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思考の7割と収入の3割を旅に注ぐ旅人の日々

一般的には遊び(趣味)と見下されがちな「旅」も、人生のなかでやるべき「仕事」である、という気概で旅する旅人の主張と報告。

「シール・エミコ支援基金」の今年最後の続報

2009-12-16 05:55:00 | 他人の旅話
最近は先週からの風邪がなかなか治らず、(春の花粉症のときよりも酷い)今年最悪の体調のなかでもがいている、とか、個人的なことについてももっと触れたいのだが、取り急ぎ本ブログで度々触れている、がんの再発によって自転車地球一周を中断しているシール・エミコさんを応援する目的でモンベルが設けた「シール・エミコ支援基金」のまたまた続き。

昨日届いた今月発行のモンベルの会報誌『OUTWARD』No.46による最新情報では、基金の総額は2009年11月9日現在で680万7056円となった。そんなに大幅にではないが、着実に増えているようでなにより。

また、本ブログで昨夏からこの基金に触れた投稿5回分を以下にリンク付きで挙げてみたので、こちらも参考に。

2008年8月1日
2008年9月13日
2009年3月20日
2009年6月26日
2009年9月15日

さて、来年は基金もエミコさんの体調もより好転するのか。
先月の地平線会議の大集会にもメッセージを寄せていたエミコさんのブログは最近頻繁に更新されているので、もちろん随時覗いている。

旅人としての現在地は確認できた、地平線会議30周年大集会

2009-11-24 03:33:09 | 他人の旅話
先週16日(月)の投稿でも薄く触れたが、先週末の21日(土)午後に東京都新宿区の牛込箪笥区民ホールで催された地平線会議(以下、地平線)の発足から30周年記念の大集会(兼今月の報告会)を観てきた。最初から最後まで7時間強すべて。

ただ、ここでその流れを詳しく触れるのは早計だし野暮なので、それが参加者各位によってきちんと綴られるはずの来月発行の地平線通信に譲ることにする。よって、(実際に行った方にしかわからない?)部分的に感想を。ここでどこまで書いてよいのかのさじ加減が難しいが、まあいいや、今回はあえて人名を明記せずに適当に以下。

まず今回の催しは、山岳専門誌の『山と溪谷』と『岳人』のそれぞれ09年12月号のなかでも告知されていたことは16日の投稿で触れたが、それ以外の媒体でも、具体的には『毎日新聞』2009年11月19日(木)東京版朝刊20面(地域面)と『朝日新聞』2009年11月20日(金)夕刊14面でも地平線の紹介と大集会の告知がされていて、いつになく宣伝活動が盛んであった。まあ今年は節目の年だからということもあるか。どちらかと言うと朝日の記事のほうが大きな扱いで地平線の過去と現在の様子がよくまとまっていると思う。

で、当日の大集会だが、基本的には4部構成で(どんな概要と出演者だったかはウェブサイトをご覧くだされ)、ここ4年は報告会を毎月聴きに行っている身としてはそんなに目新しい報告はなく、この催しのための(普段から僕のように報告会に足繁く通っていて、今回の開催も半年以上前から知っている人ではなく、主に直前の新聞告知などで訪れた一見さんのための?)ダイジェスト版のような内容だったが、でもそれでも多くの出演者(おおむね過去の報告会経験者)が同じ場所に出揃うという機会はめったにないことなので面白く、それによる議論というほどでもないけど掛け合いも見応えがあった。

その話のなか新聞記事や催しの中身で「場」や「現在地」という表現があったが、「場」については多種多様な行動者の受け皿というか止まり木というか、まあそんな多くの一風変わった個性的な旅人が好んで集まって一時的に留まったり憩うことができる場所がしぜんに形成されていって現在にも継続されている、という感じなのかな。
また「現在地」については、まあ今回も含めると367回の報告会を催すくらい人脈は豊かで縦横のつながりも深く、そうなると自分の心のおもむくままに行動してこだわっている一国一城の主ばかりが集うその「場」で自分とは大きく異なる手法や価値観を持つ人の表現や報告に触れて刺激を受ける回数も多く(ときには他者と比較や切磋琢磨もして?)、翻って自分はどうなんだ? といち旅人としての自分の立ち位置を確認できる貴重な場所でもある。

特に大集会の中身でもあったが、近年はデジタル隆盛というかネット社会化が加速した影響で、旅絡みの事象に関してもヴァーチャルな手段で情報収集と受発信が容易にできてしまうが(各種ウェブサイト、ブログ、GoogleEarthなどなど)、地平線の場合はそれも年々採り入れつつも基本的には報告会で人と人が顔を合わせて膝を突き合わせて情報を交換・共有する、とにかく一か所に集う「組織」ではない「個人の集合体」であることに重点を置いていて、毎月発行している通信も現在はウェブサイトでも読めるが紙でも発行し続けていて、そういったアナログ的な手法を30年間ずっと大切にしてきている。現在は新聞はネット上でも読めるが、まだまだ昔ながらの紙で(手触り重視で)読みたい読者も多くいる、みたいな。それがこの時代だからこそ逆に貴重で良いこと、正しいことだと僕も思っているし、そういった手間はかかる? けれどもネット社会よりもブレのないたしかな手法や雰囲気を同様に好んで吸い寄せられた物好き? ばかりが出入りするようになっているのは昔も今も変わらないようだ。

今回も、刺激はそんなに受けなかったが、いち旅人としての現在地はしっかり確認できた。地平線のような大小問わず旅や冒険・探検的行為に向かううえでの強固な「基準」があるのはとても心強い。僕はこの坩堝のなかではその歴史のまだ3分の1(10年)ほどしか知らない新参者(のつもり)だが、そのくらいの短期間でもすでに心の拠り所となっている。特に近年は国内外・近境辺境問わずの行動自体よりも、その事後に旅を文章・写真などで表現・報告する行為については、かなり頼りにして勉強させてもらっている。
7時間の長丁場で話を聴きながら、そんなことを改めて考えていた。

それと、その合間に楽器演奏を好む(プロの方も含む)有志が組んだ「品行方正楽団」による演奏が2回あった。これは5年前に同じ会場で催された300回記念大集会から引き続き活躍? していた。

また、今回の大集会のタイトルは「躍る大地平線」と銘打っているが(これはあの大ヒットドラマのパクリ、とこの催しの実行委員長氏が事前に白状していた)、「躍る」と「踊る」の解釈を同じにして、実際に「ダイナミック地平線」というダンスチームをこれまた有志で結成して踊る部分も会の最後に設けた。
これ、もうちょい詳しく触れると本ブログでも昨秋から数回触れてきた、沖縄県の平田大一さん演出の現代版組踊「肝高の阿麻和利(きむたかのあまわり)」のなかで、6、7分間だっけか、のそれに関連のある「ダイナミック琉球」という集団の踊りも披露しているのだが、それに感化された(歌や踊り好きの?)20人超の有志が大集会の舞台でぜひ踊りたい! とこの日に合わせて4か月ほど前から練習を重ねて、衣装も自作して臨んでいた。これについては僕も今年8月の東京公演で本物のほうを観ているのでその労苦もなんとなくはわかるが、この参加者に僕がよく知る野宿仲間も数人加わっていたというひいき目も取っ払っても、(寄り集まって何かやる、というのは基本的に好みそうにない?)個々人がひとつの目標に向かって合わせてゆく、という過程とその結果を垣間見るのもまた新鮮で面白かった。まあこれは実際に踊りに参加したほうがよりわかるのだろうが、鈍重な僕は膝などの身体の節々の調子が今年は特に悪いのでやめておいたけど。

という感じで、地平線的な文化祭? の雰囲気もありつつの今回の催しは、7時間という時間が短く感じたくらいに予想以上に良かった。ちなみに、出席者と運営のためのスタッフを合わせた参加者の合計は260名超だったそうで。
まあ今回は、5年前のに比べると僕の知り合いがスタッフとして多数かかわっていたというひいき目も多少はあるが、こんな消費型の、でも自分の現在地や力量をも再確認できる祭り? もたまには良いだろう、と思う。と言いつつ、僕は運営に関しては何も手伝っていなかったけど。

それから、そのあとの(大集会の豪華な出演陣もほぼ全員出席した)2次会も面白く、その場でのオークションも珍しい品ばかりで興味深かった。欲しいモノは5点あったが、2次会の参加費3000円の出費だけでも悲鳴を上げているくらい寒い財布の中身では入札にはとても割り込めず、残念無念。
でもその代わりに、地平線ならではの豪華な参加者による入札競争が見られたり、それ以外にも催しの打ち上げ的な呑み会というよりは地平線30年分の同窓会のような雰囲気を観ているだけでも楽しかった。関東圏以外在住で、この特別な日のために久々に上京していた人も多数いて、会場の大部屋のあちこちで盛り上がっていたな。えっ、あの人とこの人のツーショットが見られるなんて! そんな話は初めて聞いた! とか、僕個人的にはそんな人材豊富な地平線のつながりの深さを見聞きして眺めているだけでひとりで勝手に盛り上がり、感涙モノの場であった。
僕もその話にもっと加わるべきだったが、それらの光景を観るだけでも感無量で、行動者としてはまだまだひよっ子の僕が混じるなんて畏れ多かった。今後はもっとその輪に深く斬り込めるくらいに行動者としてもっと精進しなければ、と意を新たにした。まあ、これからですよ。
だから今回は、その豪華絢爛な光景をアテとして眺めながらビールとつまみの残飯を片付ける、という感じだった。

そのあと、日付変わって22日(日)に3次会と(当然帰宅できない深夜なので)近所の公園での野宿も経て、僕個人的にはその朝9時頃まで、風邪で体調不良にもかかわらず最後まで参加して、大集会の余韻を味わった。

