とうとう!
これで!
下顎の親知らずとグッバイできました。前回の左下の親知らず、ジョニーとのグッバイから1ヶ月後、次は右下「ハグ」です。
こいつはその名の通り4本の根っこを持ち、しかもそれで神経をぐっと抱きしめた愛すべき(抜く身分としては憎むべき)奴でして、非常に大変なことになると想定されていました。そして、実際大変でした。とっても。
まず、前回同様切開し、骨を削って頭を出しますが、この段階ではスムーズに頭が出てまいりました。それで私は油断をし、先生は期待をしました。いけませんでした。
ここから先が大変でした。根っこはだいぶ深くまで伸び、どこで抱きしめているかも皆目見当がつきません。これは歯科治療全体に言えることですが、先生たちはおおよその深さで探る必要があります。そして抱きしめている神経は割とどうでもよさそうな雑魚っぽいサイズでしたが、まぁ触れば何かはあるでしょう。そんなわけで歯医者の先生はかなりおそるおそる開口障害のクソ狭い口の中で物事を行う羽目になりました。しかも骨と癒着してかなりしぶとかった為に、なかなか取れませんでした。結果として前回のしゃかしゃかノミで撫でつつ削るみたいなものをメインにするのではなく、ドリルでワイルドに骨を削り続ける羽目になっていました。
私としての一番の問題は、抱いている根っこに加え、おそらく下顎神経の分節と歯自体が近接、しかも前の12歳臼歯とも近接という、最悪の立地のせいで麻酔が効きにくく、割と抜いている間に既に痛い羽目に。麻酔は3回足しましたが、頑張れるまで頑張りつつ確実にヤバそうな痛みの時だけの追加で3回でした。稀に虫歯で痛すぎて自分の歯抜く人いるそうだけど、麻酔なしで正気でいられそう?
で先生の「しぶとい」「今回難しい」という言葉を受け、麻酔追加の束の間に「珍しい症例って張り切ってたじゃあないですか!合併症なく抜けたら症例報告にしたらいいから、お互い頑張りましょう!」と励ましつつ(注釈しておくとまぁまぁ痛い中でこの発言である。狂気の研究者である)所要時間1時間半、抜けましたとも。両者ともヘロヘロですわ。前回は一応「抜歯」だったけど、今回は完全に「摘出」サイドの色が強かったです。
「いやぁー、これは大変だった。よくがんばりましたね……」
「先生もね……」
お互いの苦労を労って解散となりました。おもろいな。この直前にやったガムテストの結果で、6ミリしか唾液が出ず(10ミリ以下でシェーグレン)きっちりシェーグレン併記できそうなことなど忘れそうになる大変さでした。ご苦労でした。
ちなみに下顎神経は抜歯した時に薄い骨一枚でギリギリ隔てられていてギリギリ破らなかったと思われるとのことでした。抱いていた神経は傷ついてなさそうとのことでしたが、今回は神経麻痺のリスクがそれなりにあるので1週間くらい養生しろとのことでした。わかりました。細胞の継代だけに留めます!(話聞けよ。あと養生の意味を辞書で引けよ)
というわけでこれで移植できない歯周病の原因になったり歯並びに影響しそうな悪い親知らずは全ていなくなりました!あとは術後頑張ります!今日はもう身体のステロイドを全て使い尽くしてしまった様です。何も考えられそうにないので寝ます!
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