2型糖尿病の爺 病気で ドットコム

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貨幣の裏付けは、供給能力です。

 

憲法9条の改正をしようとする人達は、太平洋戦争の敗北が悔しいと思う人達だ

2016年05月16日 | 日記
2016年5月20日 下の記事でタイトルでの間違いがありました。『タックスヘブン』と書きましたが正しくは、『Tax haven』『日本語にお直すと、タックスヘイブン』『ヘブンーheavenー天国(直訳)』ここに修正して、私の無知を認めます。

 2016年5月16日の関東の地震で久しぶりでびっくりして、書きかけ中を送信してしまった。一部修正する。 


 自民党には、憲法9条の改正が長い間、言われ続けてきた。

 太平洋戦争の始めるきっかけは、明治維新でイギリスの植民地支配をされないようにと『尊王攘夷』という情念に訴えた『徳川幕府を打ち壊す』という革命である。
 
 革命後の確りした計画も無いままに起こした『討幕』であった。この『討幕』後に、ここで、役立ったのが『江戸時代』の一般民衆の『識字率の高さ』と各藩独自の多様性のある文化が明治維新後の西洋式近代化に大きく役立ったようだ。

 280くらいあった日本列島の各藩ごとに、経済政策や産業育成、教育などに多様性があり、長崎の出島からオランダからの西洋思想、琉球経由での中国文化や産物の輸入。一部は朝鮮半島からの輸入物産もあった。

 戦国時代に『種子島に鉄砲』がもたらされた。見たこともない鉄砲が、戦国の世には重要な兵器とみなした種子島の城主が複製を作るよう刀鍛冶に命じる。僅か、1年で複製が完成される。
 
 種子島へ鉄砲を持ち込んだのは、倭寇に連れられたオランダ人だといわれている。『倭寇』というと日本人の海賊と言われる部分もあるが、実は、中国人達が殆どで、中には日本人も存在していたろうし、朝鮮民族もベトナム民族も当時のシャム族(タイ人)もいたろう。  『倭寇』は日本の南の海や琉球、ベトナム、フィリピン、タイ、マレー半島、インドネシアの海域を収めて広く交易をしていた。親分は中国人だそうだ。
 
 こうした東南アジアの南シナ海や東シナ海を自由に航行していた倭寇にオランダが歩み寄り中国本土との交易を襲っていた。そのオランダ人が倭寇の導きで、種子島に鉄砲を売りつけにきたのが本当のことらしい。

 戦国の世で鉄砲はあっという間に日本国中広まる。しかし、鉄砲をどんな戦略で使いこなすのかは、天才の織田信長の手にかかる。こうして、名乗り合いながら戦う武士の戦闘技術から、非情とも言える科学的戦略ができた織田信長の戦争が戦いの姿を変えた。弓矢ではその技術の修練が必要であったが、鉄砲は僅かな練習で使えたので、所謂、足軽兵が鉄砲を使うことになり、武士同士の白兵戦は少なくなり、鉄砲の射撃術をどう戦争に生かすか、戦術の戦争へ変化していった。
 
 築城も鉄砲を意識したものへ変化してゆく。

 一方で、需要が多い鉄砲を、堺の商人たちは、ヨーロッパでもできなかった、鉄砲作りの分業制を始める。各部品ごとに分けて作り組み立てる別の人間が存在する。この分業製造技術で飛躍的に多くの鉄砲が日本国中に広まり、当時のヨーロッパよりも多くの鉄砲所有国になったといわれている。種子島に伝えられてから50年後の日本の姿である。一大軍事国家が出現したのである。

 この後、秀吉の時代に、スペイが南米から多くの銀を産出して、植民地のフィリピンに持ち込み中国との交易を始める。日本でも多くの銀を産出していたが、銀の価格や量で日本経済が疲弊する。秀吉は植民地主義へと進む。朝鮮への出兵である。戦国時代で闘に熟達していたことと、鉄砲という兵器での秀吉軍は強かった。しかし、海を隔てた戦争の経験がなく、補給ということの難しさで途中で頓挫する。二度目は、秀吉の死で途中で断念をする。鉄砲の数で圧倒した戦争であった。