来月からはまた元に戻って通常運営か。今後、自分も周りも含めて、地平線に対する取り組み方で何かしらの変化があるのかしら。すでにここ数年、人材面では年齢的には僕と同年代か若い世代の「若手」の流入が盛んになってきていて(まあ地平線の場合、日常の人生経験よりは非日常の行動ありきの集まりなのでトシの差はあまり関係なく、老若男女問わず物好きばかりが吸い寄せられているけど)、世代交代とまではいかないが30年前から地平線にかかわっている重鎮の方々からするとかなり見違えた雰囲気になっているようで、今後もその傾向は進むのか進まないのか。
この先も目が離せない坩堝である。

陶芸で物語を表現するという新境地(仮)

2009-10-31 23:59:45 | 他人の旅話

12日(月祝)の投稿でも少し触れた、和歌山県和歌山市内の小野町デパートで催された彫刻家で陶芸家の緒方敏明さんの個展を観たうえでの、そのときの印象や緒方さんの普段からの個性などなどについてそろそろ本気で触れようと思ったのだが、いろいろ情報を集めたらまとめきれなくなってきて、まだ書き上がっていない。
なので、また後日にこの場に追記する予定。来月いっぱいにはなんとか。しばしお待ちを。

そのための仮のメモとして、本文で使おうと思っている極私的なキーワードをいくつか並べておく。

・とり の とぶたかさ
・しろいまち
・島、象、女神、光、水
・水が美味しい、海がきれいな土地
・鳥瞰、俯瞰
・太古からのヒトの空への憧れ
・遊泳、ダイブ
・仮想、空想、妄想
・自由の女神、自由な女神
・宗教の多様性
・動物と人間の共存
・手を振ることは別れと意思表示
・芸術家、彫刻家、陶芸家、作家、先生
・表現欲と報告欲
・東京藝術大学
・商品と作品
・ネガティヴ、オガティヴ
・本気の緒方
・会場に足を運んでこそわかること、ライヴ感覚
・和歌山新報、毎日新聞和歌山版


上記のいちいちがなんのこっちゃ、と思われるかもだが、まあそれはまた後日。





で、その投稿未完成の謝罪代わりにひとつ情報を挙げると、30日(金)から来月2日(月)までの4日間に千葉県千葉市西部で千葉ウエストビレッジ文化祭2009という文化的芸術的な催しが今年から始まり、そのなかで中央区は西千葉のアトリエMIWAという家屋を活用した会場で期間中催されている「現代アート3人展」に、緒方さんもそのひとりとして出展している。

今日までに日程の半分が消化され、あとは1日(日)と2日(月)のみだが、作品の一部が期間中は常設されている。ちなみに、ご本人は1日は仕事と所用で不在となるが最終日の2日は在廊とのこと。お近くの方はブログで詳細を確認のうえ、ぜひ。
実は僕はすでにこっそり観に行っていたりする。埼玉県民からすると千葉は相変わらず遠かったなあ。

なお、もし西千葉へ行かれる方にもうひとつさらに極秘情報だが、アトリエMIWA内の緒方さんの展示の一室の傍らにハガキサイズの青色の40枚収納のクリアホルダーが置いてあるのだが、そこに最近の緒方さんの生き方の一端が垣間見られる写真を詰め合わせている。会場内で委託販売している『野宿野郎』のバックナンバーとともに、それによって緒方さんの人と成り、特に多才ぶりがよくわかるはず、と思って僕が提供した。緒方ファンは必見でしょう。そちらもぜひ。

和歌山でスバラシイ陶芸家の展覧会開催

2009-09-27 12:00:19 | 他人の旅話

かねてから僕が野遊びを通じて勝手に友人扱いさせてもらっている陶芸家の緒方敏明さんの個展が、昨日から和歌山県和歌山市の「小野町デパート」で開催されている。開期・具体的な住所などの詳細は以下のご本人のブログにて確認を。

http://d.hatena.ne.jp/ogata_toshi/20090921

特に関西方面在住の方は、ぜひ。

で、僕も来週にできればこれに行きたいと思っていて、いろいろとお金と予定をやりくりして(一応、やりくりするコトはあるのですよ)、なんとか7割がた行ける方向に。ただし往復ともに夜行高速バス利用の弾丸ツアーになりそう。それにまだ100%確定していないので、まだ微妙なところである。

まあ行くとしたら、他人の旅話の報告や講演を見聞きしに行くような感覚で行こうかと思っている。

「シール・エミコ支援基金」の続報

2009-09-15 03:33:19 | 他人の旅話
本ブログで度々触れている、がんの再発によって自転車地球一周を中断しているシール・エミコさんを応援する目的でモンベルが設けた「シール・エミコ支援基金」のまた続き。
今月発行のモンベルの会報誌『OUTWARD』No.45による最新情報では、基金の総額は2009年8月3日現在で631万0000円となった。端数は切り上げか下げ? 5月よりはいくらか増えているが、今後もこの動きは拡がるかな。

そういえば、エミコさん本人の公式ブログで先月29日から久々に更新が再開されている。なぜそのようになったのかもブログに書かれてあるので、ぜひ一読を。今後の闘病というか療養生活はどうなるんだろうなあ。

それからついでに、本ブログで昨夏からこの基金に触れた投稿4回分を以下にリンク付きで挙げてみたので、こちらも参考に。

2008年8月1日
2008年9月13日
2009年3月20日
2009年6月26日

今後も主にブログを注視し、エミコさんの動向を随時報じていくつもり。

旅関連の興味深い情報は相次いでもたらされる

2009-08-19 01:00:33 | 他人の旅話
昨日(18日)の22時台は、17日(月)夜の『カンブリア宮殿』とともにまたテレビを観るのに忙しかった。気になる情報ばかりで。

1本目はテレビ東京の『ガイアの夜明け』で、気象情報ビジネスに関する回の後半で、メテオテック・ラボ所属の山岳気象予報士の猪熊隆之(いのくま・たかゆき)氏が登場していた。
「登山ツアーへの気象情報提供」を、先月の北海道・トムラウシ山の遭難の翌週末の、(国内の登山ツアーの草分け的な会社である)アルパインツアーサービスの北穂高岳登頂ツアー(2泊3日)への気象情報提供を事例に取り上げていた。厳密にはこのツアー、山と溪谷社主催の「ヤマケイ登山教室」のらしいけど。
その上高地~北穂高岳を3日かけて往復するツアーは2日目の午後に猪熊氏の(1時間単位の)予報どおりに雨風が強くなって、ガイドが猪熊氏と携帯電話でやりとりしつつ結局はガイドが苦渋の決断で登頂断念、登らずに涸沢ヒュッテ停滞で翌日下山、という結果となった。
事前に結構大きく告知されたツアーでそのように計画を断念する場合、ガイドはその根拠をきちんと説明できないといかんのだが、今は精密な気象情報の分析・伝達が良い説得材料となるのね。

中央大学山岳部出身でヒマラヤ登山経験も多々あるけど山での脚の負傷で本格的登山から退いてこの仕事に転じた猪熊氏、実際の仕事はパソコンの専用ソフトを駆使して登山と同時進行で気温・風向・風速・雲の流れ・雷の発生・降雨量などの情報を即座に分析して、さながらデイトレーダーのようにパソコンの画面とにらめっこしながら次々に判断して、顧客と直ちに連絡が取れれば連絡して、というこのような最先端の気象予報の仕組みが今後の主流になっていく、のかなあ。
でももちろん、それ以前に情報を扱う者に野外での実体験によって培われた判断力が備わっていることも重要だけど。単に気象予報士の資格を所有しているだけではなく、「山岳専門」の看板を掲げるとなるとそこが肝心なのね。

2本目はNHK教育テレビの『視点・論点』で、石川直樹くんが「写真家」という肩書きで登場していた。
北海道文化財団から声がかかって実施した、天売島の小学校での2日間にわたる写真のワークショップの模様の報告を行なっていた。
初日はデジカメではなくあえてレンズ付きフィルムを子どもたちに渡して島内の自分の身の回りを撮らせたり、2日目には小さな写真展を開いたりもしていたとのこと。
その模様を写真を交えつつひととおり見せたあとに最後は、写真を撮るときは美意識を排除、何を撮るかよりもなぜ撮るのかが重要、自分が良いと思ったら撮る、などの彼が普段から雑誌記事や写真集で言っている持論でまとめる。ちょいとNHKの番組らしからぬ馴れ馴れしい口調だったのがおかしかった。
この天売島の話は今年、何かの雑誌記事で読んだことがあった気がするが、まあその様子が改めて彼の口から通してわかって良かった。

そういえばこの番組、たまに観ると年配のおじさんおばさんばかり登場している印象があって、しかも(ニュース番組でよく使われる、カメラのレンズに読むべき原稿が映る仕組みの)プロンプターを使用しているらしく喋り手の目線がほぼ固定されたカメラ目線に物凄く違和感があったり、話が専門的すぎて油断すると眠くなることもままある。
が、先週に久々に観たときは偶然にもノンフィクションライターの(昨年の第39回大宅壮一ノンフィクション賞受賞の)城戸久枝さんが登場していたりもして、最近はこの番組に僕と同年代のひとも出てくるようになってきたのかあ、とちょいと感慨深い。

番組は、前者は竹内洋岳さんのブログで数日前から知っていたが(自身の昨年のヒマラヤ登山でも猪熊氏のお世話になっている)、後者は昨日朝になんとなく新聞のラ・テ欄を眺めていて発見した。僕もそんなふうに偶然知ったので、石川くんのこの出演は旅関連の知り合いも写真業界の方々も彼と濃密な関係にある出版関係者や財団の関係者以外ではほとんどチェックしていなかったのでは? 一応、録画もしておいた。


