悠々time・・・はなしの海     

大学院であまり役に立ちそうもない勉強をしたり、陶芸、歌舞伎・能、カメラ、ときどき八ヶ岳で畑仕事、60代最後半です。

陶芸作品「小さな飾り時計」(19)   

2006-04-13 10:13:01 | 陶芸




これは、14センチ四方の、小さな立て掛け形の飾り時計である。
もう一つ、大判の時計をつくっているので、それが完成したら一緒
に取り付けるつもりで、この時計にはまだ針を付けていない。


<本焼き後の色は、予想外>

本焼き後の色彩が予想外の色になり、置物の飾り物時計としては返って
面白い出来上がりとなった。釉薬と下絵の具との組み合わせの妙である。

出来上がりの色彩は、時計板の一番下の部分、「6」という文字の左右
に黄緑のような色が見えるが、これが黄瀬戸か、と思う以外の箇所は、
本当に全て予想外の色である。

この写真の上半分は、ツヤがあるため写真では反射していて実物と少し
違う色のように感ずるが、最後に載せた写真の上半分は実物に近い。




半分から上の部分の青緑の色は全く予想外。「3」と「9」の周囲の色も
予想外。その下の部分の薄い色も予想外である。また、真ん中の円の
中のベルベット下絵の具の緑が、黄瀬戸(下半分)と、白萩(上半分)で
こんな色に変わることは予想していなかった。

<釉薬との組み合わせ>

ベルベット下絵の具の緑色を何回か使っているが、今までは透明釉と
の関係だったので、本来の緑色が比較的素直に出ていた。

これだから釉薬を使うときは、いつも試験の前のように緊張する。いつ
も、はらはらさせたり、わくわくしたり、ショックを受けたりする。
そして、この気持が焼き物をするときの醍醐味でもある。

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粘土   : 信楽並

釉薬   : ベルベット下絵の具・・・緑色
        呉須          ・・・黒色
        白萩、黄瀬戸


色彩   : 時計の文字は呉須の黒。溝を掘った数字に黒色をなぞって
        染めた。時計板の中の円の内側はベルベット下絵の具の緑
        色を一面に染めた。

        3と9の線上の上半分は白萩を、下半分は黄瀬戸を掛け流
        した。
    
        上半分の円の外側は、白萩を掛けたことによりベルベット
        の緑色が流れて青緑色のような色彩になった。

        下半分の円の外側は、黄瀬戸。釉薬によって緑色が流れた
        部分は黄瀬戸の色が変わっている。

        円の中は、全く予想外の色になった。
        
        下半分は、事実は黒褐色で、ツヤのないマット状である。
        上半分は、ツヤがあり、黒の上に乳白濁の青のような色
        が流れているような感じの色彩。
  
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<大きさ>

         高さ・・・13.5 cm
         横幅・・・14.0 cm
         なぜか正方形ではない。

         厚さ・・・ 3.5 mm

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背景と、太陽光線の関係で若干印象が異なるが、2枚の写真は
同じものである。


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<時計の針>

時計の針の色は、白か青にしよう、と考えている。

   


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