 こうした日本人の持つ器用性や、時に出てくる合理的な考え方で、過去の価値観を打ち破る、過去の情念を打ち破ることが起きてくる歴史がある。

 明治維新もこうした合理主義の薩長連合の西洋化した、火縄銃ではなくて、ライフル銃と大砲(鉄の丸い球を打ち出すのではなく、砲弾を打ち出した。着弾点では、砲弾の中の火薬が破裂して、金属片が飛び、幕府側の鎧を付けて馬に乗った将を簡単に殺りくしていった。武士の戦法は無残に敗れてゆく。時代の大きな変革の時代である。この当時のアジアでは、こうした西洋式の文化に目を開いた国はなかった。

 そして、迎えた明治に、目の前には、『中国の清王朝とロシアのロマノフ王朝』という大国が迫っていた。時は帝国主義の時代であり、イギリスが『世界の4分の1』を植民地にしていた。もし、中国の清王朝が朝鮮半島に攻め込み朝鮮半島を植民地化してしまえば、日本の防衛に多大な危機が迫る。

 中国に長らく朝貢(広辞苑では、外国人が来朝して貢物を奉ずること・要するに属国となり歯向かうことはしないと約束させられることとして朝鮮半島の安全確保を維持してきた高麗国から続く朝鮮王朝の外交戦略であろう)してきた長い歴史上、李王朝の存続を条件に清王朝の属国になることをう約束する。
 これには日本の危機が解消されないと、清王朝との交渉の結果、日清戦争へ突入してしまう。
 
 中華思想というのがあるらしい。漢字文化圏の中では、中国が親分で、朝鮮が一の子分になり、モンゴル、ベトナム、日本は野蛮国家で卑しい国と勝手に決めつけていたそうだ。この思想は、儒教と共に、今の中国にも朝鮮半島にも残っている。

 日清戦争の勝利で、中国の清王朝は、朝鮮王朝に関与しない条約を結んだ。困った朝鮮王朝は、日本の独立中立国ということには聞き入れず、野蛮国と決めつけていた日本の言いなりはなりたくないと、朝鮮の王朝貴族はロシアのロマノフ王朝へ現状の朝鮮の体制維持を条件に属国となることを申し出る。
 
 ここに、日ロ戦争が始まるのである。かなり無謀な戦争を初めてしまった。当時、ロシアは中国の領土を多く侵略していた。東アジアでのロシアの勢力の拡大は、イギリスがこれを嫌い、日本に加勢する。当時のイギリスの新聞のコラムの漫画に、巨大な白クマに挑みかかるサルの図が載せられた。あらゆることが白人至上主義であったのである。このことは今も続いている。

 イギリスは、日本が負けても、ロシアの勢いを挫く大きな負担が生じると戦略的に考えたのだろう。

 我々は、日本海海戦での勝利を気分良く記憶している。このあたりの事実は、極東ロシア艦隊が、今の中国の大連を占領して、大連港に逃げ込んでしまい出てこなかった。
 
 これは、ロシアの黒海の基地のあるバルチック艦隊が日本海へ来るのを待つ戦法であった。しかし、ご承知のように、大連郊外の203高地の奪取で、陸揚げされた、艦載砲で大連の旅順艦隊は壊滅される。
 
 巨大なバルチック艦隊は、黒海から地中海を経て、アフリカの喜望峰を超えてインド洋の出て、アジアに向かう非情に長い航海になった。当時は蒸気機関で動く艦船で、石炭と水の補給が必要であった。

 日本への加勢に回ったイギリスは、アフリカに他の欧州諸国より多くの植民地を持つ。当時のロシアの後押しをしていたドイツは、アフリカの植民地が僅かしかなく、バルチック艦隊の補給は困難を極めた。こうして疲弊しきったバルチック艦隊が日本海へ入ってきたが弱り果てていた。

 一方、陸軍も何とか勝ち進んではいたが、補給路の拡大や、食料、弾薬、兵士の補給に限界をきたしていた。もし日本海海戦での圧倒的勝利がなけらば、日ロ戦争は日本の敗北になっていた可能性が高い。

 ロシアもこの状況は熟知していたので、戦後処理では強気の出てきた。また戦時中から、白人のロシア兵への同情報道がされ続けて、世界はイエロー・モンキーの日本人にあまり良い感情を持っていなかった。完全は人種差別である。そのために、戦後賠償はロシアに有利に働いた。世界の白人国家(当時は先進国は全て白人国家)は、植民地を多く抱えて、奴隷制で白人国家が栄えていた時代である。アジア人の地位に立った見方はまったく無かった。

 薄氷を踏む思いで勝利したロシア戦争だが、日本国内では、この勝利に便乗して、日本は世界の一等国に並んだとナショナリズムを掻き立てた右派思想が蔓延した。提灯行列を行ったりした。日本人は白人国家の大国ロシアに勝利したとの熱に浮かれ続けてゆく間違いを犯す。

