動物たちにぬくもりを!

動物愛護活動の活動経過や日々の出来事、世の中の動き等幅広く紹介します。

日露共同製作映画「ハチとパルマの物語」

2021-02-07 05:52:08 | ドラマ・映画

国際共同製作 劇場用映画「ハチとパルマの物語」
今も愛され続ける、もうひとつのハチの物語

日露共同製作映画『ハチとパルマの物語』 2021年初夏公開!

旧ソ連時代の1970年代。
検査の手違いから仕方なくモスクワの空港に置き去りにされた犬、パルマ。
いつの日か飼い主が迎えに来ることを信じて、 今日もパルマは滑走路の傍らでじっと待ち続ける。
そして1人の少年と出会う...。
2年もの間、実際にモスクワのヴヌーコヴォ国際空港で待ち続け、いまも多くの人に語り継がれる感動の実話"パルマの物語"、待望の映画化。

監督:アレクサンドル・ドモガロフJr.
出演:渡辺裕之、藤田朋子、アナスタシア、壇蜜、高松潤、山本修夢、早咲、阿部純子(友情出演)、堂珍嘉邦(友情出演)、アリーナ・ザギトワ(友情出演)、アレクサンドル・ドモガロフ、レオニド・バーソフ、ヴィクトル・ドブロヌラヴォフ

【物語】
話は現代の秋田県大館市、秋田犬の里オープニングセレモニーから始まる。
ロシアの空港で働くコーリャ。
テレビで流れる秋田犬の話題に目が留まる。
ふと我に返ると、自分の小さな頃の犬との忘れられない思い出があふれてくる。
旧ソ連の空港でのできごと。
飼い主とともにプラハに行く予定だったパルマは、搭乗のための書類不備で乗機を拒否される。
飼い主は仕方なく、こっそりパルマを滑走路に放つ。
パルマは空港に住み着き、毎日滑走路で飛行機を見上げ、2年間も飼い主の帰りを待ち続けた。
その姿はやがて空港のシンボルとなり、人々の心を打つ。
時を同じくして、9歳のコーリャ少年が空港に現れる。
彼は母親を亡くし、パイロットである父親に預けられるのだが、母を失った悲しみと、良い思い出のない父親との生活ですっかり心を閉ざしてしまう。
コーリャとパルマ、孤独なもの同士の友情はすぐに生まれた。
ある日、空港に日本人に連れられた秋田犬が現れる。
飛行機への搭乗を待つ秋田犬に、パルマは仲間を見つけたかのように走り寄るが、その傍らには優しい主人がいる。
二人を見送るパルマの目に、この上ない寂しさが宿ることに、コーリャは気付く。
コーリャはパルマに自分の姿を投影。
「飼い主のもとへ戻してあげたい」と、たくさんの人の協力を得て行動を起こす。
少しずつ心を開き始め、父親もコーリャに向かい合おうと努力する。
そしていよいよパルマと飼い主の再会の日、パルマは嬉しそうだが、なぜかコーリャのもとを離れようとしない…。

【企画意図】
2019年春、劇場公開された映画『ソローキンの見た桜』に次ぐ、日露合作第二弾として製作決定した『ハチとパルマの物語』。
この作品は、1976年旧ソ連で実際に起きた「忠犬パルマ」の実話をもとに、犬と人、親と子の愛を描いた心温まるヒューマンドラマです。
縦軸に犬と人間の関わり、横軸に親と子の葛藤を描いています。
劇中には2019年5月8日にオープンした大館市観光交流施設「秋田犬の里」や秋田犬会館、秋田犬保存会の活動なども盛り込まれています。
撮影の舞台はロシア・モスクワと秋田県大館市。
この作品は秋田犬の人気が高いロシア及び東欧で広く公開予定。

本作をご覧になった方々からの熱いコメントをご紹介します!

デヴィ夫人(国際文化人・インドネシア元大統領夫人)
スタートから愛犬との切ない別れが描かれ、父と子の愛なき葛藤、老エンジニアの思い、高慢な女上司との絡み、ハチとの出会いなど、70年代のソ連を舞台に、生きぬく人々の苦しみを理解しながらも出る 涙、涙、涙。
日露合作で、こんな風刺映画が作れる時代になったのかと、感銘を受ける。

都倉俊一(作曲家)
古代から「犬は人間の一番の友だ」と言われてきたが、まさに犬の愛情がいかに深いかがよくわかる珠玉の物語である。
「忠犬ハチ公」とストーリーは重なるが、これは「忠犬パルマ物語」としてとてもよく書かれている。
また、ソ連という特殊な環境における官僚主義、純粋な子供の目から見た大人達の醜い行動など、興味深い視点で描かれている。
特にパルマの演技?それを指導した演出は見事なものである。

鳩山友紀夫 (東アジア共同体研究所理事長)
パルマを純粋に愛するコーリャ、仕事のためにパルマを捨てたが仕方なく戻ってきた飼い主。
パルマを邪魔者扱いにしていたが、有名になると急に大事にする空港の人々や政治家。
犬を通して描き出された人間の本性が面白かった。
パルマとコーリャの名演技に何度も泣きました。

作道 雄(脚本家・映画監督)
飼い主に捨てられた犬と、父に家庭を捨てられた少年の運命が、絡み合って一つになっていく様に、理屈や言葉を超えた感動。
そしてユーモラスで温かい演出と、見事としか言いようのない犬のお芝居に、幸福感さえ感じた鑑賞でした。
試写会で、人目を気にしながらも思わず泣きました。
お薦めです。
ジェーニャ(『ガールズ&パンツアー』で人気。ロシア人声優・ナレーター)
最初から最後まで、涙が止まらなかった。
私が生きてきたソ連時代の人の心の優しさ、海外への憧れが細かく描かれていて..役者さんも素敵。
特に主役のリリヤちゃん(犬)お芝居が上手で、ずっと見ていたい!
私もシェパードを飼ったことがあって、仔犬から1才まで育てて手放したので、リンクしていて、よかった。
貴重な日露映画なので、ぜひおすすめしたいです!

越村義雄(一般社団法人 人とペットの幸せ創造協会会長)
今まで観た犬の映画、いや種類を問わず、最も感動し号泣した映画。
私は、なかなか涙が止まりませんでした。
パルマから人は多くのことを学び、人と人、人と動物、動物と動物の絆の大切さと「人と動物の真の共生」とは何かを教えてくれます。
必見の映画です。

田中和彦(南海放送代表取締役会長)
母を亡くして心を閉ざした少年と主人の帰りをひらすら待つ犬の物語なんて、それだけで「反則」です。
美しい涙を流しました。
コーリャ少年には主演男優賞をあげたい。
少年の目も少女の目も犬の目も素敵でした。
今度犬を飼うなら、名前は「ハチ」か「パルマ」にします。

宮野恭輔(ピアニスト)
同じ境遇である犬と少年の運命的な出会いから純粋な愛、哀しみ、優しさ、そして人間の醜さを大変リアルに表現した感動作。
ピアニストとしてローマで活動していると街で秋田犬をよく見かけます。
この作品により秋田犬をより身近に誇りに感じました。
コーリャと名犬パルマの演技は『必見』です。

クリスタルケイ(シンガー)
二つの国の意外な知られざる絆。
少年と犬の絆が本当に純粋で日に日に強くなっていくのが愛おしいかったです。
会話はできないけど、十分に繋がっている動物と人間の絆が素敵に描かれていて感動的でした。
親子の絆だけじゃなく出てくるキャストみんながパルマのお陰で心が一つになっていき見てる方も心温まる作品でした!
犬ももちろん、もっともっと人間が動物を大切に愛を持って接していける世界になって欲しいと改めて思いました。
やっぱり犬って最高!

