ミャンマー・日本語学校ブログ

ミャンマーでの生活、教育、ビジネスなど
ヤンゴン在住12年の作者がお届けします。

人材開発センター建設中止

2007年10月18日 | ミャンマーでの生活
報道された通り、日本政府の無償資金援助によりヤンゴン市内(ヤンゴン大学内)に建設予定だった「日本・ミャンマー人材開発センター」の建設が中止になった。
今回の騒動による制裁の一環である。
このセンターには日本に関する書籍を中心とした図書館、視聴覚室、教室、多目的室などが入り、ビジネス講座や日本語教育が行なわれる予定だった。
確か5年前から、コンサルタント会社の人やJICA(国際協力機構)の人が私の学校を訪ねて意見を求めて来た。
私は「センターで日本語教育をすれば、私たちと競合することになる。官が民の事業を妨害することになりかねない。」と反対の立場だった。
しかし、日本語の学習者にとっては、図書館の利用などメリットがあるだろうから、総論的には賛成とした。
この事業の予算は5億円。中止になってよかったのかどうか、複雑な気持ちになった。
学生たちに聞いてみると、「中止になってよかったです!」ときっぱり。
意外な返事にびっくりした

以下は関連記事。(外務省のブリーフィング記事)

わが国政府は、ミャンマー連邦政府に対し、「日本・ミャンマー人材開発センター建設計画」(the Project for Construction of the Myanmar-Japan Center for Human Resources Development)の実施に資することを目的として、総額4億900万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が平成17年6月27日(月曜日)、ヤンゴンにおいて、わが方小田野展丈駐ミャンマー国大使と先方ソー・ター国家計画経済開発大臣(Soe Tha, Minister for National Planning and Economic Development)との間で行われた。
この計画は、市場経済化のための経済・経営講座、交流事業、日本語教育の3事業の実施を目的として、ヤンゴン大学敷地内に「日本・ミャンマー人材開発センター」を建設し、今後、我が国によるミャンマーの経済構造改革、市場経済化のための人材育成や学術・文化交流を実施する際の拠点とするものである。
同センターにおいては、経済・経営講座の実施により、市場経済化に対応し得る人材を育成し、ミャンマーの経済構造改革を促進するとともに、相互理解促進事業や日本語教育の実施を通じて二国間関係が更に強化されることが期待される。
 なお、わが国はアセアン新規加盟国のうち同様のセンター建設のための支援をベトナム、カンボジア、ラオスにおいて実施済みであり、今般ミャンマーにおいて同センターを建設することは、わが国が積極的に推進しているメコン地域開発イニシアティブの一環である。