目指せ!ゼロウエイストな暮らし

モノを減らして、ゼロウエイスト。田舎でイラスト描いて暮らしています。

大切なこと おしどりというお笑い芸人のドキュメンタリー番組を見て

2017年05月10日 | 核のこといろいろ
ブログがしばらく途絶えておりました。
ご心配をしてくださった皆様、ありがとうございます。
私は元気にやっております。
去年と今年でこうも違うのかって毎年思っているように思います。


さて、最近はパソコンにふれる機会もないまま子どもと一緒にバタンキューな毎日ですが、
それでも、これだけは書いておかなくちゃな、と思うドキュメンタリーを見ました。

突然ですが
みなさんは、「原発とお笑い」って言ったら、どこかでつながるでしょうか?
まったくつながらないと思います。
でも、できることならば、つなげたいと思うものでもあります。

原発は、本当に不可解なものが多く、
それ故に、あらゆる不自然な数字や事態を
隠そうとしている人たちが、あちら側にはたくさんいます。


その原発の不可解さに、お笑い芸人さんが真面目に切り込み、取り組んでいる
ドキュメンタリー番組のDVDを、図書イベントのスタッフさんから
いただきました。

「見て欲しい」と。

深夜の番組だったそうです。
といっても、お笑い芸人さんが「原発」をネタに、
東電や政府を笑い者にするという話ではありません。
(実はそういう番組だと思っていました)

原発に対し、東電の不誠実な記者会見(加えて東電よりなマスコミにも)に対し、
何度も何度も、記者会見に乗り込み、
膨大な原発の勉強したベースをもとに、
スバっと東電側の質問を切り込み、質問をし、真実を確認させ、「言わせる」


そんな、
ジャーナリストの役割を、
夫婦で営むお笑い芸人の夫婦が、6年にも渡って続けているのです。


「なんてすごいことをやる人がいるんだー」という
純粋な感動。

そして感謝。

ただただ感謝だった。

裕福なはずが決してない「お笑い」という仕事。
時に、ガスをとめられることすらあるというくらいのジリ貧状態の貧乏生活の中で、
「これはおかしい」「これは変だ」と思ったという東電記者会見に対し、
真っ向から挑んで行く。

「俺らが言ってやる!」と。


正義なんていう薄っぺらい言葉だけじゃ、彼らの原動力は説明しきれないでしょう。

放射能被害によって、もっとも危ぶまれているのが
現地で暮らす人、ことに子どもたちの「健康被害」ではないでしょうか。


セシウムの被害が半分になるには、何十年も時間がかかります。
まだ6年しかたっていない。
半分どころか、その後の東電の不手際で、海水に放射性物質は流れ込み、
その量は増えてすらいる。
(その事実を知っている人はどれくらいいるだろう?)

さらにいえば、子どもの被害は、大人よりも60倍も高いという。
(子どもの細胞分裂の速さが大人よりも大きいから)

甲状腺がんは、それ故に、幼少期の子どもが
かかりやすい病気だ。

東電は記者会見で、
「甲状腺がんの検査を行なった結果、だいじょうぶだ」という主旨の話をしたらしい。

そこですかさず、おしどりのマコちゃんが手をあげる
「その検査はどういう検査なのか?数字はどれくらいなのか?
そして保護者に知らされているのか?」とくいこんだ。

なぜこうした質問をしたのかというなら、
この検査をしたというお母さんと知り合いで、
そのお母さんから「結果を知らされていない」と聞かされていたからだという。

(この話については、私のブログのコチラでも詳しく書かせてもらったが、
政府が甲状腺がんの検査をしたのに、その結果を当事者に知らせない、
データにしても教えない、という状態があるらしい。

それを「人体実験」と呼ぶジャーナリストもいるが、
それは決して言い過ぎではないだろう。

なぜ、そこで知る権利がないのか。
弱者は間違いなく、がんになるかならないか、というおびえと共に日々を暮らしている
福島の人たちなのに。

マコちゃんは、「福島の人がこのように言っている」という
強力な事実をたてに、
その切り込んだ質問に対し、東電側に再度確認させ、
なんと!東電側に不備を認めさせたのである。

彼女がいなかったら、前に進んでいなかったことが複数ある、という。
それくらいの切り込んだ質問を投げることのできる女性なのである。


福島で、帰ってきてもよいと政府が定めた放射能の濃さをご存知でしょうか?
年間20シーベルトです。

これはドイツでは、「原発従事者」(もちろん大人でしょう)が
1年間に浴びていい、放射能量と一緒だという。

皆様、信じられるでしょうか?

少なくとも、ドイツ人は信じられなかった。
そして何度も、招かれたマコちゃんに対し「本当か?真実か?」と
問い返したらしい。

そして、最後にはこう聞いたという。

「それは、日本の国民は受け入れたのか?」

痛い質問ではないですか!

原発の中で、子どもたちを暮らさせているということ。
そのことに痛みを感じない親がどこにいるでしょう。

しかし、政府は大丈夫だという以上、なんの援助もない。
この国はどこまでも無慈悲なのですね。

でもね、それは確かに事実として目の前に突きつけられるのだけれども、

でもどこかで、彼らの存在がやんわりと、クッションになって、
見るにたえない、切ないドキュメンタリーにはなっていないのです。
救われるのです。

だから、
どうか見てほしいと思っています。

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東電会見の中身もしっかりと伝えています。



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