GITANESがばっちり合うだろうなあ。
それとは無関係に・・・。
なぜか、本当になぜか
あがた森魚の「バンドネオンの豹」というアルバム
(1987年)を聴いたのだが、これはなかなかすごい。
中学1年生のころからギターを弾き始めたが
誰からかどこからか貰ってきたらしい教則本が
うちには1冊あって、そこに課題曲として
「赤色エレジー」という曲の譜面が載っていた。
そんな曲は聴いたことがなかったし、その時点でも
結構古い曲な感じだったし、あがた森魚自体
知らないし読み方も分からないし、
という程度の感想しか持っていなかったし、
それからも彼の曲を聴こうかと思ったことは
一度もなかった。
それなのにアマゾンミュージックで聴いた訳だ。
これがなかなか。
74歳の現在も現役シンガーということで
どのような経緯を辿ったのかも知らないが
ずっとこういう音楽をやっていたとすると
すごい としか言い様がないほどの独特な
世界があるようだ。
そこを突いてそれをずっと通した ということ
なんだろうか。
シンガーやバンドでプロになれたらいいなあ
なんて思っている人は数えきれないほどいるだろうが
そのほとんどはどこかの誰か風である。
前にも書いたが、ゆずっぽい曲をストリートで
ギター弾きながら歌う二人組と遭遇したけど
どれだけうまくなったところで、もう「ゆず」が
いるのになあと思ったし、そういう例は掃いて捨てる
ほどある。
そういう人たちに「あんまりないところを突いて
そしてそれを続ける気はないの?」と問う気になる。
まああがた氏は「レアなところを突いた」つもりさえ
なかったのだろうけど。
このアルバムを聴いていて訳もなく、昔稲垣足穂の
本を何度も読んだことがあったなあ と思い出した。
一千一秒物語だったと思う。勝手に頭に浮かんだ。
10代の頃に読んだそれは、大正時代に書かれたものだった。
あがた森魚をWikiで調べたら、彼は
「師匠としてボブディランと稲垣足穂を挙げている」
とあった。
びっくりした。
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