著書に深い読みが出来ているはずもないが、
太宰治に改めて興味を持った最近の新聞記事があった。
当時、芥川賞の審査員の一人であった佐藤春夫にあてた手紙に
「今度の芥川賞は私に下さい」と書いて送ったという。
ちょうどそんな折に図書で借りてきた本はこれ!
「花火」「女生徒」「太宰治の辞書」と3話から成る1冊。
青森銘菓だという〈生れて墨ませんべい)の話は
(「苦悩」は意外と満腹感で薄まります。さあ、バリバリ食べて、
太宰治的悩みを美味しく解決しましょう)…と書かれているそうな!
有名な太宰の言葉「生まれてすみません」は寺内寿太郎さんという
人のものだったそうだ。
なにはともあれ面白そうなせんべい…一度食べてみたいな~
それから中編『女生徒』の話
太宰治夫人、島津美智子氏の『回想の太宰治』によると
…『女生徒』は若い女性の愛読者(有明淑)の日記によるという。
ノートに書かれた日記が太宰に送られ、ちょうど書き下ろしの
原稿の依頼があり、これをもとにして中編に仕上げたという。
「可憐で、魅力的で高貴な雰囲気、魂をさっとつかみ」…
「文学界」に発表した。
数か月の日記を1日のこととして凝縮し、あれだけの世界を作り上げた
太宰の手腕にいまさらながら驚くと言う北村薫氏。
太宰は『女生徒』の中で、「人のものを盗んできて自分のものにちゃんと
作りなおす才能は、そのずるさは、これは私の唯一の特技だ。
このずるさ、いんちきには嫌になる」と作中の女生徒に語らせている。
この言葉も日記に自己批判の弁として書かれているらしい。
つまリ、有明淑の日記がすでに太宰的だということになる。
…この本では、遠慮会釈なく引用しました。
もちろん、それが欠かせないから使用しているわけです。
私は引用元を明らかにしていますけれど、意志を持って出典を
書かない方もいますし、それが盗作になるかどうかとなると、
難しい問題です。…という北村氏。
ただ、ある才能を持って作品化できる人においては、
そういうこともありだと思うと…
島津美智子氏の『回想の太宰治』によると太宰は結婚直後に
「陰で舌を出してもよいから、うわべはいい顔を見せてくれ」と
言われ唖然としたと語る。
そして最後に心中をするときに奥さんに残した手紙には
「お前を誰よりも愛していました」と書かれていたという。
身勝手といえば身勝手、どちらもすごい言葉です。
傍らに置き、持ち歩いた辞書のことなど調べて行き、
話はいろんな方に進んでいき、楽しい発見のある1冊でした(*^^)v
『女生徒』…読み改めてみる必要があります。
太宰治に改めて興味を持った最近の新聞記事があった。
当時、芥川賞の審査員の一人であった佐藤春夫にあてた手紙に
「今度の芥川賞は私に下さい」と書いて送ったという。
ちょうどそんな折に図書で借りてきた本はこれ!
「花火」「女生徒」「太宰治の辞書」と3話から成る1冊。
青森銘菓だという〈生れて墨ませんべい)の話は
(「苦悩」は意外と満腹感で薄まります。さあ、バリバリ食べて、
太宰治的悩みを美味しく解決しましょう)…と書かれているそうな!
有名な太宰の言葉「生まれてすみません」は寺内寿太郎さんという
人のものだったそうだ。
なにはともあれ面白そうなせんべい…一度食べてみたいな~
それから中編『女生徒』の話
太宰治夫人、島津美智子氏の『回想の太宰治』によると
…『女生徒』は若い女性の愛読者(有明淑)の日記によるという。
ノートに書かれた日記が太宰に送られ、ちょうど書き下ろしの
原稿の依頼があり、これをもとにして中編に仕上げたという。
「可憐で、魅力的で高貴な雰囲気、魂をさっとつかみ」…
「文学界」に発表した。
数か月の日記を1日のこととして凝縮し、あれだけの世界を作り上げた
太宰の手腕にいまさらながら驚くと言う北村薫氏。
太宰は『女生徒』の中で、「人のものを盗んできて自分のものにちゃんと
作りなおす才能は、そのずるさは、これは私の唯一の特技だ。
このずるさ、いんちきには嫌になる」と作中の女生徒に語らせている。
この言葉も日記に自己批判の弁として書かれているらしい。
つまリ、有明淑の日記がすでに太宰的だということになる。
…この本では、遠慮会釈なく引用しました。
もちろん、それが欠かせないから使用しているわけです。
私は引用元を明らかにしていますけれど、意志を持って出典を
書かない方もいますし、それが盗作になるかどうかとなると、
難しい問題です。…という北村氏。
ただ、ある才能を持って作品化できる人においては、
そういうこともありだと思うと…
島津美智子氏の『回想の太宰治』によると太宰は結婚直後に
「陰で舌を出してもよいから、うわべはいい顔を見せてくれ」と
言われ唖然としたと語る。
そして最後に心中をするときに奥さんに残した手紙には
「お前を誰よりも愛していました」と書かれていたという。
身勝手といえば身勝手、どちらもすごい言葉です。
傍らに置き、持ち歩いた辞書のことなど調べて行き、
話はいろんな方に進んでいき、楽しい発見のある1冊でした(*^^)v
『女生徒』…読み改めてみる必要があります。