浮腰の窓辺の日向が動き出す水仙蕾に亡き夫の笑み
日増しに春の香りを注ぎ
庭の隅々が動き出す・・
行ったり・・来たり・・・
狭い庭の春を確かめて・・・
動き出した木々と語らうあの頃・・・
忘れられない・・・・
故郷の四季の息吹を・・・
歌に託し・・
今頃は椿が一輪咲いたっけ・・・
恋しさを歌に包んで思い出すあの日あの頃春は如何にと・・・
たそがれの茜に消える春の陽を紡ぐ弥生の庭隅疼く
永久の日と紡いだ里の庭騒ぐ春の日差しが降り注ぐ背に
故郷を捨てるように
立ち去った寒い日に
老いが急かせる娘の住処に
夢も希望も実らぬままに・・
置き去りにした故里・・
春になれば思い出す・
咲いただろうなあ~~
福寿草の花が・・
蕾んだろうなあ~
椿の花が・・
五感が騒ぐ・・・
住処を手放したあの日が・・・
寂寥の痛き大寒傷ふかしつのる悲しみいのちの糸に
悲しいニュースの多い大寒・・
命を大切に明日へ繋ごう・・
墨空に向かって大声で叫びたい・・