宮古on Web「宮古伝言板」後のコーケやんブログ

2011.6.1~。大津波、宮古市、鍬ヶ崎復興計画。陸中宮古への硬派のオマージュ。
 藤田幸右 管理人

マンション不正と防潮堤不正

2015年11月02日 | 鍬ヶ崎の防潮堤を考える会


前記事よりつづく


(参考)マンションの地盤調査と基礎杭打ち &、防潮堤の地盤調査と基礎杭打ち

 

マンション不正問題はまだまだつづく。ここには鍬ヶ崎防潮堤の基礎との関連でその不正の似ている点について述べたい。「そんな事なら防潮堤は作るべきではない」というところまで認識してほしいが、マンションと防潮堤は違うという根強い空気感もあるがそんな事を気にかけているひまはない。このような記事をステップにして鍬ヶ崎の防潮堤を考える方がとくだ。


日本経済新聞(2015.10.29)


最初の三井住友建設(元請け社)のボーリング調査地点だと思われる地盤調査場所1カ所に限り、2~3mのずれがあったというのだ。(鍬ヶ崎防潮堤のずれについて言えば120m工区で当初2カ所あとで追加して7カ所でずれと言うよりそもそも前者では調査になっていなかった。後者でもその効果、結果は分かっていない)基礎杭図であるが下図参照

矢印のあたりの場所であったろうか。硬い地盤の支持層分布調査のため十数カ所の掘削調査の一カ所という。杭打ち地点とは直接関係しないが、しかしその分布をめどにして杭打ちは行われ8本が支持地盤に未到達とされている。本来は、杭が支持層に届かない場合は旭化成建材(2次下請け)は元請けに杭の交換を求める決まりになっているようだ。決まりは建前。マンション傾斜原因が下請けにあるのか元請けにあるのか今後解明されるというが、そこは薮の中、というより業界のある意味分かりやすい暗闇である。現場のデータ、書類の改ざん、残業問題、もの忘れ、馴れ、下請け元請けの力関係など昔からある不正温床の数々。地下深い作業であればなおの事、いまではコピー器などの便利なものもある。どこまで管理が及んでいるのか?(鍬ヶ崎など公工事の場合なおさら書類偏重が問題、あらゆる検査、データ、確認の書類、が現場監督より重視される世界)

支持地盤

 

鍬ヶ崎防潮堤の地盤調査と基礎杭打ち
 <疑惑 >


このブログの直近の過去記事にそれぞれ書いている事なのでここでは箇条書きで述べるにとどめる。全て、鍬ヶ崎防潮堤工事(基礎部分)の疑惑と説明のない事柄の指摘である。マンション不正で鍬ヶ崎の疑惑の輪郭がますます鮮明になったと言える。一部こちら住民側から突き付けた結論もある。

 

<鋼管杭の埋設>「第1工区」の場合


● 地盤調査は当初全長1600m敷地に対して15カ所であった。鍬ヶ崎「第1工区」(120m)は2カ所。抗議したが取り合わなかった。

鋼管杭打設で失敗し、調査地点の欠陥(づれ)、数でも失敗。そのことの住民への説明、反省がない

「第1工区」で鋼管杭80本打設予定(2015.2~3月)が支持地盤への未到達が判明。打設済み54本のうち50本が未到達。

業者へのペナルティーなどその詳細説明を求める。説明がなければ次の進捗が信用できない。

「第1工区」未達鋼管杭50本を長さ追加のため地上に引き上げ(2015.7月)

なぜそれまで海水に浸けたまま4ヶ月間放置したか?

● 支持地盤未到達判明後「第1工区」他全工区で追加ボーリング地質調査を始める

宮古土木センターPRちらし

● 引き上げ鋼管杭の海水面での塩害腐蝕が判明。宮古土木センター気づかず


塩害について無視、無知、無策。まさに淡水構造物。盛岡にもってけ

● 「第1工区」引き上げ鋼管杭に簡易溶接で長さを追加

簡易溶接の検査は? 検査会社詳細など不明

● 「第1工区」長さを追加して、腐蝕に何のコメントも手当もなく無条件で再埋設。

海水腐蝕の成果、結果、展望は分かっていない。再度引き上げて腐蝕検証をしなければならない。長さ追加の支持地盤到達状況の確認も未だ出来ていない。どうするつもりなのか?

