四季を詩織る

雲と風と花を追いかけて

天蓋を割いて

2016-06-29 11:21:01 | 日記

天蓋をさいてゆめ咲け人の世の憂き身あたりに梔子の花



あらたな月日のカレンダーをめくれば


新しい時がひらけ




夢ひとつ零れるように祈り



梅雨とは知りながら見上げる空に願いを込めて・・・



涙にも似た雨が降る天気予報を聞くと


天に祈らずには居られない



雨降れば潤う水に 視線が濡れるが


避難を強いられる情報を聞けば


雨に混じる涙の音がする。


ひと隅の安住の地を与えて欲しい。


進歩と合理化の夢は悪魔に変わるのか。


天が割けて夢の花よ咲け・・・


人知の夢よ花と咲け・・・












カメラのキャンバス

2016-06-27 13:10:24 | 日記

捨てきれぬ愛しき花影揺らぐ人(夫)カメラのキャンバス覗く笑顔が



花咲けば花陰に揺らぐ


在りし日の面影覗き


葉陰が揺らげば剪定の鋏の音がする



何気ない小花を植えて大事に育てたサボテンの鉢


一本の木々が四季の彩を装うたびに



面影が語りかける。



だんだん思い出も面影も遠のき



過去の影絵が騒ぐ梅雨の晴れ間に・・・


拭いきれない面影を花影に抱いて・・・









素顔のユリに

2016-06-25 09:18:08 | 日記

初恋の興奮ふたたび足元のアングルゆらぐユリの素顔に



すかしユリの姿に魅かれて



命の素顔の旬を掴みたくて・・・


焦りを誘う光と風の中に足元がゆらぐ。



記憶も新たに



風景の魅力を



花の命を永久に刻みたい



イメージを生み出す資源の泉を・・・


自由自在のイメージを組み立てる基盤を創るために



永遠の恋人カメラと連れ添う日々・・


カメラのアングルの窓に


絵画を描き



花のドラマを描きたくて・・・



花の素顔を誘い出すために・・・


何時でも・・何処でも


カメラが恋人・・・




憂う野に

2016-06-24 20:39:48 | 日記

憂う野に愛をそそぎて悠久の花露つむぐ薔薇のいのちを


そっと手を差し伸べて


露を払いのけてあげたいような



露の重さに首をもたげて耐える


しとしとと降る雨に命潤うのか


風雨に削がれ紅を紡ぐのか


諮り知れない思いを抱いて



薔薇を見詰める視線を憂いながら・・・


紅は雌しべ雄しべへの愛の証なのか


光と風を誘うのか


濡れた薔薇を労わる想い溢れて・・・








鼓膜がいたむ

2016-06-23 10:18:17 | 日記

とざされてひらける眼もある雨音の鼓膜がいたむ憂いをはこぶ


花の命の潤う水も


四季を彩る瑞々しさも欲しい・


梅雨があってこそ日本だと呟けない


大雨に不安を抱えて今を戸惑う


方々に雨よ・・・止んでくれ・・と祈るばかり


天地の神よ・・・


生きるものの味方であれ・・・


祈らずには居られない。


じっと見上げる空に



千切れ雲を誘って命弾ける場を拓いて欲しい。