負けない MCTDとの気ままな日々

MCTD、シェーグレン症候群である大学生の気ままな毎日をリポートします。

激白医療系! 本当に大変なこと

2019-04-11 07:40:29 | CEな日々
「医療系は体力勝負である!」「医療系において虚弱体質はもってのほか!」などと揶揄されておりますが、オープンキャンパスで結構「本当ですか?」と聞かれるネタであります。

本当です!本当であります!

というわけで、今日は医療系学生が本気で語る、医療系学生の大変なところ。まぁ大変だ大変だと言っていても始まりませんので、そういう資質が弱い方がどのように解決するのかについても語っていけたらと思います。さぁでは始めていきましょう。


大変その1 体力が必要。

まぁまずは冒頭にも申し上げたように体力ですね体力。とにかく病院に居れば歩きますし、重いものも持ち上げます(私は何度研究室のリンゲル液を持ち上げてぎっくり腰になり帰宅が危ぶまれたか)。実習であれば見学中、手技中はずっと立ちっぱなしです。カテ室なら総重量5キロほどの鉛で出来た防護服を着たままです。片足重心など許されませんし、それこそ足の裏にとっては逃げ場がない訳であります。(私など最初のうちは半日の病院見学でも足の裏が真っ赤になりました。そのうち実習やインターンなどをするようになるとへでもなくなりますけど)また、学生のうちは記録書きやレポートでまともな睡眠を取れない事はままあります。現場に出れば、寝たきりの患者が透析室にいれば、それこそスタッフ全員でそぉぉっと持ち上げてベッドへ移すこともあります。この時にコメディカルかどうかなんて全く関係ありません。
MEであれば、また透析の話になりますが、透析が終われば廃液を4リッター(多い人だともっとだ)ほど灯油タンクに入れて運びます。たまに力がなかったり、疲れているMEさんがこれをやると透析室に廃液をぶちまけることが御座います。この廃液というのは普通の人でいうオシッコにあたるものですので、消してブチまけて嬉しいものではありません。一度インターン先でブチまけたMEさんがいて、大変な羽目になりました。これを運ぶのは透析終了後なのですから、ベッドから起き上がっている患者さんもおる訳であります。得てして透析患者さんは透析終了後はどことなく覚束ない足取りなものですから(それもその通り。血圧の変動もあるからな)滑っては大変。それこそ、「とまれっ!」「動かないで!」と大騒ぎになります。透析室中が「ダルマさんが転んだ」の状態。私のようなインターン学生はそのうちハッと我に返って、でっかいモップをえっしょえっしょとかける訳です。またこのモップがじきに水分を吸ってくると重いこと重いこと。私と看護師さんなどのスタッフさん総出でやっとの事でかけ終わった苦い思い出です。
ですが、私から言わせれば、立つことや歩く事は次第になれます(一度教授の研究のお付き合いでインターン先に万歩計をつけて送り出されたことが御座いますが、なんと10万歩にも及んだのであります!)。睡眠が取れないのは、はっきりいうとやり方が悪いからです(こう見えて私、一回もレポートで徹夜した事はありません)。問題は重いものを持つことです。こればかりは筋肉をつけない限り、怪我の元にもなりますし、ものを壊したりもします。なるほど医療従事者に筋トレ好きが多いのも頷ける話です。しかし、持てないものは持てませんので重いと思ったら無理をしないことが肝心です。


大変その2 精神力が必要

その次に必要なのは精神力ですね。何しろ、昨日述べたように、病院実習ではたくさんの血を見ることも御座います。また、解剖実習でも不意に変なところを傷つけたりしますと大変血が出る事はままあります。それだけではありません。留年に対する恐怖、落単にたいする恐怖、再試に対する恐怖とも戦わねばなりません。また、教員や友人、実習先のバイザーとの関係も大切です。現場に出れば出たで、お局とのやりとり、モンペ(モンスターペーシェント)とのやりとりなども御座います。
偉そうに書いていますが、私も大学に入ったばかりの頃は有数のチキンハートと呼ばれ、夜に暗い部屋でファントム(解剖用の模型のことです)を見ては隣の建物まで届く悲鳴をあげたこともありました。試験科目の多さと落単の恐怖に生まれて初めて逆流性食道炎になったり、病気を再燃させたりして自然治癒したのは記憶に新しいものです。また、臨床でも初めてインターンに行った先で、透析患者さんが血圧低下で吐き気を訴えた時は、まさか透析で吐くとは思いもよらず顔面蒼白になりガーグルベーズン(嘔吐用の入れ物)を5つも持っていき、「これで大丈夫です」などとトンチンカンなことを言ってMEさんに笑われました。しかし、そうこうしているうちにだんだん度胸も付いてきて、いろいろなことができるようになる訳です。ただ、あまりにもフラフラになる前に、逃げる度胸は持っていてください。

