春休みに家族全員でハワイとロサンゼルスの２箇所へ旅行した為、何かと経費のかさむ夏休みの旅行は諦めていた。
しかし、娘の事を思うとせっかくの夏休みの思い出が市民プールがたったの１回と九十九里浜の地引網ではかわいそうかなと思い泊りがけで行ける近場の場所を色々と探してみた。
そしたら意外な穴場が成田にあった。
それは空港近くに林立するホテル群だ。
有名・無名取り混ぜて、９軒くらいあり、予算や施設、雰囲気に応じて色々と選べる。
通常は海外旅行へ行く時の前泊としての位置付けなんだろうけど、見方を変えると、ちょっとしたリゾート気分を味わえるホテルとしての魅力を再発見した。
自宅から勤務先の成田空港への通勤途中にあるホテルでは、さすがに景色に新鮮味がないので、場所はよく知ってるが、普段はあまり行かない、空港を挟んで自宅と反対の位置にあるホテルを選んでみた。
それはラディソンホテルといって、自宅から車で２０分の近さにあるノースウエスト航空が直営しているホテルだ。
米国の航空会社直営だけあって、建物の作りや雰囲気が何となくアメリカっぽくて、旅行気分に浸れる。
ホテルの要職にある人は外人だし、ホテルのメンテナンスで作業を監督している技術者を見ると外人だったりする。
空港周辺のホテルは何処でもそうだが、特にこのホテルには宿泊する航空会社のクルーが沢山いてロビーやホテル内に外人が溢れている。
なかでも、経営母体のノースウエスト航空は一日に２４便も乗り入れている外資の中でも最大規模を誇るので、クルー達の数も半端じゃない。
それ以外にもKLMオランダ航空などのクルーもいて、ロビは時間帯によっては外国と間違うほど賑やかだ。
この手のものに一切興味の無い人にとっては却ってウザイだけかもしれないが、異国情緒を手軽に求めるのならうってつけだと思われる。
ホテルの施設もテニスコートやマシンジム、屋外プールは勿論、屋内プールもあり充実している。
利用者は殆どいないと思うけど、なぜか他にバレーコートやゴルフのショートホールが１ホールだけある。
利用者も日本人の家族連れやクルー達、それ以外の外国人もいて、独特の雰囲気をかもし出していた。
最近テニススクールへ通いだした娘に付き合って、あまり上手とはいえないがそれなりの家族テニスを楽しんで、たっぷり汗をかいた後、プールで涼んだ。
生憎の曇り空だったが、それでもそのままプールへ飛び込みたいほどだった。
セミ時雨を聞きながら、プールサイドのビーチチェアーにのんびりと寝そべり、好きな本をじっくり読む、なんと幸せなひと時だろう。
そして”のんびり”に飽きれば、カミさんと交替で娘の相手をしての水遊びも悪くない。
芋の子を洗うような市民プールとは天と地ほどの違いがある。
ここは、屋内プールもあり本格的に泳ぐことも出来る。
夕方、日が翳って肌寒くなったので、即行屋内へ移動してヘトヘトになるまで泳いだ。
とにかく、人が少なかったので、ゆったりとした気分でプールリゾートを満喫する事ができた。
食事はホテルで摂っても良かったのだが、高いので地元の地の利を活かして、自分のお気に入りのレストランを利用した。
車で５分圏内に手頃なレストランはいくらでもあるし、場所も味もよく知っている方を利用した方が得策と思ったからだ。
まあ、旅行に比べればお手軽過ぎて、盛り上がりに今一欠けたが、日常をちょっと離れたプチ・リゾートを味わえた楽しい一日だったように思う。
たとえ近場でもホテルに泊まるというのは娘にとっても嬉しかったようで、夏休み最後のイベントを心から楽しんでいたようだ。