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誰も教えてくれない田舎暮らしの教科書

2023-11-07 21:43:02 | 日記
清泉 亮著 東洋経済新報社刊 2018年初版 271P 1400円+税
既に絶版で amazonのマケプレでは1388円+257円送料と定価を上回ってる。著者の清泉さんは2001年に長野で逆行してて来た軽トラにぶつけられて既にお星さま。74年生まれなので49だったみたい。これも なんかの書評で見て 大体内容が想像できたので図書館検索したらあったので借りだしてきたもの。既に絶版だし本棚に後生大事に入れるような本ではないので まずは図書館を検索することをお薦めしたい。本としてはなかなか面白いので個人的にはお薦めだ。あたしも倒れるまでは20年くらい山梨の山奥と東京で2拠点生活してたんで この本に書かれてるのはほぼ真実だ。あたしは元々京都で地場産業の職人を目指してたんだが 業界の先行きが絶望的で まあ現場に身を置かないとわかんないわけでそれをやって絶望して 第二志望のソフト屋で東京に出てきたクチだ。京都にはそういう仕事がほぼ無く 大阪は起ち上って来たきたところだがよくわからない。学校の紹介で名古屋のソフト会社に就職したが 名古屋って結構田舎ぽい考え方が強くて 親が東京ならいくらでも仕事があるから・・というので 仕方なく東京に出た。親が東京だったんで 時々は行ってたけど東京に馴染めないのと京都とのギャップで嫌だったが 同棲してたから責任もある。で まあ住んでみたが関西人には色々きついのよね。もっとも朝出て行って帰ってくるのが10時過ぎなんて職種だから 新宿・渋谷に繰り出すわけでもないんだが疲弊して追い込まれる。で 田舎暮らしに憧れるわけ。丁度地域のミニコミに出てた山梨でキャンプ場一から作り上げた人と知り合いになって 東京投げだして山梨の山奥に・・と思ったのだが 過去の経験からそれはしない。昔おとんが麻布のスイス大使館にいたころに 茨城の藤代に建売を買った。藤代と言えば取手の少し先 上野までは常磐線快速で40分かからない。距離感で言えば 中央線快速しか言えないけど立川ー新宿くらいの距離だ。親父はまあ外大出た当時ではインテリだし 朝出かけて帰りは夜遅いので関係ないが べったり住んでると その建売の一群だけが地域から浮いてる。あたしも一時期そこから3流私大の付属に通ってた事があって 農家のヤンキーばかりだったからかも知れないが都会から来た・・というだけですさまじい虐めにあってたので何十年もたっても茨城は日本で一番嫌いな県 常磐線はタダでも乗りたくない路線だったりする。今はどうだか知らんけどねぇ。そういうのを経験してるので 田舎に移住する気なんか毛頭ないので 山梨も集落の中ではなく山奥を選んで 週末だけの山暮らしをしてた。別荘暮らしなら素敵なんだろうが 師匠の影響で廃材を使った建築が目的で 農業しようなんて思わない。解体材や端材でセルフビルドで小屋を建てる為の山暮らしで 汚い格好で汗流して日が暮れたらビール・・てお楽しみだけの為に山暮らししてたわけだ。普段は遅くまでキーボードと図面の日々なのでいい気分転換になる。移動の車もタダでもらったベコベコだったり穴が開いてたりw 電動工具やチェンソー振り回して楽しかった。TVの人生の楽園とか田舎で暮らそうよ・・なんて 田舎暮らしの番組を鵜呑みにして憧れる人が多いが ああいう番組で取り上げるのはごく一握りの成功した人達で 都会が嫌で自然と人情にあふれた田舎でのんびり暮らしたいと移住する人は移住して必ず後悔する。大体がすぐに逃げ出すんだけどね。まずは田舎から若者が都会に出るのは 田舎に仕事が無いからだ。食えないんだよ。次に娯楽が無い。で 車が無いと日常生活が成り立たない。田舎では一家に1台ではなくて一人に一台車がいる。何をするにも車だ。なので80過ぎたじーちゃんが普通に運転してる。田舎の寄り合いは必ず酒とセットなので田舎の夜道を走ってる軽トラはほぼ程度の差はあれほぼ飲酒運転と思ってた方がいいだろう。で 医療は貧弱。あたしが通ってたのは一番近い診療所まで車で1時間近くかかったし高度な医療は近くの自治体からヘリが飛ぶようなところなので むこうで倒れてたら今頃お星さまだ。東京ですら あちこち受け入れ断られて 受け入れしてくれたのが心臓血管外科のある大きな病院だったんで助かったけどね。それでも手術まで1時間近くかかって生還率3%・・石原裕次郎が大動脈乖離で倒れた時は7%と言われたらしいが・・・ まーそんなこんなで田舎は物理的にめんどうくさい。JRの駅まで車で1時間だったが中央線も昼間は1時間に1本あるかないか通勤通学の時間帯は4本くらいだが他は2本。車が無いと何もできない。それだけならまだいいけど 小さな集落の人間関係てすさまじくめんどうくさいし ほぼ排除されるのを知ってるから集落内の移住はまず無理。都会で勤め人やってた人がいきなり田舎に行って休耕田はあるかもしれないけど農家になるのはまず無理だし 遊ばせる土地はあってもよそもんに貸す土地は無いのが田舎である。みんなTVに踊らされて夢見て移住してくるわけだが 農家の次男坊以下がみんな都会に出て戻ってこない現実をどれだけ知ってるんだろうか?と思う。そういう意味で まだ本書はまだまだ入口なんだけど田舎の真実を書いてるので価値のある本だ。余談だが弟は信大の農学部を出て 県庁のお役人だ。田舎ではお役所はお上なんで 弟賢いよなぁ・・と感心する。にーちゃんはお人よしのボンクラなんだけどねw 田舎暮らししたい人は まずこれを読みなさい・・というお薦めの本である。余談だが 東京は下町は知らんがお隣が何してようが関心も関係も無い。若い子に人気の京都だが 学生から働く京都も経験してるので表と裏があるのは良く知ってる。地元のおっちゃんやおばちゃんと仕事してたんで これやったらアカン これはこうせなアカンというのを叩き込まれてるからだ。1200年の都だが意外と都会では無いのよね。狭いんでローカルルールが確立されてるのでそれ知らんと よそさんは・・とみられる。外から見ると 京のイケズ・・と言われるんだが。なんでもそうだがマイルールが通用するところって東京くらいのもんで 他は経験して自分とご相談されるのがいいいだろうと一言付け加えておく。
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