関係者が選考の対象とみられる。いずれも党国会議員らが本人の意思を確認したうえで詰めの議論をし、最終的に候補者を決める方針。会合後の記者会見で田名部匡省県連代表は、知事選候補について「できれば年内には決めたい」と語った。

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2006年12月2日(土)

公明党が三村氏推薦決定/知事選

 来年六月の任期満了に伴う知事選で、公明党県本部は二日午前、持ち回り幹事会で、三村申吾知事の推薦を決定し、党本部に上申した。党本部は今月中旬に中央幹事会を開き、三村知事推薦を正式決定する。

 知事選で対応を決定した政党は公明党県本部が初めて。

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2006年11月29日(水)

対抗馬擁立へ動き加速/県内野党 非自民結集も視野

 三村申吾知事が二十八日、来年六月の知事選へ自民、公明両党の支援を受けて出馬する意向を正式表明したことを受け、民主党県連の田名部匡省代表は「対抗馬は必ず立てる」と、対決姿勢をあらわにした。

 二十八日午前、自民党県議の要請に応える形で出馬表明した三村申吾知事に、民主党県議からは「自民党が周到に用意したシナリオに乗っかったやりとり。議会も県民もしらけてしまう」と冷ややかな声が上がった。

 旧県民協会出身の民主党県連幹部にとって、三村知事はかつての同志。自民党の支援で再選を目指す意向を示した三村知事に、田名部代表は「政治家としての信念はどこにいったのか」と、あらためて対抗心をむき出しにした。

 一方、社民党は原子力、防衛問題などへの三村知事の対応は評価できない-として対抗馬擁立を模索。非自民の枠組みによる話し合いにも前向きな姿勢を見せる。共産党は年内に独自候補を決定する方針だが、「他党との共闘などさまざまな可能性についても検討を続けていく」(堀幸光県委員長)と含みを持たせている。

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2006年11月28日(火)

三村知事が再選目指し出馬表明

 三村申吾知事は二十八日午前、定例県議会一般質問の答弁で、「来年の知事選に立候補する意思を持つに至った」と述べ、来年六月末の任期満了に伴う知事選に再選を目指して出馬することを表明した。知事選への立候補を正式に表明したのは三村知事が初めて。三村知事は、初当選した二〇〇三年の前回選挙と同様に自民党などの推薦を受ける見通しだ。

07岩手県知事選  展望

2007-02-09 | 青森・岩手・秋田
=増田県政=

【初当選】
 95岩手県知事選で、新進党の推薦を受けた増田寛也が当選を果たした。
 増田は、東京都出身ながら、岩手県選出の故増田盛参院議員の子息。
 旧建設省紛争調整官を経て94年暮れに知事選への出馬を表明した。
 当時の新進党幹事長の小沢一郎の肝いりで、故工藤巌知事の勇退に伴う95知事選に擁立され、自民党推薦の元副知事・故佐々木浩、社会党推薦の元衆院議員・小野信一らを破って初当選した。
 43歳の当時、増田は全国最年少知事だった。

 96衆院選では岩手1区に新進党公認で出馬した達増拓也を応援し、岩手自民とは対立状態に陥る。

 政権党たる自民との兼ね合いで、増田は、1期目の末から、全方位に政治的スタンスを移した。

【2期目】

 99年の知事選には、小沢自由党のほか自民・公明・社民・民主・政和会の5党1会派の推薦で出馬し、共産党の菅原則勝氏を破って当選。
 盤石の政治基盤を築いた。
 各党相乗りの出馬により自由党とは距離感が生じた。

 増田知事はバランス感覚を発揮して、県政を運営に当たる。
 そして、北川正恭前三重県知事・橋本大二郎高知県知事・浅野史郎宮城県知事らと「改革派知事」と称されるようになる。
 また、青森・秋田両県知事と都道府県合併・道州制でタッグを提唱し、全国的に知名度を上げた。
 しかし、3期目が近づくにつれ県債残高など内政問題が顕在化していった。