 組織では、天皇の直属の陸軍と海軍という指揮系統があり、この日ロ戦争勝利をきっかけに日本の軍隊は、政治や国会の指導に逆らい、天皇をうまく操りながら軍の勝手な動きを始める。
 
 このあたりから、感情論と精神力、神風などという情念の軍隊精神が始まり、明治維新の状態の科学的、合理的な軍隊から、精神力で戦えという異常な軍隊へと変化してしまう。『天皇を中心にしたヤマト魂の国』という非科学的な精神で大砲や機関銃に対抗せよ、となるのである。

 こうした、非科学的な情念の軍隊が独り歩きして、太平洋戦争に向かうのである。その精神は、皇国の日本は世界に誇る国家であり白人社会の世界でも引けをとらない。こうした思い込みに、当時の国際連盟での日本への一等国意識を傷つける差別に合う。

 軍縮でも日本差別を受ける。艦船の総トン数を抑えられたり、不満を示すと、当時アメリカ大陸でしか産出されていなかった石油の輸出を脅しに使われたりして、屈辱を受ける。ここでのぼせあがった日本人は抵抗を始めるが、煩いイエロー・モンキー、ロシアに勝ったという激しい白人のバッシングを受けることになる。

 朝鮮半島の植民地化、中国の満州の独立で満州国を作り日本の傀儡国家をつくったりしていることにも、欧米の激しい批難にあっていた。白人国家は植民地を多く作り奴隷を使い資本主義で発展することは許しても、アジア人には許せないという情念が白人国家に存在して、未だにその情念は消えていない。

 黒人のマイノリティーの大統領のオバマに、(アメリカに移民してきた歴史があるアングロサクソン、ゲルマン民族、ラテン系のフランス、イタリアなどが)アメリカを乗っ取られたという意識が色濃く残っているらしい。
 
 今のアメリカ住民での選挙権保持者は、黒人とヒスパニックが多く、この人たちの支持がないと選挙には勝てない。あまりにも無知だと感じる、トランプ候補の支持が多い状態は、テレビに露出して顔が知られているトランプが、ヒスパニックの不法移民をメキシコ国境に塀を設けて阻止すると宣言する。
 
 このことは、トランプの属する白人が、アメリカにスペイン語の社会の出現に激しいアレルギーを感じていること、アメリカ移民の白人が、ヨーロッパのキリスト教のプロテスタントの中でのマイノリティー的宗派で、迫害されてきた人達が多く、ある種の白人たちの優先的国家主義が存在する。トランプもこの白人社会の人間である。
 
 そこで、トランプは、日本や韓国に駐留する軍隊を引き揚げろという人種差別主義が顔を出す。日本が思いやり予算で駐留アメリカ軍の80%の経費をだしていることは知っているのか、その影響で韓国も30%の経費を出している。NATO諸国も経費負担は少ししている現状がある。しかし、NATOからの引き上げはトランプは言及していない。

 こうした白人主義は根強く存在する。ロシアという白人国家に勝利したという、のぼせあがった日本人は、石油の禁輸措置のアメリカに攻撃を仕掛ける愚を犯すのである。
 
 当時はインドネシアで石油の生産ができていた。その石油を獲得すべく、インドネシアまでの長い戦線を引くが、兵士や弾薬、食料の補給ができなくなり、ミッドウェー海戦で、空母のすべてを沈められて、制空権は完全になくなり、制海権も失い、南方の島々の日本兵は飢えとの闘いになる。しかし、その孤島の兵士に玉砕してもアメリカに打撃を与えよ、という命令で無駄死にをした多くの日米の兵士がでてきたのである。

 負けるべきして負けた、日本は、無条件降伏をして戦争終結になる。負けたので、勝者の言いなりになる、このことに苦情は言えない。しかし、人間は勝手に感情論で不満を言い出すものである。憲法も含めて、極東軍事裁判も戦勝国の政治的な都合に大きく左右されるのは仕方がないのだ。

 愚かな戦争をして、負けたのに、今の安倍総理のお爺さんの岸信介元総理は、極東軍事裁判で戦犯として拘束された時期があり、サンフランシスコ条約の締結でアメリカ軍の駐留が終わり、独立国家の日本ができあがり、戦犯の釈放がはじまった。岸信介元総理も釈放されたが、彼は言い続ける。極東軍事裁判は戦勝国の一方的なものだ。
 負けたことの反省は無く、只、敗戦が、憲法まで押しつけられて、戦犯として裁判に掛けられて拘束されたことが、悔しくてならない。
 
