ウィステリア家具工房 ブログ

東京都あきる野市にて無垢材で家具を作っているウィステリア家具工房。仕事や趣味、日常の事を写真を添えて書き綴っています。

カッティングボードの塗装

2020-09-22 10:46:09 | 木工

先日、木固めエースで下塗りしたカッティングボード 数日経ってしっかり固まったので研磨し、上塗りに入りました。

まず、木固めエース(商品名)ですが、木材の内部に入り固まり、材を保護する塗料。

含侵し固まれば無害で食器にも使える塗料。

 

木固めエースを数回塗り、仕上げにも上塗り剤を吹き付ける方法もあるのですが、私はしっかりコーティングすると艶々で無垢材の質感が無くなってしまう感じがするので独自の方法にしてます。

私の場合は、木固めエースを1~2回塗布し木地を固めて水分に強くします。

その後、ウエットサンディング(水研ぎ)をして乾かし艶出しのオイルを塗布します。

今回はクルミ油が売り切れだったので亜麻仁油にしました。

亜麻仁油は黄変すると言われているのですが、まぁ大差はないでしょう。

クルミ油も亜麻仁油も食用油なので安心。でもクルミ油の方が美味しそうな匂いで塗ってると気分が良いので、こっちの方が好きですが、乾燥性は亜麻仁油の方が上で使いやすく便利です。

 

木工の塗装用のオイルですが、油ならなんでも良いと言う訳じゃなく。乾性油じゃないとダメなのです。

読んで字の如く、乾いて固まる油 代表的なのが 荏油・桐油・亜麻仁油 

不乾性油は 椿油・菜種油・オリーブオイル等 

不乾性油はいつまでもベタベタしているので汚れが付きやすく、おすすめできません。

 

ついでに家具塗装(オイルフィニッシュ)で使うオイルは乾性油をブレンドし乾燥促進剤を混ぜたもの。

創業当時天然の油脂にこだわりいろいろと自分で研究しブレンドしたりしましたが、素人知識では納得いくオイルは作れませんでした。天然の油だけだと、どうしても乾燥が遅く不都合があるのです。

結局は数社のオイルメーカーを試し、乾燥性やコスパで下塗りに ターナー色彩 ESHA クリアオイルラピッドorクラフト 上塗りの艶出しにリボスのクノス に落ち着きました。

両方ともに安全性に配慮された塗料となります。

 

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ロードバイク購入

2020-09-14 16:10:23 | 自転車

少し前から欲しいなぁ~ と思っていました。

自転車が趣味ってほど走らないけどクロスバイクではなんか物足りない感じなのでドロップハンドルのロードバイクを買いました。

と言っても中古です。

TREK one series1.1   6~7年前のモデルか?

入門用のロードバイクらしい。

乗ってみたら、もう1台のクロスバイクよりもパーツのグレードが低いのが直ぐ分かった!!

ギヤの変速時にガチャガチャとスムーズにいかない。

ブレーキが効かない。

中古なので仕方がない部分はありますが、どうにかしたい。

そこで、変速機周りの交換はだいぶお金が掛かるのでブレーキのみ交換することにしました。

 

シマノの105 と言う上級モデルのブレーキ

取付て試走してみましたが、Good!!  カチっと止まります。

タッチも良い。

これで安全に乗る事が出来ます。

自転車 なかなか良い運動になりますね。

 

 

 

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丸型カッティングボード 塗装中

2020-09-11 22:40:28 | 木工

定番商品の『丸型カッティングボード』 製作中

これまでかなりカッティングボードを作ってきましたが、その中で1番の人気商品。

最初は円形部の材料は『桜』と『ブナ』 取手はウォールナット。

そこそこ売れたのですが、試しに作ったチェリーが好評でチェリーとウォールナットに決まりました。

用途は 小さな まな板、キッチンで果物やチーズを切ってそのままテーブルに出してお皿として使えます。

鍋敷きにしたって良いでしょう。

卓球のラケット代わりにもなります。

多用途なのです(笑)

キッチン用品なので、ある程度の耐水性は必要なので含侵して保護する塗料の『木固めエース』を2回塗布してからウエットサンディングして、最後に艶出しのクルミ油を塗って完成。

販売価格 2,500円 

 

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飛沫防止パネル

2020-09-11 15:29:15 | 木工

先日、コロナウィルス対策の為のアクリル仕切り板の製作を致しました。

名前は『飛沫防止パネル』『アクリルパーテーション』と呼べばよいのでしょうか?