【3期目】

 3期目は自由党党首だった小沢から「3選まで」の条件で容認を取り付け、政党推薦なしで共産党の菅原を10倍近い得票で破り、当選した。

=候補者の動向=

【達増拓也】

05年春、小沢は、増田4選は認めないとの方針を明言した。
 岩手民主代表の達増が候補者擁立に動き出すことになった。
 自ずと、候補者の条件は、増田に勝てる候補ということになる。
 当然、擁立作業は難航を極める。
 政治・行政経験、知名度を勘案すると、当の達増本人しか条件を満たす者がいない。
 達増は、05年8月、岩手1区衆院議員から知事選に転出することを表明した。

【増田寛也】

 達増の出馬表明時点で、増田の自信の進退への言明はなかった。
 増田と達増という構図になるのか?それとも別の構図か?
 対決の構図は、鮮明にはなっていなかったのである。

 自民党は、増田4選を強力に提唱する。
 岩手民主の攻勢に防戦一方の岩手自民は、増田を自民候補として擁立し、県政の主導権を握り、反転攻勢の足がかりにしようとしていた。
 増田であれば、自民党のほか、公明・社民・政和と非民主・非共産勢力を結集することもできる。
 代わりのいない、最高の候補者であった。

 ところが、11月になって、増田は4選辞退を表明する。
 併せて、国政転出も否定した。

【谷藤裕明】

 増田の知事引退、岩手自民に衝撃が走った。
 岩手自民は、増田以外の選択肢を用意できないでいたのである。
 候補者の擁立ができずに不戦敗となれば、県政の主導権を完全に握られ、県議選での民主過半数を許すことになる。
 しかし、相手は達増、岩手1区から4回連続で小選挙区を勝ち抜いてきた強豪である。
 当の玉沢も2度連続で敗れ、前回の郵政旋風にあっても自民・及川に比例復活すら許さなかった。

 まず、候補に挙がったのは、谷藤盛岡市長。
 しかしながら、谷藤は盛岡市長選再選をにおわせる形で固辞。
 また、谷藤は政党色を消し、自民党から中間点へと軸足を移していた。
 県知事・県議会、9月に予定される市長選も睨んでの動きである。
 中立を確保し、民主の協力を得ることが、市政にも、選挙にも大きな意味を持つ。
 
【高橋雪文】

 岩手自民が強いのは、宮古・下閉伊地区のみで、とりわけ人口の多い盛岡から南の内陸部では民主党が圧倒的という様相である。
 盛岡または県南で致命的な得票差がつけば、挽回は不可能。
 自民候補の条件は、盛岡・県南での得票力であった。

 白羽の矢が立ったのは、盛岡選出の自民県議・高橋雪文であった。
 盛岡・達増に対抗する「若さ」という点で、候補者調整が行われた。
 しかし、当の高橋が、資金・支援体制への不安から固辞。
 擁立への空気を作るため、事前にマスコミへのリークしていただけに、岩手自民の迷走ぶりが顕になってしまった。


【高橋洋介】

 非民主連合候補として参院選に出馬した経験のある高橋洋介も早い段階でリストアップされていた。
 北上というのも好条件で、また、増田県政の県知事を務めており、「増田後継」を打ち出すには適材と思えた。
 本人も知事への意欲を隠さなかった為、有力視されていたのであるが、立候補辞退。
 洋介自身は増田のような超党派での戦いを期待しており、激しく争うことは想定していなかった。
 また、自民の中にも洋介擁立に批判的な声もあり、候補者選定は白紙に戻った。

