公開請求後に更新の文書
2018年4月9日(月)
防衛省の、日報隠蔽問題の影に隠れて、あまり大きく報道されていませんが、極めて重大な改ざん疑惑があります。
3月31日の朝日新聞です。
共産党の穀田恵二議員が、独自入手した防衛省作成の文書と、同省が情報開示請求に対して提出した同じ題名の文書の間に、欠落などの食い違いがあったというのです。
4月7日の朝日新聞です。
先の問題で防衛省は、両文書を「突き合わせた結果、内容が一致した」と発表しています。
ただ、情報開示文書の最終更新日は2017年7月21日となっており、開示請求した同年5月より後だったということなんですね。つまり、情報開示請求をされたので、改ざんしたのではないかという疑惑であります。
防衛省は、開示請求後の更新について、「作業の過程で誤って上書き保存してしまったことが考えられる」と説明しています。まぁ、極めて不自然な防衛省の説明でありますが、可能性ということであれば、誤って上書きしたということは有り得ます。ただ、文書が大半が黒塗りで開示されているため、防衛省の説明が正しいか否か検証することができません。(影の声:・・な見えすいたウソは明らかです。これまで、さんざんウソを言っている防衛省のこの言い訳は信じることはできません。)
イラクの日報が、約1年報告がされなかった問題で、陸自の担当者が「(日報の)電子データを行政文書と認識していなかった」と述べています。これ、ウソです。「認識」の問題にすり替えることはできませんよ。大臣から、「日報を出してください」と指示されて、「無い」と答えたとします。後日、「無い」と答えた担当者が、行政文書と認識していなかったので、「日報」という文書はあったが、「無い」と言いました、と大臣に説明したら、その担当者は足腰が立たないくらい叱責されますよ。イラクなんでもこの担当者のウソは通用いたしません。
これから、イラクの日報が開示されることになります。大半が黒塗りになると予想されますが、それでも陸自としては、改ざんしておく必要があると判断して、そのための1年間というのが常識的な線でしょう。黒塗りにしても、どうしてもボロが出ますので、この嘘つき安倍内閣は、ボロボロの体を成すことになるでしょう。
4月6日の朝日新聞です。「行政文書と認識せず」とあります。
教訓課長(日報を保管していた部署)が、昨年2月以降、国会で南スーダンの日報だけでなくイラクの日報も問題になっていた点について、「認識がなかった」と言っています。「認識」とは、都合の悪いことを覆い隠す、都合のよい言葉です。