夫との生活から解放された私は、ごくごく日常の些細なことひとつひとつに安らぎと幸せを感じるようになった。きっと、普通の生活を送っている人たちにとって、そんなことは当たり前のことなのだろう。特に喜ぶべきものでもないのだろう。しかし今まで夫から、生活上で様々な制約、支配、圧力を受けていた私にとっては、些細なことでも自分の好きにできることが心から嬉しかったのだ。
幸せを感じる数々のものとは…
*家の中でびくびくせず、ゆったりと座っていられること(もう私を威圧し罵倒する人間はいない)。
*自分の好きな音楽を好きな音量で聞けること(夫は自分の好きな音楽は大音量で聞き、私は夫に気兼ねし、自分の部屋の中で小さな音量で聞いていた)。
*休日は自然に目が覚めるまで寝ていられること(休日も夫より早く起きる必要がない)。
*お風呂にゆっくりと安心して入れること(お風呂も夫に侵入されたり汚される心配がない)。
*買い物で、自分の好きな食材を買えること(夫の偏った好みに合わせなくていい)。
*自分の食べたいものを料理できること(夫に怯えずに料理ができる)。
*そしてできた料理を味わい、ゆっくり食べることができること(夫に料理の文句を言われないし、怒りの雰囲気漂う、砂を噛むような食事をしなくてもいい)。
*休日にはゆっくり外出できること(夫が家にいたら時間に縛られ、必要な買い物以外あまり外出できなかった)。
*気兼ねなく友人と会い、お茶したり飲みに行ったりできること(夫がいたときは無理だったので、常に夫が自分の用事でいないときをねらってしか友人と会えなかった)。
*仕事が終わった後、冷や汗をかきながら焦って帰宅しなくてもいいこと(夫がいたときは仕事が残っていても、夕食を早く作らなければならなかったので、早々に帰宅した)。
* 気兼ねなく電話をしたり、かかってきた電話で話しができること(夫は私にかかってきた電話の相手を詮索し、電話が少しでも長くなると怒った。そして自分は平気で長電話をした)。
*部屋がそんなに汚れなくなったこと(夫はよく物を散らかし、物を汚く使った)。
*生活にかかる経費が少なくなりひとり暮らしにもかかわらず、自分の使えるお金が増えたこと(夫はとにかく私に生活経費を出させたので)。
*日々の、暗く押し殺したような気分から解放されたこと。
*とにかく何よりも、顔色を窺わなければならない、怒りと不機嫌オーラを放つ人(夫)が家の中にいないこと!
私は、休日などはよく腕時計をはずして外出した。もう時間を気にして慌てて買い物をすませる必要もない。商店街をゆっくり歩く。本屋で立ち読みし、雑貨屋をのぞき、スーパーで買い物を楽しんだ。ゆったりと流れる心地よい時間。
ひとりで過ごす休日は、安らぎだった。買い物をし、料理をし、ビール片手にゆっくり食事する。何もかもがおいしかった。穏やかだった。こんなにひとり生活を楽しんだことがあろうか?というくらいに感じたものだった。
こんなことに幸せを感じることができるのも、夫との生活のお陰?いやいや、私は夫と幸せな生活を送ろうと思っていたのに、まさかこんな事態になろうとは…と溜息も出たりする。どうしてこうなってしまったのだろう。わかっているのに、納得しきれずに何度も結婚生活を思い起こしてしまう。ある日は、夫とのよかった思い出が蘇る…ああやって笑い合ったこともあったと悲しくなる。ある時は、夫の理不尽な暴言を思い出し、なんて酷い夫だったんだ、と暗い気持ちになる。
ゆらゆらと漂う私の気持ち。
でも、もう夫と生活はあり得ない。だから「もし~だったら」なんてこともあり得ない。私はこうして自分を取り戻すために、夫と別居したのだ。
私はひとりの生活を心から喜びながらも、心のどこかで夫との生活と決別できずに過ごしていた。あの結婚生活を捨て切るにはもう少し時間がかかりそうだ、と感じていた。
幸せを感じる数々のものとは…
*家の中でびくびくせず、ゆったりと座っていられること(もう私を威圧し罵倒する人間はいない)。
*自分の好きな音楽を好きな音量で聞けること(夫は自分の好きな音楽は大音量で聞き、私は夫に気兼ねし、自分の部屋の中で小さな音量で聞いていた)。
*休日は自然に目が覚めるまで寝ていられること(休日も夫より早く起きる必要がない)。
*お風呂にゆっくりと安心して入れること(お風呂も夫に侵入されたり汚される心配がない)。
*買い物で、自分の好きな食材を買えること(夫の偏った好みに合わせなくていい)。
*自分の食べたいものを料理できること(夫に怯えずに料理ができる)。
*そしてできた料理を味わい、ゆっくり食べることができること(夫に料理の文句を言われないし、怒りの雰囲気漂う、砂を噛むような食事をしなくてもいい)。
*休日にはゆっくり外出できること(夫が家にいたら時間に縛られ、必要な買い物以外あまり外出できなかった)。
*気兼ねなく友人と会い、お茶したり飲みに行ったりできること(夫がいたときは無理だったので、常に夫が自分の用事でいないときをねらってしか友人と会えなかった)。
*仕事が終わった後、冷や汗をかきながら焦って帰宅しなくてもいいこと(夫がいたときは仕事が残っていても、夕食を早く作らなければならなかったので、早々に帰宅した)。
* 気兼ねなく電話をしたり、かかってきた電話で話しができること(夫は私にかかってきた電話の相手を詮索し、電話が少しでも長くなると怒った。そして自分は平気で長電話をした)。
*部屋がそんなに汚れなくなったこと(夫はよく物を散らかし、物を汚く使った)。
*生活にかかる経費が少なくなりひとり暮らしにもかかわらず、自分の使えるお金が増えたこと(夫はとにかく私に生活経費を出させたので)。
*日々の、暗く押し殺したような気分から解放されたこと。
*とにかく何よりも、顔色を窺わなければならない、怒りと不機嫌オーラを放つ人(夫)が家の中にいないこと!
私は、休日などはよく腕時計をはずして外出した。もう時間を気にして慌てて買い物をすませる必要もない。商店街をゆっくり歩く。本屋で立ち読みし、雑貨屋をのぞき、スーパーで買い物を楽しんだ。ゆったりと流れる心地よい時間。
ひとりで過ごす休日は、安らぎだった。買い物をし、料理をし、ビール片手にゆっくり食事する。何もかもがおいしかった。穏やかだった。こんなにひとり生活を楽しんだことがあろうか?というくらいに感じたものだった。
こんなことに幸せを感じることができるのも、夫との生活のお陰?いやいや、私は夫と幸せな生活を送ろうと思っていたのに、まさかこんな事態になろうとは…と溜息も出たりする。どうしてこうなってしまったのだろう。わかっているのに、納得しきれずに何度も結婚生活を思い起こしてしまう。ある日は、夫とのよかった思い出が蘇る…ああやって笑い合ったこともあったと悲しくなる。ある時は、夫の理不尽な暴言を思い出し、なんて酷い夫だったんだ、と暗い気持ちになる。
ゆらゆらと漂う私の気持ち。
でも、もう夫と生活はあり得ない。だから「もし~だったら」なんてこともあり得ない。私はこうして自分を取り戻すために、夫と別居したのだ。
私はひとりの生活を心から喜びながらも、心のどこかで夫との生活と決別できずに過ごしていた。あの結婚生活を捨て切るにはもう少し時間がかかりそうだ、と感じていた。