【柳村純一】

 柳村純一滝沢村長は、8月に4選辞退を表明していた。
 改革派として知られる存在であっただけに、国政か?知事選か?と注目の的にはなっていた。
 しかし、本人は、口を閉ざしたままの状態であった。
 そして11月、滝沢村長選を迎える。
 柳村や自民勢力が推す後継候補と、地元選出の民主参院議員が推す政和会県議との一騎打ち。
 結果は、戦前の予想を上回る差で、柳村後継が敗北。
 即座に、知事選出馬を表明できる環境になくなった。

 年が明けても、自民党の候補者は決まらない。
 達増の後援会は全県の旧市町村に開設され、達増本人の挨拶回りが一巡していた。
 もう、自民党に残された時間はない。
 知事選に意欲を見せた柳村に岩手自民が推薦を出すのに躊躇はなかった。 

   


=候補者=

 達増拓也 無・新 =民・連合  衆院議員4期 外務省出身 
 柳村純一 無・新 =自      滝沢村長3期 滝沢村議 
 芦名鉄雄 無・新          会社役員
 菅野恒信 無・新 =共      岩手労連議長

=各勢力の動き=

 【民主】

 岩手民主代表の達増を全面支援。
 知事選との連動で、県議選の単独過半数を狙う。

 【自民】

 柳村の推薦を決定。
 鈴木・玉沢両衆院議員・宮古市長が中心に地方組織を提供。
 民主の県議会単独過半数阻止に向けて、不戦敗をどうにか回避した格好。

 【公明】

 態度未定。
 県政与党から転落する危険を取って、岩手自民と協力するのかどうか?

 【社民】

 態度未定。
 村長選で柳村を支援してきた経緯から、心情的には柳村支持。 
 達増の衆院選岩手1区、参院選岩手選挙区には毎回、候補者を擁立しており、民主との協力関係にはない。
 しかしながら、野党へ転落する危険を冒すのかどうか?

 【政和】

 態度未定。
 オール与党体制のなかでも、増田直系を自任してきた政和会。
 滝沢村長選の経緯から、柳村に乗ることは難しい。
 達増に乗り、県政与党の座を守るものと思われるが、どうでるか?

 【連合】

 達増推薦を決定。
 滝沢村長選では、柳村を支援していたが、今回は達増。
 協力関係にある民主の候補であり、県政与党の地位が欲しい連合にとっては、自然な選択である。

 【共産】

 独自候補を擁立。


07陸前高田市長選 

2007-02-04 | 青森・岩手・秋田

 共産、自民の共闘が再度実るか、民主が雪辱を果たせるか。
 2月4日投開票の陸前高田市長選は、現職・中里長門に新人の民主前県議・吉田昭彦が挑む。
 自民党が共産党員の中里を支持し、市議会で多数を握る民主党市議らが吉田を推す異例な構図だ。

 再選を目指し無所属で出馬する中里は、共産党員の首長だ。
 陣営には市議会の自民党系会派・市民クラブと共産党の市議7人が名を連ね、協力して選挙戦に臨む。

 一方、新人の吉田は民主党を離党し無所属で出馬するが、同市出身の黄川田徹、達増拓也、県議選陸に立候補予定の菅原一敏ら民主党との連携を前面に打ち出す。 これを、黄川田支持の市議会会派清和会と新星会の市議14人が支持する。

 吉田陣営は中里陣営の自共共闘を激しく批判。

 中里陣営は、野党である民主の影響力に疑問を投げかけ、逆に国政与党との連携を強調する。

 03市長選は中里が、自由党の支持を受け5選を目指した菅野俊吾を約12百差で破った。

=見解=(1月29日)

 自共共闘、政権防衛の為には、反民主党で自民とも共闘する。
 中里市長は、なかなかの戦略家である。
 国政の共産党にも、これくらいの柔軟性が欲しいところ。

 民主は、黄川田衆院議員の出身地とあって、負けられないところ。
 前回、現職を落選させているだけに必勝体制で臨むだろうが、現職の壁は厚いと見る。
 
 両陣営が「国」「県」とのパイプを主張する異様な構図。
 残存するパイの増加論が分配の公平性を求める機運を上回っているのだろうか?