阿部雅龍(プロ冒険家)
地元秋田でも撮影されたので秋田県人としても感慨深い。
忠犬パルマを介して登場人物たちが変化していくのが魅力。
映画を通して、「僕らは大事な何を見落としてしまっていないか?」と思わされる。
俳優陣はもちろんだが、パルマの演技が実に素晴らしい。



日露共同製作映画『ハチとパルマの物語』主題歌コラボ特報 - YouTube

日露共同製作映画『ハチとパルマの物語』30秒特報 2021年初夏公開 - YouTube


映画「野生の呼び声」

2020-02-20 05:59:45 | ドラマ・映画

ハリソン・フォードの犬への“愛”と“絆”に心震える!
 『野性の呼び声』特別映像公開

2020年2月15日(土)  

俳優のハリソン・フォードが、名犬と冒険を繰り広げる主人公を演じる映画『野性の呼び声』より、特別映像が公開された。
実生活でも愛犬家のハリソンが犬への深い愛を語る姿や、主人公と犬の強い絆を描く本編映像を収めている。
原作は、米国を代表する作家ジャック・ロンドンの同名タイトルの名作冒険小説で、映画化されるのは今作が8作目。
危険すぎる地上最後の秘境カナダ・ユーコン準州でたった独り、未開の地を求め旅するソーントン(ハリソン)と、温暖なカリフォルニアでペットとして育ち、数奇な運命によって犬ぞりを引くことになる奇跡の名犬バックの出会い、そして友情で結ばれ“最強の相棒”となった2人がさらなる未開の地を求め“最高の冒険”へと旅立つ姿を描く。


映画『野性の呼び声』ソーントン役のハリソン・フォードと名犬バックの場面写真

メガホンをとるのは、ディズニー・アニメーションで『ライオン・キング』『アラジン』『美女と野獣』などの名作を生み出してきたクリエイター、クリス・サンダース。
特別映像は、ソーントンとバックの言葉の壁を越えた“強い絆”を描く本編映像と、ハリソンの犬への愛に満ちたコメントを収めたもの。
愛する息子を失い孤独な旅を続けるソーントン(ハリソン)が、犬ぞりの先導犬を務めるバックと出会い、共に美しく雄大な大自然を旅する中しだいに強い絆で結ばれていく様が映し出され、最後は「お前は最高の相棒だ…」と優しくささやくソーントンに、バックがピッタリと寄り添う感動的な場面で締めくくられている。
コメント映像でハリソンは「ずっと犬と暮らしているが、犬にも個性がある。愛情を持って接すれば犬は愛を返してくれる」と犬への愛情あふれる言葉を残している。
また、実生活でも犬を飼っているハリソンは「今は4匹の犬を飼っているよ。どの犬も救助されたり、保護されたり街角で見つかった犬ばかりなんだよ」と愛犬とは劇中のソーントンとバックのような出会いであったことを明かした。
続けて「それぞれ違う性格だから、私との関係性もそれぞれの特徴や性格によるんだ。映画の中で、“私の犬も同じようなことをしていたな”と思い出させてくれる瞬間もあったよ」と、撮影中にバックを通して自身の愛犬との生活を振り返っていたことも明らかにしている。
映画『野性の呼び声』は2月28日より全国公開。



You Tubeより
https://www.youtube.com/watch?v=mg6IJHz8u8A
https://www.youtube.com/watch?v=DhJxa7Oe_dE
https://www.youtube.com/watch?v=Qz06HXVRDcM


ジャック・ロンドン『野性の呼び声』

文学どうでしょう
立宮翔太の読書ブログです。
日々読んだ本を紹介しています。

2012年03月29日
テーマ:アメリカの作品
野性の呼び声 (光文社古典新訳文庫)/ジャック ロンドン


¥500
Amazon.co.jp

ジャック・ロンドン(深町眞理子訳)『野性の呼び声』(光文社古典新訳文庫)を読みました。
キプリングの『ジャングル・ブック』の時にも少し触れましたが、動物が主人公の物語というのは、多くは人間社会の縮図として描かれます。
擬人化された動物たちは、動物的本能ではなく、人間的倫理観で行動するわけです。
もう少し分かりやすく書きますね。
動物世界は本来、弱肉強食による食物連鎖があってこそ成立している世界です。
ところが、物語ではそこに「弱いものをいじめてはいけない」というような、道徳的な考えが加わります。
そうすることによって、人間的な絆が生まれ、感動的な物語になりますが、その一方で、食うか食われるかという野生の過酷さや残虐性は失われます。
人間社会の縮図として以外の描き方もあります。
犬や猫などのペットが登場する、よくあるファミリーものの映画では、動物は人間の家族の一員として描かれます。
人間と愛情が通いあう存在として描かれるわけですね。
擬人化された動物か、あるいは愛玩の対象としての動物か。
多くの作品がこのどちらかの描き方をしているのに対し、『野性の呼び声』というのは、全く違ったテイストを持った作品です。
物語の舞台となるのは、ゴールドラッシュ時代のアラスカ近辺。
金を発掘すれば大金持ちになれるわけですから、開拓者たちがどっと押し寄せて来ます。
とても寒く、雪の降り積もる大地。
移動手段として、犬ぞりが使われています。
犬ぞりというのは、まあ馬車の小型版と考えてください。
馬の代わりに何頭かの犬が、荷物を乗せたそりを引っ張るわけですね。
この犬ぞりを引っ張る犬、バックが物語の主人公となります。
バックは犬ぞり用の犬として生まれたわけではなく、お金のためにお屋敷から盗まれた犬なんです。
つまり、家庭的な愛情に包まれ、なに不自由ない暮らしをしていた犬が、ある日突然、人間に棒で殴られ、ムチで叩かれるようになり、毎日毎日、雪の上でそりを引っ張り続けるという、辛く苦しい日々を送ることになってしまうんです。
驚き、とまどい、怒り、打ちのめされ、それでも気高く、誇りを持って生きていくバック。
バックの過酷な運命の先には、一体なにが待ち受けているのか?
注目すべきなのは、バックとの距離感です。
物語は擬人化されたバックの視点で語られていくわけではなく、ノンフィクションのような淡々とした文体で書かれていきます。
動物に寄り添うわけでも、かといって人間に寄り添うわけでもない、そういう絶妙なバランスを持った文体なんです。
ややかたい文章ではあるものの、バックの考えていることがなんとなく分かり、バックに感情移入もできるのに、変にバックを擬人化していないところが、すごくいいんですね。
それが、甘ったるいファンタジーではなく、骨太で濃厚な物語世界を作り出すことに成功しています。
人間的倫理観の下にたどり着く安直なハッピー・エンドではなく、それよりも一段階上の領域に到達しているラストのあの空間は、ただ息を飲むしかない、驚きや興奮に近い感覚でもって読者の心を揺さぶります。
非常にシンプルな話で、シンプルな話なだけに一層面白い作品です。
200ページくらいの短い小説なので、興味を持った方はぜひ読んでみてください。
おすすめの1冊ですよ。

