山形県手をつなぐ育成会 日々徒然なること

育成会の事、関係ないことも勝手につぶやきます

心理的不安を取り除くための配慮

2013年04月26日 | 特別支援教育
 インクルーシブ教育システム(包容する教育制度)構築にかかる報告書「概要」の紹介に引き続いて「別表」を取り上げている。

 障がいの特性に応じてどのような配慮を必要とするか。
 今までの紹介から通算すると第31回目となる。

 別表5では、障がいの特性に応じた「心理面・健康面の配慮」を行うことによって、積極的に活動する方策が次のよう述べられている。
 
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【引用始め】

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/044/attach/1321668.htm

共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための
特別支援教育の推進(報告)別表

別表5

○1-2-3 心理面・健康面の配慮

 適切な人間関係を構築するため、
 集団におけるコミュニケーションについて配慮するとともに、
 他の幼児児童生徒が障害について理解を深めることができるようにする。
 学習に見通しが持てるようにしたり、
 周囲の状況を判断できるようにしたりして心理的不安を取り除く。
 また、健康状態により、学習内容・方法を柔軟に調整し、
 障害に起因した不安感や孤独感を解消し自己肯定感を高める。
 学習の予定や進め方を分かりやすい方法で知らせておくことや、
 それを確認できるようにすることで、心理的不安を取り除くとともに、
 周囲の状況を判断できるようにする。

言語障害

 言語障害(構音障害、吃音等)のある児童生徒等が集まる
 交流の機会の情報提供を行う。

自閉症・情緒障害

 情緒障害のある児童生徒等の状態
 (情緒不安や不登校、ひきこもり、自尊感情や自己肯定感の低下等)
 に応じた指導を行う。
 (カウンセリング的対応や医師の診断を踏まえた対応 等)
 また、自閉症の特性により、二次的な障害として、
 情緒障害と同様の状態が起きやすいことから、それらの予防に努める。

学習障害

 苦手な学習活動があることで、自尊感情が低下している場合には、
 成功体験を増やしたり、友達から認められたりする場面を設ける。
 (文章を理解すること等に時間がかかることを踏まえた時間延長、
 必要な学習活動に重点的な時間配分、受容的な学級の雰囲気作り、
 困ったときに相談できる人や場所の確保 等)

注意欠陥多動性障害

 活動に持続的に取り組むことが難しく、
 また不注意による紛失等の失敗や衝動的な行動が多いので、
 成功体験を増やし、友達から認められる機会の増加に努める。
 (十分な活動のための時間の確保、物品管理のための棚等の準備、
 良い面を認め合えるような受容的な学級の雰囲気作り、
 感情のコントロール方法の指導、困ったときに相談できる人や場所の確保 等)

重複障害

 (視覚障害と聴覚障害)見えにくく聞こえにくいことから
 多人数と同時にコミュニケーションが取りにくいため、
 学級内で孤立しないように、適時・適切な情報の提供を保障する。

【引用終わり】

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 障がいのある子にとって、わかりやすい状況づくりこそ大事である。
 そうした状況により、障がいのある子も自立的に活動することになる。
 安心できる状況をしっかり作る必要がある。
 (ケー)


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