=中盤情勢=

岩手日報
【竹駒】1157 中里が優位
【高田】6319 中里が浸透 吉田は急速に追い上げ
【広田】3365 中里が支持を広げる 吉田は食い込みを許す
【気仙】2982 吉田が優位に立つ
【米崎】2494 吉田は中里の食い込みを許す
【矢作】1659 両者拮抗
【横田】1271 両者拮抗
【小友】1812 両者拮抗   (数字は有権者数)

=開票結果=

 有権者は可能な限りの自助努力で第1次産業の振興などを訴えた中里市政の継続を選択した。
 中里は共産党籍を持つ全国4人の市長の1人にとどまることになった。

 中里は前回選挙の最大の争点となったタラソテラピー(海洋療法)施設の建設中止や農林水産業の振興、市政の継続を訴えた。
 前回と同様、共産党籍のままでの立候補で、自民党系市議が支援。

 民主党県議を辞して臨んだ吉田は、自身の後援会と地元選出の黄川田徹衆院議員後援会、菅野俊吾元市長の支持者との共闘体制で組織型選挙を展開。
 国や県の施策にのった事業推進などを公約に掲げたが、浸透できなかった。

 
 中里の最大の勝因は公約の着実な実現である。
 国の三位一体改革で交付税や補助金が削減される中、市長給与、交際費を減らし、各種補助金の見直しも図って行財政改革を断行。
 ひねり出した財源で第3子の保育料無料化をはじめとした市独自の福祉の充実などに振り充て、半額補助による市道補修で新しい市民参加型行政も導入した。

 思想信条をことさら表に出すことはなく、教条主義にとらわれもしない。
 支援した自民党には入党を誘った人もいたという。

 吉田氏には女性主役のグリーンツーリズムなどを訴えた。

当選 中里長門  99 無・現 =共 =自
落選 吉田昭彦  73 無・新 =民   (百)

(投票率83%)


=見解=

 地方分権を掲げる民主党が、国や県との関係を押し出してはならない。

06滝沢村長選

2006-11-12 | 青森・岩手・秋田
 11月12日、滝沢村長選の投開票が行われた。
 
 県議・柳村典秀と前村議会議長の井上和夫の一騎打ちとなった。
 
 争点は、柳村純一路線の継承と合併問題であった。

 政党推薦はないが、柳村典秀は民主・主浜了参院議員、井上は自民・鈴木俊一衆院議員の支援を受けており、政党対決の要素もはらんでいた。

 柳村典秀は、連合岩手・平和環境労組センター・岩手友愛会が推薦、総決起大会には社民・政和クラブの田村誠県議が出席、増田知事が祝電を寄せた。

 井上の総決起大会には自民・鈴木俊一衆院議員、柳村純一村長らが出席した。

 合併について柳村典秀は「盛岡市よりも雫石町との合併が望ましい」とし、井上は「盛岡広域圏50万都市構想の推進」とした。

=開票結果=

 柳村 典秀 127 無・新 =民・社
 井上 和夫  99 無・新 =自


=見解=

 改革派村長として名を馳せた柳村の後継が落選。
 宮城の浅野知事同様、「改革派」に禅譲は似合わないというわけか。
 また、自民の孤塁である2区も下閉伊地区以外は、民主の侵食が進んでいる。

06弘前市長選

2006-04-16 | 青森・岩手・秋田
 4月16日、弘前市長選挙が行われた。

【自民】

 弘前市長選で通算5期目を目指す旧弘前市長の金沢隆。
 自民党の小池百合子環境相を講師に招いた金沢後援会主催の女性の集いを開催。
 女性票が苦手とされてきた金沢が、初めて大規模な女性の集いを開催した。

 金沢氏は、二年前の04旧弘前市長選で四選を果たしたばかり。
 前回同様、自民、公明両党の推薦と社民党の支持を取り付けた。
 前回、金沢は、現参院議員・下田敦子との一騎打ちで180票差まで迫られた。

