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ウィステリア家具工房 ブログ

東京都あきる野市にて無垢材で家具を作っているウィステリア家具工房。仕事や趣味、日常の事を写真を添えて書き綴っています。

部材の加工

2013-05-05 09:28:29 | 木工
これは雲杉の造作材です。階段の手すりに使う材の加工。

まずは所定の寸法にちゃんとそろった材に溝を掘ります。 掘ると言っても昇降盤で幅の広いカッター(丸ノコ)で溝を切って作っていくのです。
寸法が決まっていると言っても反りもあるので微調整が必要です。多少のクリアランスを考慮して加工をした後にトリマーで角を丸くします。

その後に研磨・研磨・研磨。 針葉樹だから、いつも使っている広葉樹よりは楽ですが、指は固くこわばり、ジンジンと痛みます。

仕事です。弱音は、はけませ~~ん。

ただ、欠点がなく目の通った針葉樹の造作材、刺身に例えれば良質な赤身かトロか!!選ばれし上質な材を加工すると気分が良い。ウキウキします。
日々、こんな良い材を使っている建具屋さんが羨ましいなぁ~~。 

軟らかく、すぐに傷が付く材木なので細心の注意をはらって加工し、丁寧に梱包しました。


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接着剤

2013-04-29 08:08:26 | 木工
矧ぎ合わせ作業の途中です。
材の幅が足りない時には横方向に接着する事を“接ぎ合わせ”と言います。
家具の場合は基本的には縦方向には繋ぎません。

接着は2液性のボンドで水性のビニールウレタンを使います。名前は『ピーアイボンド』
木工ボンドとほぼ同じ粘度で色も同じ白い物に茶色のカラメルの様な液体を15%加えます。
比重の重い堅い材には普通の木工ボンドでは対応出来ずに剥がれる事があるのです。

私は比重0.5以上の材はこの接着剤で、それ以下の柔らかい材には木工ボンド等を使用しています。
大体、1時間程度で固化しますが水分の蒸発等の問題もあるので加工は1~2日後にする方が後々の変化を抑えられます。変化といっても微弱で“職人のコダワリ”のレベルかもしれませんが・・・。

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ルーターの倣い加工

2013-04-20 20:01:27 | 木工
これはルーターマシンを使っての『倣い加工』です。

ウチ程度の少量生産だと冶具・機械を使っての倣い加工は効率が悪いので一発勝負のダイレクトな加工が多いのですが、今回は数脚の椅子の背板を作るので、こんな冶具を作り加工したのですが、冶具作りに4~50分かかり、実際の削りは5分程。

あれれ??? やっぱりダイレクトに加工した方が速かったかな?

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ちょい足しの部材

2013-03-27 22:17:15 | 木工
これは今作ってる箱物で、扉式のチェストと言えばいいのか?
ちょっと変わった寸法で幅が40cmで奥行きが60cmもあります。高さは70cm

写真は組み立て中に蟻形の材を入れている途中、最初はこの部材を入れる予定はなかったけど、なんか側板が変形したら問題が出るかな?って思い、急遽この部材を組み込みました。

この部材があれば側板の変形が抑えられます。

手作り家具は臨機応変に対応できます。と言うか、毎度毎度違う製作物なのでその都度ベストを目指し、柔軟に対応しなければいけません。
設計段階では大丈夫と思っても実際作ってみると、ちょっと不安になる事もあるのです。
そんな時は図面よりも自分の目を信用します。

昔はね、手間が増えても貰える金額が増えないので「どうしようか?」って悩んだのですが今は躊躇なく加工を済ませます。不安に思い納品した後まで悩むより精神衛生上良いからネ。



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曲げ木

2013-03-13 05:17:53 | 木工
今回試した曲げ木の技法『アイロン曲げ』と言うそうです。

ある著名な木工家が考えた技法で濡れた布を材に巻き付けその上にアルミホイルを巻き、アイロンで加熱して型にはめます。今回は13mmの厚みなので10分程アイロンをあてました。

「1度に大量には作る事ができませんが単品生産の工房ではこの方法が簡単で短時間に済むので合理的」との記述に興味を持ち試してみたのです。

1度目は失敗、2度目もダメ、3度目には何とかなりました。多少スプリングバック(戻り)はありましたが再度部分的に曲げたら図面通りの曲げ木が出来ました。

なかなか良い。 

蒸したり煮たりするより速いし簡単です。細い部材ならこの方法は使える!! 

40㎜角位の材なら曲げられるみたいだけど、そこまでいくと蒸した方が良い気がしますが・・・。

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引き出し 組み立て前に

2013-03-01 06:46:42 | 木工
引き出しの組み立て前の写真です。
今回は6個の引き出しの箱を組み立てるのですが、1度仮組みしてから分解してキチンと並べてから組み立て作業に入ります。
なぜなら、組み立てに入ると接着剤の乾燥時間があるし直角も調べないといけないし・・・っと、結構焦るので間違えを起こす事が度々あったのでちゃんと並べてから作業に入る様になりました。
段取りをしっかりやると時間短縮になるしミスも減ります。当たり前の事なんですが、私は師匠についた事ないし工場(工房)勤めの経験もないので、痛い経験をしながら“亀の歩み”で進歩しております。

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組み立て前に

2013-02-22 09:14:14 | 木工
家具作りの最終工程が塗装になりますが、手が入らない部分や組み立て後に塗れない部分は先に塗装をしておく事があります。
今回引き出しの幅も高さも狭く手が入らないので組み立て前に塗装を済ませました。
塗ると接着剤が効かないので一部マスキングテープで養生してます。