◆作品のあらすじ
セントバーナードの父、スコッチシェパードの母に生まれたバック。
判事のお屋敷で暮らしています。
体重は140ポンド(訳注によれば約63キロ)で、父親ほど大きくはないですが、いずれは父親のあとをついで、旦那さまの狩猟犬として活躍することになるだろうと言われています。
バックの様子は次のように書かれています。
仔犬のころからの四年間、彼が送ってきたのはつねに満ち足りた貴族の暮らしだった。
それゆえ、鼻持ちならぬほどプライドが高いし、ちょっぴり自己中心的なところもある。
井のなかの蛙、大海を知らずで、田舎紳士がときとしてこういう弊に陥るが、ちょうどそれとおなじだ。
とはいえバックは、それでもよくおのれを律し、けっしてたんなる甘やかされた番犬に成りさがってはいなかった。
(12ページ)
文体と、バックとの距離感は常にこんな感じです。
近くもなく、遠くもない、ちょうどいいバランスですよね。
ややかたいですが、わりと読みやすい文章です。
屋敷の庭師見習いが、バクチでお金をスってしまい、悪い心を起こすんですね。
バックをこっそり連れ出して、売り払ってしまうんです。
バックはなにがなんだかよく分からないまま、貨物列車で遠くまで運ばれていきます。
その後は荷馬車でさらに運ばれます。
プライドの高いバックは、自分への不当な仕打ちに腹を立てるわけです。
激しい怒りに燃えるバックの前に現れたのは、棍棒を持った男。
バックは何度も何度も男に立ち向かいますが、その度に強く叩きのめされます。
人間には敵わないということを、身を持って学ばされるわけです。
バックの生まれて初めての挫折です。
彼はたたきのめされた(そのことはわかっていた)。
だが、心まで打ちのめされたわけではなかった。
(中略)男の棍棒は、ひとつの啓示であった。
それは原始の掟が支配する領域への第一歩であり、そこへの途中で、いまその掟の洗礼を受けたのだ。
この避けがたい生の実態は、やがて、より過酷な様相を帯びてくるが、そうした局面に恐れることなく立ち向かってゆきながらも、同時に彼はそれを、生まれ持った本性が呼びさましてくれた、隠れたる抜け目のなさで受けとめてゆくことになる。
(26ページ)
バックはさらに売られ、船で運ばれます。
バックが初めて雪を知る場面も非常に印象的なので、ぜひ注目してみてください。
バックは郵便物を運ぶ犬ぞりの、チームの一員となります。
他の犬たちも、それぞれ個性があります。
しっかりそりを引く犬もいれば、仮病を使ってずるしようとする犬もいます。
バックは頭がいいので、すぐにそりの引き方を覚えます。
バックが実力をつけてくると、問題となって浮上してくるのが、誰がそのチームのリーダーとなって、他の犬たちに指令を出すかです。
弱い犬をかばい、強い犬に立ち向かうバックは、やがてリーダーの犬と激しい闘争をくり広げることになります。
バックは力強く、たくましく成長していきます。
何度か売られ、別の主人の下で犬ぞりを引きます。
主人の扱い方は様々ですが、いずれにせよ辛く苦しい生活です。
そんなある日・・・。
とまあそんなお話です。
バックというのは、強く、誇り高い犬です。
野生の厳しさにぶつかったら、ただ打ちのめされるのではなく、それを乗り越えていこうとする、そういう犬なんです。
そんなバックの姿に、いつしか物語に引き込まれてしまいますよ。
バックの主人となる人々の性質は様々ですが、中には本当に愚かな人もいて、人間の強欲だとか、あさましさをあぶり出すような物語でもあります。
その一方で、愛情を通わせたご主人のために、力を込めてそりを引くバックの姿がとても印象的でした。
賭けの場面のところですけども。
白銀世界でたくましく生きるバックの汗や、凍りかけた毛先のかたさや、吐く息の白さまでもが伝わってくるような、リアルな作品です。
興味を持った方はぜひ読んでみてくださいね。


日露共同制作映画「ハチとパルマの物語」

2019-12-02 05:53:09 | ドラマ・映画

日露共同制作映画「ハチとパルマの物語」


 1976年、旧ソ連時代にあった「忠犬パルマ」の実際のストーリーに基づく物語。
空港で飼い主を待ち続けるパルマ、そして秋田犬との出会い…。
日露の「忠犬」が、コーリャ少年の孤独な心を救う。

映画「ハチとパルマの物語」2021年 日本公開!2020年ロシア先行公開

 © パルマと秋田犬製作委員会

 国際共同製作 劇場用映画「ハチとパルマの物語」 

【物語】
話は現代の秋田県大館市、秋田犬の里オープニングセレモニーから始まる。
ロシアの空港で働くコーリャ。
テレビで流れる秋田犬の話題に目が留まる。
ふと我に返ると、自分の小さな頃の犬との忘れられない思い出があふれてくる。
旧ソ連の空港でのできごと。
飼い主とともにプラハに行く予定だったパルマは、搭乗のための書類不備で乗機を拒否される。
飼い主は仕方なく、こっそりパルマを滑走路に放つ。
パルマは空港に住み着き、毎日滑走路で飛行機を見上げ、2年間も飼い主の帰りを待ち続けた。
その姿はやがて空港のシンボルとなり、人々の心を打つ。
時を同じくして、9歳のコーリャ少年が空港に現れる。
彼は母親を亡くし、パイロットである父親に預けられるのだが、母を失った悲しみと、良い思い出のない父親との生活ですっかり心を閉ざしてしまう。
コーリャとパルマ、孤独なもの同士の友情はすぐに生まれた。
ある日、空港に日本人に連れられた秋田犬が現れる。
飛行機への搭乗を待つ秋田犬に、パルマは仲間を見つけたかのように走り寄るが、その傍らには優しい主人がいる。
二人を見送るパルマの目に、この上ない寂しさが宿ることに、コーリャは気付く。
コーリャはパルマに自分の姿を投影。
「飼い主のもとへ戻してあげたい」と、たくさんの人の協力を得て行動を起こす。
少しずつ心を開き始め、父親もコーリャに向かい合おうと努力する。
そしていよいよパルマと飼い主の再会の日、パルマは嬉しそうだが、なぜかコーリャのもとを離れようとしない…。





 

【企画意図】
2019年春、劇場公開された映画『ソローキンの見た桜』に次ぐ、日露合作第二弾として製作決定した『ハチとパルマの物語』。
この作品は、1976年旧ソ連で実際に起きた「忠犬パルマ」の実話をもとに、犬と人、親と子の愛を描いた心温まるヒューマンドラマです。
縦軸に犬と人間の関わり、横軸に親と子の葛藤を描いています。
劇中には2019年5月8日にオープンした大館市観光交流施設「秋田犬の里」や秋田犬会館、秋田犬保存会の活動なども盛り込まれています。
撮影の舞台はロシア・モスクワと秋田県大館市。
この作品は秋田犬の人気が高いロシア及び東欧で広く公開予定。



日露共同製作映画「ハチとパルマの物語」 秋田・大館市で撮影始まる 

2019年11月18日(月) 秋田テレビ 

ロシア版ハチ公の映画「ハチとパルマの物語」の撮影が18日、秋田県大館市で行われた。

 

日本とロシアが共同で製作する映画「ハチとパルマの物語」は、ロシアの空港で飼い主を待ち続けた忠犬・パルマと少年の交流を描いた物語で、1970年代の旧ソビエトでの実話が元になっている。
東京・渋谷駅で飼い主を待ち続けた秋田犬の忠犬「ハチ公」と重なることから秋田犬のふるさとである秋田県内でも撮影が行われることになった。
18日はハチの生まれ故郷の大館市で撮影が行われた。
市の観光施設のオープニングセレモニーの様子を撮影。
横手市出身の女優・壇蜜さん、福原淳嗣大館市長、市民のエキストラ約100人などが演技に臨んだ。
エキストラとして撮影に参加した市民は「秋田犬のPRができればと思う」「地元大館の撮影に協力できたことがうれしい」と期待を込めた。
観光施設の施設長役を演じた壇蜜さんは「遠い国で自分が映るのでドキドキする。日本人として秋田と秋田犬の歴史を伝える鍵になれたら良いと思う」と意気込みを語った。
大館市での撮影は2020年1月中旬まで続き、映画は2021年の夏に日本でも公開される予定。
 

「ハチとパルマの物語」ロケ 壇蜜さんらが参加 秋田・大館 

2019年11月19日(火) 毎日新聞


秋田犬の里オープニングセレモニーでのあいさつを演じる館長役の壇蜜さん(右手前)=秋田県大館市で2019年11月18日、田村彦志撮影

旧ソ連の空港で飼い主を待ち続けた犬の実話を基にした日露共同製作映画「ハチとパルマの物語」のロケが18日、秋田県大館市の市観光交流館・秋田犬の里であった。
冒頭のシーンとなる同館のオープニングセレモニーの撮影で、同県横手市出身の俳優、壇蜜さんや観光客役のエキストラら約100人が参加した。
映画は1977年、空港で飼い主を待ち続けるパルマと、母の死を機に心を閉ざしてしまった少年コーリャとの出合いやエピソードを描く。日本での公開は2021年初夏の予定。
この日撮影されたのは現代の設定で、空港で働くコーリャが「忠犬ハチ公」の故郷に秋田犬の里が開館したとテレビで知り、パルマを思い起こす場面に使われる。
アレクサンドル・ドモガロフ・ジュニア監督らが指示を出し、壇蜜さんが演じる館長らが記念のテープカットを再現した。
秋田犬「マサル」を飼っている平昌冬季五輪フィギュアスケート女子金メダリスト、アリーナ・ザギトワ選手も、開館を祝うビデオメッセージという形で出演する。
エキストラに家族と一緒に参加した地元の小学生の女児は「映画を通じて、ハチ公のふるさと・大館がもっと有名になってほしい」と期待。
ドモガロフ監督は「日本側のスタッフと共に映画を製作できるのは大きな幸せ。みなさんに感動していただける映画にしたい」と話した。
来年1月には、大館市の秋田犬会館でも撮影が行われる予定。
【田村彦志】


映画「駅までの道をおしえて」

2019-10-30 05:46:23 | ドラマ・映画

映画「駅までの道をおしえて」






© 2019映画「駅までの道をおしえて」production committee

◆ストーリー
サヤカ(新津ちせ)は、赤い電車が通る湾岸の街に両親(坂井真紀、滝藤賢一)と暮らす8歳の少女。
臨海学校に出かけた数日の間に愛犬のルーがいなくなったことが受け入れられず、ルーと一緒に過ごした場所を訪れては、その姿を探している。
ある日、サヤカはかつてルーに導かれて見つけた、線路の跡が残る原っぱで一匹の犬と出会う。
犬はすぐに姿を消すが、数日後、近所の喫茶店の前につながれていた。
サヤカは、見るからに頑固そうなマスターのフセ老人(笈田ヨシ)に、犬の名前はルースで、ルースの方から店にやってきたのだと聞かされる。
時の止まったようなジャズ喫茶を営むフセ老人もまた、数十年前に幼くして亡くなった息子の死を受け入れられずにいた。
やがてサヤカは喫茶店に通うようになり、ルーの思い出話をしたり、フセ老人の息子コウイチローの話を聞いたりするうちに、フセ老人と打ち解けていく。
サヤカは、フセ老人が待っているという大切な「何か」を、ただ待ち続けるのではなく、一緒に探しに行こうと提案する。
週末。サヤカとフセ老人とルースは海に向かった。「何か」とは一体なんなのか?そして二人は「何か」を見つけることができるのだろうか?


ルー(Lou)

2016年12月23日生まれ、柴犬(白)、メス 。体重8キロ 。本名ルー。白の柴犬を探していたところ、生後3ヶ月の子犬がいるとの情報があり出会う。撮影現場でルース役の犬ととても仲良くなり、現在は、同じ里親の元、二匹仲良く暮らしている。撮影期間は主演のちせ宅で生活を共にしていた。食いしんぼうで何事にも動じない性格。可愛い声がチャームポイント。


ルース(Ruth) 

2016年12月12日生まれ(推定)、雑種(茶色黒マズル)、メス。体重13キロ。本名ミノルカ。動物愛護団体ARKで保護された元保護犬で、1度里子に出たが出戻り、今の里親に譲渡される。ミノルカのフォスター(預かり)でドッグトレーナーの西岡裕記を通じて本作の出演が決定。公益財団法人動物環境・福祉協会Evaの2018年の啓発ポスターに杉本彩さんと出演した。慎重派で少し怖がり。特技はおんぶとハイスピードダッシュ。

◆ルーとルースの名演技
動物が出てくる映画では、1つの役に見た目が似た2匹をダブルスタンバイするケースが多い。
しかし本作では、新津ちせとルーが撮影前から一対一で築いてきた関係性を重視し、ルーもルースもそれぞれ1匹で出演している。
実際のルーはとても人好きな犬で現場に入るとすぐに尻尾を振ってスタッフに近づいて行った。
ルーの特徴としては、全くと言って良いほど吠えない犬で、声を聞いた者はいなかった。
ただ、現場で唯一声を出したのが、臨海学校に行くサヤカとの別れのシーンの本番で、寂しそうに小さく鳴き、スタッフが驚いたという。
サヤカと落ち葉で遊んでいるシーンは、落ち葉で興奮しているルーを監督が見て、急遽作ったシーンである。
ルース役を演じたミノルカは、保護された元野犬ということもあり、最初は飼い主以外の人に慣れるかが心配であったが、全く心配は要らず、ルー同様とても人好きであった。
また、撮影現場で会うルーとはとても仲がよく、いつも戯れあっていた。
今は、ルーとルースは仲良く一緒に暮らしている。 

◆コメント
・伊集院静さん(原作者)
人はこの世に生まれた時から、別離をくり返してしまう運命にあるものです。
別離と書くと、悲しいもののように思えますが、悲しみ、哀しみは人が生きて行く上で逃がれようのないものです。
この物語は、もう二十年近く前に書いたものです。
私はまだ若く、小説の中に自分の生きて来た軌跡(経験と言ってもいいでしょう)がどこかに影を落としていたように思えます。
そんな中で、若い編集者と、次はどんな小説を書こうか、という機会がありました。
その時、その若い編集者は、彼の大切な人を亡くし、ひどく落ち込んでいました。
「どうだろう?人と人の別離を書いてみたら?」すると彼は少し顔を曇らせました。
私は言いました。
「別離がテーマなのだけど、最後は何かまぶしい光が見えるような、希望が見えたのではないか、というような小説はどうだろう?」
彼の顔がかがやきました。
(中略)
私は少年の頃、野球に出逢って、家へ帰ると勉強もそっちのけで、原っぱへ走り出す少年でした。
そんな時、家にいた何匹かの犬のうち、私と仲の良かった犬が必ず野球をする原っぱについて来ました。
 “シロ”と言う名前で、とても忠実と言うか、少年の私をずっと見守ってくれているようなところがありました。
その“シロ”の思い出を小説の中に込められればと思いました。
さて物語の中で、もう一人の主人公であるフセ老人が最愛の息子さんを海難事故で亡くしています。
実は、私も若い時に、たった一人の弟を海難事故で亡くしました。
(中略)
この物語を書いた時に、大切なことは、自分のもとから、誰かのもとからいなくなった人やペットは、その人が忘れないでいれば、ずっと生きているということです。
映画作品の試写を見て、ルーという犬がどこか“シロ”に似ているのに驚きました。
サヤカちゃんのルーへ向ける目や、表情が何だか遠い日の自分を思い出しました。
こうして文章を書いてみると「駅までの道をおしえて」は、私にとって大切な作品のひとつだったのだとあらためて思いました。
「駅までって、どこの駅ですか?」と問われたことがあります。
それはあなたが出発し、帰る場所なのではとも思っています。

