楽々雑記

「楽しむ」と書いて「らく」と読むように日々の雑事を記録します。

かいじゅう屋のパン。

2007-09-01 11:33:05 | 食べもの。
髪を切りに毎月目白まで出かけるけれど、それ以外に目的もないのでフラフラしているうちに立ち寄る店も決まってきた。目白通り沿いのブックオフだったり、和菓子「志むら」だったり、その数は少しずつ増えている。先日寄り道をした「吉村順三ギャラリー」から次回の展示のお知らせが届いていた。会期はしばらく先のようなので、次に髪を切りに来る時にでも寄ろうと思う。何の予備知識も持たずに平面図と写真と立体模型を眺めて何が面白いのかとも思うけれども、きっと足を運ぶのだろうし、何かわかったような気になるはずだ。

夕方から開店する「かいじゅう屋」というパン屋は、目白通りから少し入った「古道具 坂田」の主人に教えていただいた。もともとパン屋を志していたのではなく美術畑からパン屋に転向したらしく、気に入ったパンができないと店を開かないという話も聞いている。話を聞く限り、どうも気難しいパン屋のようだが、夕方の開店にもかかわらず、すぐに近所の客で売切れてしまうというのは、ネットで調べて知った。開店には少し早いと思いながら店の前まで来たが、戸口には午後4時から店を開ける旨のメモが貼り付けてあった。それを見たらお腹が空いた。まだ時間があるので食べ逃した昼飯が猛烈に食べたくなり、少し遠い目白台の「カフェ水野」まで足を伸ばす。オムライスとハヤシライスを食べてからパン屋に戻ると既に人が並んでいる。こういう時になぜか焦ってしまうのは良くない癖だと思いながら足は速まる。日によって何が並ぶかわからないこのパン屋で何を買うかというのは大問題だし、今日は何があるのかというのは更に重大な問題だ。丸パンにくるみパン、とうもろこしクッキーまで買う。食べるよりも手に入れたことで満足してしまうのは、果たして正しいのかどうか。そんなパンに翻弄されている我々をあざ笑うかのように隣のスリランカジュエリーショップの開け放しの扉から居眠りをしているスリランカ人の店主の姿が見えた。眠っている人に眼を覚まされたような気がする。