目指せ!ゼロウエイストな暮らし

モノを減らして、ゼロウエイスト。田舎でイラスト描いて暮らしています。

佐渡にステキな映画館ができました

2010年01月24日 | 佐渡・おすすめのお店
「自宅を開放して皆で映画を見ることができたら…」

そんなステキな試みをしているご夫婦手作りの映画館に行ってまいりました。
ダンナさんはベルギーの方、奥さんは新潟出身の方。
佐渡に移住して1年目のご夫婦です。

真野にある「accicocci」(あっちこっち)と名づけられたその小さな映画館は、
元そば屋、さらに昔は船小屋だった木造建造物で、
海風が吹き付ける場所にあります。

この建物の一部を、ダンナさんのアルノさんが一人でリフォームして
映画館にしたというのですから驚きです。
コンクリート張りだった床に、廃材をつなぎあわせて木目調の床を作り、
壁には白い漆喰が塗られ、外が寒い海風が吹いているとは思えないような
とても温かみのある空間を作り上げていました。


映画上映会は1月からはじまり、毎週土日に上映されています。
その日は、子ども向けの映画を息子と一緒に見に行きました。

上映された映画はユーリ・ノルシュテインの作品。
かねてから見たかったロシアアニメの巨匠の作品を、まさか佐渡で見ることが
できるとは思いませんでした。

この日の来場者は、子どもも大人も入れて20人と少し。
会場はゆったりと満員状態です。

たむらしげるの映画と併せて、約1時間の映画上映会。



感想は…素敵な空間でした。


私自身、そんなに映画を見る人間ではないのですが、
映画っていいものだなあ、とひさびさに思うことができました。

でもそれは
上映された映画のよしあし故ではなく(もちろん映画の中身も素晴らしいものだったけれど)
この映画館の空間すべてに「いいなあ」と思うことができた、というのが本当のところです。

映画という手段を通して、ご夫婦が表現しようとしているものの片鱗に触れたような
気がしました。

「人と話ができる空間」がそこにあるように感じられました。


こうした空間を通して、私達のことを知ってもらいたいと奥さんの宮澤さんは言っていました。
佐渡の人と知り合いたい、と。
そこからはじめたい、と。


会場では、アルノさんのおばあさんのレシピで作ったというベルギーワッフルも販売されていました。

生地がきめ細かくて、バターの味がふんわり香る優しい味でした。
(そのまま手づかみっていうところがいいですね。子ども達がそのまま手づかみしている風景は
見ていてほっとしました)


二人で作り上げている風景の全てに、すごいなあ、パワフルだなあ、積極的だなあ。
と感嘆。

でも、決して押し付けるような強烈なエネルギーではないので、
会場を後にしたとき
ふんわりと暖かい気持ちになることができたのではないかなあ、と思います。

もし佐渡が将来 いくつもの困難を乗り越えて活性化することができるとしたら、
こういう人たちがその土台を作るのではないかしら、とふと思いました。

佐渡という「作り手」にとっては、「何でも可能な」この島の土壌を耕してくれるんじゃないかなあ、と。

このスペースは、これからアーティストの展示スペースとしても開放していく予定だそうです。
これから、どんな楽しいものが見れるか、と今からワクワクです。

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8 コメント

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Unknown (白玉)
2010-01-25 12:45:05
こういう場所、増えるといいですね!
よそから来た人の方が、もしかしたら佐渡では新しいことを始めやすいような気がするのは、私だけかしら・・。
(こういうとき、「たびから来たもん」って言いますよね、佐渡弁だと)

地元民だと、しがらみとか周りの声とかいろいろと耳に入って、窮屈でやりにくいような。
私が、周囲を気にしすぎなのかもしれませんが。

私は洋画オタクな中高生をすごしたので、映画となると夏休み冬休みに新潟まで行って観たのを思い出しました。
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Unknown (らなんきゅらす)
2010-01-25 22:11:51
私は宮澤さんのヨガの教室が大好きです。
佐渡に行くと必ず立ち寄ります。
(ついでに父もヨガ好きになりました)

映画館も素敵ですね。行ってみたいなあ。
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元気が出ますね (まろ)
2010-01-27 19:55:39
いいですねぇ。
生活は、自分たちで豊かに出来る、って感じがいいなぁと思います。
音楽も、コンサートホールで聞くのもいいですが、もっと生活の場そのものの中にあるのが私は好きです。
いろいろ溢れているのは恵まれているようだけれど、いろんな文化が消費されるだけの消耗品と化してしまっているのはもったいないですよね。
元気のでる話をありがとうです。
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Unknown (白玉さんへ)
2010-01-28 14:40:53
そうですね。たびのモンは中々のしかけ人だと思います。それはきっと佐渡が好きだからでしょうね。すごく単純ですが。
地元の人とたびのモンの「好き」は大分ベクトルが違うかもしれませんね。
無料映画館、佐和田の商店街や両津でも何年か前からやって盛況のようですよ。
この映画館も洋画も邦画もやっています。佐渡に来た時にでもぜひ。
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Unknown (らなんきゅらすさんへ)
2010-01-28 14:42:16
宮沢さんのヨガのほうは、私まだ行っていないんですよね~、今度行ってみたいな。
体内リフレッシュしたいっす。
映画もいいですよ~、ぜひ。

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Unknown (まろへ)
2010-01-28 14:45:02
そうだね。作っている人はすごくすごく大変だってわかるし、それに作っている人がよく知っている人だから「大切にしたい」って思える。
その思いが、何かをいいものにしていくのかもしれないね。
「文化」も消費の対象になるとは思っていなかったなあ、でもそうかもね。不思議な感覚だなあ。
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ありがとうがざいました (acci-cocci)
2010-01-30 02:03:57
お越しいただく方々がいて、はじめて空間が生きてくるというのが、よーく身にしみて分る1日でした。あんまりがんばらずに、自分たちの気持ちに正直にこのacci-cocciの場所が根付いていくといいのですが。
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Unknown (acci-cocciさんへ)
2010-02-02 14:48:43
自分たちの気持ちに正直な映画館…。う~ん素敵ですねえ。利用者としても、この空間を大切に育てたい気持ちです。ブログもあったんですね。初日のプレゼント!なんと!欲しかったなあ(笑)
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