何故か、人は、現実の状態を噓だとして、存在もしない理想の世界が正しいと結論を出してしまいます。
現実の世界は、厳しく、猥雑で、見るに堪えない忌まわしい世界だからです。激しいストレスにも晒されます。
一日働いて、疲れて、人によりますが、酒の力を借りて、現実逃避をして眠りにつきます。
生きていることが、厳しいので、どこかで現実を忘れる場所をつくります。
それは、弱い私でも同じです。
例えば、マルクスの資本論に傾倒している人々の集団が、ソビエトの崩壊、中国の資本論を逸脱した状態をも、その内に資本論の理想の国際コミュンテルンを造り、理想郷が造れると信じ込んでいます。
その思いは、現実が間違っているので、理想が正しいのだ! としたことで生きている風景なのです。
特に、現実から逃れられる新興宗教にこの特徴があります。
日本では、日蓮宗から派生して新興宗教が多く発生しています。日本の鎌倉時代の末法の時代と認識されたことで、間違えて受け入れられた密教が存在したそうです。そうした世の中に、日蓮上人は、宗教で現実世界を変えようとした人です。
人間には、現実を常に変化させようとした強烈な思いが存在します。
理想が正しいことで、現実が間違っている、とした思いは常に存在しました。
世界も同じようです。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教も現実の厳しさから、絶対性の存在を希求して造られた世界観ではないかと思うのです。
宗教観は色々ありますが、常に求める、絶対的な理想、正しい考えを希求して止(や)まないのが人間であろうかと認識します。
経済理論も、ケインズの現実主義的な経済学と異なり、絶対性を求めて、微分や積分などを使い、現実は嘘であって、この机上の空論に絶対性を求めて、理想論が正しく、現実の貨幣論は忌まわしいことだ。とした思考へ向かうことで、ある種の安心感を得ているようなのです。
そこから、ミルトン・フリードマンの新自由主義で小さな政府が正しいことで、自由であることが正しいことだとしたことで、金属貨幣論の過去の因習にとらわれてしまうようです。
現実の経済は、お金の収支が問題になります。しかし、経済学はそんなお金の収支などの卑しいことは問題しない。として、空論の世界に埋没しているようです。
ですから、経済学者にバブルが説明できません。バブル崩壊も説明できません。デフレ、インフレもあまり関心がないのです。机上の空論なのです。寧ろ、その空論に酔いしれているようです。
貨幣観が存在しませんから、過去の因習を踏破するしかありません。また、過去の因習の中に埋没することで、安心感を得てその偏見の中が居心地が良く、存在しているようです。
貨幣観の世界に目覚めることは、自分の立場や、現在という、とりあえず幸福感から逸脱する恐怖もあるのでしょう。
『MMTに目覚めた税理士さん』のところでも、現実の複式簿記を使って会社の決算書を作る人でも、何らかの機会が無ければ、正しい貨幣観を認識することが無かったのです。
『MMTに目覚めた税理士さんのユーチューブ』をもい一度見てみませんか、仕訳作業は完全に理解されなくてもよいのです。難しいので。
ですが、政府の財政を複式簿記で説明されると、なるほどと思える部分が存在します。
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