GITANESがあったらそれに頼ってしまっただろう。
それとは無関係に・・・。
やはり寝つきが悪い。
以前テレビ番組中で上岡龍太郎氏は
「最も寝つきが良い場所は、散髪屋のイス。」と言っていたが、
確かにわからんでもない。いや、万人がそうだという意味ではなくて
人夫々に「散髪屋のイス」に代わる『良く寝られる装置・場所』が
あるだろう。
私にとっては真昼のリビング・フローリングの上だろうし
ある人にとっては「通勤電車の座席」だったり、「父が運転する車の後部座席」
「午後イチの授業中」「押し入れの中」かも知れない。
酒を飲んでからでないと寝られない
適度に運動した日でないと寝つきが悪い
本を読んでからならよく寝られる
満腹でないと寝られない
というような方法を用いて寝る人もいる。
いや、中には「どんな日でも布団に入るだけで10分以内に眠れる」
という人もいるのだが、それはきっと睡眠ではなく
死亡と蘇生だろう。
私はいろいろと試してみるほど睡眠に恋い焦がれている訳ではなく
寝られないならただ単に「寝られなかったな」で済ませるようにはしているが
たまにその状況を使って遊んでみる。
その中で、「お、これはちょっと眠れそうだ」というような傾向に気付いた。
まず、寒い夜でなければならない。
布団に入って落ち着いてから目をつぶる。想像する。
「自分は屋外にいて、寝袋に入っている。幸い人目にはつかない場所で、
かつクマもオオカミも出てこない場所にいる」という状況を思い浮かべる。
これでなんとなく眠くなったことがあった。
また別の夜は
「雑踏の中、例えば渋谷のスクランブル交差点の真ん中に布団を敷いて
奇跡的に安全は確保されながら寝ている」という想像をしてみると
これもそれなりに眠くなった。
つまり、寝られない状況とは
「世の中は、全ての人もクマもオオカミも太陽も寝ているのに
自分だけ寝られないという取り残され感」が寝入りをますます阻害するのではないだろうか。
ということは、そのまったく逆の立場で
「雑踏の真ん中で自分だけ寝ている」という状況が睡眠に誘うのではなかろうか。
これは、真昼のリビングで
「みんな起きているのに自分だけ寝られる」状況と似ている。
だから寝られるのか。
海のそばで波の音を聞きながら、ならよく寝られるという人もいる。
海(の波音)は決して眠らないのだから、眠れない自分が取り残されることはない。
海より先に寝ることになるから、眠れる。
今度引っ越しするときは海辺がいいかもしれない。
波音がうるさい夜は?
毎夜耳栓しているので問題なし。
| Trackback ( 0 )
|