サイケデリック・ペンタトニック!?

カリメロレコード(架空)の店主の何でもござれの日々の音楽コラム

ブリティッシュ・ジャズ・ロック

2005年07月09日 01時37分08秒 | 洋楽
今や自分の好きなジャンルとして大きな位置を占める「ジャズロック」
出会いはこれから紹介するこの本だったか、
たまたま手にしたコロシアムのセカンドだったか。

あんまり所謂ガイド本ってのに興味がない私ですが、
いや確かに何冊かは持っていますが、この本はお勧めのガイド本なのです。

「ジャズロック」
もうある意味この響きに惚れている部分もある訳ですが(笑)、
ジャズでもなしロックでもなし、それでいてクロスオーバーでもなければ、
フュージョンでもないという非常に曖昧な、
人によっては如何様にも解釈出来てしまうこのジャンル。
そこがまた面白いんですが、この本はイギリスに敢えて的を絞り、
イギリスの音楽の歴史を大きく俯瞰した上でジャズロックというジャンルを
説明しており、非常に分かりやすい。
まずは50~60年代のメインストリートジャズから始まり、
ニューロックの勃興、そして1970年前後のジャズロックの黄金期、
その後はフュージョンやアバンギャルド、90年代以降のクラブジャズまで、
140頁弱で書ききっている。これが面白い。
紙面に限りがある為というのと、あまり多くを語りすぎると分かりにくくなる、
ということ(だと思いますが)で、広く浅く書いてある。
それが絶妙な具合で、
思わず自分でその先も探りたくなってしまう風に書いてある。

著者の名前を見やると「松井巧」氏の名前が。

私が本著を購入したのが2000年(発売は1999年)。
その頃は全く意識していませんでしたが、最近松井氏の名前を頻繁に見かける。
CDのライナーノーツや音楽雑誌の記事などで。
この本によって「松井氏の嗜好」へと志向してしまった自分がいるのだろうけど、
最近は「松井巧」の名前があれば、「間違いないな」と思うようになっている(笑)

この本の発売と連動して2000年には、
「ストレンジ・デイズ・プレゼンツ BRITISH JAZZ ROCKシリーズ」が発売。
前述のコロシアムやニュークリアス、アランボウンセット、クレシダなどなど、
私に新しい音楽への扉を開けてくれるのに充分な魅力的なアルバムばかりだった。
(”バーティゴ”というレーベルを意識しだしたのもこのシリーズから)
特にジョン・ハイズマン率いるコロシアムは、私の大好きなバンドの中でも
5本の指に入る程のバンドへと自分の中で成長した。
あのイギリスでしか生まれなかったであろう、ジャズとR&Bとサイケとの融合。
メンバーがそれぞれ恐ろしく腕が達者で白熱したインタープレイを
楽しむことが出来る。今年に入って遂にコロシアムは紙ジャケ化までされ、
またまた自分の中でジャズロックの波がやってきたのである。

そんな訳で久々にこの本をペラペラやっていると、
いつの間にやら色々国内盤CDが発売されているではないですか!
しかも紙ジャケで!早速アトランティック・ブリッジを購入!
続いてユニバーサルのジャズロックシリーズなどを購入!
(この辺りのライナーは勿論松井氏)
ん~やっぱり格好良い、ジャズロック!

以前イギリスへ旅行しに行った時もこの本を片手に握り締め、
ロンドン市内のCD屋を色々物色しておりました。
それぐらい面白いし、為になる本である。

ジャズロックって良く分からないけど何だか聞いてみたいという人にはうってつけ。
ジミヘンの「サードストーン・フロム・ザ・サン」やキング・クリムゾン、
アフィニティやマハビシュヌ・オーケストラといったロック扱いされる曲や
アーティストが好きな方は充分過ぎるほど、ジャズロックが好きになる可能性が
あるので、是非本著を手にとって欲しいです。

最近聞くはのは、何と今度来日公演を行うという「ハットフィールド&ザ・ノース」、
アトランティック・ブリッジ、ジンジャーベイカーズ・エアフォースなど。
最近欲しいのは、エッグ、ジャッキー・マコーリー、ノアール、デモン・ファズなど。
(全部紙ジャケ(笑)・・・)

まだまだ聞きたいものが沢山ある。
山の様にありすぎて全然詳しくならないけど、取り敢えずこれからも楽しみだ!

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2 コメント

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AFFINITY!! (木綿子)
2005-07-12 00:50:54
大好きですよ! アフィニティー!!

そっか、この辺もジャズロックになるんですね。レコ屋にはジャズロックというカテゴリーがないので難しいです。

私はフリージャズも好きなのですが、コテコテだと聴きづらいのでロックと融合した音ならモロ好みです。

この時代のヨーロッパのロックはジャズの要素が強い、カッコイイ音が多くてそそられます♪

私も本を読んで勉強したいです!
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Unknown (Matsuoka)
2005-07-12 02:06:53
木綿子さん、今晩は!アフィニティ最高ですよね!初めて聞いた時から、オルガンのグルーヴィーさとリンダ・ホイールのボーカルに心底まいってしまいました。リンダ・ホイールのソロもお勧めですよ!きっとジャズロック、木綿子さんがはまりそうなジャンルですので、色々聞いてみて下さいネ。勿論ソフトマシーンやカンタベリーもジャズロックにカテゴライズされてます。はまればまた奥の細道が続いてますよ(笑)
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