・クミコさん(歌手)
最後のシーンで、伊集院さんの哀しみが心に迫った。
そうなのだ、これは「去る者」と「残る者」がじっと見つめ合う映画なのだ。

・長友心平さん(画家)
これほど「色」に包まれた映画は見たことがない。
かすかな色の少女と犬が出会い、四季折々の色や叙情的な色が生まれ深まっていく。
どこまでも透明に。別れすら美しい色に。

・渡邊真人さん(枻出版社『RETRIEVER』編集長)
自らの死すら愛する誰かのために捧げることで、
自らの存在を愛する誰かにつないでいく……。
原作にはない最後の台詞に、大切な何かを想像せずにいられない。

・浅田美代子さん(女優)
少女と犬、少女と老人の友情。
それは誰も入り込むことの出来ない強い強い絆。
温かな感情と共に涙が溢れる...
ルーと保護犬だったというルースの笑顔が幸せを語っている。

・杉本彩さん(女優、公益財団法人 動物環境・福祉協会Eva 理事長)
不思議な時空の中で鮮明に描かれる少女の心に引き込まれた。
愛犬ルーとの絆と、二人を取り巻く人々のやさしさが心に沁みる。
切なくて、温かくて、深い愛を感じる素敵な物語。 

※順不同
・とても素敵な映画でした。開始3秒ぐらいから涙、涙でした。家にいるワンコに今すぐに会いたい。
帰ってから思いっきりハグしてあげたい。いろんな人達の心にひびく作品だと思います。 40代 女性

・大切なものを失くした時のかなしさと、それをのりこえるためのヒントができました。 40代 女性

・多くの人と共生していく事のすばらしさ。生きるっていいですね。明日からも楽しく行きます。 20代 女性

・ 久しぶりに心揺さぶられる映画を観ました。身近な人々を大切に思いながら生活していきたいと心しました。 40代 女性

・大切な人、生き物との別れはつらいですが、それを乗り越えるのもその人なのだと思いました。
始終、涙と鼻水が止まらなかったです。 20代 女性

・大切な愛しいものを失う事のさびしさ…胸が熱くなりました。
私は緩和ケア病棟に勤務していた頃の沢山の旅立ちの場に居させていただき、いろいろな学びを得た事を思い出しました。 50代 女性

・流れる時間がとても穏やかで映画を見ているのにその場に一緒にいるような感覚を味わうことができました。
大切な人と一緒に見たい映画の1つになりました。 30代 女性

・嗚咽を抑えるのが大変でした。
少女が少しずつ成長していく様子がたくましく、切なかった。
久しぶりに素敵な映画に出会いました。 40代 女性

・あっという間の125分でした。サヤカ役の自然な演技とルー達犬の作り物じゃない演技が心に染みました。
誰もが大切な人たち最愛の人と別れる辛さを味わう。
誰もがめぐりあい別れることを乗り越えなくてはいけないことを改めて感じた。 50代 女性

・涙なしでは見れない映画でした。
映画の物語にどんどん飲み込まれていき、とても感動しました。
生と死、愛する、愛しい人、犬との生活を経験した人たちにはとても共感できる場面が沢山ありました。 30代 男性

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=Sdn-44culaw
https://www.youtube.com/watch?v=AJUq-rjeHiI


家族になろうよ~犬と猫と私たちの未来~

2019-09-18 05:41:44 | ドラマ・映画

家族になろうよ~犬と猫と私たちの未来~ 

NHK BSプレミアム

番組概要
保護犬や保護猫が新しい家族と出会うお手伝いをする生放送。
家族に迎えるための注意点や豆知識もお伝えします。
家族を求めるかわいい犬や猫がたくさん登場します!

2019年9月21日(土)午後1時30分
再放送9/22(日)前1:15(土曜深夜)

◆糸井重里さんからのコメント
できることを、持ち寄って組み合わせてみる。
どうぶつ愛護は、本気で取り組もうとすると、なかなか簡単じゃないものです。
でも、いろんな人がその人なりにできることを持ち寄って、それを組み合わせてやっていくというのが、よさそうだなぁと思うのです。
時間のある人は時間を、力のある人は力を、お金のある人はお金を、というような感じで、それぞれのできることを出し合う方法があるんじゃないかな。
テレビはテレビのできることをしてくれそうです。



https://www4.nhk.or.jp/kazoku-n/ 

You Tube動画 https://www.youtube.com/watch?v=Q7Xzazyw9kA


映画『僕のワンダフル・ジャーニー』

2019-09-03 05:47:53 | ドラマ・映画

映画『僕のワンダフル・ジャーニー』
愛犬と飼い主のラブストーリー「僕のワンダフル・ライフ」続編 

『僕のワンダフル・ライフ』の続編映画『僕のワンダフル・ジャーニー』が、2019年9月13日(金)に公開。
世界を感動の渦に巻き込んだ『僕のワンダフル・ライフ』続編。
『僕のワンダフル・ライフ』は、自分の命を救ってくれた少年イーサンに再び巡り会うため、何度も生まれ変わる犬のベイリーの姿を描いた、犬と人間のラブストーリー。
運命の再会を果たした愛犬と飼い主が紡ぐこの物語は、2017年に公開され世界で大きな感動を呼び、スマッシュヒットを飛ばした。

新たな“犬生”で家族の絆を繋ぐため、奮闘するベイリー

前作では、50年で3度生まれ変わり、ようやく最愛の飼い主イーサンと再会を果たした犬のベイリー。
続編『僕のワンダフル・ジャーニー』では、イーサンの妻ハンナと共に農場で幸せな人生を過ごしていたが、その生活に次なる問題が発生する。
新たな家族の一員となっていたイーサンの可愛い孫娘CJを、ママであるグロリアが連れて出てしまったのだ。

 

イーサンとハンナの哀しむ姿を見たベイリーは、いまの”犬生”を終えたのち、再び生まれ変わってCJを見つけ出し、彼女を守ることをイーサンと約束。
こうして新たな使命を見つけたベイリーは、CJを守り抜き、みんなにもう一度幸せを届けるため、家族の絆をつないでいく。

何度も“転生”を繰り替えすベイリー
CJを守るために、何度も生まれ変わるベイリーは、転生のたびに変わるそのキュートな姿にも注目。
異なる犬生を重ねた末に、ベイリーは果たして使命を全うすることができるのか…?!


