写真は、「黒幕のゲルニカ」原田マハ 新潮社 1600円 税別。
小説は2つのストーリーで構成されている、1つはゲルニカ制作時、ピカソの生活が愛人ドラの視点で描かれている。もう1つは現代のニューヨーク、9・11テロで最愛の人を失った主人公八神遥子はMoMA美術館のキュレーター。彼女が「ゲルニカ」をMoMAに招致すべく奔走する姿が描かれている。
その決して交わることのない2つの物語が最後、一枚の鳩の絵のよって交差した。作者の手管の見事さに感心した。決して大きなどんでん返しなどはないが各所で小技の効いた逸品、一読をお勧めする。
自分も「暗幕のゲルニカ」読みましたよ。
いい作品ですよね。
ピカソのゲルニカを題材にしてテロや戦争に異を唱えているところが良かったです。
そのうえミステリーとしてもまったく飽きることがありませんでしたよ。