読了しました。
富樫倫太郎の『北条早雲 悪人覚醒篇』
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北条早雲 - 悪人覚醒篇 |
富樫 倫太郎 | |
中央公論新社 |
以前読んだ『早雲の軍配者』の前段とでも言うべき、北条早雲の大名への成り上がりを描いた作品になります。
『篇』とあるように、本作では伊豆に乗り込むところで終わっています。
というかその前の『北条早雲 青雲飛翔篇』を読んでいないので、こっちを先に読まないと。
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北条早雲 - 青雲飛翔篇 |
富樫 倫太郎 | |
中央公論新社 |
北条早雲こと伊勢新九郎はなかなか謎の多い人物だったらしく、その享年も89歳だとか64歳だとか言われています。
本作では後者の説をとっている模様。
検地をおこない、重い税制を廃して四公六民の租税とし、自国の民が新田の開発を頑張り、国の収入を上げる施策を行ったり、病が流行った際には、村々に、無料で薬を提供したりなど、民に慕われる人物だったようです。
早雲寺殿廿一箇条を起こして、その中で「上下万民に対し、一言半句であっても嘘を言ってはならない」と言っているあたり、応仁の乱前後の荒んだ時代に新しい当主像を確立しています。
これは大河ドラマにしても良いくらいだな。
次は真田幸村なので、その次くらい。
次が楽しみな一冊です。
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