大変その3 忍耐が必要

認知症の患者さんのアセスメントや、言語障害や聴覚障害のある人のアセスメントは気長に行わなければいけません。また、実験や研究でも、気長にデータをとらなければいけないことの方が多いです。(電気系を除いては)なので、忍耐力がない方は結構大変です。割り切るしかありません。
私もせっかちな方ですが、こういう時は割り切ってやることにしています。

大変その4 コミュニケーション力が必要

患者さんとコミュニケーションを取るだけではなく、他職種とのコミュニケーションも取らなければいけません。最初のうちは慣れておらず、
「ペケペケ大学臨床工学科何班、本日の実習メンバーは全員出席しています。本日の〇〇実習開始の許可をお願いいたします。」
「ペケペケ大学臨床工学科何年誰それ、入室いたします。失礼します!」
などの学内ルールの定型文でさえ、「あっと、えっと……」のオンパレードになります。私など一回噛んだあまりに、自分の学科の名前を噛んだことが御座います。(ここまでの人はなかなかいないね)この定型文が後の臨床実習のホウレンソウに役立つのがわかるのは、また随分先の話であります。このような定型文でなくとも、やはりホウレンソウは常日頃言われるので、学年上がればできるようになります。

大変その5 実は国語力が必要

医療系といえば、入学後すぐに「レポート!」「課題!」となり実はたくさんの文章を書かなければなりません。私も入学直後(入学後2週間まで)だけで思い返せば5通ものレポートを書いたのです。医療系は理系なので文章力はいらないと思っている方はたくさんおられますが、実は日々のレポートで試されるのはやはり文章力です。文章力さえあれば、Aが取れるレポートが、文章力がないばかりにBになるという事は往々にしてあります。私から言わせればこれほど悔しい事はありません。また、常用漢字が書けない、敬語が残念である、という人も当初はたくさんおられましたが、やはり大半はレポートで脱落したり、日々の教員との関係が作れなくなって脱落していきました。書く力があれば、私のように専門科目が出来ずとも何とか脱落せず持ちこたえている者もいます。(かなりスレスレで御座いますが)また試験も筆記でそれこそ筆を休めることなく書き綴る試験もありますから、国語力がないと詰むのは想像に難くありません。
このような国語力の欠落はかなり厳しい目線を向けられてしまいますし、脱落のタネになりますから、出来れば医療を志す方は人に伝わる文章が書ける事、最低限の敬語は使える事を念頭に高校生のうちから訓練しておいてほしいものです。

大変その6 実は英語も必要

国語力同様、英語力が必要であることも意外と知られていない事実であります。大学ですと、普通の解剖などの授業でいきなり初見で英語の論文を渡され、翌週までに要約しろとか言われることも少なからず御座います。これは私も弱りました。やっとの事で初めて要約した論文が、E(評価をつけるに値しない。もう一回出してこい。)で返ってきたときの悲しさと言ったらありません。それまで「英語できる奴」で通っていたのがいっぺんに崩れ去った訳ですから。あれ以来ですね、まともにアカデミックイングリッシュを徹底的にやるようにしたのは。
英検二級如きではアカデミックイングリッシュはやりません。もしも、医療系大学の進学を目指すのであれば、準一級ないしはTOEIC 、TOEFLなどを真剣にやると後で困りません。


このように医療系には必要な力というのがいくらかあります。また、その中には入学後厳しい生活に揉まれて自然に着く力と、脱落しないために入学時にはすでについていないと困る力というのがあります。そのため、オープンキャンパスでもこれらの話は聞かれればするのですが、医療系学部、専門学校を志す方はこれらは是非つけてからくるようにしてください。国語や英語はある程度ない場合、本当に脱落しますから。

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