VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

住文協シンポジウム、「住まいとこころ」をテーマに

2006年02月20日 | 住宅業界
(左:楽屋にて控える出演者    右:右端、藤原和博杉並区立和田中校長も熱弁をふるう)

リクルートも参加活動している住文化研究協議会では
毎年この頃に1年間の研究活動の集大成の意味もこめて、公開シンポジウムを実施している。

今年は、昨年からのテーマ「住まいとこころ」を
'子供'にフォーカスして研究を進めて来たこともあり、ー親の思いが伝わる家ーというサブタイトルを付けた。

例年アンケート調査を事前に行いシンポジウムの場で発表し、その後のパネルディスカッションへつなぐ。
   (ミサワホーム総合研究所の星野室長が発表。ご苦労様でした!)


今回の調査からは、親の思いとして子供に
「日々の努力を続けられる人間になって欲しい」が90%以上に対して
「将来に目標を持ち努力させている」は13%。10~18歳の子供の親でも20%前後。

子供は‘日々の努力’は何の為に努力するのか、戸惑っているに違いない。


パネルディスカッションでは、沖縄出身の建築家:伊礼智氏、子供部屋研究者:北浦かほる大阪市大名誉教授
そして私が出演をお願いした、藤原和博(元リクルート)杉並区立和田中校長が登場。
お三方の住まいと子供の心についてのプレゼンテーションのあと、望月東急住生活研究所所長の司会でディスカッションが始まった。

様々な現代家庭での問題点や実状が各氏からもでた後
では、我々は何をすべきか?ということで

伊礼氏からは、食べる事の重要性と外との関わりを住宅も積極的に持つ事を挙げられた。
確かに氏の作品では、沖縄の屏風(ヒンプン)をイメージし
閉ざさず、曖昧に気持ち良く区切られたファサードが印象的なものであった。
北浦教授からは、親子関係の信頼感や絆の強さは
子供が親を最も求めている3歳までの時に、親がどこまで応えてやれるかに関わってくるというお話。
また、リビング階段などの【場の共有】=消極的コミニケーションでは足らず
個を確立するのが家庭教育である欧米のように、家族を積極的にする【行為の共有】が必要である事も強調された。
藤原校長からは、学校教育の時間よりTV(PC)に向かう時間の方が倍ほど長いこと、
ご自身も唯一家庭での、共通行為として残るであろう‘食’を重視し
「必死になって一緒に食べる」ようにダイニングキッチン中心主義を実践していると主張。
加えて住宅産業界に対しては、「住教育」への積極的な取り組みを地元小中学校に仕掛ける事を要望された。
(教科には‘家’を考えさせる時間が無い為、彼も「よのなか科」で‘家’を題材に取り組んで成果を上げている)


お三方とも根本的に同じ事を提案されているが、そのアプローチが三者三様でとても興味深いディスカッションであった。

流石に我がHOUSINGの大先輩、藤原さんは
積水ハウス役員から「何であの校長、あんなに話が巧いの?!」と不思議がられるほど
ポイントポイントで会場から笑いを取り、藤原Worldを展開していた。




2 コメント

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Unknown (伊礼智)
2006-02-21 09:20:30
藤井さん、お疲れ様でした。

この記事は会場からアップしたものですか?

・・・う~ん、手強い(笑)。
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携帯ブログです (Vivien研究員)
2006-02-21 13:15:53
現場で携帯撮影し、タイトルと写真だけ携帯から送信Up後

帰って自宅で夜な夜な書いてます。

毎日Upしてますが、いつまで続くやら・・・



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