ベイリー/バディ
前作のラストで大活躍した“ボス犬”。幼少期のCJを含む、イーサンの家族と共に暮らしている。

 
モリー
イーサンの家を出て、シカゴで遊び歩いてばかりのままに代わってCJの親友に。ひとりぼっちのCJを癒す存在。


ビッグ・ドッグ
最高に忠実な大型犬の王様。ママと喧嘩して家を飛び出し、NYへと向かう途中のCJと出会うけれど…。


マックス
NYでミュージシャンを目指すCJと再会。夢を叶えるはずが何もうまくいかないCJを幸せにしようと奮闘。

前作監督、“犬映画の名手”ラッセ・ハルストレムが製作総指揮
監督はゲイル・マンキューソ。制作は、前作でも関わったギャヴィン・ポローンが務める。
また、前作で監督を務めた“犬映画の名手”ラッセ・ハルストレムは、製作総指揮として参加する。
ベイリーの新たな”犬生”を通して描かれる、犬と人間のラブストーリー。
愛犬がつなぐ家族の絆を描いた物語が、再び日本をやさしく幸せな涙で包み込む。 

『僕のワンダフル・ジャーニー』予告第一弾 https://www.youtube.com/watch?v=r6H2juBVXrY

『僕のワンダフル・ジャーニー』吹替え版最新予告映像 https://www.youtube.com/watch?v=DDbbeJF85PE


映画「アジア犬肉紀行」

2019-06-26 05:45:23 | ドラマ・映画

犬肉の本場、韓国で上映された「反・犬肉映画」 最大の犬肉処理場は閉鎖 

2019年6月16日(日) ディリー新潮


韓国の犬肉食堂で“ストック”される食用犬(映画『アジア犬肉紀行』http://www.adg-theater.com/asiandogs/ より)

1988年のソウル五輪開催時、イメージダウンを嫌った時の韓国政府は、犬肉食を取り締まった。
かの国が犬肉の“本場”と認識されているわけは、このエピソードが記憶に残っているからもしれない。
翻って、最新の“犬肉”事情は……。

 ***

保護された韓国の元食用犬(撮影・北田監督)

とはいえ実際のところ、犬肉食は韓国に限らずアジア諸国に根付いている(または根付いていた)食文化である。
我が国にとっても他人事ではない。
北田直俊監督の『アジア犬肉紀行』は、中国、韓国、そして日本の犬肉文化に迫り、その“現実”を写した異色のドキュメンタリーだ。
今年1月には、参議院会館でも上映会が行われ、その模様はデイリー新潮でも報じた(「韓国・中国だけでなく日本でも…議員会館で『反・犬食映画』上映会が開催」)。
なんともトガったこちらの作品は、このたび韓国でも上映されたという。
北田監督がいう。
「この6月から、作品をネットで無料公開することにしました。それに先駆け、1日にソウルで、ひと晩だけの上映会を行いました。各国の国際映画祭のコンペに出品するつもりだったので、これまで公開は限られた場にしていたのですが、毎年、中国で開催されてきている祭『玉林犬肉祭』が、やはり今年も20日頃から行われる。これに抗議の意味を込めて、英語、日本語、中国語、韓国語で公開することにしたのです」
映画の内容については、実際に観ていただいたほうが早いはず。
作中では、この「玉林犬肉祭」を取材する過程で、現地の公安警察に目を付けられる一幕もあった。
「逮捕も覚悟しました。まあ、それで犬肉のことが日本でも話題になるならいいかと……」と監督は振り返るが、いったいなぜ、犬肉をテーマに作品を?
御年51歳の北田監督、実は本格的にメガホンを取ったのは、ここ数年のことなのだという。
「最初に撮ったのは、福島原発事故で警戒区域に取り残された動物たちのドキュメンタリー『ZONE 存在しなかった命』で、2013年に公開されました。次に撮ったのが飯館村に残された動物たちを撮った『みえない汚染・飯舘村の動物たち』で、こちらは15年に完成。2つの作品(※こちらもネットで無料配信中)を撮りつつ、頭の片隅にあったのは、以前、Facebookで見た『生きたまま皮を剥がされ、釜茹でにされる犬』の画像でした。アジアのどこかの国の光景なのですが、詳しいことはわかりません。とにかくその犬のことが頭から離れず、3作目は犬肉をテーマにしたんです」
撮影を開始したのは2017年。
予算は800万円で、借金は今も半分ほどしか返せていない。
当初は、犬肉食を阻止するべく奮闘する人々の姿にフォーカスした作品となるはずだった。
が、「一部の中国のボランティアさんが、待ち合わせなどの約束をぜんぜん守ってくれなくて」(北田監督)早々にその方向は断念。
北田監督が回すカメラを通して、3国の犬肉文化を描く作品となった。
そして今回、韓国で上映となったわけだが、まったくの手さぐりで挑んだ、というわけではない。
17年1月、韓国EBSの番組が福島の警戒区域に取り残された動物を特集した際、北田監督も取材を受け、この放送回が歴代1位の視聴率をとったのだという。
原発事故というセンセーショナルな要素はあったにせよ、動物に対する韓国の意識の高さがうかがえるエピソードだ。
「上映会にあたっても、外国人である私が主観を交えて韓国の犬肉事情を撮ったわけですから、多少なりともクレームはあるものかと身構えていました。でも、驚くほどありませんでした。現地の愛護団体『CARE』の協力で開催され、もともと関心が高い方が観に来てくれたこともあるでしょう。犬肉食堂を取材したシーンで、食用の犬を確保していながら、ペットとして犬を飼っているご主人が登場するんです。“これは韓国の犬肉あるあるだ”なんて感想もありました」

 
愛護団体に救助される食用犬(提供:CARE)

韓国最大の食肉処理場が閉鎖
あわせて、最新食肉事情も取材してきた。
「大きな動きとしては、ソウル市の隣のソンナム市にあった、韓国最大の犬の食肉処理場『テピョンドン場』が、数カ月前に閉鎖になったとのことです。私の上映会に協力してくれた『CARE』によれば、このとき彼らは犬肉業者たちと衝突し、警察を呼ぶ騒ぎになったと言っていました。今後は公園になるらしいです。愛護団体だけでなく、以前から近隣住民から臭いなどの苦情も寄せられていたらしく、私が話を聞いた住民も『閉鎖してくれてよかった』と。雇い主は韓国人だけれど、働いていたのは中国人がほとんどだったとも言っていました。このあたりも、意外な話かもしれません。場所を変えては続くのかもしれませんが、最大の場が行政の手によって閉鎖に追い込まれたのはとても大きいと思います。犬肉市場として知られるモラン市場 やキョンドン市場も、以前、撮影で訪れたときに比べて、かなり犬肉屋が減っていましたね。私が見た限りでは、それぞれ3軒ほど。それでもやはり年配の方は犬肉を買っていきましたけれど」

 
国会前に陣取る保護団体(撮影・北田監督)

本場でも、犬肉の売買は減っているようだ。
なにせ国のトップでもある文在寅(ムン・ジェイン)大統領も、愛護団体に保護された元・食用犬を飼っているそう。
さらに韓国の国会議事堂の前では、こんな光景も。
「ある動物団体が食犬飼育場から犬たちを保護して、そのまま国会前の公園に陣取っていました。その犬たちを見せて『もう我々保護団体は疲弊しているので、これからは政府が動け!』というスローガンを掲げているんです。何人かの国会議員が保護団体側に賛同しているようで、大学生や主婦が24間体制で公園に座わり込んでいました。私が行ったときは20頭ほどいたでしょうか。食用犬といっても、近づけばフレンドリーで、普通の犬と何ら変わりありません。もっとも、犬肉産業側も『職業を差別するな。我々の生活を保障しろ』と幟(のぼり)を掲げていましたけどね」
反発されながら消えゆく、犬肉文化。
『アジア犬肉紀行』を観て、その是非を考えてみては――。
(日本語サイト:http://www.adg-theater.com/asiandogs/)

週刊新潮WEB取材班
2019年6月16日 掲載


ドキュメンタリー映画『アジア犬肉紀行』 無料配信開始 

アジア各国を周り取材した記録をもとに製作された、ドキュメンタリー映画「アジア犬肉紀行」。
この度、アジア圏における犬肉産業の廃止を願い、インターネットでの無料配信が始まりました!
日本語版はこちらでご覧いただけます。
★【期間限定無料配信】
長編ドキュメンタリー映画『アジア犬肉紀行』(2018年/123分/カラー/日本映画/監督 北田直俊)
https://www.youtube.com/watch?v=kBv1UzyAjXY


ねことじいちゃん

2018-06-10 05:54:38 | ドラマ・映画

写真家・岩合光昭の初監督作『ねことじいちゃん』ヒロインは猫大好き柴咲コウ

2018年5月28日(月) Movie Walker


猫と戯れる柴咲コウがキュート
[c]2018「ねことじいちゃん」製作委員会 撮影:Machi Iwago

日本人の作品として、初めてナショナルジオグラフィック誌の表紙を2度飾り、昨年は猫と同じ目線から世界各地の猫を撮影した人気テレビ番組の映画化『劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き コトラ家族と世界のいいコたち』(17)が公開された動物写真家・岩合光昭。
そして来年早春、彼が初監督を務める映画『ねことじいちゃん』が公開となる。
主演を務めるのは、映画初主演となる落語家の立川志の輔だ。
本作は、とある小さな島で暮らす70歳のじいちゃん・大吉と飼い猫のタマの、つつましくも豊かな時間が流れる暮らしを描いた、ねこまきの人気コミック「ねことじいちゃん」を原作に、岩合が写真家ならではの感性で“1人と1匹”の生活を温かく描く。
この度、本作のヒロインを女優の柴咲コウが務めることがわかった。
柴咲が演じるのは、都会から島へ移住しカフェを開く謎めいた女性、美智子。
よそからきた若者に島のお年寄りたちは戸惑い、最初は少々警戒するが、美智子の美しい笑顔と優しい人柄に惹かれ、次第にカフェは皆のたまり場となっていく。
人間も猫も皆が夢中になる美智子役は、柴咲コウしか考えられなかったと岩合監督は語る。
「初監督の私を、素晴らしい演技力で助けてくれましたし、本当に心から猫を愛している方なので、猫との撮影でも助けられました。タマはもちろん他の猫たちも、本番でちゃんと柴咲さんの方へ近寄っていくんですから。猫にも柴咲さんの気持ちが伝わっている。まさにこの映画の光となってくれている存在でした。」
『ねことじいちゃん』は愛知県知多半島に浮かぶ佐久島を中心に撮影が行われ、4月10日にクランクアップ。ひとりと一匹が繰り広げる、毎日がいとおしくなるような物語を、岩合がどのように描き、切り取っていくのか。
写真家ならではアプローチに期待したい。

<キャストコメント>
■立川志の輔
現場に凛と立っていらして、一言一言、言葉がすっと心に入ってくる芝居をされる。
やっぱり役者さんはすごいなと改めて思いました。
そして主役のタマだけじゃなく、出演している全ての猫たちを本当に可愛がっていらして。
その気持ちは猫も分かるんですね。
休憩中に私の膝の上に座っていたタマが、柴咲さんが来た途端に、彼女の方へ行こうとするんです。
オスですし、やっぱりきれいな女性が好きなんでしょうね。
タマを少し憎く思った瞬間でした。

■柴咲コウ
岩合さんが初監督、志の輔さんが初主演。“初めて”に出会えるのは1度きりしかないので、2つもある“初めて“を、現場を共にして体感したいと思い、ご一緒させていただきました。
あとはなにせ猫が大好きなので、猫と楽しく毎日を過ごすように撮影ができたら最高だなと思って。
実際その願いの通りになり、とても楽しい撮影でした。
もちろんたくさん猫が出てくる映画ですが、猫と島の人たちの暮らしを通して、どうしたら朗らかな気持ちで生きていくことができるか、本当に豊かなこととは何か、これからの年の取り方を前向きに考えさせてくれるメッセージが随所散りばめられている作品になるのではないかと思います。

文/編集部


【PV】『ねことじいちゃん』
https://www.youtube.com/watch?v=QhZRRsKyBxc


日本の犬を救おう! 映画「犬ヶ島」

2018-05-27 06:02:29 | ドラマ・映画

日本の犬を救おう! 映画「犬ヶ島」を観て、保護活動に支援を

2018年5月26日(土) sippo(朝日新聞)


「犬ヶ島」から (c)2018 Twentieth Century Fox

親友の犬を救出へ
少年にとって愛犬は唯一心を許せる親友だった。
その犬を救いたい――。
そんな少年の冒険をストップモーション・アニメで描いた米映画「犬ヶ島」が5月25日に全国公開された。
この映画をきっかけに、動物保護活動を応援するオンライン寄付サイト「アニマル・ドネーション」とWebメディアsippoが協力し、「日本の犬を救おうプロジェクト」を立ち上げた。
10月31日まで、動物の保護活動を支援するための寄付を募る。


「犬ヶ島」から (c)2018 Twentieth Century Fox

映画「犬ヶ島」の舞台は、20年後の日本。
――犬インフルエンザが蔓延したメガ崎市は、人間への感染を恐れ、すべての犬を「犬ヶ島」に追放してしまう。
島には、お腹をすかせ、怒りや悲しみを抱えた犬たちであふれていた。
そこに、親友だった愛犬のスポッツを救うため、12歳の少年アタリが、たった一人でのりこむ。
アタリは、勇敢で心優しい5匹の犬と出会い、愛犬探しの冒険を始める――
映画はそんな少年と犬との冒険を描いたエンターテイメント作品だ。
ストップモーション・アニメは、静止した人形や物を少しずつ動かし、一コマずつ撮影して、あたかも動いているように見せる映画技法。
その第一人者であるウェス・アンダーソンが監督した。
映画には数多くの個性豊かな犬たちが登場し、野村訓市ら日本の俳優も声優として出演する。


「犬ヶ島」のポスター(c)2018 Twentieth Century Fox

毎日153匹ずつ殺される現実
そして、現在の日本。
飼われている犬や猫の数が、子どもの数を上回るペット大国だが、その一方で、飼育放棄されたり、野良として生まれたりした犬や猫が、1年間に約5万6000匹殺処分されている。
毎日153匹が処分されている計算だ。
そうした犬猫を救おうと保護活動を続ける民間団体は多いが、えさ代や医療費など、どこも資金繰りに苦労している。
「日本の犬を救おうプロジェクト」(https://savejapandogs.anidone.org/)はそうした保護団体を支援しようというもの。
Amazon payの仕組みを使い、1000円から受け付ける。
Amazonのアカウントがあれば、1分程度で手続きが可能だ。
受け付けた寄付金は、アニマル・ドネーションを通じて、動物保護団体に配布される。
アタリ少年のように、たった一人で立ち上がることは難しいだろう。
だが、みんなが少しずつお金を出し合い、力を合わせて、犬や猫を助けることは可能だ。