家具屋さんなら誰でもやることで、特別な工程ではありませんが、まぁこんな感じで組み立てをやってる、ご紹介です。

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鍋の取手

2013-02-20 09:26:37 | 木工
これは業務用の炊飯器の蓋でプラスチックの取手が割れて壊れたので作って欲しいと言う依頼です。

結構簡単って思うかも?ですが、角度が色々あるし、蓋の曲面に合わせ四方が丸くなってるし、持ち手の裏側は大きなRで細かい作業です。材は元の色に近い黒いウォールナットにしました。加工時間は30~40分ほど。

時間がなかったので塗装は“木固めエース”の1回塗り。とりあえずの防水性はあります。

こんな仕事もしますよ。

この様な仕事をしていると、いつも思うのですが「加工物が木なので誰でもできるだろう」って普通の人は思うのでしょうが、様々な機械や刃物が必要で鬼目ナットやステンレスのネジ、塗料などの資材が必要なのです。半端な在庫があるので安くすみますが、1セットで買ったらかなりの金額になります。

今は町の家具屋や建具屋も貴重な存在になり、こんな加工をサッとやる『場所』ってないんでしょうねぇ~~。 
まぁ、普通の道具は修理よりも新品を買ったほうが安いから、こんな『場所』は必要ない時代なのかも?ですが・・・。

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踏み台の発送

2013-02-18 08:45:13 | 木工
以前も書いた事がありますがリハビリ器具のステップ(踏み台)の製作を依頼される事があります。

あんまり詳しくはないのですが輸入器具で大柄な海外の人に合わせているのか? 高齢の方(特に女性)には体格が合わないために台が必要な様です。

その為の台の製作です。
 
色は派手な赤。15個を1セット。プチプチに包み、特大のダンボールに入れて発送します。

本体は2ヶ月以上前に作って保管してありましたが、発送先の連絡が入ったので、色を塗りクッションフロアと滑り止めテープ、商品名の札を貼り、梱包まで2日かかりました。

製作以外の手間も結構掛かるのです。 経費を全て含めて請求出来れば儲かるんですがね~~。

商売はキビシイっす。

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丸太の挽き割り

2013-02-02 08:51:57 | 木工
持ち込み木材の加工をしました。
針葉樹丸太の挽き割りです。久しぶりの針葉樹、工房内が清涼感のある良い香りになりました。
今回高さ20と28cmなので木口(年輪)を下にしてバンドソーで。
この程度の小径丸太なら工房の機械で挽き割れますが、それ以上の径になったら製材業者にお願いしています。

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持ち込み加工

2013-01-31 08:55:07 | 木工
これは、持込材の加工の写真です。

材木はアマゾンジャラと言って、ウッドデッキ等の外周りに使う材で熱帯広葉樹なんって呼ばれてもいます。
この材を使って半外の手すりを作りたいとのご相談で加工したものです。

持ち込み材を半割りにしてジョイント加工し、壁面との接合部品を作りました。

通常は屋外の手すりなら金属で、室内なら木材なのですが、今回は半外の空間に付ける手すりなので腐りにくい木材を使うようです。
“受け”の部分まで木にした理由ですが、普通は丸棒の手すりが一般的で、角材の手すり用の受け金物って売ってないのです。 なので、木で製作したのです。

今回、施工はしません。部材の加工のみの仕事です。



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木の台

2013-01-18 09:01:07 | 木工
昨日の『皿立て』と同じところで撮影してみました。
違いがわかるかな。

これは、ライアと言う楽器を立てる台が欲しいと言う依頼で試作してみた『折り畳み式の台』なのです。

高さ400mm奥行き200mmで作ってみましたが・・・。どうかな?

お客様にお送りしたので、あとは“評価待ち”です。

『試作1号』としては、まあまあですが、改良点はあると思っています。

お客様が納得し、喜んでもらえればいいのですが・・・。

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皿立て

2013-01-17 09:26:51 | 木工
写真はプラスチック製の『皿立て』でお皿等のディスプレイに使う物で、工房展示室にも額を飾るために数個ありますが、これを参考に“ある物”を置く、折り畳みの台を作ろうと年末から考えていました。
さて、いざ製作に入ろうと、眺めたり採寸したり角度を測ると、様々な工夫がみられます。なんてことない製品でも創意工夫があるものだと深く感心しました。

試作品は後程。

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ケヤキにオイルを塗ったら

2012-12-17 19:54:27 | 木工
ケヤキにオイルを塗るとこんなに色が着くんですよ。(拭き取りウエス)
サンディング途中の水拭きでも雑巾が黄色く染まりますがオイルの時は見事に黄色く染まります。
樹脂中の成分がオイルに溶け出すのかな? ケヤキは顕著です。

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模型

2012-12-14 10:13:27 | 木工
これは、ちょっと前に作った1/10のテーブルの模型です。

通常は椅子以外はあまり模型は作らないのですが、1枚板の脚部でテーブルと座卓の兼用脚の場合は口ではうまく説明できないので模型を見てもらっています。

1代目の模型は地下の展示室に置いてあったのですが、つい奥の梱包材料の方に置いたら荷物が崩れてバラバラになっちゃいました。

なので、新たに作り直した訳ですが今回は接着剤だけじゃなく軽くホゾを作り埋め込み、爪楊枝のダボで補強しました。

30分程度でサッと作ったので雑ですが、構造はわかるので良しとします。



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