VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

ひょうたんランプ

2006年04月30日 | Friend
私の住む逗子市山の根の「熊野神社」で催される餅つき会で、
今年の初め知り合った、葉山の谷吉さんご夫妻をご自宅に訪ねた。
葉山町長柄の国道から入って100mほど行くと、かなり静かな山間の里になる。

2年前に逗子から移り住まれたという、2軒の平屋が建つ広いお庭からご夫妻が出迎えてくれた。
旦那様の重雄さんは庭仕事を趣味にしてらっしゃるかと思えば、それだけではなく
実は、スゴイ工芸品を作ってらっしゃった!
それが写真のランプだが、何と素材は瓢箪(ひょうたん)や干瓢(かんぴょう。そう、のり巻のかんぴょう)である!
瓢箪に絵付けした上で、針や錐(きり)で穴を開けて光をデザインする。

瓢箪そのものを通る光の色もそれぞれに違って、絵柄や付けた色によってまた光の雰囲気も全く変わって面白い。
暗くしてランプを灯して下さった部屋は幻想的で、どこか中近東の空気が漂う。

瓢箪の生産は容易では無いようで、素材を入手するのが大変らしく
(昔は殺菌作用があって水筒に用いられたというように、他の作物とは共存できない強い植物らしい)
色々他に試した中で、丈夫だったのが干瓢だったとの事(写真中)。

重雄さん、この瓢箪アートで個展を開くまでになられたようだが
サラリーマン引退後、もとは海岸で集めたガラスで作ったランプから始まったらしい。
漂流ガラスが少なくなって(ガラス瓶の需要も減りましたものね)瓢箪に出会ったという。

時間をたっぷり使いながら自己表現するものを見つけられた、リタイア生活のお手本だ。
そう言えば、私のお迎えのおじい様も仏像彫りが趣味(それ以上の腕に違いないが)とおしゃっていた。
手先を使うものは、特に長生きの秘訣であるかも知れない。


明日は奥様、幸子さんのライフワークの一つ。葉山の有名別荘建築を訪ねる事にした。


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