それから、テレビではないが旅絡みの情報としてもうひとつ面白かったのは、『朝日新聞』18日付朝刊の記事で、29面(生活面)の「山歩き女子 増えてます」と、38面(社会面)の「私のマニフェスト」で本ブログでも度々触れている自転車ツーキニスト・疋田智さんが「自転車を交通の主役に」という題で登場していて、それも興味深かった。

前者では、記事中に取材を受けて登場している人々の年齢が特に気になった。本ブログ2009年6月30日の投稿でも触れた鈴木みきさんが僕よりもちょい歳上なのは知っているが、ホーボージュンさんとも雑誌取材的登山でよく絡む“オザポックル”(あだ名。メーカーの広報担当なのにライターやモデルとほぼ同じ扱い? で写真でよく見かける)が僕と同年代、最近『BE-PAL』や『フィールドライフ』でも頻出するスカート普及の姉ちゃん(着付け講師、人妻)がまだギリギリ20代だというのは初耳。
まあそれらを知ったからどうということもないけど(具体的な人名を知りたい方は、図書館などでこの記事を読みましょう。asahi.comでは読めず、あえてリンクも張らず)。

後者では、ヒキタさんが雑誌記事や自著で再三怒っている、自転車で車道を通行するときの「左側通行の徹底」論を比較的目立つ社会面で出してくれたのは大きいぞ。29日までの選挙運動期間中のみ偽りの“庶民派”を気取るために選挙区内の各地域を自転車(ママチャリ)遊説というか行脚するつもりの全国の衆院選立候補者は特に全員読むべし、の内容。この記事を読んでも何も感じなかったら、詐欺や贈収賄や覚せい剤以上の重罪に値すると思うけどなあ(道路交通問題は即座に人命が懸かっている、という意味で)。
あの運動の仕方、普段自転車に乗らないのであればやめてほしいよなあ。隊列を組んで(それが分断されないように先を急ぐための)信号無視とか脇見運転とかを平気でバンバンやるのをよく見かけるし。立候補以前の問題でしょうよ。

以上、興味深い情報は、重なるときは1日に集中して重なるものなんだねえ。



※20日に少々追記済み。
ただ、『朝日新聞』の記事はどうやら東日本版? 東京本社版? のみの掲載らしく、他地域では掲載されていないかもしれない。だとしたら、すみません。

世間一般では小粒かもしれないが、僕にとっては大粒の告知3連発

2009-08-14 03:00:55 | 他人の旅話
昨日から来週にかけての、僕にとっては大事なつもりの旅関連の告知をリンクを絡めながら。


●モンベルが『カンブリア宮殿』に

厳密には、現在の国内の野外道具メーカーの代表格であるモンベルの創業者である辰野勇(たつの・いさむ)現会長が、テレビ東京系列の番組『カンブリア宮殿』の17日(月)放送分で取り上げられるということだが。
創業34年でトヨタ自動車をはじめとする一般的に有名な大企業と肩を並べる経済人、となってしまったのねえ、辰野会長。僕もいくつかの野外関連の催しで辰野さんと会って少し話したこともあるが、こういうカタチで出演となると、なんだか遠いところに行ってしまうような気分。
ただこの番組は毎回、企業の規模の大小よりも各業界の風雲児と言える目新しいことに果敢に挑んで業績を伸ばしている国内の企業を主に取り上げているから、その点で考えるとまあ妥当かもしれないけど。

僕の周りの旅関連の知り合いでもモンベル製品はもちろんのこと、会長も含めてこの社内の方々とも密接な付き合いのある方も結構いて(旅においての装備面の援助とか広報とか催事とか)、直接的間接的にお世話になっている人は数えきれないですなあ。僕もここの会員を12年強やっているし。

この番組の進行役の村上龍が野外業界にどのくらい興味関心があるのかはよくわからないが、まあとにかく野外派の方は必見でしょう。特に野宿派としては、今年の新製品でいきなりなかなか評価の高い寝袋「U.L.スパイラルダウンハガー」の誕生の秘密にも食い込んでほしいところだが、そこまでの企業秘密的な情報出しは難しいか。

あと、関西方面限定ではNHK関西の『ルソンの壺』という番組にも来週と再来週に辰野会長が登場するそうだが、こちらは僕は観られないので、関西圏と徳島県の方はぜひご覧あれ。


●現代版組踊「『肝高の阿麻和利』&『オヤケアカハチ』東京公演2009」はいよいよ来週

本ブログでも昨秋から度々触れてきた沖縄県版ミュージカルのような現代版組踊である「『肝高の阿麻和利』&『オヤケアカハチ』東京公演2009」の開催がいよいよ来週の19日(水)~21日(金)に迫ってきた。
で、僕は具体的には『肝高の阿麻和利(きむたかのあまわり)』は20日夜、『オヤケアカハチ』は21日夜、の回をそれぞれ観に行くことにした。その(定額給付金を活用して買った)チケットも先週に届き、今から楽しみー。
おそらく、僕の地平線会議関係の知り合いも各日ともに多数鑑賞するはず。

ただ、本ブログ2009年6月23日の投稿でも触れたように今回の会場は東京都・新宿の東京厚生年金会館大ホールということで結構大きく、一般的なチケットの売れ行きは会場の規模と知名度を考えると微妙なところのようだが、まだ開演まで数日あるのでこれから巻き返しなるか。

僕個人的になかなか旅立てない今夏、ふたつの演目の演出を手がける平田大一さん発信の沖縄県からのこれらの風を真正面から受け止めて、旅気分も味わいつつ積極的に楽しもうじゃあないか。


●「放浪書房」がなぜか札幌で『朝日新聞』北海道版の取材を受けている

5日の投稿でも触れた、北海道内で旅本を売り歩いている(というか厳密には今回の移動は都市間バスが主だが)盟友の「放浪書房」の店主・とみー氏、経緯は知らないがなぜか札幌市内の大通公園あたりで『朝日新聞』北海道版の取材を受けていて、その記事が13日(木)朝刊に掲載されている、らしい。現物は確認できないので、らしい、なのだが、ウェブサイト(asahi.com)の北海道版にも13日付で転載されているので、まあそういうことなんでしょう。この件は13日朝に彼から電話連絡をもらっている。

で、記事中で触れられているとみー氏の生き様についてはよく知っているので置いておいて、それとともに文中で僕がかかわっている『野宿魂』のことも触れていただいていて、写真のほうでもそれがしかと確認できたりもする。写真では『野宿塊』のほうも。まさか、地域版といえども全国紙に僕が趣味的にかかわった冊子が取り上げられるとは、まさに寝耳に水。でもまあ嬉しいっちゃあ嬉しいけどね。

いやあ、これで道内での『野宿魂』と『野宿塊』の認知度はグッと上がるかしら。できればこの記事、かねてから僕が好んで読んでいる札幌発信の旅の情報誌『北海道いい旅研究室』の舘浦あざらし氏にも読んでいただきたいのだが、朝日新聞でも長らく仕事してきているあざらしさん、お元気ですか。

まあ取材の経緯は、実はとみー氏が帰京(帰千葉?)してから来週半ばに会うことになっていたりするので、そのときにふたつの冊子の売り上げの報告とともに聞くことにする。

なお、朝日新聞のウェブサイトの記事は大概は賞味期限が短いので、おそらくこの記事も来週には削除されると思う。なので、できれば今週中に早めにお楽しみください。


※22日の追記
朝日新聞記事、なんかまだ残っていて、どうやら地域ネタはしばらく残されるようね。
で、今週、とみー氏と再会して先の北海道行と札幌・大通公園での新聞取材の裏話を聴いた。取材はどうやら今度の総選挙にも絡むことで運良く実現したそうで、ちょっと面白かった。
また、『野宿塊』は3部、『野宿魂』は1部売れたそうで。数量はともかく、まあ北海道にもそれらが上陸できたことにも喜ぼうではないか。

現役の旅人の旅話は有名も無名も関係なく広く知りたい

2009-07-21 03:00:43 | 他人の旅話

03年から、出版社から季刊で発行されている野遊び系フリーマガジン『フィールドライフ』のなかから登山話のみを抽出した、今春創刊の『PEAKS』というムックがあるのだが、今月中旬にその2号目(NO.2)が発売された。特集は飛騨山脈の山々。経済的な理由により買うことはできないが、当然チェックしている。

で、『フィールドライフ』でもよく見かける名前のライターやモデル? が頻出している紀行文的な記事が並ぶなか、僕が特に刮目したのが116~117ページの「あなたのバックパックの中身みせてください!」という記事中に、名前がすでに出てしまっているのでここでも書いてしまうが、熊倉さんという女性が登場していること。

この方、本ブログ2008年9月30日の投稿で触れた、その月の12日に東京都・新宿のロフトプラスワンで開催された「東京野宿ナイト」に登場していた(上の写真がそのときの様子)、僕がかなりの旅の強者ではないか、と触れた方である。冗談抜きで。まあ詳しくは、近況の写真も含まれたこの記事を読んでいただければ。
ただ、この2ページだけではその凄さが伝わりにくいかも。ホントはその行為に至る動機付けというか覚悟の度合いとその経緯をロフトで聞き知っている身としては、そんな中途半端なページ数の取材記事のみではほとんど伝わらずにやや残念、とつい落胆してしまうが、その逆に完全に埋もれてしまうよりは商業誌で取り上げてもらえただけ幾分ましか、と安堵もしている。

このように、『フィールドライフ』の執筆陣で例えるところのホーボージュン・シェルパ斉藤ほどの有名どころではなくても、面白い、意義深いことをさらっとやってのけている、有名な媒体に自薦他薦問わず登場すりゃあいいってものでもない、世間的には無名でも凄い旅人はまだまだたくさんいるものだ、と痛感する機会がここ数年多い。特に地平線会議や『野宿野郎』を通じて。

ほかに僕の今月の守備範囲内の雑誌では、『BE-PAL』09年8月号のモノクロページの連載「ゲンキな田舎!」で昨年6月の岩手・宮城内陸地震の被災地への今年5月のエコツアーを事例に取り上げていた「NPO法人日本エコツーリズムセンター」代表理事の広瀬敏通(ひろせ・としみち)さんも、野外体験学習団体「ホールアース自然学校」の主宰などでその分野や探検業界では有名な方だが、一般的に見るとそんなでもないかも、という感はある(ここ数年、地平線会議の催しで同席する機会が多くて僕は身近に感じている方である)。

また、『岳人』09年8月号の第1特集「挑戦するこころ 現代の冒険と探検」では、服部文祥、栗秋正寿、松本紀生、角幡唯介、本多有香、木崎茂、野口仁志、が執筆しているが(この特集では特に先頭の服部さんの記事中の、『山と溪谷』誌の連載「山岳装備大全(現21世紀山道具)」に対抗した? 真鍮製液体燃料ストーブを中心とした火力テストのくだりが特に面白い)、例えば登山業界で例えるところの三浦雄一郎、田部井淳子、今井通子、岩崎元郎、野口健、のようなテレビ番組も含めて大手媒体に頻出する方々に比べると無名に近いかも。
でも記事を読めばわかるが、それぞれの分野では日本を代表する、日本人の行動の限界を押し上げながら実践し続けている方々なのだが。

僕個人的にはこのなかでは、講演・報告を直接聴いたり著作を読んだことがあっていくらか知っていると言えるのは服部・栗秋・角幡・本多の四氏。特に本多さんは、本ブログ2009年4月1日の投稿で触れたフジテレビの『ザ・ノンフィクション』という番組への登場でいくらか有名になりつつあるようで、しかもこの「オーロラに恋して」と題された回がもうDVD化されている。でもこの4ページの記事のほうが本人が書いているからこそ、犬ぞりレースへの思い入れもその番組よりも数段わかりやすいと思う。

いずれの雑誌の記事でも、商業誌ではあっても有名どころに偏らずに無名どころも取り上げているのが僕としては嬉しい(まあその有名無名の線引きは人によって異なるけど)。知名度云々よりも旅人それぞれの好奇心の強さと行動力と日常・非日常の世界の泳ぎ方をもっと視ていきたいので、今後もそれぞれの編集者をはじめとする雑誌制作に携わる関係者の見識に期待する。

そのためにもまずは、『PEAKS』の熊倉さんの記事をより多くの方に読んでいただけたら、と切望する。誰かこの記事からさらに突っ込んで、書籍化などで掘り下げてくれないかなあ、誰も触れないのならば僕がやってしまおうかなあ、なんてこともちらっと考える。『野宿野郎』のかとうちあき編集長(仮)と同等かそれ以上の、野外業界においての10年に一度の逸材である、と確信しているのだが。
まあ今後もそういう、ここで戯言ばかり書いているへっぽこの僕なんかよりももっと表舞台に出るべき人物を本ブログで押し上げていけたら、と思っている。

ああそれにしても最近、特に紙媒体の情報に踊らされまくって自分のことが疎かになっているよなあ。でもそれもまた楽しいけど。

シェルパ斉藤トークショー@東池袋は盛況だった

2009-07-07 23:00:45 | 他人の旅話

先月少し触れた、東京都・東池袋のサンシャインシティで3~5日に行なわれた「東京アウトドアズフェスティバル2009」を、5日(日)に観に行ってきた。

まあ出展および展示は例年どおりの規模で、10年近く前からこの催しを知っている僕としては見慣れた光景ばかりだが、ここ数年は定年退職して自由な時間が増えたけれども野遊びにはまだ不慣れな中高年向けの出展とともに年々、お子様向けの展示や野遊びに関する仕掛けが増えてきている。順路後半には「キッズフリーマーケット」というお子様同士でやりとりするフリーマーケットも催していた。

そうなると、近年の野外業界市場は主にお得意様? のお子様と中高年(の登山や旅行や各種パックツアーなど)で成り立っている、のかなあ? その中間の僕のような年代はどうなんだ? なんてことも、トークショーに同席した野宿仲間と話しながらふと思った。
現在のこの業界の経済的な実情をやや地理学的にお堅く言い換えると、年少人口(15歳未満の人口。A)と老年人口(65歳以上の人口。B)の動きが活発で、その中間の生産年齢人口(15~64歳の人口。C)がそれらを下支えしている、という図式になるか。
おおざっぱに考えると、まさにCが関連商品の製造・販売やツアーの企画・実施や各種遊び方の啓蒙などを通じてAとBを支え、その裾野を広げ、でもCは自分たちが実際にそれらを活用して愉しむ時間がAとBよりは比較的少なくなってしまっている、という感じではないか。周りを見回しても僕らCの年代が脇役に甘んじているという雰囲気は、少子化と高齢化が同時進行している現代日本ではたしかにある。うーむ、それが良いことなのか悪いことなのか。でもAとBのお相手? をすることによってメシが食えているCの人もたしかにいるわけだから、一概に悪いことだとは言いきれないし。

で、それは置いておいて今回観に行った主目的のトークショーだが、この日に午前と午後の2回行なわれたシェルパ斉藤さんのものを両方聴くことができた。

午前の題目は「日本全国をスーパーカブで巡る」で、ここ数年はまっているスーパーカブを駆って主に全国の巡礼地を巡っている話を出していた。しかも一般的に超有名な四国八十八か所ではなく、九州八十八か所や数年前に設定されたばかりの北海道八十八か所のような一般的に情報が少ないところをあえて巡っている。まあこれらは雑誌『BE-PAL』の連載「シェルパ斉藤の旅の自由型」で既出のことなので、僕はほぼ漏れなく知っているけど。
また、今月27日(月)にそれらのスーパーカブ旅話の連載をまとめた『シェルパ斉藤のリッター60kmで行く! 日本全国スーパーカブの旅』を小学館から出版予定で、でもこれ、実際にまとめると本2冊分くらいになってしまったのでそれを2段組にして1冊に凝縮したとか。しかも書き下ろしも含まれているようで、分量は多そうだ。

その冒頭で、オークションによる中古車の購入の経緯とともにスーパーカブに乗り始めたきっかけについて触れていたが、それは地平線会議でもお馴染みの賀曽利隆さんと風間深志さんに勧められたことが大きく影響しているとか。でもまあ特に本のタイトルでも触れているとおりのカブならではの燃費の良さが“カブ主”となった大きな決め手なんだろうけど。

たしかにリッター60kmかそれ以上進めるとなると、人力よりも効率は良いことは良い。徒歩や自転車のような人力移動だと、そのくらいの距離を進むにはどうしても飲食物を摂取する必要があって、そのぶん出費は余計かさむから。カブだったらガソリン1リットルぶんの出費で済むということで、それも悪くはない。でもまあ「動力」と「人力」の差は後者を努力して安く上げればだいたい200~300円程度の違いか。でもそれが数か月単位の長旅になると、えらく差が出るかなあ。カブを利用するか否かは、ガソリンに頼るか否かの信念と懐具合を考えたうえで探る旅人各位の妥協点にもよるか。
「人力派」を謳う僕も、実は動力ながらも人力移動に近い存在のカブには10年近く前から興味関心があって、旅よりは主に道路交通問題の取材でこれに少し乗りたいがために原付免許のみ取得しようかと考えることもままある。でもいまだにガソリンを使うという点で妥協できていないけど。

変わって午後の題目は「世界7大トレイルを歩く」で、02年からほぼ年1回ペースで続けている世界各大陸の徒歩旅というかトレッキング話をおおまかに触れていた。ネパールのアンナプルナサーキット、ニュージーランドのミルフォードトラック、エチオピアのシミエントレイルなど、これもまあその連載ですでに触れているので、僕としてはすべて既知のことではある。

しかしその後半で、前日まで2週間ほど行っていたアメリカの全長約3500kmのアパラチアントレイルの話を初めて出していた。前々から行きたかったところだったとか。
ただ今回は都合により実質1週間しか歩く時間が取れず(つまり部分的に歩く)セクションハイクとなり、どこを歩くかを決めるさいにこのトレイルを05年に6か月かけてスルーハイク(全踏破)した、昨年のトークショーで一緒だった加藤則芳さんに助言を求めてから行ったそうだ。結局はデラウェア州~ニューヨーク州を選択して、このどこらへんを歩いたか、その終了後に何を観たかは、今後のビーパルの連載で詳述されるだろうから(たぶん9月号以降)それを待つことにしよう。

聴衆は、午前は50人くらい、午後は70人くらいだったか。どちらも昨年よりも多かったと思う。まあ斉藤さんの知名度と人気を考えると、(そんなに玄人ばかりが集まるわけではない)この催しで喋ることも含めてこの盛況ぶりは当然の結果でしょう。もう少し大きな場所に仕立てても良かったかも。

それと今回ひとつ面白かったのは、斉藤さんはそのアメリカの旅から4日(土)夜に帰国して、その足で会場直近のホテルに入って泊まってから5日のこのトークショーに臨んでいて、つまりまだ山梨県北杜市の自宅に帰宅していない状態で、まさに取って出しでこの旅話を披露していたこと。家族にもまだその顛末を話していない状態でこのような公衆の面前に出て先に旅話を披露するのは自身初のことのようで、荷物もまだ旅のときのままの(洗濯物も詰まっている、お世辞にもきれいとは言えない)バックパックを携えていたりもして。たしかに珍しい事例か。予定を詰め込みすぎの感もあるが、でも旅の臨場感をより醸し出すという意味では帰宅前というのは意外に理想的なタイミングかもしれない。

でもまあ旅のデジカメ写真をプロジェクターで映すために、ノートパソコン(Mac)をはじめ、(おそらく会場に同席していた小学館の本の担当編集者を中心に)会場はきちんとお膳立てされていたので、そんな詰め込みぶりでもなんら問題もなく(ただ斉藤さんの労力は少し気になったけど)、逆に面白かった。こんな話を無料で聴けるなんて、ああスバラシイ。東京アウトドアズフェスティバル万歳。トークショーは今後も期待大。

僕個人的には斉藤さんの仕事では「世界7大トレイルを歩く」のほうのゆくゆくの書籍化を切望しているので、そちらも楽しみにしたい。

他人のブログ50選

2009-06-30 23:59:45 | 他人の旅話

本ブログ左側のブックマークには入れていない、けれどもしょっちゅうチェックしている、僕のインターネット上での主な情報源のひとつに個人のブログがあり、ウェブサイトのほかにも開設者の有名無名問わずブログも結構覗いて参考にしている。近年、ブログのほうが手軽に更新できますからねえ。
ただ、これらの情報を100%鵜呑みにしているわけではないが、でも以下の3分の1は実際に顔見知りだったり面識があったりする方で、そのほかにもまだ実際に対面したことがなくても過去の著作や雑誌記事などの媒体露出で僕のほうから一方的にファンである方々が書くブログも挙げているので、僕個人的には100%に近いくらい信頼できるものばかりのつもり。

だから必然的に旅関連のブログが多くなることと、ベスト50ではなくよく覗くブログ50選、という括りであることをあらかじめご了承願いたい。
また、ほかにも不定期でいろいろ覗いているがこれ以上書き出すと面倒なため、キリの良い50という数にまとめた。実際によくチェックしているのは計70本近いかも。

ブログタイトル、URL、の順に以下に種類を10分類のうえでほぼ更新頻度の高い順に列記してみる。


A 出版・物書き、不忍ブックストリート・ミニコミ関連

1 ナンダロウアヤシゲな日々
2 内澤旬子 空礫絵日記
3 okatakeの日記
4 能町みね子のふつうにっき
5 むだにびっくり

B 出版・ミニコミ誌

6 月刊『記録』  
7 たまログ(パコ部屋blog)      
8 中南米マガジンを読むと、頭がよくなるよ
9 フリースタイルなお別れざっし「葬」   
10 旅と冒険公式ブログ

C 古書店・ミニコミ特販店

11 古書ほうろうの日々録
12 古書現世店番日記
13 オヨヨ書林・店長日記
14 タコシェショップブログ
15 茶房 高円寺書林

D 出版・物書き野外専門

16 HOBO DAYS
17 Ride On。
18 やまにわブログ
19 加藤則芳 ~バックパッカー歳時記~  
20 法螺吹き男爵の『後悔日誌』

E 出版・物書き野外専門2

21 旅の空
22 鈴木みきのとりあえず裏日記
23 辺境・探検・冒険ブログ MBEMBE ムベンベ
24 石田ゆうすけのエッセイ蔵
25 松鳥むうのよろず屋な日々 

F 野外&旅、その他

26 きょうのはなし
27 歩き人ふみの徒歩世界旅行 日本・台湾編
28 D-sukeもの申す
29 鏑木毅のトレイルランニングワールドブログ
30 カレー伝道師☆ブログ

G 登山・クライミング

31 登山家・竹内洋岳 公式ブログ
32 野口健公式ブログ
33 登山家 栗城史多
34 Flashman
35 尾川智子のはーとふるボルダリング

H 山岳ガイド 

36 月山で2時間もたない男とはつきあうな!
37 もっと気軽に世界の高峰へ~♪      
38 道草航路
39 山岳ガイドの業務日誌
40 La Vie d'un Guide

I 地平線会議・男性

41 猫の手おじさんの日誌
42 山田隊長日誌
43 dias      
44 旅する冒険ランナーのブログ
45 表も裏も見渡したい

J 地平線会議・女性

46 あかねずみの月山だより
47 モンゴルまるかじり
48 満点バイク ~自転車旅~
49 竹村東洋子 ゑかき日記
50 からっぽの魔法 ~日々のflowをもとめて~


A~Jの各ジャンルで、これまでに本ブログで一度も挙げていない(ウェブサイトではなく)ブログの書き手について少々補足。

5。今春にある友人から教わったが、『むだにびっくり』という昨年創刊のエロ系のミニコミ誌があり、女性なのに主に男性風俗誌やスポーツ新聞で(僕は疎い)そっち系のマンガ家・ライターとして活躍している方。実は5月の東京都・蒲田の「第八回文学フリマ」にも出店していて、僕は出店終了後に駆け込みで彼女から直接買ってみたのだが、女子目線のエロの追求ぶりが赤裸々に書かれていて面白い(基本的にはエロ系ライター稼業のこぼれ話をまとめたミニコミ誌)。現在は2冊刊行されているうちのまだ1冊目しか読んでいないので、2冊目も早めに読まないと。
ある編集者の知人と仕事上の付き合いが前々からあり、僕は直接の面識はないが間接的につながりがある。

7。元々は「放浪書房」の古くからの友人であるデザイナー。昨年の不忍ブックストリート・第6回一箱古本市で初めて一緒して以降、放浪書房絡みの催しや路上販売でもよく一緒になる。拙著『沖縄人力紀行』(彩図社刊)もお買い上げいただいていたりもする。
今年から本職とは別に、物陰というか角が好きな猫が主人公の『カドネコ』と、旅しながら旅本を売り歩く放浪書房の生き様をモデルにした『放浪くん』というふたつのミニコミ的なマンガを執筆・発行している。まだ後者を買っていないので、近いうちにぜひ。

14。東京都・中野の、最近は近所に住んでいるらしい中川翔子の影響もあってか秋葉原に次ぐ知名度が付いたオタクの殿堂? の「中野ブロードウェイ」の3階にある、主にミニコミ誌や自費出版・少部数出版物を扱う書店。店内はやや狭いが、『野宿野郎』をはじめ本ブログで挙げたことのあるミニコミ誌はだいたい在庫してある。
ここ数年、中野に立ち寄ったさいは必ず立ち寄っている。今年はまだ1回しか覗いていないけど。

18。「やまみちアドベンチャー」という、どちらかと言うとオフロード重視の自転車旅の手法や遊び方を提供する場を主宰する、自転車ガイドの方。最近は関東圏のサイクリングコースマップの執筆も多い。
僕としては丹羽さんは現在のガイド業を始める前に雑誌『Outdoor』(山と溪谷社刊。現在休刊)などでよく執筆していたことから、獨協大学自転車部上がりで、学生時代から通っているチベットの旅や自転車ツーリングの分野に明るいライター、という印象のほうが強い。大学卒業後のアメリカでのガイド修行経験もおおいに活かされているし。
なお、現在はその活動の一環として、ネパール・ブータン・モンゴル・チベット・中南米などの辺境に強い旅行会社の「風の旅行社」と組んでチベットの自転車ツーリングを大型連休に合わせて開催しているが、実はこの会社に大学時代の(ヒマラヤ登山経験者の)後輩が勤めていてそのチベットツアーの添乗員を担当している、という丹羽さんとの間接的なつながりもある。僕個人的にはトークショーを一度聴きに行ったことがあるくらい。

22。ここ数年、雑誌では『山と溪谷』『ヤマケイJOY』『フィールドライフ』の登山記事に頻出しているイラストレーター・ねんど人形作家。彼女、登山はほぽ初心者だった読者モデル登場初期から雑誌で見知っているが、何かに取り憑かれたような? 登山へのはまりっぷりはなかなか。昨夏には飛騨山脈のジャンダルム越えを(さらに継続して大キレット越えの縦走も)やってのけたようだし。悔しい。
ブログのほかには先月に初の単行本『悩んだときは山に行け!』(平凡社刊)を出版した。これは自伝的エッセイマンガで読みやすいので遅読の僕でも1時間くらいで読める本だが、長野県・白馬の山小屋アルバイトを経て登山へ傾倒していく経緯を雑誌では書けないであろう精神的な細かい事柄まで含めてかなりぶっちゃけているので、面白い。
まだ未見なので、一度はお会いしたいものだ。

29。ここ2、3年で人気はさらにうなぎ昇りのトレイルランニングの分野で、現在国内の男子選手では屈指のトップ選手。今春から脱公務員でプロとして活動し始めたが、最近はレース出走のほかにもトレランの裾野を広げるための講習会やイベントも各地で盛んに行なわれる好影響もあってか、それらへの講師役というか伝道師的な役割も含めてトレラン専業でやっていけそうな雰囲気には年々なりつつある。
僕は山を走るのは苦手だがトレランの世界は今後より注視していく必要アリ、と見ていて、その参考にしたい。まだ未見だが、近いうちにどこかの大きなレースに出走するときに見かける方かな。
今後、トレランにも出走しようっと。今年は申し込み開始から2時間ほどで定員に達して終了したくらい人気沸騰の“ハセツネ”以外のレースで。だって参加料が年々値上がりしているんだもの(今年は1万5000円)。

34。フリークライミングの分野では平山ユージ・小山田大両氏よりも少し若い年代での国内有数の選手。ただ僕個人的には、彼の父で野外系カメラマンのもがきかつみ氏の写真が好きで以前から雑誌などでよく見ていて(18の丹羽さんともよく一緒に仕事している)、しかもたまに親子揃って媒体に登場していたこともあって、(フリークライマーとして活躍する前から)彼は中学生頃からよく見知っている、ということで前々からその成長ぶりが気になっている。彼と同年代の松島暁人氏とともに。

36。山形県を拠点に活動している、会社勤めと山のガイド業を両立中の、「登山で社会貢献」を目指す兼業ガイドの方。過去の記事を遡ればわかるが(記事は多い)、31の竹内さんの立正大学山岳部時代の先輩にあたり、しかも学生時は地理学専攻だったそうでそうなると僕の地理学科のひと回り上の先輩にもあたる。面識は全然ないし、文系と理系という差異もあるけど。
ただ、ブログはほかのウェブサイトからの引用を多用してひとクセあり、筆致も登山業界への苦言提言や山岳ガイド業の在り方をはじめ過激というか尖っていて、そのぶん批判的な反応も多々あるそう。でもそれでも僕はどちらかと言うと好き。まあこれは大学時代の話を出すとき、僕も当然知っている教授の名前や専門用語も頻出するから、というひいき目もある。“アウトドアマニア”度は僕よりも上かと。
最近の登山業界でお会いしたい人ベスト5のひとり。このブログの影響で最近、まだ未踏の月山や飯豊・朝日連峰などの東北地方の山々への興味がより深まっている。これらの山域情報の精度は、面識があるらしい46の(月山依存症の)あかねずみ氏とともに高い、と参考にしている。

ちなみに、37の方も大学の先輩にあたる。以前ある酒席でご一緒したときに、説教を少々受けたことがある。

43。学生時代からシルクロードやチベットを含むアジア各地を旅してかかわっていることから、近年の「FREE TIBET」の活動にもかなり濃く関与している方。最近、チベットを支援する活動への参加者と知り合う機会が多いが、とりわけその思い入れは深い方だろう。昨春の北京五輪前の長野県・長野で行なわれた聖火リレー騒動の現場にも行っているし。
実は先月末のタムラアキオ報告会でもチベットの専門家として登壇していただき、最近のチベットの政治的な背景の情報出しでお世話になった。

49。武蔵野美術大学卒のイラストレーター。地平線会議で“ムサビ”というと、(現在はインドネシア~沖縄県を自作の丸木舟で数か月かけて航海中の)「グレートジャーニー」の関野吉晴さんがこの大学の教授であることが連想されるが、その影響でここ数年、関野さんのゼミ生の出入りが増えて、この方もそのOGにあたる。そういえば、地平線会議では文章のみならず絵を生業としている方も多いが(文章と絵の二刀流の方も多い)、そんな表現欲旺盛な方々のなかでも若手の部類に入る。
僕はまだ顔見知りという程度(昨年にグループ展を1度観に行ったことはある)。でもこのブログとは別角度から彼女の素性や仕事ぶりについてちらほら聴いているが、その情報源は秘密。


とりあえず、こんな感じ。
なお上の写真は、手近にあったいくつかのブログの書き手の著作をかき集めてみた結果。

今後も積極的にチェックすべきブログは、知り合いが増えるにつれてどんどん増えていくのかなあ。ますます本や雑誌を読む時間が削られていくが、大きな媒体を介さずに歪曲されずに当人のありのままの声がわかって面白いから、まあいいか。
それに今回の仮のリンク集は、本ブログを訪れる方にも覗いていただきたいというよりは僕の普段使いのブログの数々なので、検索でいちいち探したりほかのウェブサイト・ブログからリンクのリンクを辿っていくのが面倒になってきたので、その手間を省くためにこの場を使って集約してみた、ということもある。だからこの項は僕が最も多く利用するでしょう。
まあ旅好きだったら一度は覗いておいて損はないブログばかりなので、ぜひ。


※2009年7月某日の訂正
7の「パコ部屋」は、昨年の一箱古本市のところで少し触れていました。

「シール・エミコ支援基金」は600万円超え

2009-06-26 01:00:33 | 他人の旅話
昨年から本ブログで時折触れている、がんの再発によって自転車地球一周を中断しているシール・エミコさんを応援する目的でモンベルが設けた「シール・エミコ支援基金」の続き。

今月発行のモンベルの会報誌『OUTWARD』No.44によると、基金の総額は2009年5月1日現在で618万3158円となった。その金額が増えているということは着実にその輪が拡がっている、と見ていいのかな。

本人のブログでの報告は滞っているが、モンベルのウェブサイトと地平線会議経由の情報では最近は病院治療は終わって自宅療養中とのことで、今後の経過が気になるところ。基金がうまく役立ってほしいものだ。今後も賛同者は増えるかな。

以上、取り急ぎの報告。

7月5日(日)は東池袋へ行きたい、行けるかな、の告知

2009-06-18 00:00:30 | 他人の旅話
毎年6~7月のある週末に東京都豊島区は東池袋のサンシャインシティで「東京アウトドアズフェスティバル」という催しが行なわれていて、僕はほぼ毎年覗きに行っている。

その主目的はというと写真展やトークショーなわけだが、特にトークショーでは昨年は加藤則芳さんの濃い歩き旅話が聴けたが、今年はゲストが3人のうち最も興味のあるのが7月5日(日)の午前と午後に2回予定されているシェルパ斉藤さん。まあ昨年も登場していて、しかも加藤さんとの対談も実現したけど、今年は単独でもっと濃い旅話が聴ける、のかな。

昨年、mixiのほうで告知してみたら何も反応がなくて悲しかったので、今年は本ブログで早めに情報を出してみた。都合ついて行ける方はぜひ。

ただ、僕はその日は珍しくすでに仕事の予定が入っていて行けるか否かまだはっきりせず、ほかにも知人からある遊びに誘われてもいて、その週末に限っていろいろな催しがかぶってしまっているので、微妙。おそらく斉藤さんの来月に出版予定らしいスーパーカブ旅の新刊本もここで発売前にお披露目されるかもしれないから、気になるのよねー。

うーむ、実は今年初めにはこの日に本ブログ開設3年半記念(すげー中途半端)のオフ会でも初めて企画してみようかなあと考えていたのだが、なんか予定が日に日に微妙になってきたので取りやめた。と決めたところに、この面白そうな旅話だもんなあ。
まあ、行けるように善処しますわ。

偶然なのか必然なのか、いつになく知り合いが多く登場している『fenek』09年7月号

2009-06-13 03:00:13 | 他人の旅話

本ブログ2009年2月5日の投稿でも少し触れた野外系月刊誌『fenek』の版元の名称が今月1日から、三推社から講談社ビーシーに変更されたことを祝したのかしないのかはわからないが、10日発売の09年7月号を手に取るとなんだか不思議な気分である。
というのも、なぜかこの号に限って顔馴染みかそれ以上の知り合いが多く登場しているからだ。まあこれまでは釣り記事が主体の号が続いていたところに今月号は僕の好む登山特集を組んでくれたからでもあるのだが、それにしては多いな、と驚く。

試しに、この号への寄稿でかかわった編集部員以外で署名されている執筆者、またはそれぞれの記事の主役として登場した人物の名前を記事掲載順に挙げてみる。

石川直樹、竹内洋岳(特集、連載)、岩崎元郎、安東浩正(特集、特別記事)、中込幸子、鈴木博子、花谷泰広、中川祐二(特集、連載)、かとうちあき、山崎美緒、松澤亮、高桑信一、中村みつを、塩野米松(連載)、上杉剛嗣、大越紀之、大黒敬太

とりあえず17人挙げたが、このうち同業他誌などの各種媒体や野外系の催しなどで僕が前々から一方的に知っているのは13人。そのうち半分が、相手方も僕のことを知っている(はずの)顔見知りかそれ以上の関係の方か。まあみなさん、野外業界の各分野でその道に秀でている、というか僕以上に一般社会から足を大きく踏み外した? 方々とも言えなくもない。
たぶん、この17人のうち毎月一定額の収入(確定申告風に言うと給与収入)があるという方は3、4人くらいだろう。大半は事業収入(出版印税や原稿料などの報酬)で生計を立てていると思う。

それぞれの掲載記事についてすべて事細かに挙げると面倒だし雑誌を読む面白味に欠けるので、割愛する。まあでも例えば、最初のほうの石川直樹くんや竹内洋岳さんについては本ブログの過去の投稿でも少し触れているので、探し出して読んでみてちょ。
ああでも、せっかくなので特筆モノの記事についてひとつだけ裏話を。といってもほぼ伝聞だけど。

先月末のタムラアキオ報告会でもお世話になった安東浩正さんが序盤の「快感体験」という大特集? で担当した14~17ページの神奈川県・西丹沢の小川谷廊下での沢登り記事について。
これにサッカー元日本代表で2002年日韓と2006年ドイツのW杯本選の試合にも出場経験があって昨季で引退した福西崇史氏が(中田英寿・楢崎正剛・宮本恒靖・松田直樹などと同学年。僕ともほぼ同年代)、この雑誌を通じて今後いろいろな野遊びに挑む、という継続企画の一環として今月号では安東さんをコーチ役に迎えて沢登り(※1)に行ったが、実はこの一行のうち福西氏と同行した編集部員さん以外は全員知り合い。最近ほとんど会っていないひともいるけど。

また、この記事中でひとつハッとしたことがあって、“ハセツネ”を中心に年々加熱傾向のトレイルランニングの女子選手のなかでは日本を代表する存在の鈴木博子さんもこの沢登りに同行していたのだが(彼女のことも地平線会議を通じて今ほど有名になる数年前から知っているっちゃあ知っている。トレランにぞっこんになる前はバックパッカーだったとか)、記事中のある注釈に福西氏と鈴木さんが(ともに運動神経抜群であるという意味で)「種目は違えどトップアスリート同士」と評していたのだが、ホントにそうだよな、とそこは同感。
実はこの沢登り取材の当夜にも安東さんと東京都内で打ち合わせなどで会っていたのだが、ふたりともほとんど初めての沢登りなのに登り方は上手いよ! 凄いよ! とベタ褒めで、予想以上に順調な登山だった旨を(アキオ報告会の打ち合わせのときに)熱く聞かされた。
天気はあまり良くなかったようだが、全体的には大充実の沢だったようで。

