the other side of SmokyGitanesCafe
それとは無関係に・・・。
 





GITANES嗜好者がメンソールタバコを吸いたい時~フリスクを口に入れながら、やっぱりGITANES
それとは無関係に…。

数年前、ワンルームマンションで一人暮らしをしていた頃のある日。

夜10時半ごろ、玄関のチャイムが鳴った。
大体夜の訪問者は心ときめく相手か
招かれざる客のどちらかである(夜に限ったことではないが)。

訪問予定の友達もその夜はなかったし、
妙齢の女性が訪ねてくる心当たりもないので
放置していた。

そのうち、その訪問者はドンドンとドアを叩き始めた。
コンコンではない、ドンドン である。

尋常ではない。

武器になるものを探し(木製のハンガーしかなかったが)
それを手にしてドアに向かう。

「はい、何ですか?」
「○○さん?」
妙齢を通り越した女性の声である。

「そうですけど。」
「NHKです。」
「そうですか。」

「で、そのNHKが夜中になぜドアを叩いてるんですか?」
「集金です。」
「・・・ドアを叩くのは集金前の儀式ですか?」
「はあ?・・・」

傍らに缶コーヒーの空き缶があった。
それをハンガーで叩いてみた。
「NHKさん、聞こえますか?」
「はい。」
「ああ、よかった。」
「何をなさってるんですか?」
「無法者を追い払う儀式です。」



そのドア越しのやりとりがあってから、
私は受信料を払っていない。







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