 金沢に市政刷新を掲げる新人三氏が挑む構図がほぼ確定。
 乱立が前職が有利な一方、 農村部は相馬・一、街中は金沢と下田肇が食い合っている状態。
 「後方支援」に徹する構えできた木村派は、「全面支援」へと方針を転換。
 弘前市内で開いた金沢氏の総決起大会では、「後援会最高顧問」と紹介された木村太郎衆院議員が支援の言葉を張り上げ、壇上でがっちり握手を交わした。
 木村が支部長を務める自民党県4区支部は三月末に選対本部を設置。
 本部長には、今回、一時は意欲を見せた西谷洌県議が就いた。
 また、旧相馬・旧岩木町長も金沢陣営に加わった。

【民主】

 民主党県議団は、市政刷新を掲げて出馬表明した相馬県議と下田肇の陣営一本化に動いた。
 5期目を目指し出馬する金沢隆市長への批判票を結集しようとするものである。
 しかし、相馬・下田から、出馬への構えは崩さなかった。

 05八戸市長選で系列候補が自民系候補に敗れた。
 青森三大都市の一角である弘前市長選を制することは、至上命題であった。
 そのため、民主系会派に近い相馬と、夫人が敦子民主参院議員の下田との一本化を最後まで模索した。

=開票結果=
 
当選  30,793 相馬 一 無・新

落選  28,884 金沢 隆 無・新 =自・公

落選  19,277 下田 肇 無・新 =民

落選   4,794 須藤 宏 無・新

(投票率 56% 04旧弘前市長選=50%)

 旧弘前市と青森県岩木、相馬の旧2町村の新設合併に伴う弘前市長選は1月16日投票が行われ、前青森県議・相馬が、元弘前市長・金沢隆、医師・下田肇、津軽農民組合事務局長・須藤宏を破り初当選した。

 県議を6期務めた豊富な政治経験が幅広い支持につながり、金沢に競り勝った。

 金沢は、旧弘前市の市長を4期14年務めた実績を強調したが、厳しい財政問題などへの批判をかわせなかった。

 当日の有権者数は15万2167人。

=見解=

 非自民勢力の結集が緊急課題の青森民主。
 中間派の保守層を取り込み、自民党内の分裂を誘発していかなくてはならない。
 当初から、知名度不足の下田に当選の目は薄く、相馬との関係を第一に考えるべきであった。
 しかしながら、結果として弘前市内の票が2分され、旧町村を固めた相馬が市長選を制した形となった。
 反金沢・反自民の票が、弘前市内でも、一部は相馬に流れたのだろう。
 結果論ではなく、戦略的勝利が必要だ。

参考・04弘前市長選

06花巻市長選

2006-02-05 | 青森・岩手・秋田
 2月5日、花巻市長選挙が投開票された。
 旧花巻市・大迫町・石鳥谷町・東和町の合併による、初代市長を決める選挙。
 県議補選との同日選となった。

=構図=
  
 候補者は、前県議・瀬川滋、県住宅供給公社・県土地開発公社の元理事長・福岡勝夫、前花巻市議・大石満雄であった。
 いずれも旧花巻市出身、旧3町の動向も大きな焦点だ。
 自民・社民が福岡を支持、民主が大石を推薦、瀬川は無所属を強調する。
 
 新たに加わる旧3町の有権者数は大迫57百、石鳥谷130百、東和87百
 旧市内では一定の得票を見込む3氏。
 政策面で大きな争点が見られない中、有権者が何を判断基準に据えるのか注目される。


=前回開票結果=

当選 渡辺勉   147 無・新 =民
落選 福岡勝夫 138 無・新 =自・社・公
落選 瀬川満雄 113 無・新
 
=展開=

【民主=大石】

 大石は、同党の県議補選候補予定者と東和地域の同じ会場で、時間差で決起大会を開いた。
 だが、同地域出身の補選候補予定者が先に大会を終えると、多くの市民が退席。
 有権者が「政党」と「地域」を区別していることを強く印象づける場面だった。

