サンカに関する正確な資料、書物は数が少なく、また何人かの研究者(三角寛氏、柳田国男氏、
宮本常一氏、後藤興善氏、清水清一氏、喜田貞吉氏、荒井貢次郎氏、菊池山哉氏、八切止夫氏など)
サンカのことを研究発表した書物がありますが、手に入れるのが困難な本も多いです。
手に入れやすいところとして田中勝也氏の[サンカ研究]や佐治芳彦氏の著作にサンカに関するものが、
何冊かあります。個人的な意見ですが、五木寛之氏の小説[風の王国][戒厳令の夜]は、
サンカを題材にしたもので、資料としてだけでなく、小説として大変素晴らしく、
サンカと呼ばれていた人達の感性や魂が伝わってきます。
また[鳥の歌]は山窩の子孫とも思える主人公のひとりが、現在の中に自らのアイデンティティの確立を
模索する姿を感じたりします。また山窩を題材にした映画[瀬降り物語]にもサンカの姿をイメージすることが
できます。山窩のことに興味を持ち始めた頃に、一通り、目ぼしい文献に目を通しましたが、
何か物足りないなと思っていました。そんな時に知人から[風の王国]を、
教えられて読みましたが、小説の中に自分の求めていたものを、あまりにも感じ過ぎました。、
魂が震えるような感動を覚えました。
続く
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