土屋文明記念館を訪ねる

長く歌を作ってきたが、ただ作るだけでこれという勉強もせずに
のんべんだらりと時が過ぎたような物足りなさを感じていた。

きっかけは、熊野古道を一緒に歩くようになって、シャドーさんにそんな話をし
短歌の勉強会を一緒にやって欲しいとお願いしたら、
即座に土屋文明をやってみたいな！と答えてくれた。
忙しいシャドーさんのことなので２ヶ月に一度ということで
「土屋文明を読む会」がスタート。

課題の一首を各自がそれなりに読んで、４００字に纏め、
それぞれが書いてきた文章を読み合わせて納得したり疑問点を話し合ったり
進むうちに文明さんの資料が少ないことに突き当たり、頭を抱えた。

一度群馬の文明記念館を訪ねてみよう！そうすれば何か資料が
あるかもしれない。瞬く間に話が決まり、しばらくして具体案が決まった。

勉強もいいけれど、温泉もいい！そこまで行くのなら牧水の「みなかみ紀行」も
そばにある。１泊より２泊･･･伊香保温泉と草津温泉の温泉めぐり･･･！

そんなわけで今回の２泊３日の旅となる。

９月３日、朝新大阪を発ち、東京へ。　東京から上越新幹線で高崎へ。
高崎からタクシーに乗り約２０分。午後２時ごろ文明記念館着。



群馬県は畿内、北九州と並んで全国有数の古墳地帯だという。
記念館は文明の生地に近い群馬町保渡田（ほどた）のはにわ公園に
隣接している。



















展示室の入り口の文明さん。体格のよい体つきが想像できる。

生誕から南青山で１００歳の天寿を全うするまでのいろんな資料を
ゆっくりと見て、読んで回る。まだまだ時間が欲しいくらい。
ふるさとを思い故郷を懐かしんだという文明さん。

南青山の家が相続税のために処分されることに決まって、書斎と
庭の植木を記念館に貰い受けたという。
文明さんの愛した書斎、窓から眺めて歌を作った柿や方竹、チャンチンなどが
移植された庭を案内して説明をしてもらう。



方竹･･･なぜか角があり４角の竹






















チャンチン･･･中国の中部・北部原産の落葉高木で，庭木。
春の若葉が赤く、秋には紅葉します。新芽は香りが強く食用になるが，
花は臭気があるそうです。チャンチンは漢名の香椿を音読みしたの。

欲しかった資料をそれぞれに買い、４時過ぎタクシーで伊香保温泉へ。
伊香保では石段街などを散歩する。



伊香保の宿は野口雨情の定宿だったとかで、館内は「赤い靴」や、
「雨降りお月さん」「叱られて」などの童謡が流れていた。