ただ『fenek』というと、ほかの旅関連の仲間内からも出ている意見で僕も感じていることなのだが、出版関係者目線で読むと誌面の編集が全体的に他誌に比べて雑然として読みにくかったり(読んでいて次の段組と次ページへの送り先が探しにくい、写真の挿入位置が飛び飛びでページごとに不安定、などなど)、誤植が結構あったりもして、校正者的にはツッコミどころ満載でうーむ残念、と多々思ってしまう誌面づくりが毎号気になる。良く言えば賑やかと評することもできるが正直、この分野の先駆的な雑誌である『BE-PAL』や『山と溪谷』なんかと比べると質は確実に劣っている。

しかし、それでも今月号で先に挙げたような幅広い執筆者を揃えることができたのはなかなか良いことで、他誌でも真似できないかなりの大技? 荒技? かと感心できるふしもある。
野外専門誌としての歴史と蓄積がないぶん、逆に言うとその新鮮な心持ちでこのような冒険的な誌面づくりが毎号できるのか、と今後への可能性というか伸びしろが多いと前向きに捉えることもできる。現在の登山業界では最も旬な人物である竹内さんの連載(※2)を設けたのは特に評価できる(偉そうな言い草ですみません)。
ほかにも過去の釣り特集の号では往年の名作釣りマンガ『釣りキチ三平』の過去原稿を引っ張ってきたり、その原作者の矢口高雄氏へのインタビューを掲載したりということもさらっとできたりもするし(まあ『週刊少年マガジン』を擁する講談社の関連会社だから当たり前か)、そんな感じの大胆不敵な雑誌の継続は観ていて面白い。
あとは編集より外側の社内の経営面がどういう状況なのかも気になるねえ。最近、出版不況の煽りで休刊される雑誌が多いからなあ。

実は先月に安東さんを介して『fenek』の編集者のひとりと酒席で少し話す機会があったのだが、さすがに誌面づくりでそんな感じの物申したい、もとい気になることを初対面のうちから、しかも出版業界内では若輩者の立場から直球でいろいろ意見することはさすがにできなかったが、今後は『BE-PAL』読者歴20年、『山と溪谷』読者歴17年とかいうくらいの現代の“アウトドアマニア”(※3)の視点から少しは進言してもいいのかな、とはうっすら思った。2月号からの誌面づくりを見ると作り手も受け手もまだまだ未知の分野で模索を続けながら編集している、というのが容易に見て取れるもので。

だからまあ、良くも悪くもこの雑誌には今後も目が離せない。来年以降も定期的に山特集というかとにかく「人力」を強く意識した旅や生活に関するネタをより多く扱って、ほかにも過去の冒険・探検史に触れたり(最低でも『モノ・マガジン』や『BRUTUS』以上の質にしてほしい)、自転車特集なんかも組んでくれたりすると嬉しいのだが。
あとは野外業界内のどの分野でもよいので、ほかの媒体でほとんど見かけない若手をもっと多く登用してほしいなあ。例えば今月号の花谷氏のように(でも彼も昨年から『山と溪谷』や『ヤマケイJOY』の初級者的記事に頻出するようになってきた)。そのへんも期待する。



注釈

※1 一般的な登山道ではない水流のある沢をあえて登り詰めてゆく登山形態。完全に日本発祥で固有の登り方なのかどうかはよくわからないが、日本・台湾や赤道直下の温暖な気候の国で沢のある山だったら基本的にできる、はず。僕もまだ低レベルゆえに簡単なところにしか行けないが、ここ数年はまっている。好き。ちなみに、小川谷廊下は安東さんほか数人と一昨年に行ったことがある。本ブログ2007年9月18日の投稿を参照のこと。
最近は軟派な媒体や、モンベル・アウトドア・チャレンジ(MOC)をはじめとする全国各地の野外体験ツアーの案内などでは横文字で「シャワークライミング」と表記するよねえ。日本では旧来のわらじや和竿による釣りや焚き火のような伝統美が似合う日本らしい「沢登り」という表記に統一してほしいものだ、と憂いている“沢ヤ”さんは多いはず。

※2 過去に仲間内? のメールマガジンのようなカタチで(立正大学や日本山岳会の複雑なしがらみから離れた?)2003年以降の国際公募登山のことを書いていた時期はあって、僕もそれをある登山家のウェブサイトへの転載で間接的に読んでいたが(現在開設中の自身の公式ブログを開設する以前のこと)、一般商業誌では『山と渓谷』で数年前にそのメルマガの焼き増しのような短期集中連載があったこと以外には、(現在進行形の内容では)おそらく初連載のはず。

※3 本文でも『BE-PAL』などの事例で触れたように僕が現在の旅や野外系媒体の熱心な読者で、ほかにも様々な手段を駆使してそれに関連する人物や事象の情報を有名無名問わず集めて蓄積していることを、最近よく会う安東さんから簡単にこう評された。
まあたしかに、例えば、登山では江本嘉伸・柏澄子、自転車では山本修二・疋田智、徒歩では山浦正昭・加藤則芳、探検・冒険では新谷暁生・九里徳泰、島旅では河田真智子・カベルナリア吉田、野宿では村上宣寛・かとうちあき、野外道具類では村石太郎・高橋庄太郎、などの主に物書きの立場からそれぞれの専門分野に長けていて「深く狭く」精通する方は多々いらっしゃるが、僕はそれらの異分野? で活躍する方々を横断的につなぎ合わせて「浅く広く」視たうえで結構知っている、という自負はある。でなければ、こんなブログは続けていません。
この業界内でどの人とどの人が仲良い・悪い、みたいな相関図も書こうと思えば結構大きめのものが書けるかも。
という意味で、日本を代表する冒険野郎からこう呼ばれるのは誠に光栄なこと? なのかもしれない。でも「マニア」ではあっても「オタク」というほどではないと思う。あまりにオタク化が進みすぎて言動と行動が乖離し続けると、本末転倒だからなあ。

は・じ・め・て の、旅の報告会主催

2009-05-31 23:59:39 | 他人の旅話

15日と27日の投稿でも告知済みの東京都豊島区の池袋勤労福祉会館で今日に予定していたタムラアキオ報告会は、無事に開催できた。

写真は、プロジェクターにつないだWindows VistaがOSのノートパソコンを操り、最近はデジタル派の地図資料代わりにすっかり浸透した地図ソフト「GoogleEarth」を使って旅の行程を解説するアキオ少年。
基本的にはこういった報告会では近年は、とにかくパソコンに整理済みの写真をこのようにプロジェクターを介して連続でたくさん見せていったり、あるいはPower Pointを使ってプレゼンテーション的な図解を行ないながら進める人も結構いるが、彼の場合は1年間の旅で撮影した1000枚超の写真のなかから厳選した数十枚の写真とGoogleEarthを交互に見せて順を追いながら話を進めていった。

これに関してひとつ裏話を挙げると、報告会自体は告知どおりに14時開始だったのだが(ちょい遅れたけど)、その4時間前の10時に今回の司会進行役を務めてくださった安東浩正さんとアキオ少年と僕の3名が池袋駅に集合して、直前の打ち合わせを近所のマクドナルドで2時間以上行なっていたりした。三者による打ち合わせは2週間前にも行なっていたが、そこで内容を詰めきれなかったのもので。
そしてそのときに、アキオ少年がGoogleEarthはパソコンの盤面のみでクリックするだけではこのソフトは操作しづらいからということに改めて気付き、これまた徒歩2、3分と近所にあるビックカメラの支店に急遽マウスを買いに走り、それを使うことによってソフトの操作性が格段に向上してやりやすくなった、ということもあった。だから、今回は池袋という土地に報告会を設定したということが、結果的に報告をより上手く進められた一因としてあるのかな。

報告会の詳細は、野暮なのでここでは伏せておくか。実際に来場してくださった方々のみの秘密というほどではないけど共有事項ということで。でも今後、紙・インターネットどちらか問わずどこかしらの媒体でその模様が簡単に報告されるかもしれない。
ちなみに、実は安東さんのつながりで某野外系月刊誌の取材みたいなものも入っていたのだが、それで取り上げられるか否かは微妙なところらしく、でももし良い結果が出たらあとでまた報告するかも。

なお今回、僕がなぜ会場の場所を池袋と決めたかの理由も触れておくと、単にアキオ少年も僕も池袋駅から延びている私鉄の沿線住民で(つまり東武東上線か西武池袋線ということ)、ともに普段から馴染み深い池袋に何かと出かけやすいから、それに偶然にもちょうど良い施設があったから、というだけのこと。まあ今回の会場には以前から数回行っていて、土地勘も人一倍あるから、ということもあるけど。
しかも、アキオ少年の家はウチから自転車で数十分で行ける近距離にあったりもするし。

天気は午後から雨模様だという予報もあったが、14時の開始前はまだ雨は降っていなかったこともあってか客足は上々で、終わってみると事前予約・当日合わせて計67名の出席者があった。その全員とアキオ少年とのつながりを大別すると、高校時代の同級生、大学時代のワンダーフォーゲル部の先輩、職場関係、今回の報告の07~08年の旅の道中で出会った旅仲間、地平線会議、野宿野郎、自転車関係、という感じか。

予想では出席者数はもっと少ないものと覚悟していて、今回の会場確保や事前打ち合わせなどの諸経費を考えると45名を超えればなんとか赤字にならずに元が取れるかどうかギリギリのところか、と踏んでいたのだが、蓋を開けてみるとそれ以上となり、採算割れにならずに済んで良かった。
ちなみに、今回の参加費をこういった催しではありがちな500円ではなく安めの300円に設定したのは、儲けを出さないようにしたいから。あくまで報告会を僕の個人的な趣味というか遊びの一環というところから始めて、そういう雰囲気にしたかったもので。でも結局はいろいろな人がかかわるようになって、規模がやや大きくなっちゃたな。まあいいか。
しかも、このくらいの客数は見込める内容の旅であると判断し、アキオ少年の普段からの人徳にも自信があったからこそこの参加費設定で催したので、その狙いどおりに事が運んでとても嬉しい。