 戦勝国側として裁判官の一人であったインドの判事が、極東軍事裁判は正義の裁判ではなく、勝者の裁判であるという談話を発表したことから、岸信介元総理の言い分に聞く耳を持った人が現れて、日本に招いたりして歓待した。敗者は惨めなものなのだ。そのことを良く噛みしめて、反省が先にあるべきだ。

 靖国神社では、天皇がお参りをしていたが、戦犯の合祀が行われると、天皇はお参りをしなくなる。

 自民党の右派には、『日本は天皇を中心にした神代の国である。』と思い込んでいる人が多く存在していて、太平洋戦争に勝った国から押し付けられた屈辱の憲法を、改正して自らの憲法を作ろうという意識が強く存在している。
 
 今、東京オリンピックで邪魔をしている、森元総理が、総理の会見で、上の『天皇を中心とした神代の国』発言をして1年で辞任せざるを得ない状態になった。 森元総理はじめ、自民党の政治家の多くが国家予算で行う事業に関わることで、業者からの賄賂をとる利権に群がる自民党の習性が露骨に現れる。

 安倍政権の周囲には胡散臭い人達が集まる。安倍政権は金に汚い人達が入れ替わり閣僚になったりする。政治家とは金が儲かる仕事だとしているのが自民党の政治家達なのだ。激しい権力欲をほしがる卑しい低俗な人種が集まっている。
 その彼らが客観的な判断ではなく、感情論からなる大和民族優越論が情念となって形作られてきた考え方の種族である。だから極右翼勢力に多くの支持者が存在して、右翼から暴力団へと繋がり闇の世界の悪と金と暴力で結びついてきた。

 その彼らが、権力が謳歌できる戦前の抑圧された社会を希求してやまない。特権意識の強い『俺様』族である。

 戦後の社会には、アメリカの冷戦の極東の最前線基地としての日本が必要で、日本の戦前の権力機構を完全には破壊せずにかなりの部分を残した。高級官僚の多くが長州系である。家族がそろって高級官僚を続けている。

 政治も多くが官僚出身者であり、代々議員になり世襲制が行われている。

 既得権益や世襲制の権力構図は、明治維新の時のように暴力で壊す以外に無いのだが、良い機会であった太平洋戦争の敗戦でアメリカが完全に壊さずに残した権力機構が、その情念と共に日本をむしばんでいる。
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今、話題のタックスヘイブン 

2016年05月02日 | 日記
 私は経済専門家の教えを受けたわけではない。全くの素人が、メディアなどの情報から感想を述べる。知ったかぶりですが冷静に綴ってみる。

まずは、地球上の富みには限りがあるということだ。
 
 生産して売り上げる。生産物を保管して価格をつり上げて市場に出す。これを投機という。できれば独占販売をすることが望ましい。国力という暴力で自国の資本の養護と拡大を図る。あらゆることをして、資本は、富裕層は資産を増やそうと犯罪的行為を繰り返えして歴史が過ぎてきた。

 中国の自由市場経済参入で、アメリカ、欧州、日本で世界の富みを独占してきた過去が覆った。中国の姿を見ていた発展途上国も安い労働力の提供で、先進国の企業誘致を初めた。
 中国の経済発展が資源を必用として、アフリカ諸国も資源価格の高騰で、経済の波及効果が世界中に広く薄く広がった。

 しかし、今、資本主義に共産党政治の強制力でかろうじて保っている中国の経済が、必死に堪えるが、落ち込みが激しく、資源の輸入も工業製品の輸入も衰えてきて、発展途上国の資源の輸出が落ち込んだり、韓国やブラジル、東南アジア、アフリカの資源の輸出国が、一時は経済的発展を遂げる課程にあったが、急速に衰退をしている。

 発展途上国などの独裁政権の首長は、一人蓄財して資産を海外へ集めてきた。僅かな生活上の豊かさを体験したこれらの国の庶民は、嘗ての野生生活のような状態には戻れるはずはないので、社会的な不安定な状態から、アフリカの民俗的な争いが現れはじめている。一部の有力者がこうした混乱期に一人犯罪的な蓄財をして、多くの人が飢えている状態になった。

 

