今日はそれほど暑くもなく過ごしやすい日でした。
沖縄はもう梅雨入りしたようです。
今日のような晴れてて過ごしやすい日が良いんですが、もうすぐ梅雨なんですね。
紫陽花ももう少ししたら咲くのかな。
さて今日はアゼルバイジャンの人気ピアニスト イスファール・サラブスキの初リーダー作となる『Planet』。
- Deja Vu
- Limping Stranger
- Swan Lake
- Prelude
- Transit
- Planet (Solo)
- The Edge
- Novruz
- G-man
- Planet
Isfar Sarabski (p)
Alan Hampton (b)
Mark Guiliana (ds)
Alan Hampton (b)
Mark Guiliana (ds)
Main Strings Ensemble (strings)
Shahriyar Imanov (tar: 6, 9)
Baku Strings Quartet (strings: 9)
Sasha Mashin (ds: 10)
Makar Novikov (b:10)
Shahriyar Imanov (tar: 6, 9)
Baku Strings Quartet (strings: 9)
Sasha Mashin (ds: 10)
Makar Novikov (b:10)
アゼルバイジャンといえば地理の授業で習ったバクー油田。
高校で習った当時はまだ旧ソ連下でちょうど独立する頃でした。
オイルマネーで裕福な国ではあるものの、権威主義的統治体制と、報道の自由や政治的弾圧に対する制限が強いようです。
国民の約97%がイスラム教。
ロシアやイラン、アルメニア、ジョージアと国境を接していて、民族的な問題も多々あるようです。
世界史が苦手なワタシには、逆に興味を覚える国ですね。
アゼルバイジャンには元々民族音楽だったムガムがあり、旧ソ連時代に退廃音楽として禁止されていたジャズとムガムを融合させたムガームジャズという新しいジャンルをヴァギフ・ムスタファ・ザデが創っています。
同国のジャズはこのムガームジャズを背景に発展しているそうです。
本作でもタール奏者のシャフリヤール・イマノフが参加しており、その片鱗は大いに感じます。
さてサラブスキ。
バクー生まれの32歳。
アラブ世界の巨匠オペラ歌手だったフセイングル・サラブスキを曾祖父に持つ音楽一家の出身。
16歳の時点ですでに国内では名の知れた存在になり、バクー音楽アカデミーを卒業後は奨学金を得て米国のバークリー音楽大学に進学しています。
本作を知ったのは、マーク・ジュリアナがドラムスで参加していたから。
しかし聴いてみるとサラブスキの楽曲に参りました。
殆どが彼の作曲で、3曲目はチャイコフスキーの「白鳥の湖」。
この3曲目のアレンジが相当インパクトが強くて、出だしはいわゆる「白鳥の湖」をジャズテイストにアレンジしたピアノの音をしっとりと聴かせるんですが、後半はトリオでまったく想像だにつかない曲に仕上がっています。
やはりムガームジャズやイスラムの影響を感じさせる中東的な楽曲もあり強烈なオリジナリティもありつつ、ピアノのソロではクラシック的な一面を見せます。
そこにジュリアナのミニマルなドラムスが交わって来るのですから面白くないわけがない。
なおアルバムのタイトル曲はソロ版とトリオ版が収録されていて、同じ曲で二度美味しくなっています。
このときのトリオはジュリアナらではなくロシアの若手サーシャ・マシンとマカル・ノヴィコフ。
シルクロードの中間の国々って文化的・歴史的に面白そうですよね。
ちょっと勉強してみよう。