和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

知識を得た感がある。

2016-02-13 | 道しるべ
雑誌買いました。
文藝春秋永久保存版
「司馬遼太郎の真髄『この国のかたち』」
没後20周年3月特別増刊号。
最初の対談は
磯田道史氏と半藤一利氏。

はい。私はこれだけで満腹。
吉村昭氏との比較も鮮やか。


う~ん。たとえば

磯田】 司馬作品の面白さ、わかりやすさ
の理由には文体もあって、基本的にあの世代までが
持っていた漢文文体の簡潔な姿を受け継いでいますね。
また、『この男の面白さは何々なところである』と
書いて、『この男はこういうところが面白い』とは
書かない。読者は、面白いと宣言されてから読むわけ
だから面白いとわかるし、知識を得た感がある。そして、
面白いところを指摘している司馬さんの偉大さを
印象づけることに成功するんです。

半藤】『さすがに司馬さんは、よく人物を見ている』
と読者は思います。まさに司馬文章術だね。(p32)



半藤】 坂本龍馬だって、『こんなに偉い人だったの。
近代日本を築く推進力の中心にいた人なのか』と、
目から鱗が落ちた感じでしたよ。いまになってわかるのは、
『竜馬がゆく』のネタ本は大正時代に龍馬大絶賛の講談本です。
僕はその本、持っていますから(笑)。司馬さんは
トラック何台分も集めた資料を読み込んだのち、
一流のものは使わないで、三流の資料を使うんです。
三流を使っていながら、ネタ本とは全然違う人間に
仕立てちゃう。・・・(p34)


う~ん。雑誌を買うとは、
こういう言葉を拾えるよろこび。
ということで、
「この雑誌の面白さは何々・・・」
それは、読んでのお楽しみ(笑)。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする