ミャンマー・日本語学校ブログ

ミャンマーでの生活、教育、ビジネスなど
ヤンゴン在住12年の作者がお届けします。

悲しいお別れ

2007年06月10日 | 日本語学校
悲しいお別れ
先週の月曜日、私の教え子の一人がシンガポールの病院で亡くなった。
シャン族で色白のポッチャリした可愛い女の子だった。
免疫の抵抗力が急激に下がって、内臓の複数の器官に合併症を起こしたことが原因だそうだ。
学校の記録を調べると2000年7月から2002年12月まで、私の学校で日本語を学んだことになっている。
初級から上級クラスまで全6クラス、担当は全部私だった。
合計600時間も彼女と顔を合わせていたことになる。
最初の初級クラスは、まだ高校卒業したばかりの16歳(ミャンマーは日本より2歳早く高校卒業する)!まだ、あどけなさが残る少女だった。
2001年8月に私が結婚したときも、結婚式にお母さんと一緒に出席してくれた。
そのとき、将来日本の大学に留学する夢があることを話してくれた。
彼女の上級クラス時代での同級生(50名)の中で、なんと19名が日本に留学していることがわかった。中には日本の会社に就職している子もいる。いかに優秀な生徒が多かったクラスだったかがわかる。(他のクラスでは日本に行けるのは1名か2名程度である。)
彼女の訃報はまだだれも知らないと思う。
実は彼女は日本のある大学から入学許可をもらっていた。しかし、病気がちなので、お母さんが日本に留学することを許可しなかった。
今日は彼女の最後のお別れ会があったので出席させてもらった。
お別れ会と言っても重苦しい雰囲気はなく、彼女の家族、親類縁者、友人たちが集まって談笑していた。食事(モヒンガー)もごちそうになった。
その日の正午にみんなで彼女の遺灰をヤンゴン川に流すのだそうだ。
彼女の夢は実現しないで一生を終えてしまった。
心から冥福をお祈りする。