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日曜日の朝、急に映画が見たくなり、何を見ようかな~と思っていたら
ネットで、映画「告白」にハリウッドからリメイクのオファーが殺到、という記事を見つけた。
その「告白」が昨日から始まっているというので見に行くことにした。
さっそく上映館を探し、午後の回をネットで予約。
公開したばかりで混んでいそうだが、座席が確保できるのでありがたい。便利な世の中になったものだ。
原作は、おととしの発売から売れに売れ、昨年の本屋大賞をとった小説。
監督は「下妻物語」や「嫌われ松子の一生」の中島哲也である。
シングルマザーの女教師が我が子を殺した教え子2人に復讐するというストーリーなのだが、
映画は冒頭からその女教師の長い告白で始まる。抑揚のない淡々とした丁寧な口調がかえって怖ろしい。
物語は女教師、犯人2人とその家族、同級生、熱血教師、それぞれの視点からの告白という形ですすみ
そして女教師の復讐が遂げられていく。
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なぜ2人の生徒は殺人に至ったのか。失いたくなかったものを失ったという喪失感が負の感情を生み
それを他者の感情(偏執愛、偏見、いじめなどの悪意)が刺激して、さらに悲惨な負の連鎖を引き起こす。
ある人の視点から見るとよかれと思ったこと、正義と思えることさえ、その負の連鎖に加担してしまう、
悪夢のような展開。
ただ、キャラクターやエピソードが誇張されて描かれているため、どのキャラにも感情移入しづらい。
そのため、私たちは傍観者として俯瞰した状態で見ることができる。また美しいといえるほどの
巧みなカメラワークも、私たちを強烈にこわがらせたり、不快にさせたりしないことにひと役かっている。
フィクション性、エンターテインメント性が高いのだ。
命や罪と罰、扱っているテーマは重いのに、強い主張を持って何かを訴えてくる映画ではないので
息をつめて見ることはあっても、見終わった後に肩に重くのしかかってくることはなかった。不思議な映画だった。
松たか子がうまい。最近見たお芝居でもうまかったが、この作品の松たか子もすごかった。
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エンドロールが流れた後は、館内がシ~ンと静まり返って、みんな固まっていた。
昔「マッドマックス」という、奥さんと子どもを惨殺された主人公がその殺したやつらに
残忍な復讐をするという映画があり、見ているほうも心底スカッとするという経験をしたものだ。
あれは相手に何の良心の呵責も感じなくていいような悪人だったけれど、今回は「中二」の子どもだからね。
それがスカッとしないところだ。
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私は見ちゃったからあまり言えないが
見たほうがいい映画なのかというと、そんなことはない。
とくにおすすめはしない。
見終わった後の私さえ、あ、やっぱり「SATC2」を見たほうがよかったかな、って
思ったくらいだからね。
絵にしても本にしても映画にしても
見た後にいい気分になれるものに時間とお金を使いたいという個人的なポリシーがあったはずなのに。
今日はそれをちょっと忘れていた。
あ、帰ってからムスコにはすすめたよ。ムスコは教師になるのを希望しているからね。
この映画が参考になるとは思わないけれど、何か少しくらいは感じるところがあるかもしれない。
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ありがとうです