「サザエさん。魚屋さん。」からのつづきです。
となりの魚屋さんというので昨日は魚屋さんが
登場する四コママンガを二枚紹介したのでした。
一枚は、いじわるばあさんの長男と魚屋さん。
つぎは、いじわるばあさん直接対決魚屋さん。
じっさいの魚屋さんは、長谷川家の隣りにお店がある、
ということのようでした。
「となり」といえば、となりつながりでの連想。
はい。となりのトトロ。となりの魚屋さん。
となりの韓国。となりの中国。となりのロシア。
ミサイルを打ちこんでくる回数は隣なみ北朝鮮。
太平洋を隔てた、おとなりさんならばアメリカ。
魚屋さんの対応は、いじわるばあさんの四コマでは
長男との対応。それから、いじわるばあさんの対応。
長谷川町子さんは、身近なテーマを俎上に載せ、
四コマの起承転結の枠内に昇華させてゆきます。
町子さんへのインタビューでの質問に
質問『あなたの小さいときからの、くせは』
町子『おしゃべりです。見聞きした珍しいことは細大もらさず
報告しなければ気が済みません。少々尾鰭が付くので、
家族はデマ放送と称して、あまり信用しないようです。』
( p26 「長谷川町子 思い出記念館」全集別巻 )
『女のご姉妹三人だなんて、とてもロマンチックね
—―まるで≪ 若草物語 ≫のようよ――とおっしゃいます。
ところが、これがちっともロマンチックではないのです。
姉妹社さんは今もって朝から晩まで喧嘩が絶えない、
そして喧嘩をすれば、相変わらず私が勝つのです。」
( p16 同上「私はこうしてやって来た」 )
こうして、絶えない喧嘩を、となりの魚屋さんは
きっと、肌身でご存じなのでしょうね。
うん。最後はいじわるばあさんの五コマから
( はい。四コマに収まり切れない五コマです )。
これを引用することに。
公園のベンチ。梅の花でしょうか咲いています。
①その枝を見ながらベンチの端に座っている意地悪婆さん。
煙草をふかしています。反対側からお爺さんが登場。
立ながらの爺さん『ちょっと火を・・・』
婆さん『おコトワリします』
②ベンチのもう一方の端に座った爺さん。
瓶から薬をとりだし、二粒口に飲み込むところ。
婆さん『オヤお体でも?』。左手には煙草。
爺さん『胃カイヨウで手術したんでネ』
③お互いに自分を指さして
婆さん『マア あたしも! キョネンのくれに!』
爺さん『じゃ同じ頃だ!!』
④二人してベンチで向い合って笑っています。
二人して『そう!! やったもんでなきゃア ネーエ!!』
二人の頭の上には、点滴・面会謝絶の札・病院給食それに
痩せて体重計に乗る姿と、メガネのお医者さんの顔の絵が。
⑤ベンチに二人して座って、
爺さんが、婆さんにむかって『ちょいと 火を・・・』
婆さんは、反対側の木の枝のほうに顔をむけて
『甘ったれるんじゃない! それとこれはベツ』
と足をくんで、大きく鼻から煙草のけむりが出ている。
( p1 「いじわるばあさん」第四巻 )
分かれば、このアタクシメも、筋金入りの「いじわる
婆さん」になれるかもしれない・・・😜
コメントありがとうございます。
はい。妹さんの本と、
町子さんの文とインタビューを
読んでいると、これそこ本性で、
町子さんの七転八倒の地金だと、
何だか、分かる気がしてきます。
もうちょっと、つづけてみます。