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和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

地元地震参考本①

2025-05-02 | 地震
「地元安房の関東大震災」。その参考本①は、

武村雅之著「関東大震災 大東京圏の揺れを知る」(鹿島出版会・2003年)。

p14~15には、2つの縮尺地図が並べてあります。
同じスケールで、関東地震と兵庫県南部地震の断層の大きさを比較している。

「 兵庫県南部地震の直後、私が被害調査のために
  兵庫県西宮市の激震地に足を踏み入れたときの衝撃・・・
  ・・・・
  もっと大きな衝撃は、激震地からわずか数百メートルしか
  離れていない六甲山地の山麓には、ほとんど被害のない
  地域が続いていたことだった。・・     」(p127)

ここから、地盤構造に着目して語られているのですが、
そこには、こうありました。

「・・・大正12年の関東地震そのものを想定している例も多いが、
 関東地震による被害のデータを調査整理し利用している例は少ない。」(p128)

そして、こう指摘されるのでした。

「これはいったいどうしたことだろう。震災は繰り返すのに、
 せっかくの過去の経験が生かされていない。その原因は、
 過去の経験が容易に利用できるようになっていない
 からではないだろうか。・・・  」(p128)  


ということで、昨年の新聞の関谷直也氏への聞書き
( 読売新聞・2024年2月1日 )の見出し脇にはこんな言葉が

「 地域ごとに特性がある災害の記憶を防災にどう生かせばいいか 」

「 まず、各地域で災害の特性が違うことを理解しなければいけない。 」

「 過去の災害の歴史を正確に学ぶことは大切だ。 」 


はい。今年の講座『地元安房の関東大震災』では、
記録資料を正確に引用したテキストを用意することにします。
関谷さんの語りにはこうもありました。

「 災害は忘れられることを前提に、
  地域で起きた過去の災害を知り、
  よその災害を学び、語り継ぐことが、
  真の防災だと思う。 」


はい。とりあえず、参考本のはじまりに武村雅之氏の本をもってくることに。
残念なのは、吉村昭著「関東大震災」もそうなのですが、そのどちらにも、
本の最後に載る参考文献に、安房郡役所編纂の『安房震災誌』がないこと。
はい。これは、地元でとりあげます。


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