こんな本を読んでいる

日々出版される本の洪水。翻弄されながらも気ままに楽しむ。あんな本。こんな本。
新しい出会いをありがとう。

キリコの『ヘクトルとアンドロマケの別れ』

2005年04月18日 | 絵心は無いけれど・・・
 ダビンチの「洞窟の母」が昨日のブログの題材になったので,ついでに,お気に入りの絵についての記事を一つ。そのお気に入りとは,キリコの『ヘクトルとアンドロマケの別れ』(倉敷,大原美術館)。寄り添う二人の幾何学的な構図が,アキレスとの一騎打ちに負け死骸を馬車でさらされるヘクトルの悲劇とアンドロマケの深い悲しみを雄弁に物語っていて物悲しい。

 残念ながら,大原美術館のWEBギャラリーにはこの作品は載っていないので,物悲しい様子をお伝えできなくて残念である。キリコが特に好きなのではない。作家としては,ラファエロ,シスレー,ジャガール,ミロなんかの方が,どちらかと言えばごひいき筋だ。
 キリコの描くこの作品:『ヘクトルとアンドロマケの別れ』が好きなのである。トロイヤ戦争の悲劇をヘクトルとアンドロマケに集約し,かくも見事に表現してみせた,その力に圧倒され感動したのである。倉敷は良いところだし,大原美術館に行かれることがある方は是非見てくださいね。



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