写真は、「死ぬほど 好きだから 死なねーよ」石井僚一 短歌研究社 1700円(税別)
自分よりだいぶ若い人の歌集を初めて買ったような気がする。
「死ぬほど 好きだから 死なねーよ」
そもそもこんな伝法な台詞みたいな言葉が歌集につけられて良いのか。
これは最早、短歌でなくて啖呵ではないのか。
歌を幾つか拾ってみよう。
神様を引き摺り出して紙の上のユートピアから閉鎖病棟
かの骨と十円玉を取り去ればそこは灰皿よりも灰皿
何もしたくはない朝コーヒー一杯が冷めるのを待つだけの一日
待ち合わせもろくにできない 茄子がまずい 君に会いたい 茄子が食えない
愛は愛だ!ぼくはこたつをひっくり返し冬の空気を春に返した!
手を振ればお別れだからめっちゃ振る 死ぬほど好きだから死なねえよ
そうでしたか、こんな上の句がつくんですね、そうだよね、死んだらおしまいだもの。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます