雨過天晴

ジャズとホークスとファッションなどなど
興味のあることには片っ端から手を出して
そして時々飽きます

New Standards Vol. 1

2022-09-25 | 音楽
またもや三連休に台風か
と思っていたら関西はちょろっとかすめただけでした
安心、と思って寝ていたら早朝に震度3!
久しぶりの震度3に布団から飛び出て、Yuさんの部屋に飛び込むと
「びっくりしたー、揺れたね」
良かった
奥さんのところに行くと
「ん〜・・・揺れた?」
おおらかな性格の人が羨ましい

さてここに来て話題作が続々とリリースされております
連戦です!
その中からまずドキッとしたのがジャズ界の才女テリ・リン・キャリントンの新作『New Standards Vol. 1


  1.  Wind Flower (Sara Cassey)
  2. Circling (Gretchen Parlato)
  3. Uplifted Heart (Shamie Royston)
  4. Moments (Eliane Elias)
  5. Continental Cliff (Patricia Perez)
  6. Throw It Away (Abbey Lincoln)
  7. Respected Destroyer (Brandee Younger)
  8. Two Hearts (Lawns) (Carla Bley)
  9. Unchanged (Marta Sanchez)
  10. Ima (Anat Cohen)
  11. Rounds (Live) (Marilyn Crispell)
Terri Lyne Carrington (ds, perc)
Kris Davis (p)
Linda May Han Oh (b)
Nicholas Payton (tp)
Matthew Stevens (g)
guest:
Ambrose Akinmusire (tp)
Melanie Charles (vo)
Ravi Coltrane (sax)
Anabel Gil Diaz (flu)
Milena Casado Fauquet (fll)
Samara Joy (vo)
Julian Lage (g)
Veronica Leahy (b-cl)
Michael Mayo (vo)
Elena Pinderhughes (flu)
Dianne Reeves (vo)
Negah Santos (perc)
Somi (vo)

本作はこれまでジャズアルバムではあまり試みられたことのないことが試されています
それは全曲女性作曲家の作品であること

これは彼女がバークリーで教鞭をとる中で気づいたのだが、そこで用いられる”史上最も売れた”ジャズのソングブック『The Real Book』には、デューク・エリントン、ディジー・ガレスピー、ジョン・コルトレーン、ハービー・ハンコック、チック・コリアといったジャズ・ジャイアンツたちのスコアが400曲収録されているそうです
しかしそのうち399曲は男性が書いた曲、女性が書いた曲は1曲のみだったのです

 
そこでキャリントンはカサンドラ・ウィルソン、ダイアン・リーヴス、ドロシー・アシュビー、ヌバイア・ガルシア、ニコール・ミッチェル、メリッサ・アルダナ、穐吉敏子、ジェイミー・ブランチといった女性作曲家たちの楽曲を101曲選定し、『New Standards: 101 Lead Sheets by Women Composers』と題した曲集にまとめあげたのです
さらにその中から11曲を選び録音したものが、本作『New Standards Vol. 1』となります

 
昨今何かにつけジェンダーという言葉が先走っているように個人的には思えてならないのですが、本作はそういう運動等とは関係なく、とかく男性が多かったジャズ界において、女性の有能な作曲家を埋めさせるべきではないということだと思います
作曲数だけでいくと当然男性の方が多くなるわけで、確率論からも男性優位なのは当然
そんな確率を超越した彼女の活躍です

プレイヤーは全員女性ということはないです
ただワタシはクリス・デイビスとリンダ・オーが参加しているのは嬉しいです
二人共男性の中で、それこそジェンダーフリーで活躍してこられた人
キャリントンの意思を共有するにはもってこいの二人
あととにかくメンバーはゲスト含めて強力です
さすがはグラミー・ホルダーのキャリントン
人を惹きつける力も込みですよ

そして選曲は確かに素晴らしい
ヴォーカル曲も織りませながら、非常に芯の硬い楽曲に仕上がっていると思います
やっぱりキャリントンは硬派ですよ

個人的にはヴォーカル曲の2曲目、リンダ・オーの極太ベースの5曲目、カーラ・ブレイの8曲目、そしてアツいインプロビゼーションのラストを推しましょう





これですね、味が深いというか聴き応えがあるんですよね
多分グラミーにノミネートされるでしょうね

良い作品だ・・・

おっとまだまだあるから追って紹介していきます



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