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2011.6.1~。大津波、宮古市、鍬ヶ崎復興計画。陸中宮古への硬派のオマージュ。
 藤田幸右 管理人

藤の川 断念

2016年08月16日 | 藤の川(海浜消滅)

防潮堤計画、7町内会受け入れ 反対運動に広がり欠き 

宮古・藤の川 /岩手

web 毎日新聞 地方版(2016.7.12)



 東日本大震災を受けて県が宮古市の藤の川海岸に計画中の防潮堤建設について、反対していた磯鶏地区の7町内会が建設を受け入れたことが分かった。ゲートなどで塞ぐ「陸閘(りっこう)」と呼ばれる設備の設置を要望していたが、住民の反対運動に広がりを欠き、計画を変更させるのは難しいと判断した。県は9月にも着工する。

 防潮堤は海水浴場にもなっている藤の川海岸の国道45号の海側に海抜10・4メートル、路面からの最大の高さ約3メートルの直立式で、延長約300メートルにわたって建設される。約5億2800万円の工費を盛り込んだ予算案は、2月の県議会で議決されている。

 磯鶏地区7町内会の会長、副会長は5月31日に協議。要望を断念することで、ほぼ全員が一致した。防潮堤建設の入札が、既に終わっていることも大きかったという。

 7町内会は6月17日、県宮古土木センターに要望の取り下げを伝え、新たに藤の川海岸の環境保全を求める要望書を提出した。海岸の砂の流出防止事業の早期実施▽海浜植物の保全、再生▽海岸への消波ブロックの投入禁止--などを訴えている。

 防潮堤の建設を巡っては、津波の被害を心配する高浜地区と、景観を重視する磯鶏地区の間で意見の相違があった。こうした状況もあり、磯鶏地区町内会が前面に立ち「市街地で唯一海が見える場所。景観が損なわれる」と主張。国道に津波の侵入を防ぐ陸閘などの整備を要望していた。


 宮古市藤の川海岸周辺の防潮堤計画について、地図を使って見直しを求める町内会長や市議ら(机の奥側)=盛岡市の県庁で(2015.9.25)

 

 一方、県側は「陸閘方式だけでも15億1000万円かかる」などと多額の工事費を理由に、7町内会の要望に難色を示していた。要望の取り下げで、県は海水浴シーズンが終わり次第着工し、来年6月に終える予定だ。県宮古土木センターの上沢和哉副所長は「理解が得られたと受け止めている。計画通り整備を進めたい」と話した。磯鶏沖町内会の落合久三会長は「これまでの取り組みは無駄ではなく、今後のまちづくりにいかしていく」という。【鬼山親芳】










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