ひょんな流れで今回の司会進行役を務めてくださった、報告会・講演会に慣れている安東さんの助言・助力も打ち合わせ段階から多々あり、そのおかげで会は良くまとまった。
ただ、この冒頭で主催者として僕が2分間ほど挨拶したのだが、人前で喋るのが苦手なのは昔から相変わらすで結局ぐだぐだな感じになってしまった。それも含めて反省すべき点や、時間が足りなくて用意していた報告中のネタ見せがすべてできずに不完全燃焼の部分もあったが(あと20~30分は欲しい。2時間30分は長いようで短かった)、全体的には僕が思い描いた理想に近い内容の報告会に仕上がった。あらかじめ仕込んだネタで笑いも結構取れていたのも良かった。
ほかにも、会場運営や進行中の発言で普段からお世話したりされたりしている主に地平線会議つながりの野宿仲間数人に手伝ってもらい、助かった。感謝感激。平身低頭。その方々の家の方向に足を向けて寝られません。

当初はこの報告会を僕ひとりで何から何まで切り盛りするつもりだったが、実際にやってみるとそれはどう考えても無理なことであると判明し、結局はその会場づくりの大部分を仲間に手伝ってもらえて、ホントに助かった(基本的に四六時中貧しい僕が出資しているくらいの弱小報告会なので、お礼も出せないボランティア的な活動になってしまったが)。60名程度の催しとはいっても、公式に告知してお金もそこそこ動くから、ひとりでそれらすべてを管理しきるのは難しいねえ、と痛感した。まずは協力者を求める、そこは今後の大きな教訓かも。

報告会後には2次会と3次会も池袋駅南口直近の居酒屋で行ない、そちらも和やかな良い雰囲気で終わり、しかもそのあいだの2次会直後にはアキオ少年がなぜか(旅の無事終了を祝って?)胴上げされていたりもした。
正直、もっと何かできたはず、という面も終了後にアルコールが入りまくると周りからダメ出しされてさらに反省モードに入ってしまうこともあったが、まあそこは終わり良ければすべて良し、ということで勘弁してほしい。ホントに予想以上の良い結果だったから。
でもそれらを今後に活かせる機会はあるのかなあ。

あとそういえば、僕はここ十数年で有名無名を問わず旅人の報告会や講演会に、地平線会議の毎月下旬の報告会も含めて旅人の人数で言うと述べ100名以上の話を生で聴いているくらいにこういった場に行くのが好きなのだが(僕のなかでは他人の旅話を聴くことが趣味以上に重要なことである)、いつも来客のひとりとして大小様々な催しを観てきた経験を今回活かせるかと思ったがそんなことはなく、聴衆のひとりとして受け手の立場に立つのと、今回初めて会を企画・運営するという送り手の立場では訳が違い、難しかった。
でも、アキオ少年の様々な人脈からの来客を引き合わせることができてそれに悦びを見出すこともできて、面白かったし楽しかった。

彼も開始前は人前で喋るのは初めてで不安だ、としきりに漏らしていたが、実際にはたしかに安東さんほどのある意味その道のプロほどの場慣れ感はたしかにないものの、意外に滞りなく喋れていて、事前に考えてあったネタ切れしたときに安東さんが助け船を出すような算段も必要なくなり、旅と同様に度胸があってなかなかやるではないか、と予想以上の喋りっぷりであった。10年前から彼のことを知っている身としては、07年に撮影した短編映画『野宿戦隊! シュラフマン<予告編>』に主演したときと同様にその成長ぶりに驚く。
でもまあ、自分の得意なことを披露するのだったら、ある程度はいけますかね。

今回、そこそこ感触は良かったためにこれに味を占めて今後、再びこのような場を設けられるのだろうか。
というのも、今回アキオ少年が時間の都合で出しきれなかったネタもまだあるし、告知にもあった短編映画もすべて上映することはできなかったし、今日は来たかったけど諸事情によって来られなかったという友人知人も数人いるし。
ほかにも、現在はアフリカ大陸を旅している最中のある人物の報告会のようなことも面白いのではないか? と話半分程度にだが浮上している。ただそちらは採算割れの可能性が高く、今考えるにはなんとも微妙なところだけど。

まあとにかく、今後もアキオ少年をよろしく。

アキオ少年報告会@池袋の告知再び

2009-05-27 03:00:27 | 他人の旅話
15日の投稿で触れた、31日(日)のアキオ少年報告会@池袋の補足。

最近決まった大きなことは、アキオ少年とは06年秋頃から付き合いが深まってこの報告会で挙げる旅を進めるうえでもちょくちょくお世話になっていた、チベット自転車旅の先輩である第8回植村直己冒険賞受賞の冒険サイクリスト・安東浩正さんが当日の司会進行を務めてくださることだ。先週あたりからはその人脈も活かしつつ告知の範囲を日に日に広げていって、現在は本ブログ以外にもいくつかのウェブサイト・ブログでも告知してもらっている。

そうなると、なんだか僕がこの企画を思い付いたとき以上の一大事に変貌しつつあるが(そんなに派手に宣伝することなくもっとこぢんまりやるものだと思っていた)、面白いからまあいいか。安東さんもアキオ少年の旅を高く買っているし。
でも、先週から東京都内での事前の打ち合わせで安東さんとアキオ少年と話していても、言い出しっぺのくせにいまだになんだか他人事のように見ているふしがある。そんなに事細かく決めなくても、なんくるないさ、と。すげー適当。

ちなみにこの報告会の財布・事務係でもある僕は、会のプロデューサーというかコーディネーター兼タイムキーパー役に就き、当日はちゃんとやるつもりだけど。そこではあまり表立ってしゃしゃり出ることはしないつもりだが、それでも進行上いくつか喋るべきこともあるので、当日の会の開始直前まで進行について当事者のアキオ少年同様にいろいろ画策している。

ここで再び、今回の報告会の概要を再び挙げておこうかね。媒体によって告知の中身の文言がふざけたりふざけなかったりで少々変化しているが、特に大事な連絡事項である日時・会場の場所・参加費なんかは当たり前だが同じなので、要再確認のこと。


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タムラアキオ報告会

●内容 : 2007年12月~2008年11月のタイ~ラオス~中国~チベット自治区~ネパールの自転車旅のスライドショー

※進行具合によっては、田村とアジア、特にチベットに精通した旅人とのちょっとした対談をしたり、『野宿戦隊! シュラフマン<予告編>』を上映したりする可能性もあります

●日時 : 2009年5月31日(日) 14時~16時30分
      
※開場および受付開始は13時45分頃から

●会場 : 豊島区立勤労福祉会館4階 第3・4会議室
       東京都豊島区西池袋2-37-4
     
※池袋駅西口より徒歩約10分、同南口より徒歩約7分、池袋消防署となり
※会場への行き方はこちらの地図を参照のこと 

●参加費: 300円

●申込 : なし、当日会場に直接お越しください
     
※ただし、事前におおまかな参加人数を把握したいので、できるだけ予約していただけると助かります
※予約時に、氏名と当日に連絡が取れる連絡先をお知らせください
※当日の開場は予約済みの方を優先し、当日受付の方は立見となる可能性もあります
            
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また、先週末にひとつ面白いことがあった。

22日(金)夜に催された地平線会議の報告会で、今月の報告者というか特別ゲストはちょうど70年前の1939年に曲折を経てチベットに潜入して一時期暮らした、鹿児島県からお越しの野元甚蔵さんで(つまり現在92歳!)、野元さんの生い立ちからチベット潜入への経緯、ダライ・ラマ14世との濃密な関係など、昨年も何かと騒動になったチベットと我が日本とのつながりを整理・理解するうえでかなり貴重な話の数々を生で聴くことができた。

で、この報告会の最後に、アキオ少年報告会の告知を安東さんを介して少しやらせてもらったのだが、そのときにせっかく人前に出てきたんだからということで、野元さんとアキオ少年が100名近い聴衆の前でガッチリ握手、というサプライズもあった。
1939年と2008年(の厳戒下)に同じ土地に日本人として単独で潜入した20代男子の両雄が(野元さんはチベット潜入当時は22歳だった)、70年の時を経て東京都心の片隅で交わったこの光景は、なかなか見応えがあって面白かった。アキオ少年を大学入学の頃からつまり10年前から知っていて彼はほとんど身内感覚である僕としては、ああ、ここまで大きくなったのかあ、と親戚のおじさんのような目線になってしまう感涙モノの良い場面であった。
一応その写真もうっすら撮影しているけど、もったいないのでここではあえて見せません。当日に会場で報告会出席者限定で見せようかと。

報告会、出席するなら人数把握と当日の対応策を練るために事前予約していただけるほうがとても助かるけど、まあ当日に予約なしで会場に直接お越しになってもかまいません。
ちなみに、26日夜現在で会場の定員60名の3分の2だから40名近い予約がすでに入っているが(そのうち約半分は、僕も知らないアキオ少年が旅先で出会った旅仲間だけど)、ここからさらに出席者が増えるのだろうか。
とにかく、アキオ少年のこの旅に興味関心のある方の来場をお待ちしております。
まあほかにも、アキオ少年、安東さん、アジア、チベット、雲南省、自転車、アドベンチャーサイクリング、野宿野郎、シュラフマンレッド、立正大学、ワンダーフォーゲル部、登山、土建業、TESTACH、Perfume、などなど(最後の3点はアキオ少年のやや個人情報)、旅全体以外のピンポイントの目的で訪れてくださってもかまいません。