 まず、『資本主義』というシステムは、人間の欲望から自然発生的に生まれて、あとから経済学者が理屈付けしてきて、より有利な方法で資本蓄積方法を生み出してきた。

 古代の人間社会で、狩猟採集の生活から、農耕が始まって、富みに偏在が生まれだした。有利な土地争いや、穀物や女性の略奪などから戦争もこの農耕が始まってから生まれてきたと古代歴史学者が言う。

 その後 国家が大きくなり、略奪の活動範囲が広がり、航海術の進歩で、ヨーロッパ諸国は、世界各地に造った『植民地』という略奪手段を始めるのである。ここで略奪してきた香辛料などをヨーロッパに運び高値で売りつけることで莫大な利益をあげる。

 王国が主体のヨーロッパ諸国は、国王や貴族が商人が結託して、栄華を極める。帝国主義の始まりである。ヨーロッパ諸国は、キリスト教のカトリックの国がほとんどであった。この砂漠で生まれた一神教は、人全て平等であり、『愛』の宗教とされてきたが、キリスト教とイスラム教との戦争、カトリック教徒のプロテスタントの大虐殺と、キリスト教の道徳では、殺戮行為を止めることはできないまま今日に至っている。

 言い変えれば、社会性を持つ人類の歴史は、暴力の支配で成り立ち、より暴力的に強い集団の支配に左右されてきた。支配者は、支配に都合のよい規則を作り、それが、今の法律の原点である。国家に従属する我々は、『法』という暴力の支配下にある。人間に存在する暴力的な本能は除外できない。除外したり、抑えようとすると、人間はその暴力性を内向させて自己破壊をしてしまう。暴力は人類の欲望達成のために残虐性をどんどん増してゆく。
 大量殺りく兵器の発達が著しい。現代の科学技術の発達は、軍事兵器の研究からすべてが始まり、日常の生活の科学的恩恵を受けている。

 そのうちに金、銀を植民地で発見して、原住民を奴隷以下の扱いで酷使して、ヨーロッパに持ち帰り、王国や貴族が、ヨーロッパで覇権争いに明け暮れる。

 第二次世界大戦後、共和国アメリカの影響力もあり、敗戦国を経済的に追い込んだ結果、第二次世界大戦が起きたことの反省で、敗戦国への支配強化と共に経済的な支援をするようになる。冷戦の影響が影を落としはじめていた。

 第一次世界大戦での敗戦国のドイツに戦勝国が多大な賠償金の支払いを突きつけて、ドイツ経済が成り立たなくなり、極端な思想のナチス党の躍進で、ヒットラー率いるナショナリズムに第二次世界大戦が始まった。

 戦争という一国家の国民が陶酔狂気するには、そのエネルギー源として、憎むべき対称を求める。第一は民俗浄化政策が安易である。ユダヤ人狩りを対称にしたことは有名なこと。

 こうして、戦乱続きに疲れたヨーロッパは、敗戦国への気遣いをする。

 そして、世界の植民地が、解放運動を起こしはじめる。イギリス、フランス、スペイン、オランダ、ベルギー、ドイツ、ポルトガル、イタリア、などの植民地で、特にアジアでは、一時的に支配者が日本に代わったが、その日本が敗北して、東南アジアが、脱植民地運動へ向かう。特にイギリスの植民地であった、インドの独立運動の『ガンジー』は有名であろう。

 こうして植民地がどんどん独立してゆくが、経済的な植民地は、まだ多くのこりる。石油生産の拠点であった中東地域は、まだ植民地状態が続き、形を変えた植民地が存在し続けた。

 日本の例を列挙すれば、冷戦状態でのソビエト、中国への最前線との位置付。アメリカ資本の日本支配。

 朝鮮半島の処遇での日本の役割、ソビエトとの約束で、民族独立的国家の樹立の口約束であったが、ソビエトの共産化が進む恐れから、アメリカから『李承晩』を連れてきて、朝鮮半島の南半分をアメリカの資本の支配下に置こうと画策する。

 当時は、日本で教育を受けた人々の大半がリベラル派であった。非常に統治しにくく、北側で起きた『金日成』の共産革命が成功しつつあった。ソビエトの援助によるものであり、中国も加勢する。

 アメリカは、李承晩を後押しして南に国家形態を作ることを急いだ。まず邪魔な日本での教育を受けたリベラル派を虐殺する。このときの大義名分が、太平洋戦争で勝利した朝鮮民族が、日本的な文化、人間の一掃とした。明らかな虚偽である。李承晩に敵対するものは即殺害か拘束された。

