2月6日に閉伊川水門説明会が行われたようだ。「宮古漁協にて、第二回目」とある。とっさに、まだ二回目かい!と思った。直接の工事利害者にさえまだ二回目という事は一般の市民にはどうなっているのだろうか、と…。光岸地、藤原、築地、新川町にかぎらず、一般の宮古市民はちゃんと工事の説明を受けているのであろうか? ブログ <漁師の徒然なるブログ> 2014.2.6
以下はへいうんさんのブログの丸写しである。私の考えは失礼とは思いつつ本文や資料の途中途中に●赤字で書き込ませてもらった。
効果を期待できない工事は直ちに中止されるべきである。
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閉伊川水門事業説明会行われる
岩手県宮古市 / 2014年02月06日 15時50分26秒
午後1時から宮古漁協の4階会議室で、第二回閉伊川水門説明会が行われました。
川に船を係留しているので、今後水門には色々と係わり合いが出てくるので出席。
沿岸広域振興局土木部 宮古土木センターさんからの説明でした。
● 説明会の回数もさることながら、いったん造ればほぼ永久に閉伊川に置いていかれる水門構造物だというのに、説明会に集まる人数は少なくて異常だ。県庁の強引なやり方に宮古市民はあきらめムードなのか? 漁業者だけを集めたとしても宮古湾沿岸一帯、閉伊川、重茂や田老あたりまで、漁師にかぎっても、人数はまだ多いだろうに…。維持管理責任の宮古市職員だってまだ多いだろう。消防団は…
●新設水門図
水門全体の平面図です。
●ゲート開閉図
ゲート全開時の図
左側が藤原側で右が光岸地側
ゲート全閉時図
赤いのが水門です。
● 発表当初からこの水門のメカニズム(上下運動)はよく分からなかった。
分かりにくい印象は今もある。新聞記者や放送記者は分かったように記事やニュースをやっているが本当は理解していないのではないか? と思ってきた。私が説明会に出ていない事を差し引いても、おそらく事業主体の県庁の役人のほとんども同様だとおもう。この図から理解する事は航路部と非航路部の遮断ゲートの動きが完全に別物だという事である。したがって両部のつくり方も完全に異なるし完全に異なるべきだ。(詳細は後にするとして)この水門のメカニズムは図面だけでは一般市民には分からない。3Dプリントでとまではいわないが、少なくとも相当の詳細アナログ模型を造って、長く、少なくとも一年や二年、復興庁、岩手県庁、宮古市役所のロビーに展示しなければ国民、県民、市民の納得は得られないだろう。最低限1/100より大きな、ゲート開閉装置付きのものである。
● なにより気になるのは防災効果や安全性の根拠がどこにも示されていないということだ。
(詳細は後にするとして)特に航路部の段違いの遮蔽機構は津波の衝撃を受け止める事が出来るのか? この赤い遮蔽版のもともとの強さと、ゲート全閉時のその動き、その支柱ポジションがはたして「直撃する津波の衝撃」に耐え得るのかははなはだ疑問である。おそらく耐え得ない。ほぼ300メートル幅の津波の衝撃が水門の航路部に集中する。水門全体の真ん中(航路部)が左右のバランスを欠いて工学的に弱すぎる。そこは非航路部と作り方が完全に異なるといいながら、それは表面的な事であって、設計の思想は何ら異なっていないからだ。同じである。設計思想が同じで両翼のバランスが悪ければ本体はかならず崩れる。
航路部の下の遮断版にはほとんど他の場所の2~8倍の衝撃がかかるのである。閉伊川水門はここから崩れる。
● 閉伊川水門が実験台になっている。航路部をもつ水門は岩手県では初めて計画された。
全国、国際的には航路部をもつ河川水門は多いと思われ、ヨーロッパののどかなレジャー用運河や大陸間の巨大運河などを自由に思い浮かべるであろう。県内初というのであれば国内のこのような航路部をもつ河川水門を岩手県庁は調べあげて発表するべきである。しかし先例はないのではないかと思われる。否、どこに、航路部がある津波防災の防潮水門というものがあるというのか?! 先例のあるべくもない。
似たような先例でもいい岩手県は事前に調べるべきである。敢えて存在の自己矛盾を抱えてまで工事に執着する必要性はどこにあるのか。岩手県は宮古市の閉伊川を後戻りできない実験台にするつもりである。時間的に拙速、技術的に未熟、メンテナンスやランニングマネジメントは無いに等しいのに…。
どこをとっても成立しない。海洋と北上山系をつなぐ大きな自然交流の輪の破壊でもあるこのような無謀を許していいのであろうか? 宮古市民、岩手県県民、国民は…
●完成イメージCG
イメージはこんな感じ
上のほうが宮古大橋、水門から下が宮古湾内へ
● 私は前に「現在提示されている閉伊川水門の計画は宮古市民にとってはとつぜん河口にかかったこ汚い橋桁にしか見えなかった。こ・き・た・な・い・は・し・げ・た。観光立国宮古といっても、海を知らない盛岡の県庁官僚の宮古市イメージとはこの程度のものなのだ」と書いた。まことにその通りであって、それ自体が汚いむきだしのコンクリートの大きな施設が宮古市街地のど真ん中に出現しようというのだ。われわれが知っている河川水門とはいつもひかえめに町外れの草原から頭を出す程度、あるいは人家から遠い場所にひっそりとたたずんでいた。
この閉伊川水門完成イメージCGは違う。月山を望み産業的にも景観的にも宮古市街地の中心点に位置する閉伊川河口の風景を変えて、風光とか明媚とかいう宮古市全体のイメージを壊して、見てはならないもの、近づいてはならないものの腐敗していく都市のイメージだ。よいと思って何枚も書いたのだろうが、時代遅れの完成イメージ、永久の工事現場だ。
水門上に道路もできて藤原側に通行できます。
●浚渫(しゅんせつ)工事図
今月の10日から浚渫船が藤原側に移動して浚渫作業します。
浅瀬になっているので浚渫して、航路確保してからとなるそうです。
まずは、光岸地側の半分から水門工事をし、次は藤原側を工事をして完成
平成29年度完成予定とのことです。
水門から上流の岸壁の嵩上げも水門同時期に工事するそうです。
そちらは県の方の工事とのことでした。
●船舶の航行と停泊
水門完成後は、赤色の部分が航路となります。
津波注意報や警報発令されると、捜査員が遠隔操作して全閉操作に入ります。
上から下に水門が閉まります。水門が閉まるまで4分くらいかかるそう。
一番気にしていたのがこれです。
水門閉めてから上流から流れせき止められて水位が上昇。
船が岸壁乗り上げが心配でした。
色々と説明されましたが、一番の心配事はこうなってからです。
洪水時の地震などの想定など、他にも色々なのが重なったりすれば
水位はもっと上昇するのかとも思いました。
漁業者からも色々と質問意見もありまして 意見は持ち帰って検討してもらうことに。
約一時間くらいの説明会でした。
今月から浚渫工事が始まり岸壁側も通行規制されてきますので注意を。
(以上)
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