  三者三様の選挙態勢が構築される中、それぞれがメリットとデメリットを抱えた難しい戦いを強いられている。

 大石陣営は「市民党」を掲げるが、後援会組織や支援団体には古くからの自民党支持者も名前を連ね、民主党が前面に出ることは避けたい思惑もうかがえる。

【自民・社民=福岡】

 福岡陣営は、県議補選との絡みで難しいかじ取りを迫られている。
 自民・社民が県議補選でそれぞれ公認候補を擁立し、市長選は「非民主」で共闘する。
 複雑な構造となっている。
 それでも、政党の組織力と連動して支持拡大を図るメリットは多い。

【無所属=瀬川】
 
 瀬川も、旧3町への浸透は大きな課題となる。
 石鳥谷で開いた総決起大会には、瀬川と親類関係にある自民・鈴木俊一衆院議員の敦子夫人が来賓出席した。
 以前から後援会のある東和地域を除き、他の旧2町には強固な地盤がない。
 県議時代の増田知事とのパイプを強調する。

=県議補選=

 05年12月19日、自民党花巻市支部長・照井昭二が健康上の理由で県議を辞職し、定数3の花巻選挙区は欠員2となった。
 市長選の前哨戦に奔走していた各党関係者らは、補選との両面対応へ軌道修正、走り陣立てを迫られた。

 補選の候補者は、自民党公認の前花巻市議・大和一信、社民党公認の元花巻市議・木村幸弘、無所属のNPO法人・事務局長高橋博之、民主党公認の旧東和町長・小田島峰雄の4人であった。

 今回当選しても任期は1年余り。
 花巻選挙区は次期統一選で稗貫と合区になり定数4となる。
 各党・各陣営にとって先を見据えた戦いとなった。

【自民=大和】

 議席を失うと衆院4区の県議が1人となる自民党。
 照井の後継に若手経営者らの名前も浮上したが調整は難航し、最後は同支部幹事長の大和が出馬を買って出る形となった。
 玉沢徳一郎党県連会長が「国政とのパイプ」を強調した。

【民主=小田島】

 迎え撃つ民主党は、花巻・稗貫で現職2人を抱える。
 今回は議席を「4分の3」に伸ばす好機。
 小田島の総決起大会には党県連の国会議員、県議1が集結し、組織挙げての戦いをアピールした。

 花巻の現職・木戸口英司、稗貫の佐々木順一と地盤が重ならない東和から候補を擁立したのも、本選を見据えてのことだ。
 党花巻市支部代表の木戸口は「旧新進党時代は花巻で2議席を獲得した実績もある」と、党基盤拡大へ自信を見せた。

【社民=木村】

 統一地方選を見据えていた社民党花巻支部幹事長・木村は前倒しで出馬。
 05盛岡選挙区補選で1議席を減らし、退潮傾向の同党にとって是が非でも欲しい議席である。
 03統一選では、70票差で涙をのんだ。
 小原宣良・党県連合代表は強い意欲で、統一選に向けても盤石の態勢を整える。

【無所属=高橋】
 
 無所属の高橋は、次期統一選を目指していた。
 当選後は増田直系の政和会入りを明言しており、市長選候補予定者では瀬川滋と近いスタンス。
 1年2カ月を超す「つじ立ち」で支持を広げ、草の根の集票を目指す。

=開票結果=

当選  大石満雄  253 無・新  =民
落選  福岡勝夫  191 無・新  =自・社・公
落選  瀬川 滋   157 無・新

(投票率70.56%)

当選 高橋博之  145 無・新
当選 小田島峰雄 128 民・新
当選 木村幸弘  116 社・新
落選 大和一信   90 自・新 =公