迦羅求羅虫

小さな寺の日々の出来事

3.11 東日本大震災・心に刻む集い  ~明日に向かって輝く響き~

2013-03-15 10:07:03 | 3.11
3月13日仙台国際センター大ホールにおいて

真宗大谷派仙台教区主催の、

「3.11 東日本大震災・心に刻む集い  ~明日に向かって輝く響き~」

が催されました。

震災から2年、津波などで亡くなられた方々にとっては3回忌となる今年。

震災以降、いわゆる関連死として認定された方もたくさんいらっしゃいます。

実質的には、それ以上の人たちが、

悲しみを抱えた中で命を終えられていったのではないでしょうか。

そして今なお、家を失い故郷を失い、避難生活をされている大勢の方々。


今回の催しは、今を生きる私たちが、

その今を生きているということの意味を確かめながら、ともに寄り添う場として、

とても素晴らしい集いであったと思います。

そこには、被災地ばかりでなく、全国から駆け付けてくれた人たちが

1000人キャパの会場を埋めました。



勤行のあとの表白(ひょうびゃく)は、仙台仏青の若者たちが

自らの体験と想いを込めて悩みながらまとめたものだそうです。

少し長いですが、読んで頂きたいので載せます。


 
私は、きく。あなたの悲しみが 分からないから

 私は、きく。お前には分からないという慟哭を
 私は、きく。忘れたいというささやきを
 私は、きく。あの人の嗚咽を
 私は、きく。泣けない と絞り出す小さな声を
 私は、きく。納得できねえ という怒りを
 私は、きく。逃げられない苦しみを
 私は、きく。公園でこどもと弁当を食べたいと言った親の願いを
 私は、きく。ほんとはこんなことしたくねえんだ という嘆きを
 私は、きく。ふるさとを奪われた人々の悲しみを

    私は、きく。返してくれよ と泣き叫ぶあの声を
    私は、きく。世間の流れに置いていかれそうなあの人の声を
    私は、きく。おさんぽ行きたい というあの子の声を
    私は、きく。「病気になりませんように」と書かれた短冊の言葉を
    私は、きく。罪悪感を超えたいというつぶやきを
    私は、きく。汚染された大地の呻きを
    私は、きく。ただ棄てられていく食べ物の寂しさを
    私は、きく。震災は終わっていないという現実を
    私は、きく。あの日 いのちの歩みを止めた亡き人の想いを
    私は、きく。生きたくても 生きたくても生きられなかった いのちがあったことを
    私は、きく。未来に生きる人のため息を
    私は、きく。苦しいと叫ぶ私の声を 生きたいと叫ぶ私の声を
    
     私は、きく。終わりなき歩みの中に身を置き
     私は、きく。どこまでもきけぬもどかしさに身を置き
       
       それでも 私はきく。

     悲しみの底で共に繋がり、共に歩まん
       そして今に生きる
       今に生きる
       今に生きる
             南無阿弥陀仏





その後、津波で家族を失った人、被災地に生きる人、

被災地から遠くへ避難した人、支援活動を続ける人など

7人のいろいろな立場の人がリレートークというかたちで

それぞれの想いを語ってくれました。


陸前高田のSさん。



新聞記事の、津波の跡地でトランペットを吹く姿が印象的だった彼女。

祖父母、母、叔母、いとこを失いましたが、今は福島県立医大看護学科で学んでいるとのこと。

したくない経験ではあったけれど、その経験が

今自分を前に向かって歩かせてくれるというお話に、胸をうたれました。

また福島のお母さんたちの話には、涙が止まりませんでした。



そして、会場をひとつにするアーティストさんたちのライブは

音楽が人を勇気づけるということを教えてくれました。

シンガーソングライターMetis(メティス)さんは、

宮城県七ヶ浜の被災地で出合ったという被災ピアノを伴奏に歌ってくれました。

なかでも、「人間失格」という楽曲は、初めて聞いたのですけど素晴らしかった。

また、原発事故で全町避難をしている福島県富岡町の桜の映像を流しながら歌った曲もあって、

いわき市の仮設からバスに乗って参加された富岡の皆さんも

感無量だったのではないかと思います。


神戸を中心に活動するアカペラグループ、

シュガースタイルスピリットの皆さん。

こちらも被災地には何度も足を運んで下さっているそうです。



会場もみんなノリノリでしたね。


実は、つくりんも連れて行ってました。

東本願寺のゆるキャラ、見るなり鸞恩くんに抱きつき、

れんちゃんやあかほんくんと遊んでもらいました。




私もつくりんも、夜の打ち上げに紛れこませて頂いて

楽しいひと時をスタッフの皆さんとご一緒しました。

記念写真にも図々しく写り込み

それにしても、教区の若い人たちの結束力、

その成長ぶりには目を瞠るものがあります。

震災という大きな試練があり、

今も、それぞれが悩んだりぶつかったりしていることでしょう。

でも、全国のたくさんの人と繋がって、前へ前へ。

本当に頼もしく感じます。


震災は、まだ終わっていない。

原発事故は、まだ続いている。

これからも、心に刻んで私も歩んでいきます。












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