 済州島というのは、朝鮮王朝時代の犯罪者や、時の権力者の反対勢力が流された、流刑の地であった。この島には、そうした人々の助け合う独特の組織があり、身分の回復の保証を纏まって要求していて、李承晩がこれを邪魔だと排除する。

 一説に9万人を殺害したとされている。この時期に日本が全て悪いこととすることに、米軍も賛同して韓国国家樹立を始める。殺害や差別、略奪など全てが日本人に被せて韓国が立国された。反日の原点がここにある。



 韓国は一例にすぎず、ヨーロッパの戦後処理でも、大きくは、ソビエト連邦と中国やベトナムに対抗する資本主義陣営の覇権争いである。

 帝国主義的な資本主義の労働者への奴隷的扱いに労働の対価の配分の平等性を建前にする共産主義に共鳴する人々が世界中に広がりをみせる。このためにアメリカを初めとする資本主義国家が共産主義国家に対して激しい敵対行為をするにいたるのである。

 こうした冷戦時代には、資本主義国内でも労働者の高福祉政策がヨーロッパを中心に起きてきていた。大きな組織の労働組合も出現していた。明らかに共産主義国家の影響であった。

 資本に対して、労働者も対等になるべきである。国家権力の前に市民意識が旺盛になり、資本と深く結びついた国家に対抗すべくと、多くの労働組合組織が、左翼政治や知識階層の思想で形付けられていた。

 殆どの植民地を無くした、イギリスでは、貴族社会の圧政から逃れた第二次世界大戦後に、共産化を恐れて、高福祉の労働環境を創り運営していたが、経済的な破綻寸前まで進み、労働党の社会主義化していたイギリスを、保守党のサッチャー政権が出現して、資本主義の原点的な、新自由主義へ大きく舵をきりなおしたのである。

 銀行は、多くの預金者からの資金を運営して経営している。預金者の資金であるから、使い方に多くの規制が掛けられていた。保険会社も同じように掛け金の保護のために、証券会社も一般投資家の保護のために規制が掛けられていた。

 新自由主義は、資本はもっと自由に動けるようにすべきだという。

 この身近な影響が、アジアの通貨危機である。アメリカやヨーロッパの投機資金(自由な金融機関の資金と巨大な資本が、アジアの通貨の売りを仕掛けて、通貨安にして、その差額を盗むようにもってゆく。)が仕掛けた金儲けの手段である。

 資本主義は、金儲けのためには、国家を動かして戦争を仕掛けて、利潤追求に勤しむ(いそしむ)野獣集団である。

 さて、ソビエト連邦の崩壊で、まだ世界に残っていた社会主義や共産主義の信奉者が、この大きな実験への失敗を痛感する。

 共産党一党独裁で成り立つ国家運営には、マルクスも考えていなかったことが現れた。人間は欲望に突き動かされて行動する。欲望を満たすためにありとあらゆることを利用して欲望の実現を図ろうとする。

 共産党独裁に、党の幹部の強大な権力を抑えるシステムが存在しなかった。ソビエトの前身は、ロマノフ王朝である。ロシアは共和制などの経験は無く、王制の帝国主義国家の資本主義の経験しか無く、王制からいきなり共産国家になった。

 共産党幹部の中で、権力争いが起こり、ソビエト連邦は、レーニンが、ほかの実力者を排除して、権力者になり、まさに皇帝のごとく巨大な権力機構を造り上げていった。

 レーニンの亡きあとのスターリンに至っては、自分の権力維持のために邪魔とおぼしき人達の排除を病的に行った。独裁者の恐怖が大虐殺をおこしたのである。

 マルクスはこんな現実は、思いもしなかったろう。どんな理想的な構想に基づいての政治も『権力者』という麻薬の前には、暴走してしまう狂気を孕(はら)んでいる。

 また、一般市民も、国営農場や国営企業での労働に平等性を感じるだろうが、良く働く人、怠ける人も同じ報酬にたいする無力感。

 権力機構が、共産党の幹部から下部層、地方の組織、全て官僚機構が構築されてゆき、共産党国家の倫理感は、法律のみになる。

 国家警察も官僚であり、その官僚機能の弊害に汚染されてゆき、社会生活の中で、組織的、人間的腐敗が起きてきて、何に付けても賄賂が優先されてゆき、一般論的な正義が履行されなくなり、社会機構が根本から腐っていって生産性が大きく損なうことになる。

 アメリカとことごとく対立してきたソビエト連邦は、人民を犠牲にして成し遂げた業績もむなしく、経済破綻して崩壊してしまった。

そこで、ソビエト連邦の崩壊に楔を打った、アメリカのレーガン大統領が英雄視されて、資本主義の勝利とばかりに、金融の自由化が進み出す。

 イギリスのサッチャーが始めた、金融自由化の流れが官僚、経済学者、金融マンなどの大合唱が次第に大きくなりだす。

 物作りでは、既に日本に負けてしまったアメリカ産業界は、中国の世界の工場という出現にますます物作りの資本主義が行き詰まり、金融での経済活動を強くしてゆく。

 そして、リーマンショックまで突き進み崩壊したが、その仕組みはまだ残っていて、何時再燃するか解らない状態である。



 アメリカのGMやクライスラーの自動車産業が倒産したのは、日本の自動車メーカーの責任ではない。トヨタバッシングが起こったが、アメリカの欺瞞行為である。

 GMもクライスラーも、住宅ローンと同じように、高級車が購入できない人に売りつけた。返済能力の無い人にローンを組ませて、その債権をトリプルA(AAA ランク付け)に違法にランク付けした債務を証券化したものにに潜り込ませたものを売ることで利益になる住宅ローンと同じ手口での商売へ無謀にも向かったから崩壊してしまった。

 しかし、その破綻の裏で大儲けして、逃げ出した多くの学者や経済人、官僚がいる。また知りながら、AAAにランク付けした格付け会社も責任を免れて、未だに格付け会社を運営している不思議がある。



 日本で見ると、郵政民営化が大きな問題となったが、アメリカの規制緩和では、日本において金融投機に飲み込みたい日本の資産、それに邪魔な郵便貯金が非難され続けていた。

 全国に隈無く置かれた郵便局の預金が、アメリカの投機資本の金融機関には邪魔な存在であった。ある意味では、日本の規制緩和が進まない事に、業をにやしたアメリカ当局が、郵政貯金を代表的に攻撃した可能性がある。

 小泉政権では、あの悪行財務大臣の竹中平蔵が、アメリカから、新自由主義改革を持ち込んだ。財務省も富裕層の要求でこの金融が持つ資金の自由な投機ができる改革を推し進めた。アメリカの圧力が大きかったのだろう。ここから自民党は、衰退を始める。欧米の強引な金融自由化で、日本の国内も大きく揺れる。

 竹中平蔵がタックスヘブンの常習者である。



 世界から社会主義・共産主義の力の消滅で、ますます資本主義の原点回帰へと進んでいったわけである。

 このことは、『貧乏人は相手にするな』『貧乏人からどんどん絞り取れ』が合い言葉である。竹中平蔵と財務省の改革とはそうしたことなのだ。

 バブル崩壊後の後遺症に覆われてきた日本経済脱出という大義名分もあった。しかし、世界が新自由主義へと進み、グローバル経済という圧力で、日本も金融緩和を推し進める。

 小泉政権は、財界の援助でこうした改革ができて、ブッシュにへつらった。

 報道がされたと思うので知ってる人も多いだろう。ヨーロッパに含まれるのだろうか、火山島の国、アイスランドという、穏やかで小人口で、豊かにくらしていた。このアイスランドが、金融自由化する必用はなかった。しかし、この国で、金融の自由化が始まり、幾つかの銀行が国家予算の倍の資金を借り受けて、投機に走る。

 『バブル崩壊』というが、アメリカの経済学者が考え出した、債務の証券化をしてこの債務を販売するシステム、AAAランクの有料債権に、返済不可能な債権の住宅ローンや自動車メーカーのGMやクライスラーが売った返済不可能なローンがその債務の証券に隠して売りさばく犯罪を確信犯として行った。国際的な詐欺行為である。

 その犯罪が公になり、世界に売りまくった証券が、返済不能な債権が多くあり、紙くず同然であったことが知れ渡り、紙くずと化してしまった巨大な資金が消えてなくなったのである。これは経済犯罪である。アメリカでは、一部の運の悪い人が法の裁きをを受けたが、50%くらいの人が、儲けを隠しながら隠遁してしまったり、なんの罰則も受けずに堂々と活躍している。

 もう一度言う。確信犯としての犯罪を行っアメリカの経済学者を含む、経済官僚、金融マン、巨大資本の巨悪が罰を受けていない。彼らがその資産の隠蔽に世界各地にある隠し口座へ送り、脱税行為をしていたのである。実は日本人も沢山の資産家がこうした税金逃れの行為を行っている。