お店や事務所、最近はどこにでも置いてありますね。

既製品もありますが、当方では特注でご希望のサイズでお作り致します。

今回は幅1200mm×高さ600mmと幅750mm×高さ600mm×2個

材木はシナ材で2mmのアクリル板を使ってます。

ガラスと違い破損の心配はないので枠に組み込んでます。

アクリルは傷付きやすいし埃が付くのでフィルムは剥がさずに納品します。

 

 

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メープルのハイスツール

2020-09-06 15:28:58 | 家具

昨年の春だったか? コンパクトなハイスツールのご依頼を受けました。

なるべくコンパクトで高さが590mm位 これ以外はオマカセと言う注文。

最初にこのスツールを試作しましたが、なんか納得いかずお蔵入りに。

昨日、物置部屋の片づけをしていたら隅にあったこのスツールを発見。

座を張ってみました。

材木はメープル 座はレザー 無塗装です。 サイズはH590×W390×D300

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仕事の話

2020-09-05 21:49:59 | 日記

たま~に自分のブログを見直すことがあるのですが、なんか全然家具作ってない感じ・・・(笑)

本業の『注文家具製作』 普通にやってるんですよ。

定番の家具もボチボチ作ってますが、日常で、あんまり面白くないので記事にできません。

なので、修理や趣味・変な話を載せております。

あくまで本業は注文家具なのでお忘れなく!!

ご注文待ってま~す。

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茶箪笥の修復

2020-09-01 17:52:47 | 家具・木工品の修理

ここの所 何件か連続で家具修理の依頼を受けました。

1~2日で終わる修理が多いのですが、今回はだいぶ日数が掛かりました。

 

依頼は茶箪笥の修理・修復で、「新築中の新居で使えるように直して欲しい」というもの。

一見したところ、虫食いやワレが激しいが本体はしっかりしている感じ。

分解修理が望ましいが予算の関係で難しそう。。。

どうしようか暫く考えましたが、バキバキに割れた天板をとりあえず剥がしてみようと解体開始。

剥がしてみれば、厚み7mmの薄板を使っているし、割れが酷く再利用は不可能。内部の板も墨やインクをこぼしていて研磨しても綺麗になりそうもない。削って再利用も難しい感じ。

そんなこんなしてるうちに全部バラしてました(笑)

 

フレームと鏡板はバラバラにして研磨、虫食いや大きな欠け、釘穴はパテを盛って修復後にステイン着色。

各段の底板は廃棄し新しい檜の板に交換。見える部分は着色。

長い使用で1mm以上すり減った引き戸の溝2か所 堅木を埋め込みました。

その後、組み立ててから全体をウレタン塗装。

拭き漆風にしたかったので仕上げにも茶色く色を乗せ、3部艶を吹き付け。

本体の後は扉や引き出し。

扉の大きな破損部分は埋め木、引き手は黒檀のモノと交換。ガラスも割れていたので交換。組子は研磨して再利用。

引き出しは全体を研磨。インクが付いて汚い底板、交換できないので上に3㎜MDF板を敷きました。

そして新しい金具を取り付け完成。

引き出しや扉も本体と同時にウレタン塗装をしています。

修理に際して、昔のモノなので全て釘打ちで作られていますが釘だと再修理が難しいので細い仕上げビスを私は使いました。

これなら数十年後に再修理も出来るでしょう。

 

この茶箪笥の製作年代ですが、今では当たり前の手押し鉋盤や自動鉋盤と言う木工機械を使わず、手鉋だけで部材を作り、手鋸で刻み、穴も鑿で掘ってあります。

おそらくは昭和の初め頃のモノなのでは?

全て手作業で材料も貴重な時代。 それなりの時間(手間)が掛かっているのでしょう。

合理的な構造で、見えない部分は手を抜いたり、難ありの材を使っていたりしますが、機能的には大きな損傷や不具合なく何十年も使えた訳で、設計の確かさは感じられました。作った職人さんの腕も悪くなかったみたいです。

分解して修理してみると様々な工夫が感じられ、いろいろと勉強になり、良い経験になったと思っています。

作業の最中、時代を超え この箪笥を作った職人と対話をしているような感覚になり面白いものでした。

 

残念なのが、修理前の写真を撮っていなかったこと。 なかなか疲れた茶箪笥でしたよ(笑)

 

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