文明が裁かれている
2019年1月15日(火)
哲学者の梅原猛さんが12日亡くなりました。93歳。
梅原さんは、東日本大震災の政府委員になり、その会議の場で「文明が裁かれている」と発言しました。私は、その意味するところの深みは勿論梅原さんの次元に遠く及びませんが、衝撃を受けました。文明っていったい何だろう。
・文明 (広辞苑)
①文教が進んで人知の明らかなこと。
②都市化。ア)生産手段の発達によって、生活水準が上がり、人権尊重と機会均等などの原則が認められている社会、すなわち近代社会の状態。イ)宗教・道徳・学芸などの精神的所産としての狭義の文化に対し、人間の外的活動による技術的・物質的所産。
余計分からなくなりました。(笑い)
ニュース23では特集を組み3分程度放送しました。
キーワードとして「欲望」が出ました。科学技術の発展は、必ず欲望と結び付くような気がします。
梅原さんの言う「正義感」って何だろう?
・正義(広辞苑)
①正しいすじみち。人がふみ行うべき正しい道。
②正しい意義または注釈
③ア)社会全体の幸福を保障する秩序を実現し維持すること。(以下略)イ)社会の正義にかなった行為をなしうるような個人の徳性
やっぱ、難し過ぎます。
私も「脳死」は問題があると思っています。
梅原さんは、生物学的に「生きている」という認識のようです。
私の場合は、「死」にダブルスタンダードがあるのは、不合理という考えです。恐らくですが多分、今の医学では「脳死」と判定されるような事例が、医学の進歩により「生き返る」ようなことが起こるのではないかと思います。立花隆はその著書「脳死」で、脳は宇宙に匹敵する存在で未解明なことが多い、と言い、脳死に批判的です。
私は、脳死判定の動機は、臓器ビジネスにあると思っています。これ、欲望に結び付きます。
東日本大震災により起こった福島原発事故に関して、「文明の災害」と言っています。
梅原さんは、この発言の際、涙ぐんで声が詰まった感じでした。
「文明が裁かれている」という言葉は、衝撃的でありました。この言葉の奥底には、全ての人の(欲望)が裁かれていると感じます。
「利他的な文明」。今の私には十分理解できませんが、何時も胸に刻んでおくことにいたしましょう。
梅原さんは、安倍9条改憲NO!の発起人になっておられます。私はこの署名活動を行っています。これ、梅原さんとの共通項があると言えるのでしょうか?