 

<支持地盤調査>


● 支持地盤調査のコンセプトの説明がない

● 支持地盤の地層の説明がない

● 支持地盤の形態の説明がない

連続する形状を、想像と調査の両面で示すべき

● 支持地盤調査の箇所数、位置

ペア鋼管杭の中心線の縦断調査だけで支持地盤調査が出来るという事の説明。

● 特に(岩手県は調査は「やらない」というがそういうわけにはいかない)横断層の説明。本当に「やらない」ならその説明。

横断層調査がないという事は防潮堤の地盤調査がない事に等しい。鋼管杭打設は支持地盤のボーリング調査と打設現場の地盤硬度反応の二系列で決定する事になっているが、前者がないとなると、後者の反応だけが頼り。この系列のマンション不正と同じ疑惑がでてきて振り出しに戻り続ける。データ改ざん、流用、コピーの回しなどの不正が行われていないか?作業場のめくら打ち、めくら修正は正しいポイントに届かないのではないか?その説明と第三者による精査の必要性および第三者の現場監視、第三者認証。

● 支持地盤分布の確認

不可能だ。工事撤退せよ!

 

<鋼管杭の支持地盤への打設>


● 鋼管杭の内容物等中味

● 鋼管杭の受ける塩害

● 鋼管杭そのものが発信(原因)する公害

アルカリ化、地盤破壊、地下水流の変化など海洋汚染

● 鋼管杭と支持地盤層の接点確認

打設ポイントと地盤層の接点に関してはその周辺の縦横の地質・地形の情報がなく不可能。

● 鋼管杭と支持地盤層の接続形態確認

● 短躯鋼管杭の扱い 危険

鋼管杭の最短長さは?短い鋼管杭は基礎にならない。沿線には埋立て地層即岩場の地形が多数がある。岩盤まで4~5mの深さの場所が数百メートルもある。「第1工区」のような赤線(支持層線)の入った地層図を作れるかどうか。上記「第1工区」図は一種のごまかしである。

● 長尺鋼管杭の扱い 危険

「まさつ係数」云々の話が頻発しているが、長尺鋼管杭については摩擦力頼りで、支持地盤に届かなくてもいいという、とんでもない話になっている様子。

● ペア鋼管杭(2本)、ユニット鋼管杭(4本)の打設 大量の無駄打ち

海側/陸側の支持地盤の工程格差でペア鋼管杭の2本については宮古土木センターは長さは同じで「長い方(深い方の支持地盤)にあわせる」という。土木センターによれば平均的に8.1mの高低差であるという。そうであればペア2本の1本には無駄な、有害な 8.1mの余分な長さが生じる。全1064本の鋼管杭÷2(ペア)×8.1m:4309.2mの有害な、無駄な、余分な鋼管杭が鍬ヶ崎沿岸に打ち込まれる事になる。ユニット鋼管杭も同じなのか?一番長い鋼管杭に会わせて4本の鋼管杭を打ち付けたらほとんどが無駄な、余分な…

● 鋼管杭の「横バネ」効果の説明はできていない

鋼管杭と支持地盤の接続形態が不明なうちは説明できない。支持地盤の上に鋼管杭を置いただけ、あるいは0.8メートル埋設(土木センター説明)しただけでは横バネ効果は期待できない。どのようにして横圧力の津波に対して「横バネ」効果を発揮させるのか? 長・短鋼管杭でもそれぞれ質が異なるバネなのに… 現時点では空念仏にすぎない。そもそも地上部鋼管、地上部防潮壁とのコンビネーション、つまり接点、連動、協働効果がないのではないかと考えられる。決定的な設計破綻。

 


身近でも三井マンションの不正 基礎工事

マンション不正補償







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