豪華ボイスキャストたちの犬への愛が溢れる
 『犬ヶ島』特別映像公開

2018年5月26日(土) ぴあ映画生活

全世界で大ヒットし、アカデミー賞最多9部門ノミネート、最多4部門受賞の『グランド・ブダペスト・ホテル』を手がけたウェス・アンダーソン監督が贈る映画『犬ヶ島』が5月25日より公開。
この度、豪華ボイスキャストたちの愛が溢れる特別映像が公開された。
全編に渡って日本を舞台とし、“ドッグ病”の大流行によって犬ヶ島に隔離されてしまった愛犬を探す少年と犬たちの壮大な旅と冒険を、ストップモーションアニメーションで描く本作。
声優陣としてビル・マーレイ、ジェフ・ゴールドブラム、エドワード・ノートン、ハーヴェイ・カイテル、ティルダ・スウィントン、F・マーリー・エイブラハム、ボブ・バラバン、フランシス・マクドーマンド、野村訓市といった、アンダーソン監督作品常連の俳優陣に加え、新たにスカーレット・ヨハンソン、グレタ・ガーウィグ、ブライアン・クランストン、リーブ・シュレイバー、コーユー・ランキン、ヨーコ・オノら多彩な才能を持ったキャストが集結。
さらには日本人ボイスキャストとしてRADWIMPSの野田洋次郎、村上虹郎、渡辺謙、夏木マリらといった日本を代表する多彩なキャストのほか、人気ゲストの参加が発表されている。
先日開催された第68回ベルリン映画祭では、銀熊賞(監督賞)を受賞した。
公開された特別映像は、超豪華ボイスキャストたちの証言によって、劇中さながらに人と犬たちが心を繋ぎ、映画を作り上げていく様子が垣間見られるもの。
アンダーソン監督は、犬たちの目線にしっかりと寄り添った作品にするべく、犬のパペットは本物の犬と同じ動きをするだけでなく、感情的なトーンを最も重視したという。
劇中さながらに9匹の犬がボイスキャストや制作スタッフたちと長い時間を共にする現場環境で、本映像の冒頭にも登場する、犬の背中にとりつけられたウェアラブルカメラの臨場感あふれる映像を取り入れたり、ひとつひとつの行動や仕草から伝わってくる犬たちのリアルな気持ちを、1番近くで理解しながら作り上げられている。
緻密な観察や互いに心を通わせた彼らの熱意によって、劇中で動きまわるパペット犬たちは、製作現場を所狭しと走り回る犬たちと並べても遜色なく、非常に生き生きと感じられる。
さらにオラクル役のスウィントンが、「犬の心は計り知れない」と明かすのを皮切りに、スポッツ役のシュイレイバーが「犬好きの僕から見ると本作は犬賛歌だ!」とうれしそうに語る。
そしてチーフ役のクランストンは、「犬は相手を喜ばせたがる。人間も同じさ。犬には愛情が必要で、犬なりに愛されようと努力する」と、犬と人間という種族の垣根を超えた共通点を見出し、ボス役のマーレイは「犬たちの姿をとおして自分を振り返り、人生で何を果たせばいいか考えるべきだ」と本作のメッセージ性に言及。
さらにトレイシー役のガーウィク、デューク役のゴールドブラム、キング役のバラバンらが犬たちの愛らしさにほころんだ表情を見せるなど、錚々たるボイスキャストたちの犬たちへ向ける優しさと愛情が垣間見える。

『犬ヶ島』日本オリジナル予告編
https://www.youtube.com/watch?v=Kz6LjZTkXAU



ユーチューブには「犬ヶ島」に関連した多くの映像がありますので是非ご覧ください。


映画「猫が教えてくれたこと」

2017-11-15 06:05:29 | ドラマ・映画

可愛くて、同時に考えさせる映画を
『猫が教えてくれたこと』監督が語る


2017年11月13日(月) ぴあ映画生活


ジェイダ・トルン監督

イスタンブールで暮らす猫と人間の姿を描いたドキュメンタリー映画『猫が教えてくれたこと』が18日(土)から公開になる。
この地で幼少期を過ごしたジェイダ・トルン監督は、撮影監督の夫と共に故郷を訪れ、愛らしい猫を捉えながら、観客の思考が広がり、深まっていく作品を完成させた。

トルン監督は11歳までイスタンブールで暮らした後に、ヨルダン、アメリカ、イギリスと住まいを移し、現在は撮影監督のチャーリー・ウッパーマンとアメリカで会社を設立。
故郷に戻って、街で暮らす猫たちと、猫と暮らす人々の姿を描いたのが本作だ。
これまでにも様々な猫に関するドキュメンタリーが製作されてきたが、トルン監督は当初から「人間が猫をどう思っているのか?という映画は作りたくなかったですし、ストリートキャットの現状を扱うような問題提起の映画も目指していなかった」という。「私が目指したのは、とにかく猫が可愛らしく思えて(笑)、同時に観客が考えたり、想いをはせることができる映画をつくることでした」
そこで監督と撮影監督のウッパーマンは現地でリサーチを行いながら構想を練り“人間と同じように猫を撮影する”ことを決めた。
「この映画では洗練されたカメラや特別なレンズを使用しているわけではないので、誰が、どのように撮影するのかが重要でした。私は人間を“肩ごし”に撮影するのが好きなのですが、チャーリーには猫であっても同じように撮影してほしいとお願いしましたし、人間の俳優と同じように顔のクローズアップも撮りたいと言いました。私の要求はそれだけで、後はチャーリーの才能によるものですね。彼のような素晴らしい才能をもった人がそばにいたのはラッキーでした」
本作ではカメラが猫の目線まで下がり、猫たちが狭い路地を歩く姿や、母が手に入れたエサを子どもたちに与えるまでの一部始終、自分でドアを開けて部屋の中にスルリと身体をもぐりこませる場面が丁寧に描かれる。
一方で、本作は猫を“擬人化”するような表現は周到に退けられている。
猫には人間が予想したり、立ち入ることのできない猫の視点と思考があるからだ。
「犬がかわいそうなのは、長い時間をかけて人間によって繰り返し操作されてきたことです。オオカミやキツネなどの野生動物が家畜化されて、小さくて可愛い生き物になるよう人間の都合で操作されてきました。猫は、幸運なことに最近になるまでそのようなことは行われていません。結果として、犬は人間に服従するように進化させられてしまったのですが、猫はどの人間と一緒にいるのか自分で選びます。私はいろんな哲学者や詩人、芸術家にインタビューしたのですが、多くの人が猫好きでした。思い返せば、作家のアーネスト・ヘミングウェイも、フランスの哲学者ジャック・デリダも猫好きでした。彼らの多くが“猫は人間のすることをよく見ている”と言うんです。猫は誰と一緒にいるべきか自分で選ぶわけですから」
本作に登場する猫たちはみな自分で選んだ人間と暮らし、人間もまたフラリとやってきた猫を受け入れている。
言語で意思疎通ができない、そしてこちらに服従しない相手を許容し、共に暮らしていく社会は、それらを排除する社会よりずっと幸福だ。
「私も“他の生き物と同じ環境を共有できることが人間にとって幸福で健全である”と強く信じています。人間は産業革命以来、立ち止まることなく進んできましたが、その結果、土にさわることのない生活が増え、清潔であることを心がけ過ぎてアレルギーが出たりもしています。これってすこし変ですよね?他の動物と一緒に、お互いを尊重しあって生きることは、“友愛”よりも“有益”の側面が大きいと思いますから、改善の余地があると思います。一方で、人間は、道で人がものごいをしていると“自分で責任を持つべきだ”と言いますが、猫がエサをねだると面倒をみたりします。ですから、先ほどの考えをおし広げることで、猫に敬意を払うように、人に敬意を、樹に敬意を、地球に敬意を持つことができるのではないでしょうか?」
トルン監督の想いを描く上で、舞台になったイスタンブールは重要な役割を果たしている。
この街は古くから外国との貿易で栄えた街で、貿易船の積荷を狙うネズミを退治するために船に乗った猫たちがこの街にやってきて、あるものは定住し、またあるものは船に乗って港から去っていった。
「人も猫もいろんな場所からイスタンブールにやってきて、何人かは去り、何人かはここに定住しました。だから、この街は面白いのだと思います。いろんな人やものの流れの中心にあるからです」
外から来るもの、そこに住みつくもの、どこかへ去っていくものをすべて受け入れる“交通の場所”で、お互いを尊重しながら共に暮らす人間と猫を描いた本作は、あなたに多くのことを教えてくれるはずだ。

『猫が教えてくれたこと』
11月18日(土)シネスイッチ銀座ほか全国ロードショー


ほか画像