 証券化した債務は、格付け会社とも手を組んで、AAAランクと偽って売り進める。また保険会社のAIGがこの債務を纏めた新しい証券の保険を受け付けた。この嘘のAAAランクの証券は、AIGの保証も付いたのである。AIGも掛け金で大儲けした。勿論倒産した。

 こうして、穏やかな有料国家であったアイスランドも、金融自由化をしてしまったので、倒産した銀行救済のために、国民の血税を注ぎ込むことで立ち直ったが、アイスランド首相は、この混乱期に儲けた資産をタックスヘブンへ預けていたことが判明して辞職したニュースが流れた。

 この結果、世界に、もの凄い経済格差が生まれて、富者は、目減りする資産に恐怖心があり、リスクを交えて投機に走り、都合が悪ければ、紛争を起こしてまで資産を守り増やす工夫をする。

 世界のテロの資金に富裕層の金が使われている、という話も嘘ではないだろう。リターンが大きければ何でもする富裕層。

 その結果の利益に対する税金の安い場所へと資産の登記を移す工夫を、今や日本の一流銀行が、そのノウハウを教えている。

 富者は、もう社会主義や共産主義はこない確信している。

 しかし、今、アメリカの大統領選挙で異変が起きている。ヒラリークリントンの相手候補に、社会主義者と自ら自認する、バーニーサンダース候補が、1割の富裕層の税金を多く取り、利益の再配分をもっと公平にしようという公約を立てて奮戦している。嘗てのアメリカにはない、タブーであった社会主義が多くの賛同を得ている。

 共和党であれ、民主党であれ、政治と資本の癒着は、変わらずに起こっているアメリカ社会。

 今のオバマ政権に、リーマンショックで、責任を免れて、利益を沢山確保した、学者や金融マンや、官僚などが閣僚をしている。



 権力者になりたければ、多くの資金が必要であろう。そうした志向の先には、資金が豊富であれば権力の近くで、ますます富みを手にできる。

 我々、庶民には、生活の手段としての富みがあればそれで良いのだが、今、この富者のために、労働環境が著しく劣ってしまった。非正規雇用がどんどん増えている。50%を超えるのもすぐだろう。

 非正規雇用とは何であろうか、雇用主が好き勝手に給料を決めたり、解雇が自由になることが目的である。これは、雇用主、資本家が富みの独占率を上げるために必用な措置である。

 資本はできれば、奴隷という身分の人間が欲しいはず、奴隷は、最小限の食事と住まいで雇う事ができるからだ。

 では、何故ここまで、資本家は、富裕層は富みを集めたがるのであろうか。

 富みが、生産物でしか貯め込むことができなかった時代は、貯蔵する場所的な限界があった。インドから奪ってきた、胡椒も船に積むにも今のような巨大な船は無かった。倉庫に貯蔵するにも、量的な限界があったし、カビがはえたり、破損することが多い。

 そこに貨幣が創られる。しかし、金、銀も運ぶのも貯蔵するにも大変である。

 そこで、今日の金融の走りである手形の発明である。金や銀と交換できる信用という手段で、紙切れ一枚で、金の1トンに相当する価値を与えて、流通させることができるようになり、巨大な富みが、バーチャル化してしまったのである。

 保管に苦労することがなくなると、欲望に際限がなくなり、世界一位のビルゲーツが200兆円も抱えて、しかも目減りを恐れてタックスヘブンなのだ。

 幸福論、と言う括りでいうと、金に追われ金を追い続けて、一生を終わる。どう思うかは個人の自由ではあるが・・・・・・。

 美味しい物を食べる。豪邸に住む。高級車を乗り回す。愛人を沢山抱える。

 何なのだろう、優越感か、攻撃的性格の強い人は、勝者の印なのか。

 ビルゲーツは、アメリカン・ドリームの実現者ということか。

 そんなにおおくの資産を、よく言うように墓場までもってゆくのか・・・・・・・。

 富という資産を抱え込む守銭奴、この訳の分からない人種が、庶民を苛めていることは確かである。ここには優越感があるのであろうか。価値基準の判断に困る適当に頭の良い輩が存在している。彼らが富の独占に興味を持ち、世界の貧者を苦しめている。

 歴史は、これだけ世界の秩序が荒れてくると大きな戦争をしてきた。しかし、第三次世界大戦が始まらなかったのは、核兵器の拡散と、大国の大量の核兵器で、地球規模の破壊が起きることで、勝者無き戦争になるからだ。資本は、地域紛争での利潤を得ることで我慢をしている