最優秀主演女優賞は「わが母の記」の樹木希林（７０）が２度目の受賞。「いやー、ちょっと。これをいただくと来年、司会やんなくちゃいけないでしょ？ 私、全身がんなんで、来年の仕事の約束できないんです」と樹木。昨年１０月のスポーツ報知のインタビューで「私の場合、体に広がる全身がんなの」と明かしているが、それをブラックユーモアとして改めて語った。
受賞者には優秀賞に２０万円、最優秀賞に３０万円が振り込まれるが、最年長受賞でもあり、「私は振り込みだけしてもらって、賞は若い人たちに譲りたい」とも。
ただ遺作となった映画「あなたへ」（降旗康男監督）の演技が評価されての初受賞で、87歳での同賞受賞は史上最年長となった、最優秀助演男優賞には同作品にも出演し昨年１０月に亡くなった故・大滝秀治さんが受賞したが、
俳優として舞台で、故宇野重吉氏、同様に存在感のある方が、亡くなれたのは虚しい限りです。
第３６回モントリオール世界映画祭で、高倉健さん主演の「あなたへ」（降旗康男監督）が、人間性の内面を豊かに描いた作品に与えられる「エキュメニカル審査員賞」の特別賞を受けた。メーンのコンペティション部門での受賞は逃した。高倉さんは１９９９年に「鉄道員」で男優賞を受賞している。
高倉健さんの人間性には、超越した心の広さ、深さを学びたい。